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2019年06月15日

待合室〜今、ブラビオンが騒がしい〜

練馬にある六畳一間の小さなアパートから始まった

毎月食べるだけのお金を稼ぐのに精一杯だった

中学しか出ていない25歳のヒロキはなかなか高い給料の仕事がもらえず

朝から晩まで建設現場のアルバイトやクラブの皿洗いなどをして汗を流して働いた

ヒロキには俳優になる夢があった

仕事の合間にオーディションを受けに都心へ出向いたり小劇団に入り芝居の勉強に励んだりしているがなかなかチャンスに恵まれない

来る日も来る日も働いて働いて芝居の勉強をしてオーディションを受けるが落ち続けて

このまま年老いたまま芽が出ず終わってしまうかもしれない恐怖と不安に苛まれていた

「映画とか本でよくあるシンデレラストーリーとかアメリカンドリームとかあれ、きっとウソっぱちだよ」

ヒロキはそう自分に言い聞かせ

あと5年で30になってしまう焦りもありこの辺で夢を追うなどというなんの保証も約束された未来もない日々に見切りをつけようと決心した

仕事を終えて帰るいつもの六畳一間の小さなアパートで悶々と考える

自分には一体何があるだろう?

芝居以外に全人生を賭け命を燃やせるものは一体何なんだろう

一晩考えも何も答えが出ずやがて朝が来た

窓からの朝の光は明るいがとても無表情でこちらが悩んで過ごしたことを無かったことのようにあっさりこの部屋を照らしてくる

すると携帯が鳴り着信主を見ると母からだった

「父さんがもう長くない。すぐ帰ってきなさい。」

突然の事で動揺を隠せずしばらく呆然としていたが我に帰りすぐ荷物をまとめ仕事先に事情を話し休みをもらい朝一の電車で郷里の岩手県へ向かう

父は岩手県の実家で祖父の代から続く酒蔵を母と共に営んできた

数年前からガンと闘病してきたがもう余命幾ばくかという話は母とヒロキだけの耳には入っていたが父は知らない

岩手県の実家には午後到着し母とともに父の入院先の病院へ

憔悴しきった父の姿を見て、あの無口で不器用で頑固な気難しい父がまるで弱々しく頼りなく寂しげに見えた

「おう、来たのか、おまえメシ食えてるのか?」

「ああ、なんとかやってるよ」

父の「メシ食えてるのか?」の質問の真意は理解しているつもりだ

だがヒロキは生活できてるよというニュアンスで適当に返事をした

父に無駄な心配をかけまいと思ったからだ

実際は芝居でメシなど食えてないどころか持ち出しばかりで赤字だ

「俺がどんなに経営が厳しいかろうが生活に困窮しようが酒蔵を守り、こだわってきたかわかるか?」

「・・・わからないな、なぜ?」

「自分で作ったもので人を幸せにできる、作った後のお客さんの顔がよく見える。食卓での団欒や愛する人とのひととき、賑やかな居酒屋や静かなバーでのひととき。たくさんの場所での幸せや笑顔にちょっとだけ貢献している。こんな素晴らしい仕事やめられるわけがない。」

誰かの幸せに貢献する、か。

ヒロキの中に自分の大きな間違いに気付かされた

夢は大きく愛も大きく↓↓↓




人間ってやつは若ければ若いほど未熟であれば未熟であるほど自分が可愛い

自分だけが可愛いものだから画面いっぱいに自分をアピールする

認めて欲しい愛して欲しい評価して欲しい

欲しい欲しい欲しいが大半を占め肝心の与えるという奉仕の精神を忘れてしまう

本当は奉仕の精神のほうが人間にとって深い幸せや成長を生むものなはずなのに

ヒロキは自分本意で芝居で成功するという夢を考え勝手に挫折していた

「お前ら言わないだろうが俺ももうすぐあの世行きなんだろう。体はもうダメでももう一度美味い酒作ってお客さんに喜んでもらいたい。その幸せの発端がたまたま爺さんが守ってきた酒蔵が目の前にあっただけで、それが花屋だったり魚屋だったり八百屋だったり、お前のように芝居屋だったり、なんでもいいんだ。一生懸命人のために頑張れよ。」

元気な頃はほとんど説教などはおろかほとんど話すことの無かった父が最後の力を振り絞るべく淡々と話した

その表情は無口で頑固で偏屈で敬遠していた頃の父とはまるで違い

穏やかで優しい包みこむような語り口だった

病室を後にしすっかり日が暮れ実家で久しぶりに母の手料理を囲みながらゆっくり過ごす

夢諦めかけたヒロキだったがやはり心の片隅にある芝居への情熱が沸々とまた捨て去ろうとしていた夢の紙屑に点火していく様を膝を抱えながら感じていた

その3日後父は眠るように息を引き取った

父の遺品整理をしていると

ヒロキが生まれたはがりの頃の写真数枚と

芸能の神様で有名な某神社の御守りが十数個仕事用のカバンから見つかった

「父さんが芸能の神様の御守り持っていても役に立たないだろうにな、なんでだろう?」

「あんたに渡そうと思ってこっそり足しげく通って集めてたんだけどお父さんあの性格でしょ?最後の最後まで渡せずにいたのよ。」

母が手を休める事なく忙しなく作業を進めながらそう言うのを背中ごしに聞いて

ヒロキは大粒の涙と自責の念にかられた

半ば負けて帰ってきた自分を責めた

もっと父が遺した言葉のように誰かの幸せのために、笑顔のために生きなければならない

芝居を通して感動を与え誰かの人生の支えになり時に動かしたり

格好ばかりの人気者になんてなるな

一生懸命誰かのために芝居をするんだ

そんなメッセージを最後に遺してくれた父にありがとうを手を合わせて心の中で何度も呟いた

夢は大きく、愛は果てしなく↓↓↓




最後までご覧いただきましてありがとうございました

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弾き語りだけで生計を立てる希少なシンガーソングライター・沖田演夢(おきたひろむ)です。自分で言うのもなんですがめちゃいい曲歌いまっせ〜あら、あんた知らないのーアホねホッホー〜名前だけでも覚えて帰ってね。座右の銘は「どうでもいい8割がた。良い意味で by沖田演夢」で〜す
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