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2014年02月26日

孔子巡礼の旅(5)顔回廟

孔府の裏側には孔子の一番お気に入りの弟子であった顔回の廟がある。
顔回はまたの名を顔淵と呼び孔子より三十歳若い門徒だった。
貧しい農民の家庭に生まれ、二十九歳にして髪は白くなり孔子より先に四十一歳で逝去した。

顔回廟

顔回は学問を好み、一を聞けば十を知ると言われるほど聡明で、孔子の門徒の中で徳が高く最も可愛いがられた門徒であった。

孔子は軽々しく人に対し仁人であるという評価を下さなかったが、顔回のことは「三月仁に違わず」(三か月も仁を堅持している)と褒めている。

その前の通りには顔回が貧しい生活を送っていたことで知られる陋巷と書かれた門がある。
顔回は一生仕官もせず貧しい生活に甘んじた。

陋巷

顔回は粗末な家に住み一つの食器とコップで飲み食いし、他の人なら耐えられないような貧しい生活においても依然として楽観的な態度を失うことがなかった。

顔回は自分の目標を語るときも「自己の長所を誇らず、また自己の功績を見せびらかさない」ことであると答えた。孔子は彼に「もし政府に用いられれば仕え、用いられなければ隠居することができるのは私とあなただけだ」と述べている。

顔回

顔回廟は歴代の皇帝や大臣などが寄贈した建物や碑文で満ちている。
顔回廟も孔廟ほどではないものの、かなりの広さがある。

顔回について一番生き生きと画いているのは酒見賢一の『陋巷にあり』だろう。
小説だが孔子や儒教について知るにはよい入門書だ。
惜しいことに本はすでに絶版となっているようだが、電子版が販売されている。

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孔子巡礼の旅(4)孔廟

2014年2月15日は孔子巡礼の二日目、私は朝8時に起きてコーヒーでも飲もうと散歩がてら周囲を歩くことにした。

宿舎の後ろのほうに伸びているのは孔廟の周囲の歩道で両側にはさまざまな屋台や土産物屋が軒を連ねているちょうど城門の前にたどり着くとカメラを持った人々が30人ほど何かを待っているようであった。何かイベントがあるのかと見ていると爆竹がけたたましく鳴り音楽とともに古代の服装を着て衛兵や役人に扮した人々が門から出てきた。

孔廟

どうやらこれは観光客向けの朝の開式のイベントであるようだった。しかも今日は春節明けの仕事始めでもあるようで、普段よりお目出度い気分の中で演出が始まった。古代中国風の衣装を着て衛兵や役人たちに扮した人々の踊りに続いて女性が数人踊りながら現れた。

孔子廟女性

私はもし孔子がこの女性の踊りを見たらどのように評するだろうかと思ったが、観光客用のサービスとしては気の利いた演出である。開園式のイベントは30分ほど続き、私はそれを見終わると孔子廟の入り口から中に立ち入っていった。

孔子廟入口

孔廟には孔子を祭る廟があり、孔子の子孫たちが代々にわたり孔子を祭ってきた。敷地内には歴代の皇帝や高官たちが建立した千を超える数の石碑や、大小さまざまな100棟以上の建造物が立ち並ぶ。

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2014年02月25日

孔子巡礼の旅(3)孔府

曲阜の市内には城壁と堀に囲まれた三孔と呼ばれる場所がある。
三孔とは孔廟・孔府・孔林の三つの孔子関連遺跡のことである。

ちなみに孔廟は孔子を祭る廟、孔府は孔子の旧邸宅、孔林は孔子とその一族の墓地がある。

私が訪れたときにはまだ旧正月の春節期間中で中国人観光客はほとんどおらずホテルの宿泊客もまばらであった。中国人には旧正月つまり春節を郷里に戻って家族とともに過ごす風習がある。だからこの春節の時期に観光に来る客はほとんどが外国人で、私のほかには韓国人が数名来ているだけであった。

ホテルにおいてあった観光パンフレットによればフランスの元大統領ミッテランは孔子廟を見た後に半年ほどでフランスの大統領となったと、まるでフランスの大統領になったことが孔子巡礼の御利益であったかのような説明が写真とともに付されていた。

私がホテルに到着したときはまだ昼の1時ころであったので、部屋に荷物を置いてお茶を飲みながら一息つくとすぐにカメラを持って孔府に向かった。本来は見学の順番としては孔廟→孔府→孔林と進むルートになっていたようだが、そうした観光ルートを知らなかった私はホテルから出てすぐ真裏の孔府の入り口からチケットを購入して孔府へと入場した。

孔府

孔府は孔子の旧邸宅跡があるのみならず、歴代の皇帝や高官が孔子を記念して建立した建築物群が並んでいる。

聖府

孔廟が公式な儀式などに用いられた建物なのに対し、孔府のほうは孔子の子孫たちが生活していた場でもある。孔子の子孫は祭祀官として歴代の皇帝たちより任じられここで孔子を祭ってきた。


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孔子巡礼の旅(2)曲阜の旧市街

曲阜の町は城壁と堀に囲まれた旧市街とその外に広がる新市街とに分かれている。
もちろん孔子の生活したのは旧市街の城壁の中だ。

タクシーの運転手は私が日本人だと分かると「日本人は孔子を尊敬してきたから、日本軍も曲阜の街では乱暴や破壊がなかった」と言っていた。

旧市街は運転手のいうように古くからの城壁や堀がそのままに残っている。古い楼閣を上に載せた門をくぐると古めかしく建てられた家屋の並ぶ通りに入る。

曲阜旧城


孔子が住んでいた闕里という場所はちょうど旧市街の中心に位置している。「闕」というのはもともと見張りのついた大きな家の門のことを指し、今で言えば「高級住宅街」というような意味であろう。


タクシーは今晩の宿舎の闕里賓舎に到着した。宿舎に闕里賓舎を選んだのは孔子廟のすぐ近くにあるからに他ならない。すぐ近くというよりもむしろ孔子廟の敷地と一体化しているといってもいい。

曲阜宿舎

闕里賓舎というのは大仰な名前に聞こえるが、やや古代建築風に建てられたホテルの名前である。

ここには福田康夫元首相やオランダ女王など外国人首脳も宿泊したことがあるというだけあり、やや老朽化していているものの曲阜付近のホテルの中では最も有名で便利な場所にある。

また闕里賓舎の周りはにぎやかにいろんな店があるので食事や買い物にも困らない。

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孔子巡礼の旅(1)曲阜駅に到着

2014年2月14日、瀋陽から高速鉄道に乗って孔子のふるさと曲阜に向かった。

2013年に曲阜市の郊外に建設されたばかりの曲阜東駅は高速鉄道専用の駅で、瀋陽からは5時間半で曲阜に到着する。

曲阜東駅


北京からでもこの高速鉄道に乗れば2時間半ほどで曲阜に到着するので日帰りツアーも可能だ。以前は交通の不便さが曲阜への旅行を躊躇させていたが、高速鉄道の開通により孔子巡礼への交通の便は格段に改善された。

曲阜高鉄

曲阜東駅に到着すれば、そこから私が宿泊する旧市内の闕里賓舎まではタクシーで20分ほどである。タクシーの運転手はメーターを回さずに市内までは50元だよと言った。

メーターを回して正規の値段ならば20元ほどであろうが、旅行客からはいわばボッタくることが慣習化されているらしい。これは帰りのタクシーでも同じだったから、これがここの相場なのであろう。

すでに都会ではボッタクリ防止のためにメーターを回すことが厳格に要求されている地方もあるから、それと比べればここはまだまだ田舎である。

地元の人にとって孔子は観光客から金をボッタクる飯の種であって、孔子の礼や厳格な法令遵守などはまったく眼中にないように見えるのもまた中国らしいといえばそれまでである。


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