2016年02月02日
新型プリウス レンタカー体験!
以前試乗した時も感じましたが、新型プリウス、外観の奇抜さのみならず、とても進化しています。
今回はレクサスカードやweb割引もあり、12時間レンタルでガソリン代を考慮しても約7000円程度とリーズナブルで、観光地のレンタカーでは積極的に指名したいぐらいした。
なお、グレードは再量販と思われる約250万円のSグレード。
【動力性能等】
TNGAによりボディ剛性が強化されているとのことですが、
まずドアの開閉音からして以前とは全然違います。これはレクサス車のエントリーモデルと変わらないレベル。
また、始動までの手順がインフォメーションディスプレイに表示されるのは幅広い年代に指示されるプリウスらしくとてもよいと思いました。
まだ新車ということもありますが、一般道でカーブで強めにステアリングを切ってもボディがヨレることもありませんでした。シートポジションも低いので安定感もあります。
動力性能も十分。ノーマルモードでも信号ダッシュは得意ですが、パワーモードに切り替えると法定速度域なら交通をリードできるぐらい。このクルマの使われ方を考えると十分な動力性能を備えていると感じました。
なお、EV走行できる速度域が従来より広がり、乗っていて我慢するシーンがあまりありませんでした。(交通の流れを乱してまで燃費走行をする方もずいぶん減るのではないでしょうか?)
また、約10時間のドライブのうち、充電池を使いすぎてしまう、いわゆる「充電地獄」に陥ることもなく、普通の乗用車的に扱うことができましたし、乗り味もセダンライクでとても気に入りました。
【安全装備】
グレードは主力の「S」にメーカーオプションの「Toyota Safety Sense P」が装備されていました。プリクラッシュセーフティシステムの作動感度も従来モデルより高いです。
レーダークルーズについては「全車速追従型」が採用され、バイパスで使用してみましたが、40-100km/hの制限付きタイプとは違い、とても実用的になりました。今のところ、全車速追従型ではトヨタブランドで一番低価格なモデルでしょうか? 停止までサポートしてくれるので、とても快適です。
ただ、車間距離が広まるとアクセルオンで一気に追従、そして、車間が詰まるとブレーキ、という単純な動作はあいかわらずで残念でした。このあたり、「眼」であるシングルカメラがうまく使用されていない感あり。
なお、レーダークルーズ中でもEV走行になるのは驚きました。
インフォメーションディスプレイに「停止保持中」の表示が出るのもいいですね。
【燃費】
走行距離約120km、ほぼ市街地・バイパス走行。(一部有料道路)
スタッドレスタイヤ装着、ある程度エコ・ドライブを意識しましたが、平均燃費は脅威の「29.0km/L」でした!
これ、歴代オーナーなら簡単にリッター30kmは行きますね…
EV走行可能時速が向上しているのが嬉しいです。(路面状態にもよりますが、有料道路にて、時速70km台でもEV走行可能でした)
当初普通に運転すると燃費は27km/Lぐらいが頭打ちでしたが、インフォメーションディスプレイのハイブリッドメーターを意識すると29km/L台にのるようになりました。エコを意識したドライブでずいぶん燃費がかわるのはトヨタのハイブリッドシステムらしいです。
【静粛性】
高いです。エンジン始動や回生ブレーキ音も意識しなければ気づかない程度で大変すばらしいと思います。
ハイブリッドカーは燃費だけがメリットではないということをあらためて思い知らされます。
信号待の交差点での静粛性、エンジン始動時のスムーズさもすばらしいですね。
【快適性】
高いです。居住性の良さだけでなく、不快な突き上げも感じられず好印象です。
ただ、サスペンションは結構柔らかめで、もう少しスポーティな味付けが好みの方もいらっしゃるでしょう(が、半日乗っても疲れ知らず!シートポジションもいい感じです。)
なお、レクサスでもISやCTなどにはついてない後席ドア前方にウェザーストリップが装着されています。
反面、先進性の高い内装なのにUSBソケットや足踏み式パーキングブレーキなのは残念でなりません。
【室内の質感】
なかなか良好。クリアブラック仕上げのナビゲーションパネル周りやスイッチの質感はとても良くなっていますし、ロゴ入りのエアコン吹き出し口も個性的で良い。
ボタン照明もいわゆる「トヨタグリーン」ではなく、クールブルーで高品質な印象です。
ドアトリムの仕上げはグレードにより質感がことなるが概ね良好。
全体的にソフトパッドや合成皮革使用部位が多く、好印象。ただ、スピーカーグリルはかなり頂けませんが。
天井のルームランプスイッチはレクサス「IS」や「GS/GSF」と一緒の意匠。
(ブランドが違うので、目に見える部品はあまり共有化してほしくないですね)
スモールライトに連動するイルミネーション機能(小さいLED穴)もあります。
さて、新型プリウスがここまで出来がいいと、レクサスブランドで登場する次期「CT200h」がどのような仕上がり・差別化が図られるかとても興味深いところです。
CT200hは近々最後の年次改良を受けると予想されますが、このタイミングではLexus Safety Sstem+は不採用、フルモデルチェンジまであと1年程度は継続販売されると思われ、値引きのないレクサスでは厳しい販売状況になることが予想されます。
モデル末期なのでしょうがないですが、現時点では「内装の質感」、「豊富な内外装カラー・塗装品質」、「納期」、「スポーティ感」以外ではCT200hを積極的に選ぶ要素がないように感じます。(価格的には+100万以上の差がありますし)
フルモデルチェンジまでしばらくは、ブランド価値、ディーラーサービスも含めた総合力が問われるところでしょうか。
CT200hのフルモデルチェンジにあたり個人的に期待したいのは・・・
・電動パーキングブレーキ
・アダプティブハイビームシステム(AHS)またはヘッドライトAFS機能の採用
・前後LEDウィンカー採用
・足回りは減衰力可変式機構(AVS)あり
・タッチレスバックドア/電動テールゲート
・内装の更なる質感向上
・ワイドタイプの大型ナビゲーション採用
・エンジン/モーター出力の差別化
・「F」モデルの設定