2016年05月23日
イギリス人ってほんとに粗食のようです・・・・・・
小説中に食事のシーンを入れると、うまいことやれば、小説に臨場感や没入感を加えるのに良いそうである。
これはつまり、文章でなされる描写に対して、読者に欲望を抱かせることで、その没入感がうまれるとかなんとか聞いたことがある。
このやり方のもっとも簡便な方法はつまり、性描写であって、つまりはポルノのことなんであるが、そうすると、小説が18禁になってしまって、良い子が読めなくなってしまうし、ということはお子様でも安心してお読みいただける作品のみ紹介する、もはや文部科学大臣推薦ブログとなってしまいそうな勢いの健全さを誇る当ブログとは方針が合わないので、皆様にご紹介できなくなってしまうのである。
というわけでポルノが駄目となれば、あとは次善の策で食事の描写なのである。
人間の主な欲望は、食欲・性欲・睡眠欲と言われるけれども、
性欲を起こさせる描写が駄目なら、まあ次は食欲を起こさせる描写である。
猛烈な眠気を感じさせる小説ってのは、それ褒め言葉じゃない気がするし(´・ω・`)
まあでも最近は、ネット小説とか読んでると、称賛されたい欲みたいなのも、食欲・性欲・睡眠欲に負けず劣らずある気もするのであるが。
すなわち 俺tueeee! ⇒ キャー素敵! のコンボである。
閑話休題
で、今日ご紹介するのは
『メアリー・ポピンズのお料理教室―おはなしつき料理の本』
モーリス・ムーアベティ, メアリー・シェパード, トラヴァース 著
である。
これはつまり、メアリーポピンズシリーズの番外編であり、
かつ料理本にもなっているというお得な一冊なのである。
メアリーポピンズが何なのか分からないという方には、当ブログの、
ガヴァネス(女家庭教師)が主人公の名作のページをご参照いただき、
このメアリーポピンズシリーズ第1作の風にのってきたメアリー・ポピンズをぜひ一度お読みいただきたいところである。
当世流行りの、中世(近世)ヨーロッパ風異世界ネット小説では、
やたらと子供に傅くようなというか、子供にヘイコラするような使用人が目につくんであるが、そのような空想上の甘っちょろい使用人とは一味も二味も違うような、ビシビシ厳しいナニー(乳母)の様子が垣間見れるのである。
まあそれはいいとして、今日ご紹介する本の何がいいかと言えば、つまり中世(近世)ヨーロッパ風異世界小説とかお書きになるようななろう民の皆様などが、小説中に食事のシーンを入れたい場合などに、参考資料として使えるというわけなのである。
なんせ昔の英国の人が書いた本なんであるから、ヨーロッパ風異世界小説を書く資料としちゃバッチリと言える。
で、ほほう、それはそれは……と内容を見てみて思ったことはですね。
英国人って、粗食だなー……である。
例えばこの本の13ページからある日の献立を見てみよう。
※朝食
・オレンジジュース、ミルク(大人は紅茶)
・コーンフレーク
・半熟卵
※昼食(これがディナー、サパーでなくディナーなのでこれが主たる食事)
・ローストビーフのヨークシャプディング添え
・キャベツのバター煮
・星の形のジンジャーブレッド
※夕食
・チーズトースト
・レモンゼリー
皆様どうであろうか?
昼飯がディナーであるからローストビーフとか出てくるのはなかなかゴージャスでよろしいが、それでもちっと品数が足りん気がしないだろうか?
だって肉・キャベツの煮たやつ・パン(ジンジャー味)で終了ですよ?
たんぱく質・野菜・炭水化物の三種はそろっているものの、もっと黄緑色野菜とか……と心配になってくる。
一日のもっとも豪華な食事の昼食でこれだから、他の食事はおして知るべしである。
朝食はまあ、朝からそんなに食えないし、こんなとこでいいとして、
夕食の貧相さはいったいなんであろうか。
チーズトーストとゼリーだけって……夕飯がこれだけってひどくね?
と言いたくなるところである。
これがイギリス人の一般家庭の食事であるというなら、イギリスってヒドい!
イギリス=飯マズ=そもそも食うことに関心がない
という式が成り立ってしまうのではなかろうか?
まあしかし、逆に考えれば現代日本人が食い過ぎなのかもしれない。
異世界トリップ系(もしくは異世界接続系)主人公が料理で現地人を驚かせるって話も、ネット小説には一ジャンルとしてあるようだから、つまりそれは現地人が貧乏舌でないといかんわけで、まあそんなもんなのかなーという気もする。
そういうわけで、非常に参考になる一冊であるからワナビの皆様にもぜひおすすめである。
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