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2018年04月08日
夜櫻観賞
夜櫻観賞
土曜日にKちゃんと待ち合わせをして、新しいサークルに参加してみようということで
夜桜見物を兼ねて申し込んだ。
会費は女性３０００円、男性５０００円になっていた。
オーナーズマンションで夜桜、手作り料理にカクテルありと出ていたので、楽しそうだし
お値段も手頃かなと二人で楽しみにしていた。
集合場所は駅出口、『サークル』と書いた紙が目印。
早めに着いたが当日寒いのと、風が少し強かった。
時間までの間、コンビニの中で待機していた。
コンビニの中で声をかけられた女性は、ほっそりとしていて安部律子似の上品な美人
だった。
「今日初めて来たんです」「え、どこから？」「和歌山から」「そんな遠くから？」
「お昼のお花見が突然中止になって携帯に連絡があり、急きょ集合場所がここに変更に
なったんです」「へえ〜、そうなんだ」
参加者は寒さしのぎに皆コンビニの中で待っている。
お昼が中止になって夜と一緒になったので参加者は全員で３５名程いるとか。
しばらくして、お金の徴収が始まった。駅出口上がってすぐの道端だ。
「こんな所で参加費集めるの？大丈夫かな？持ち逃げされないかな？」
Kちゃんが言った。（確かに）
コンビニで待機している時に緑色の服を着た男性がエロ雑誌を見ながら”ジッ”と私の
全身を見ているから気をつけて！とKちゃんが教えてくれた。
どうやら参加者のようだ。
時間になってマンションまで歩いていく間、ずっと後ろから視線を感じた。
『初めてのカップリング』の男性の件もあったので、恐ろしくなってKちゃんにしがみ
ついていた。
桜は予想していたとおり、前日の強風と大雨で何処かへ散ってしまっていた。
その会はマンションの最上階で始まった。
人数が多いので２部屋を使って、ギュウギュウ詰めだった。
緑色の服を着た男性と同じ部屋にならないよう意識したせいもあって、
私たちは少し暗くて狭い部屋に通された。
「寒いな〜、エアコン無いの？」Kちゃんが言った。
見ると、エアコンのコンセントを差し込む場所にエアコンは存在しなかった。
「なんか、ここ蛸部屋みたいやし、法事で使う控え室みたいやな」Kちゃんが言った。
（そのとおりだ。ここに食事が運ばれてきたら、まるで法事だわ）
（あ、運ばれてきた。エッ、これってスーパーの惣菜！）
大きなパックに入ったおつまみセットなるものがテーブルいっぱいに並べられた。
飲み物はすべて缶だった。３５０ｍｌの缶ビール、缶チューハイ、缶サワーなど。
紙コップに紙皿、割り箸。まさに質素な通夜ふるまいといった感じだ。法事や〜！！！
スーパーに買い物に行っても敢えて買おうと思わないおつまみの詰め合わせで、
冷めてカチカチだったがお腹を空かせて行ったので元を取らなきゃと二人とも頑張った。
握り寿司が一番マシだったが、あっという間に無くなってしまった。
「男性はかわいそう！これで５０００円だなんて、、、」
Kちゃんが気の毒そうにつぶやいた。
実はこの日、集合場所にいる時、『鶏鍋婚活』の時遅れて来た２人の男性の内一人が
この会に参加していた。
何処かで見た顔だなと思っていたら、その男性だったのでKちゃんに伝えた。
彼は『鶏鍋婚活』の時からKちゃんのことを気に入っているようで、前回「車で来たので
送って行こうか？」と誘っていたようだ。婚活は今回が３回目だそうだ。
パサパサのチャーハンは割り箸で取ると口からこぼれ落ちるし、ギョーザには
タレがない。
お寿司にはしょうゆが足りないし、ポテトフライは堅くて噛み切れない。もう最悪！
その彼はこぼれたチャーハンをこまめに手でとって、片付けてくれていたそうだ。
ありがとう！
もう一つの部屋を覗いてみた。
おや？明るいし、イケメンもいるじゃん。
席替えがあると言っていたので要求した。Kちゃんはかなり頭に来ていて、
「今迄の中で最低やわ。二度と行かへんわ」と愚痴をこぼしていた。
Kちゃんに「かっこいい人、いるわ」と耳打ちした。
「櫻ちがうか？」Kちゃんが言った。
それでも（もしかしたら？）と淡い希望を持って彼の隣に座ってみた。
話しかけると気軽に答えてくれた。
「今日は仕事終わってからここに来ました。仕事は自営業でマッサージ院をしています」
「そうなんですか。ご結婚されたことは？」
（婚歴があるか、無いかを聞いたつもりなのだが）
「はい、２年前の３６歳の時にやっと結婚しました」「はあ？」
（確かこれは５０・６０歳代だったはず）（結婚した？？？）
爽やかな声で、何の疑いもなく、さらっと彼が答えた。
次の言葉が無くなった。止めを刺すようにして彼が
「もしかして相手を探す為に、ここに来たんですか？」と一言。
恥ずかしくてこの場に居られなかった。
 | 価格:1,480円 |
見るとKちゃんは開き直って別のイケメンの若そうな男性を子分のように扱っている。
その男性も３０歳代くらいだ。
後で遅れてきた男性も柴田恭平似で４０歳代だった。会は確かに盛り上がっていた。
最後に手作りおでんがふるまわれた。それが一番美味しかった。
Kちゃんは３人の男性（鶏鍋婚活に来ていた人・子分・駅までの帰り道を案内して
くれた虚弱体質の人）とメルアド交換をし、「最初腹立ったけど、まあ楽しかったな」
と言っていた。
夜桜は見れなくて、櫻だらけの会だった。。。そういえば私たちも姥櫻かもしれない。
次の日Kちゃんから電話があり、片平なぎさ似の女性も結婚してるのに
会から「来ないか？」と誘われて来たと言っていたとか。
違う意味で色々な夜櫻を観賞するという。。。
きっとそういう会なんだろうと思って一人納得した。
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