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2018年04月20日

新しい生活



私は結婚して
ルネを家に残して実家からほど近い新居に移った。

今思えばなんと薄情にも
「じゃあね、また来るからね 」と新しい生活に心弾ませ
気軽にルネに別れを告げて・・・ ( ̄▽ ̄;) 


* * * * * * * * *



およそひと月ほどして新しい生活にも慣れ
ふいにルネが気になって実家に帰った。


「ただいまー


真っ先にルネが迎えてくれるとばかり思ったのに
玄関に出て来たのは母だけだった。


「あなたが居なくなって2週間ほどしたら
ルネが居なくなっちゃってね」

   エーッ

「ついさっき帰って来たのよ」

「なあんだ、よかったあ」 ホッ 

 「猫には予知能力が有る」と良く聞くけれど
  私が帰るのを予知して戻って来たんだろうか?

  きっとそうに違いない


「それがね、何も食べてくれないのよ」
「牛乳と卵は?」
「それもすぐやってみたんだけど見向きもしないの」

  (ルネは卵と牛乳を溶き混ぜたのが好きで、
   時々、卵1個を溶いて牛乳と混ぜたのを
   大匙2杯ほどお皿に入れてやり、
   残りに砂糖とバニラエッセンスを加えて
   私が飲んだものだった)



そんな会話をしていると、ルネが出て来た。

「ルネ!

抱き上げると、
すっかりやせ細ったルネが私の手を舐めてくれた。 

「ああ、ごめんね私のルネなのに
 置いて行っちゃいけなかったよね。
 ごめんね、ごめんね」 (;´ Д`;) 

急いで卵1個を溶いて小皿に入れてやると
ピチャピチャとおいしそうにほとんど飲んで私の傍に来たので、
抱いて椅子に座ると相変わらず膝から降りてしまう。

2階の私の部屋に抱いて行き
私が部屋に残しておいた小物などを片付けたりしている間、
ルネは自分の席になっていた飾り棚の上に乗って
私のすることを見たり毛づくろいしたりしながらくつろいでいた。

夕方、私はもちろんルネを車の助手席に乗せて帰った。

新しい住まいに慣れるまでは外には出せないだろう。
当時まだ猫トイレなど売っていなかったし
トイレ用の砂も、もちろん無い。

取り敢えず
私が勤めていた会社で木の箱を貰い
近所の河原で砂を採って車に積んで。



━☆★☆★☆━ つ づ く ━☆★☆★☆━
この記事へのコメント
更新ありがとうございます。半年前に18年一緒にいた愛猫2匹をほぼ同時に亡くしました。いつも居るのが当たり前だった2匹の姿が見えなくなり、このまま時が経つにつれて忘れていっちゃうのかなぁ。と寂しく思っていました。そんな時こちらのブログを拝見する機会を頂き、何年何十年経っても仕草や癖、鳴き声などを事細かに覚えている様子に嬉しくなり、ずっと忘れる事は無いんだと安心しました。これからも思い出して辛くならないペースで更新して頂けると嬉しいです。いつもありがとうございます。
Posted by おむすび at 2018年04月24日 17:20
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