新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
2018年10月29日
レクサス ES300h 試乗してきました!(1)
当方も、目玉の「デジタルアウターミラー」装着車のES300h ”version.L”に試乗してきました。
デビューしたてということもあり今回は45分程度の短時間試乗ですが、ファーストインプレッションです。
以下、燃費以外はすべて当方の主観と感性に基づくものですが・・・
■デジタルアウターミラー
賛否両論ある「デジタルアウターミラー」ですが、当方は「アリ」でした!
これは個人差がかなりあると思います。目の状態(近視、乱視、老眼状態など)などもあると思いますし、長距離や夜間走行の多い方は目の疲労度も考慮する必要があると思いましたが、次のようにメリット・デメリットを考慮すると、当方はメリットが上回ると感じました。
もっとも、モニターの形態(意匠含む)、解像度の面では改善が必要ですが・・・
<メリット>
・「死角」がとても少ない
全般的に、物理ミラーより「大きく」見えるので、隣接車線に迫ってくる車両などが非常に見やすい。また、脇道から本線への合流時など、窓から首を後方に向け直接確認しなくても、カメラで確認できるのは便利。
・薄暗時の鮮明さ
日が落ちたあとなど、外が薄暗くなってもモニターの画像は明るいまま。(ただしノイズは増える)
そのため、車両や人物の確認が容易。これはとてもメリットがあります。
次の画像では、実際はオートライトが点灯するぐらい薄暗いのですが、モニターではかなり明るく写っていて、明らかに物理ミラーより視認性が高いです。
・後方車両のチェックが容易
物理ミラーと異なり、自分の車のボディが映る範囲が少なく、大きく見えるため、意図的に車線内の走行位置を少しずらせば、後方車両もはっきりと確認できます。(ドライバーもよく見える)
・見える範囲が広い
物理ミラーより、遠いところにあるものも見えます(ただ、解像度はいまいち)ただ、「遠近感」は損なわれる印象。
今までの物理ミラーではあまり気にならなかった「縁石」や植え込みの木々などが目だちます(笑)ちょっと不思議な感覚です。
<デメリット>
・LEDライト/信号が点滅する
「LEDヘッドライト」装着車がカメラの視界に入ると、モニター内に映るLEDライト部分が高速で点滅するので、停車時などは気になります。
特に都市部では輸入車やレクサス車が多く、LEDヘッドライト装着車比率が高いため、結構気になります。
同様に、「LED信号機」も点滅しますので、信号が連続するエリアだと、気になりますね。
・ライトがカメラに入ると眩しい
これは物理ミラーでも同様ですが、カメラではかなり輝度調整してくれるものの、やはり眩しい場面あり。
特に「西日が直撃」するシチュエーションでは、モニター全体が明るくなります。
・若干表示が「遅延」する
完全リアルタイムな映像ではなく、若干表示が遅延しています。この体感には個人差があります。また、フレームレートは30ps以下と思われるため、画像の滑らかさも今一つか。これはさらなるECUの高速化などが求められそうです。ただ、これで走行中に問題が生じるレベルのものではありません。万一のためにも、車線変更の際は目視確認をすることを怠ってはいけませんね。
・・・とはいえ、事前予想よりかなり良かったです。
ただ、自分が購入するとすれば、「夜間」のチェックは絶対に必要ですね。周囲が暗い状態で、液晶モニターが光り続ける状態は果たしてどうなのか?
■乗り心地
控えめに言って相当に「良い」です。
制限速度内の一般道において、現行レクサス車では、ベストでは?
ふわふわ感も少ないのに、サスペンションがしっかり動き車両をフラットに制御してくれている感が伝わってきます。
「スイングバルブショックアブソーバー」と「パフォーマンスダンパー」がいい仕事をしているのだと思います。
減衰力を調整するAVS機能はないのですが、十分ですね。
年次改良前のLSより乗り心地が良いと評する方も多いでしょう。
■静音性
ノイズ・リダクションホイールを装着しているだけあり、とても静かです。
当方のLC500hより静か(笑)
ランフラットタイヤではないという点もあると思いますが、はっきりとわかるぐらい静かです。
遮音性ガラスを装備していることもあるでしょう。特に床下と後方からのノイズが少ない印象です。ぜひカーグラフィックで検証してほしい。
■HVノイズ
良好。トヨタ/レクサスHV車の特徴でもある、インバーター等の電気ノイズや改正ブレーキ時の「ヒューン」音は相当に低減されています。
どれだけ静かかというと、GS450hやLC500hより静か。新型クラウンHVとは同程度かな。
EVモード走行とエンジン始動のショックも相当に低減されており、これはLS500h(年次改良前)と比べても優位な点。
■燃費
非常に良いです。当方が毎回燃費を計測する市街地ルートでは、ノーマルモードで無理なく「20km/L」を超えました。
(参考:レクサスの2.5LFR系HVだとだいたい15km/L程度、LS500hで12km/L程度)
ガソリン価格が高騰してきましたが、レギュラーガスということもあり、経済性にも優れ、大人が4人しっかり座れるセダンとしてはトップクラスの燃費を誇る車となりそうです。
■前席居住性
良好。”version.L”は、運転席のシート座面を延長できる(10wayパワーシート)ので、シートがぴったりしてとてもいいです。
ランバーサポートも4wayなので、腰/尻の具合もきめ細かく調整できます。
スポーツセダンではないので着座位置は少し高めですが、「セミアニリン本革」特有の柔らかさもあり、とてもいい車に乗っている感がありますね。
反面、シートのサポート力はあまりありません。あくまでコンフォートなセダンです。
■全体的な印象
「静か」、「乗り心地良い」、「高級感あり」「デジタルアウターミラーの将来性を感じる」という点で、乗っていて面白い車でした。
さすがに坂道でのアクセルオンはカムリと同様、ありきたりな4気筒エンジンがうなりますが、ほとんどのシチュエーションでエンジンが主張することはなく、とても好印象。ここ最近のレクサスに見られる「静と動」ではなく、「静と静寂」という感じ?(とはいえ、無音ではない)
HVカー特有の運転になれている方は、常時リッター20km/Lをマークしつつ、フラットライドに近い乗り心地で車内も静か・・・これはいい意味で「昔のレクサス」の再来といえるのではないでしょうか。ぜひ”version.L”の試乗、おすすめです!