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2015年08月31日
資本を持っている人と、資本を持っていない人
久々の更新であるが、今日、紹介したいのは、
まんがでわかるピケティの「21世紀の資本」
山形 浩生 (監修), 小山 鹿梨子 (漫画) である。
この本は、トマ・ピケティという人が書いた『21世紀の資本』という本のマンガ解説本である。
『21世紀の資本』というのは、少し前に歴史的大ベストセラーになった経済学の本なのであるが、これはすごいページ数が多いうえに、普通に読んだら難しいらしいので、今回は分かりやすい漫画解説本をご紹介したいのである。でも一応は原著のリンクも貼っておく。
さて、この本がどのようにワナビの役に立つのかということなんであるが、
この本を要約して言えばつまり、
1.今の時代、先進国では経済成長が鈍くなっている。
2.故に、国民の生活が時代とともにどんどん豊かになることは期待しにくい。
(つまり戦後すぐ〜高度経済成長期のように、新しい建物やお店がどんどんできて、給料も恐ろしい勢いでどんどんあがっていくみたいな時代ではない。今どきは去年と今年の給料の額が変わらないような時代である。)
3.けれども資本(株、賃貸用の家や駐車場、自分の会社)を持っている人は、
その資本からの収益でどんどんお金ちになれる。
4.そうして『経済の成長による豊かさの増加(分かりやすく言えば昇給)<『資本による収益』 となる。
5.故に貧富の格差は固定される。
今はこのような時代なんである。
そして、興味深いことに、20世紀以前の大陸ヨーロッパにおいては上位10%の上流階級が、総資本の90%を所有していたとこの本に書かれてあった。
つまり、最近は世の中に閉塞感があるとか、格差が拡大しているとか言われているが、それでもまだネットで起業とかできるし、お小遣い稼ぎ用のアフィリエイトブログも持てるし、小説家になろうで書籍化作家になって一発当てたりひょっとしたらできるかもしれない。
けれども昔は例えば、大地主の貴族様がいて、そのほかはすべて小作人とかいうパターンもいっぱいあったわけである。そんで金持ち貴族はずーっと金持ち貴族のままで、貧乏小作農民はずーっと貧乏小作農民のまんまだったりする社会があったんである。
いわゆるNAISEI系の小説とか、そういうのに限らずとも、貴族とか農民とかが登場する小説はたくさんある。
けれども貴族が貴族であるということはどういうことなのか。貧乏農民が貧乏農民であるとはどういうことなのか。
それを資本の所有という観点から見直してみるならば、自分の書く小説世界により一層の深みを加えることができるかもしれないのである。
amazonでの評価も非常に高いし、とってもオススメな1冊である。
まんがでわかるピケティの「21世紀の資本」
山形 浩生 (監修), 小山 鹿梨子 (漫画) である。
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この本は、トマ・ピケティという人が書いた『21世紀の資本』という本のマンガ解説本である。
『21世紀の資本』というのは、少し前に歴史的大ベストセラーになった経済学の本なのであるが、これはすごいページ数が多いうえに、普通に読んだら難しいらしいので、今回は分かりやすい漫画解説本をご紹介したいのである。でも一応は原著のリンクも貼っておく。
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さて、この本がどのようにワナビの役に立つのかということなんであるが、
この本を要約して言えばつまり、
1.今の時代、先進国では経済成長が鈍くなっている。
2.故に、国民の生活が時代とともにどんどん豊かになることは期待しにくい。
(つまり戦後すぐ〜高度経済成長期のように、新しい建物やお店がどんどんできて、給料も恐ろしい勢いでどんどんあがっていくみたいな時代ではない。今どきは去年と今年の給料の額が変わらないような時代である。)
3.けれども資本(株、賃貸用の家や駐車場、自分の会社)を持っている人は、
その資本からの収益でどんどんお金ちになれる。
4.そうして『経済の成長による豊かさの増加(分かりやすく言えば昇給)<『資本による収益』 となる。
5.故に貧富の格差は固定される。
今はこのような時代なんである。
そして、興味深いことに、20世紀以前の大陸ヨーロッパにおいては上位10%の上流階級が、総資本の90%を所有していたとこの本に書かれてあった。
つまり、最近は世の中に閉塞感があるとか、格差が拡大しているとか言われているが、それでもまだネットで起業とかできるし、お小遣い稼ぎ用のアフィリエイトブログも持てるし、小説家になろうで書籍化作家になって一発当てたりひょっとしたらできるかもしれない。
けれども昔は例えば、大地主の貴族様がいて、そのほかはすべて小作人とかいうパターンもいっぱいあったわけである。そんで金持ち貴族はずーっと金持ち貴族のままで、貧乏小作農民はずーっと貧乏小作農民のまんまだったりする社会があったんである。
いわゆるNAISEI系の小説とか、そういうのに限らずとも、貴族とか農民とかが登場する小説はたくさんある。
けれども貴族が貴族であるということはどういうことなのか。貧乏農民が貧乏農民であるとはどういうことなのか。
それを資本の所有という観点から見直してみるならば、自分の書く小説世界により一層の深みを加えることができるかもしれないのである。
amazonでの評価も非常に高いし、とってもオススメな1冊である。