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2017年12月25日
アガサ・クリスティーとメリークリスマス!(番外編)
アガサ・クリスティーとメリークリスマス!(番外編)
メリークリスマス!
今日はクリスマスです。
アガサ・クリスティのミス・マープル編はクリスマス休暇で少しお休みしました。
このミステリーツアーも書かせて頂いて、かなり時間が経ちました。
色々な分野の作品の中にある、本箱の中にあるミステリーを描くつもりで、まずはミステリーそのもの、ミステリーの女王・アガサ・クリスティからスタートしたのですが・・・作品数も多く、まだまだアガサ・クリスティは続きます。
もちろん、アガサ・クリスティの後も本箱の中にあるミステリーということで、古今東西・作品の分野を問わず、書き続けていこうと思っています。
アガサ・クリスティ(1890〜1976)は晩年、毎年12月あたりに新作を発表していました。
当時の書店でも目にした方もおられると思いますが、「クリスマスにクリスティを」という出版社が考えたコピーが大々的に店頭に掲げられていました。
アガサ・クリスティ自身も(ポアロのクリスマス)という題名の推理小説も出しています。
また(クリスマス・プディングの冒険)という題名の短編集もあります。
これらの本についてもおいおいご紹介する予定です。
【ベツレヘムの星】
アガサ・クリスティはミステリーの女王として有名な作家ですが、実は別の作家としての顔も持っていました。
数多くの推理ミステリー小説を執筆する一方で、聖書を題材とした物語や詩を集めたクリスマスブックを書きました。
それが【ベツレヘムの星】です。
ベツレヘムの星とは・・・かのイエス・キリストが生まれるとき、天空の星が東方の三博士(もしくは三賢者、三賢王とも言われている)をメシア誕生の元に導いて行きます。
この神兆でもある聖なる星を(ベツレヘムの星)とよび、クリスマスツリーにもてっぺんに星を飾っています。
確かに(ベツレヘムの星)も宇宙レベルでのミステリーといえば、大ミステリーです。
私自身は、ミステリーの女王であるアガサ・クリスティもスキャンダラスな突然の失踪事件を起こしたアガサ・クリスティも清らかなスピリットで物を書こうとしたアガサ・クリスティも・・・とても人間らしい人であったのだろうなぁと思っています。
聖なる夜の神兆であった星・救い主への羅針盤である(ベツレヘムの星)を題材に選んだのも彼女らしい選択なのだと思いました。
楽しく華やかでにぎやかに過ごすクリスマスも素敵ですが、いろいろな思いをはせながらクリスマスの聖なる夜を厳かに過ごすのも本来のキリスト生誕祝いに近いのかも知れないとふと感じています。
(次号に続く)
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2017年12月18日
ミス・マープルと十三の謎*聖ペテロの指の跡【6】
ミス・マープルと十三の謎*聖ペテロの指の跡【6】
夫が不審死する前に大喧嘩をし、毒薬の砒素を手に入れていたメイベル・・・。
街中の不穏な噂は致し方ない状況だった。
「お医者さんはどなたなの?」
ミス・マープルは聞いた。
**********
「ローリンソン先生ですわ。」
ミス・マープルはそのお医者さんを知っていた。前にメイベルが街中で指さして、医者の名を教えてくれたからだった。
とても印象的で・・・つまり、よぼよぼのおじいさんだった。
そして彼女は経験から、医者も人の子で時にはその診断を間違うこともあるのだと思った。
すぐにミス・マープルは帽子をかぶって、ローリンソン医師を訪ねた。
ローリンソン医師はミス・マープルが考えていた通りの人だった・・・いいおじいさんで、親切でぼんやりした、かわいそうなほど近眼で、耳が遠く、ちょっとのことで気を悪くするような人だった。
ミス・マープルはメイベルの亡くなった夫の様子を医師に聞いた。
彼は毒キノコや食用キノコや、ともかくきのこについて長々ともったいぶって、話し始めた。
料理女にも訪ねたらしい。その夜の料理に使ったきのこに一つ二つ(ちょっとおかしい)のがあったらしい。しかし店から届けられたものだから大丈夫と思い、料理したらしい。
それから料理女はあのきのこはおかしいきのこに思われてくるとの事だった。
ミス・マープルは言った。
「そう思うでしょうね、人間の記憶はマッシュルームそっくりだったと言っておきながら、状況に応じて、後になって紫色のオレンジの斑点があったなんて言い出しかねない、その気になれば根も葉もないことを思い出したりするのですわ。」
ともかく、ミス・マープルからすれば、医師もその場に居たお手伝いも料理女も不確定な要素ばかりにしか思えなかったのである。
確かに人間の記憶は誰であっても完璧はなく、不確実なところも多々あった。
(次号に続く)
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夫が不審死する前に大喧嘩をし、毒薬の砒素を手に入れていたメイベル・・・。
街中の不穏な噂は致し方ない状況だった。
「お医者さんはどなたなの?」
ミス・マープルは聞いた。
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「ローリンソン先生ですわ。」
ミス・マープルはそのお医者さんを知っていた。前にメイベルが街中で指さして、医者の名を教えてくれたからだった。
とても印象的で・・・つまり、よぼよぼのおじいさんだった。
そして彼女は経験から、医者も人の子で時にはその診断を間違うこともあるのだと思った。
すぐにミス・マープルは帽子をかぶって、ローリンソン医師を訪ねた。
ローリンソン医師はミス・マープルが考えていた通りの人だった・・・いいおじいさんで、親切でぼんやりした、かわいそうなほど近眼で、耳が遠く、ちょっとのことで気を悪くするような人だった。
ミス・マープルはメイベルの亡くなった夫の様子を医師に聞いた。
彼は毒キノコや食用キノコや、ともかくきのこについて長々ともったいぶって、話し始めた。
料理女にも訪ねたらしい。その夜の料理に使ったきのこに一つ二つ(ちょっとおかしい)のがあったらしい。しかし店から届けられたものだから大丈夫と思い、料理したらしい。
それから料理女はあのきのこはおかしいきのこに思われてくるとの事だった。
ミス・マープルは言った。
「そう思うでしょうね、人間の記憶はマッシュルームそっくりだったと言っておきながら、状況に応じて、後になって紫色のオレンジの斑点があったなんて言い出しかねない、その気になれば根も葉もないことを思い出したりするのですわ。」
ともかく、ミス・マープルからすれば、医師もその場に居たお手伝いも料理女も不確定な要素ばかりにしか思えなかったのである。
確かに人間の記憶は誰であっても完璧はなく、不確実なところも多々あった。
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2017年12月03日
(ミス・マープルと十三の謎*聖ペテロの指の跡【5】)
(ミス・マープルと十三の謎*聖ペテロの指の跡【5】)
誰がどんなことをしても助からない・・・私が死ねばいいんだわ・・・とメイベルは取り乱して言った。
「ねえ、時には神の手におすがりすることを、もっと考えるのよ。さあ、メイベルや、おまえまだ何か隠し立てしてるのね。ちゃんとわかってますよ。」
子供の頃でもメイベルがすっかり白状しない時には、それが手に取るようにミス・マープルには分かったものだった。
この時もかなり手間取ったが、なんとかメイベルから彼女が隠している話を聞き出した。
やっと全てが明らかになった・・・メイベルはその朝、薬局に行って少し砒素を買って来ていたのだった・・・。
**********
もちろん、毒薬なので、メイベルはしっかり自分の署名をしていた。
そして薬局の者が喋ったのは当たり前だった。
夫が不審死する前に大喧嘩をし、毒薬の砒素を手に入れていたメイベル・・・。
街中の不穏な噂は致し方ない状況だった。
「お医者さんはどなたなの?」
ミス・マープルは聞いた。
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