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2016年12月06日

雑感 〜専門用語と意思の疎通〜

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「晩秋の憾満ヶ淵」 NIKON D90 + TAMRON SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II VC LD Aspherical

最近、某キュレーションメディアの炎上や、専門用語について数々の言動やニュースが目立ちます。

ステルスマーケティングなどの難解な言葉も飛び交い、YAHOO!やはてなブックマーク等でも、その手の記事がトップページや「ほっ てん とり」に上がってきています。
ニュースのライターにでも説明してほしい用語がたくさん並んでいて、何を読めばよいのやら…。

我々、医療・社会福祉従事者は「専門家」であり、「サービス業」であると私は考えています。

様々な職種がある福祉業界ですが、それぞれの職種で「専門性」は異なります。

「医療の専門家」である医師・看護師。
「相談支援の専門家」であるケアマネジャー・相談員。
「介護の専門家」である介護職員。
「リハビリの専門家」である理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・視機能療法士。

ざっと挙げてみましたが、それぞれに共通する点は、「人と関わって仕事をする」ということです。

このことから「サービス業的な側面」もあると私は考えています。

先日、開催されたサービス担当者会議(カンファレンス)の1コマで、介護職員の「言葉の選び方」が気になりました。

担当ケアマネジャー「○○さんの… 続く ※介護関係者以外の方、閲覧注意










担当ケアマネジャー 「○○さんの排便について教えてください」

担当介護職員 「○○さんは、KOT(コート)−(マイナス)3で、ラキソ10滴、−(マイナス)4でGE(ジーイー)を施行して、排便コントロールできています」

利用者家族 「…そうですか」

というようなやり取りでした。

介護関係者でない家族は当惑していた様子です。

担当介護職員の言葉を解説しますと、
「KOT」は排便のこと。

「−3・−4」は便秘をしている日数。

「ラキソ」とはピコスルファート ナトリウム水和物の製品名「ラキソベロン」の略称です。
大腸を刺激し、腸の運動を活発にするといった作用がある便秘薬。
たいがいは内用液で、就寝前などに数滴から数10滴を投薬します。
7〜12時間後が、効果の出やすい時間とされています。
施設によっては、「チャルドール」などの後発品(ジェネリック)を採用しているところもあるのではないでしょうか。

「GE」はグリセリン浣腸のことです。

「法律の施行」でもないのに、「施行」という言葉は大げさな印象です。

「排便コントロール」とは、利用者に合った適切な周期で、排便ができるようにすることです。

専門用語は使い方を意識していく必要があると考え、意識付けるようにしています。

担当介護職員の言葉を言い換えれば、

「○○さんは3日間、便が出ない夜にはラキソベロンという下剤を10滴飲んでいます。
翌日に出ない場合は浣腸をしています。
これらの対応で、本人に合った周期で排便をしています。]

という言い換えになります。


またショートステイのことを「SS」という方が多数います。
はて?「Shutter Speed」のことでしょうか?

SS
https://ja.wikipedia.org/wiki/SS

製薬業界に従事している方なら「エスエス製薬」が頭に浮かぶことでしょう。
時計やアクセサリーが好きな方だと「ステンレススチール」が頭に浮かびます。
教育熱心な日光市の方なら、塾の「S&Sセミナー」が真っ先に浮かぶでしょう。

競馬が好きな私には、「サンデーサイレンス」です。

業界用語はたくさんありますが、医療・介護・福祉分野で重複し、間違って覚えられているものも多数、存在します。

間違っているものを例示すると

体交(体位交換) → 体位変換

↑「どうやって体位を交換するのでしょう?」
と、私もこの言葉を使っていた頃、大先輩の看護師さんから指摘を受けました。
最近では「専門家」の方でもこのような言い方をするヒトが存在します。

また、「褥瘡(じょくそう)」・「ADL(エーディーエル)」・「QOL(キューオーエル)」・「バイタルサイン」など、関係者以外の方には難解と思われる用語が飛び交うことがあります。

褥瘡 → 床ずれ

ADL → 日常生活の動作

QOL → 生活の質

バイタルサイン → 熱や血圧など

上記のように言い換えれば、関係者ではない家族などにも理解しやすいかもしれません。

私はすすんでこのような言い換えを行い、信頼関係を構築するよう、努力をしています。


専門用語での会話は、同業者同士では逆に、話がスムーズになるでしょう。

例示すると…
急性期病棟での一幕↓
看護師 「○○さん、粘稠性のSPだから、臨時でUSNやっといて」

看護助手 「わかりました」
と言って、吸入器https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%B8%E5%85%A5%E5%99%A8に10倍にうすめた「ビソルボン(薬)」を注入する。

老人ホームでの一幕↓
介護職員A 「○○さん、最近ADL落ちたから特浴にしようか?」

介護職員B 「チェア?ハーバード?どっちが良いだろう?座位保持できるから、チェアを試すか!」

など非常にスムーズな会話となります。

相互に同様の知識があればですが…。

調査や退院のカンファレンスの際など、スムーズに進めるためにも、専門用語は大変役に立っています。

「どういう立場の人」が、「どういう立場の人に」、「何を伝えたいのか」という当たり前のことを意識して、利用者や家族・関係者の方々と関わるようになってから、双方の齟齬(そご)が少なくなりました。

双方の解釈を同じ方向に持っていくのも、リスクマネジメントにおいて大切なことだと思っています。

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NIKON D90 + TAMRON SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II VC LD Aspherical

愛唱歌の「バラが咲いた」のように、利用者など相手の心に咲けるようになりたいですね。

私の周りでは、介護職を始めて2・3年の人が「中二病」のように、「専門用語」を多用する傾向にありますな!!

乱文、失礼しました。





posted by るり at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑感
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