アフィリエイト広告を利用しています
にほんブログ村 オヤジ日記ブログへ
にほんブログ村
|
カテゴリーアーカイブ


プライバシーポリシー
<当サイトに掲載されている広告について>
 当サイトでは,第三者配信の広告サービス,Googleアドセンスを利用しています。 このような広告配信事業者はユーザーの興味に応じた商品やサービスの広告を表示するため,当サイトや他サイトへのアクセスに関する情報「Cookie」(氏名,住所,メール アドレス,電話番号は含まれません)を使用することがあります。またGoogleアドセンスに関して,このプロセスの詳細やこのような情報が広告配信事業者に使用されないようにする方法についてはこちらをクリックしてください。


<当サイトが使用しているアクセス解析ツールについて>
 当サイトでは,Googleによるアクセス解析ツール「Googleアナリティクス」を利用しています。このGoogleアナリティクスはトラフィックデータの収集のためにCookieを使用しています。このトラフィックデータは匿名で収集されており,個人を特定するものではありません。この機能はCookieを無効にすることで収集を拒否することが出来ますのでお使いのブラウザの設定をご確認ください。この規約に関して詳しくはこちら,またはこちらクリックしてください。

2018年09月07日

シマトネリコは庭木として適切な樹種だろうか?

シマトネリコの開花.JPG
    <開花中のシマトネリコ>

1.はじめに
 小さな葉がそよそよと揺らいで,いかにも涼しげで,公園などでもよく見かけるシマトネリコの木,これって最近庭木として植えてる人が多いみたいだが,この木はホントに庭木に適した樹種なのだろうか,今後植えようと思ってる人は,流行に惑わされることなく,よ〜く考えた方がいい


2.シマトネリコは庭木として人気があるが・・・
 シマトネリコは常緑樹で成長も早く,管理も楽な上に苗木の価格も手ごろな人気の樹種だという,そのようなお勧めの記事などを多数目にするのだが,ここでは,あえてシマトネリコのマイナス面を紹介して,本当にこの木「シマトネリコ」が庭木として適しているのかを考えてみたい


3.シマトネリコを庭に植えた私の例
 シマトネリコが人気が出始めた頃,小さな苗木を購入して庭に植えていたことがある,高さが60cmくらいの小さな苗木だったが,園芸店で捨て値で売られていたものを2本購入した,堆肥入れたり肥料入れたりして,ちゃんと土作りをして植えたのだが,ほんとに成長が早くどんどん大きくなる

 3年くらい経ったら2mを優に超える高さになった,日陰ができてガーデニング作業なんかやるときには都合がいいや,と喜んでいたのだが,その後,5年くらいになったら4mを超えるような高さになってきた,これ以上になると剪定とか手に負えなくなると思い,頂部をカットして芯止めした


4.シマトネリコは素人の手には負えなくなる
 芯止めした後は横枝がどんどん成長する,適宜枝をカットしたり剪定するんだが,剪定クズの処理だけでゴミ袋が5袋も6袋も必要になってきた,とにかく枝や葉が繁茂しすぎるのである,そんな話を同僚にしたら,彼の家もシマトネリコを植えていたが,業者に頼んで撤去したとのこと

 庭も広いし少々大きくなっても大丈夫だろうと植えたらしいが,2階建ての家の屋根を越すような高さまで大きくなりすぎて,手に負えなくなったといういうことだった,また落ち葉や開花後の花クズが隣家や道路に散ったりして周囲に迷惑をかけるようになったというのも撤去理由とのことだった


5.シマトネリコの伐採を決心する
 その彼からシマトネリコは生育旺盛だから後々大変なことになるよ,今のうちに処分した方がいいんじゃないの,今なら自分で処理できるでしょ,と言われてしまった,その段階で,株元の直径が15cmくらいに育っていたが,内心,毎度毎度の剪定作業なんかも大変だし,この際切り倒そうと決心した

 まず,剪定ノコで横に広がった枝を落としてから,株元を借りてきた電動チェンソーで切り倒した,ちょっとかわいそうな気もしたが,シマトネリコはある程度の大きさになると,枝の剪定などの管理作業が追いつかなくなる,毎回毎回その剪定くずなどを処理するのも大変な作業になる

 前述したように常緑樹だが,通常でもソコソコ落葉するし,台風などで潮風が当たると葉が茶色になってドカドカ落葉する,落ちた葉は小さいため,風でアチコチ飛んでいって近隣に迷惑をかける,また開花後の花ガラは相当な量が落ちてくる,都会の住宅密集地ではトラブルになること必至である 


6.シマトネリコを生け垣に使った例
 数年前だが近所の新興住宅地のとある家が,生け垣にシマトネリコを使っていた,親指の太さくらいの一本立ちの株を,約30cmの間隔で植えてあった,高さ2m位でトップを飛ばしてあったから,ツゲとかボックスウッドみたいに小さな葉が密集した生け垣を目標に管理してるようだった

 今後の管理が大変だろうなと,いつもその家の前を通るとき思ってたのだが,その後,幹の太さが大人の腕くらいになったときに,さすがにこれはまずいと気づいたんだろう,1つおきに切り倒されて撤去されてた,最近見たら幹が直径10cmくらいになってたけど,今後どうなることやら

 また,その隣に最近建った家は,南側の駐車スペースと建物との境界に2mくらいのゴールドクレストを10本くらい植えてあったが,こちらは,今年の夏の暑さですべて枯死してた,シマトネリコに限らずこういう樹種選定に関して,庭作りを請け負う造園業の人とか,マイナス面を教えないのだろうか


7.シマトネリコの木を植えるのは慎重に
 価格的にも手頃で,成長が早いためすぐに緑陰を提供してくれるし,難しい管理も必要なく,むちゃくちゃな剪定とかしても,簡単に回復してくれる,というような便利で扱いやすい庭木と思って購入すると痛い目に遭うのがシマトネリコである,十分検討してから導入した方がいい

 株元から枝が何本も出ているような,ブッシュタイプのシマトネリコなら一本立ちに比べて多少はましかもしれないが,基本的な性質は同じなので将来を考えて植える場所等は慎重に選んだほうがいい,またあまり大きくならないように,早め早めに芯摘みや剪定を心がけて管理をしたほうがいい


8.シマトネリコの管理は実際大変である
 株元の直径が20cmくらいになると,素人が管理するのは至難の業である,枝打ちや剪定などは業者に頼めば楽だが,実家の庭がシマトネリコの他にイヌマキやカイコウズなどの立木20本ほど,生け垣30mくらいの管理で1回6万円くらいかかってる,高所作業車等も使ってるけど結構なお値段である

 また,地上部と同様に根の生育も旺盛で,駐車場のコンクリート床や軒下の犬走り等にヒビを入れるくらいは朝飯前である,種の生命力も強く,ちょっとしたコンクリートの割れ目に溜まったわずかな用土でも発芽して成長することができる,お隣の庭で勝手に芽吹いてトラブルになる場合もある


9.シマトネリコは生産上の有利性から伸びた
 シマトネリコがなんでこんなに広まったかと言えば,優しい雰囲気をかもしだす小さな葉や生育が早く手間がかからない点が消費者に好まれたからだが,別な観点から見れば苗木を生産する農家にとっても,生育が早いという性質などは,経営的に非常に有利な樹種なのである

 たとえば,苗木生産に1年かかる樹種と2年かかる樹種があったとしよう,極論すれば1年かかる樹種と2年かかる樹種では,生産性(利益)が2倍違う,実際はそんな単純な話ではないのだが,同じ畑で1,000万円稼ぐ樹種と2,000万稼げる樹種なら,ダレだって経営的に有利な樹種を選択するだろう


10.おわりに
 敷地が広く管理経費も潤沢に準備できる人なら,なにも問題は無いが,面積はそこそこで,お隣が近接してるような住宅の場合は,シマトネリコを庭木として選ぶのは避けた方がいいと思う,まともな造園業者ならこういう点は必ずアドバイスするはずだから,よく聞いてから樹種選定したほうがいい



 

2018年08月19日

クサントロエアの育て方(種まきから鉢上げまでのまとめ)

クサントトエアの育て方・種まき〜鉢上げ (1).jpg

1.はじめに
 クサントロエアは20年ほど前に種をまいて育ててきた,ただ成長するとかなり場所を占有してしまうため,形のいい2〜3株を残して,ほとんど処分してしまったのだが,ヤフオクで種が出品されていたので,思わず購入してしまった,ということで,種まきから鉢上げまでの状況をまとめてみた


2.クサントロエアの種の入手
 以前から種を購入している信頼性の高い出品者がクサントロエアを出品していたので,つい落札してしまったのだが,最近の種の購入はほとんどヤフオクである,ちゃんとした出品者なら,その辺のWEB通販ショップなどよりよほど信用できる,その辺の事情は別記事参照(詳細は→こちら)

 クサントロエアの種は5粒で300円くらいの出品が多いのだが,今回落札したクサントロエア・プレイシー(Xanthorrhoea preissii)は,入手時期が比較的新しい種子30粒が600円と低価格で出品されていたので,2セット60粒を購入した,ちなみに実際の種子は1セット33粒入っていた

クサントトエアの育て方・種まき〜鉢上げ (2).jpg

 クサントロエアの種は上の写真のように縦が1cmくらい,横が0.5cmくらいの大きさで,形状は三角錐の先がとがった種である,我が家のクサントロエアは花が咲くので,少し種が取れるのだが,動物に食べられないためだろうか,種が入ってるサヤは先が非常に尖っていて,さわるととても痛い


3.クサントロエアの種まき用の用土と容器
 種まき用土と容器に関しては,最近はほとんど下の写真の商品を利用してる,用土に関しては違う製品もイロイロ使ってみたが,2cmくらいの大きな土の塊が入っていたり,ヤシ殻の繊維と思うが,これが多くて水にうまくなじまずに扱いにくかったりと,で結局この製品一辺倒になってしまったダシリリオンの育て方(種まき方法) (3).jpg

 また種まき容器に関しては,以前は育苗箱にスジまきしたりしてたが,クサントロエアに限らず,乾燥地帯の植物は,根を深く張ろうとする性質が強いので,育苗箱で育てた場合,苗を取り出すときに,根が切れて傷めてしまったりする危険性が高いので,最近はほとんどセルトレイを利用してる


4.クサントロエアの種まきに挑戦(種まきの手順)
 今回は種が入手できたのが4月23日だったので,種まきもその日に行った,種の吸水処理とか種まき前の処理は特に何も行っていない,実際の種まき方法について,その手順を写真で説明する

◆トレイに種まき用の用土を詰めてたっぷり水をかける

クサントトエアの育て方・種まき〜鉢上げ (3).jpg

◆幅1cmくらい深さ1cmくらいの種を落とす穴を開ける

クサントトエアの育て方・種まき〜鉢上げ (4).jpg

◆この穴に1個ずつ種を落としていく

クサントトエアの育て方・種まき〜鉢上げ (5).jpg

◆途中に引っかかってるようなら竹串等で穴へ押し込む

クサントトエアの育て方・種まき〜鉢上げ (6).jpg

◆全部の種まき穴に種を入れたら穴をふさいでいく

クサントトエアの育て方・種まき〜鉢上げ (7).jpg

◆終わったらやさしく水かけしてラベルを立てて種まき作業終了

クサントトエアの育て方・種まき〜鉢上げ (8).jpg


5.クサントロエアの種まき後の管理
 特に難しい管理は無い,芽が出るまで光は関係ないので,管理しやすい場所で管理すればいい,ただし初期の水切れには最大限の注意が必要である,クサントロエアに限らず,乾燥地帯原産の植物は,水に対する反応がシビアで,乾燥状態を検知すると深い休眠状態に入ってしまうことがある


6.クサントロエアの発芽後の生育状況
 下の写真のようにもっとも早いものは種まき後26日目(5月19日)に芽が見えてきた,その後もちらほら芽を吹いてきて,7月の中旬には出るべき芽は出尽くしたようで,その後も観察していたが,8月下旬まで待ってもそれ以降に発芽してきたものは無かった

クサントトエアの育て方・種まき〜鉢上げ (9).jpg

 7月中旬に出ていた芽が20個,種をまいた総数は66個なので,発芽率は30%である,これを低いとみるか妥当な発芽率とみるか,微妙な数字だが,手に入れた種子がかなりいい状態の種子だったので,悪くても半分くらいは発芽するだろうと思っていたが,これはちょっと期待はずれだった


7.クサントロエアの鉢上げ時の苗の状況
 種をまいてから105日目(8月6日)には下のような状況になった,まだ苗としては小さいしセルトレイの容積にも余裕があるし,この状態のままで追肥するか,それとも鉢上げするか迷ったのだが,これに追肥するより新しい用土に移した方が生育はいいだろうと判断して鉢上げすることにした

クサントロエアの苗.jpg


8.クサントロエアの鉢上げ用土
 鉢上げ用の用土に関しては,育ててる植物が熱帯や乾燥地域の植物が多いので,保湿性や透水性を考慮して,通常は下の写真の観葉植物用の市販用土とサボテン・多肉用の市販用土を5:5に混ぜたものを使用してるのだが,クサントロエアも似たような環境だろうから,同様の組成でいくことにする

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (15).jpg


9.クサントロエアの苗を鉢上げする
 セルトレイから苗を取り出してみたのが下の写真である,前回鉢上げしたダシリリオンのような長い根は無く,乾燥地帯原産の植物にしては,ちょっと根が貧弱な印象である,これを9cmのポリポットに鉢上げする,写真で示す矢印の株元部分が半分くらい地上に出るようにして鉢上げした

クサントトエアの育て方・種まき〜鉢上げ (10).jpg
クサントトエアの育て方・種まき〜鉢上げ (11).jpg
クサントトエアの育て方・種まき〜鉢上げ (12).jpg


10.おわりに
 クサントロエアの種まきは2度目である,前回,種をまいてから13年目に花茎が伸張してきて花が咲いた時はものすごく感動したのだが,今回,種まきした連中はどういう感動をもたらしてくれるだろうか,とりあえずは10数年の期間は気長におつきあいするしかない


11.関連記事
 クサントロエアの育て方(栽培法)(詳細は→こちら)



2018年08月08日

アガベの適切な種まき時期について(春まきの場合)

アガベの種まき (1).jpg

1.はじめに
 前回アガベの種を6月から10月まで時期を変えて種まきした,その発芽状況などは別記事にまとめてある(詳細は→こちら),その時にもっと早い時期に種まきした方がいいのではないかと感じたので,今回は3月下旬から7月上旬まで,時期を違えて種まきしてみた,その状況を紹介する


2.アガベの種を時期をずらして種まき
 春まきと言っても,あまり早いと気温が低いので,最も早い種まきは日中の気温が20℃を超えるようになった3月下旬とした,その後4月上旬,4月中旬,5月下旬,6月上旬,7月上旬と合計6回に分けて種まきを行った,種まきに使用したアガベは,すべてアガベ・パリー(亜種等も含む)である

 4月下旬,5月上旬,5月中旬にも種まきを予定していたのだが,アガベの種の入手先として利用してるヤフオクで,希望する種類のオークションに競り負けてしまったりと,希望の種が入手できなかったため種まきができなかった,逆に考えると,この時期種まきする人が多いということでもある


3.アガベの種の入手に関して
 ちなみに,アガベの種は,ヤフオクで入手してると上述したが,信頼性の高いちゃんとした出品者なら,その辺のWEB通販ショップなどより,よほど品質の高い種を入手できる,その辺の事情は別記事にまとめてあるので情報として参考にしてほしい(詳細は→こちら)


4.アガベの種まき後の経緯
 3月下旬,4月上旬に種まきしたものは,発芽にちょっと時間がかかったが,最終的には3.5ヶ月くらいで鉢上げできるような大きさに成長した,4月中旬に種まきしたものは約3ヶ月で,また5月下旬に種まきしたものは約2.5ヶ月で,6月上旬に種まきしものは約3ヶ月で鉢上げできる大きさに成長した

 6月上旬に種まきしたものは5月下旬に種まきしたものと比べ,鉢上げまでにやや時間がかかっているが,発芽から成長期にかけて,ちょうど梅雨時期のため,曇雨天による日照不足や連日の降雨による根の呼吸阻害,また梅雨寒による単なる温度低下の影響が大きかったのではなかろうか

アガベの種まき (2).jpg

 なお,7月上旬に種まきしたものは上の写真が種まき後ちょうど1ヶ月だが,かなり生育が遅いというか止まったような状況である,これは今年の夏は異常に暑く,夜間でも気温が33℃とか34℃なので,同化産物が生育のために使われずに,呼吸作用で消耗してしまってるんではないだろうか


5.アガベの種まき時期・鉢上げ時期の判断に関して
 ということで,前回6月から10月まで時期を変えて種まきした状況と,今回の状況を総合的に判断すると,アガベの種まきにもっとも適しているのは,4月の中旬から5月の下旬と言っていいだろう,もちろん鉢上げまでの時間が多少長くなるのを気にしなければ,その前後2週間程度も許容範囲だろう

 前回も今回もそこそこ容積のあるセルトレイを使用したので,本葉が2枚になるまでセルトレイで育ててから鉢上げするということにしたが,小さいセルトレイの場合は,当然鉢上げはもっと早めに行うことになるだろう,ただ,本葉2枚くらいの大きさが無いと苗の扱いはやっかいである


6.おわりに
 前回の7月の種まきの時は感じなかったが,今回の7月の種まきはあまりの暑さに植物が全然生長してくれない,今後,来年以降もこのような夏の高温が続くようなら,アガベは早めの4〜5月に種まきして,夏の猛暑が訪れる前に,ある程度の植物体に育てておくというのが無難な方法だろう   

 砂漠地帯の植物なので高温には強い植物だが,そのような地域は日中は暑くても,夜間はかなり気温は低下する,そのため光合成で得た同化産物をたっぷりと成長のために使うことができるのだが,昼夜を問わず気温が35℃とかいうような今の日本の猛暑は,アガベも根をあげるような暑さと言える



2018年08月03日

ダシリリオンの育て方(種まき方法から鉢上げまでのまとめ)

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (1).jpg

1.はじめに
 育てている植物はリュウゼツラン科の植物が多く,アガベやユッカやドラセナ等を中心に,フルクラエアやドリアンテスなどにも手を出してきたのだが,なぜかダシリリオンは育てたことがなかった,今回初めてダシリリオンに挑戦してみたので,種まきから鉢上げまでの状況をまとめてみた


2.ダシリリオンの種の入手
 ダシリリオンの種の購入は,ヤフオクで以前からアガベの種を購入している信頼性の高い出品者から購入した,ちなみに最近私は種の購入はほとんどヤフオクである,ちゃんとした出品者なら,その辺のWEB通販ショップなどよりよほど信用できる,その辺の事情は別記事参照(詳細は→こちら)

 ダシリリオンの種は5粒で400円〜500円くらいの出品が多いのだが,今回私が購入したダシリリオン・ロンギシマム(Dasylirion longissimum)は,入手時期が比較的新しい種子が30粒で600円と低価格で出品されていたので,2セット60粒を購入した,ちなみに実際の種子は32粒入っていた

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (2).jpg

 ダシリリオンの種は上の写真のように縦が3mmくらい,横が2mmくらいのラグビーボール状の楕円形で色はうすい茶色である,一見するとなんかイネ科の雑穀のような雰囲気だが,食用には不向きのようである,ちなみに成長した株の上端は,アルコール飲料を作るために利用されているそうだ


3.ダシリリオンの種まき用の用土と容器
 種まき用土と容器に関しては,最近はほとんど下の写真の商品を利用してる,用土に関しては違う製品もイロイロ使ってみたが,2cmくらいの大きな土の塊が入っていたり,ヤシ殻の繊維と思うが,これが多くて水にうまくなじまずに扱いにくかったりと,で結局この製品一辺倒になってしまった

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (3).jpg

 また,種まき容器に関しては,以前は育苗箱にスジまきしたりしてたが,ダシリリオンに限らず,乾燥地帯の植物は,根を深く張ろうとする性質が強いので,育苗箱で育てた場合,苗を取り出すときに,根が切れて傷めてしまったりする危険性が高いので,最近はほとんどセルトレイを利用してる


4.ダシリリオンの種まきに挑戦(種まきの手順)
 今回は種が入手できたのが5月の10日だったので,種まきもその日に行った,種の吸水処理とか種まき前の処理は特に何もしなかった,実際の種まき方法について,その手順を写真で説明する

◆トレイに種まき用の用土を詰めてたっぷり水をかける

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (4).jpg

◆幅1cmくらい深さ5mmくらいの種を落とす穴を開ける

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (5).jpg

◆この穴に1個ずつ種を落としていく

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (6).jpg

◆種がつまみにくいようなら濡れた竹串等にくっつけて種まきしてもいい

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (7).jpg

◆全部の種まき穴に種を入れたら穴をふさいでいく

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (8).jpg

◆終わったらやさしく水かけしてラベルを立てて種まき作業終了

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (9).jpg


5.ダシリリオンの種まき後の管理
 特に難しい管理は無い,芽が出るまで光は関係ないので,管理しやすい場所で管理すればいい,ただし水切れには最大限の注意が必要である,ダシリリオンに限らず,乾燥地帯原産の植物は,水に対する反応がシビアで,乾燥状態を検知すると深い休眠状態に入ってしまうことがある


6.ダシリリオンの発芽後の生育状況
 下の写真のようにもっとも早いものは種まき後16日目(5月26日)に芽が見えてきた,その後もちらほら芽を吹いてきて,6月の中旬には出るべき芽は出尽くしたようで,その後も観察していたが,それ以降に発芽してきたものは無かった,その時点での発芽率は59%であった,

◆ダシリリオン種まき後16日目の状況(5月26日)

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (10).jpg

◆ダシリリオン種まき後24日目の状況(6月3日)

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (11).jpg

◆ダシリリオン種まき後37日目の状況(6月16日)

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (12).jpg

◆ダシリリオン種まき後61日目の状況(7月10日)

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (13).jpg


7.ダシリリオンの鉢上げ時の苗の状況
 種をまいてから76日目(7月25日)には下のような状況になった,まだ苗としては小さいしセルトレイの容積にも余裕があるし,この状態のままで追肥するか,それとも鉢上げするか迷ったのだが,これに追肥するより新しい用土に移した方が生育はいいだろうと判断して鉢上げすることにした

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (14).jpg


8.ダシリリオンの鉢上げ用土
 鉢上げ用の用土に関しては,育ててる植物が熱帯や乾燥地域の植物が多いので,保湿性や透水性を考慮して,通常は下の写真の観葉植物用の市販用土とサボテン・多肉用の市販用土を5:5に混ぜたものを使用してるのだが,ダシリリオンも似たような環境だろうから,同様の組成でいくことにする

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (15).jpg


9.ダシリリオンの苗の状態
 セルトレイから苗を出してみたのが下の写真である,どの苗も根は数本出ているのだが,そのうちの1本が,主根と言ったらいいのだろうか,約30cmくらいの長さがあって(黄色で示した部分),これがトレイの底にぐるぐる張り付いていて,切れないように取り出すのに苦労した

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (16).jpg

 これを9cmのポリポットに鉢上げしたのだが,前述した30cmくらいの長い根の扱いには四苦八苦した,たぶんなんらかの理由があって,この地上部に比べて異様な長さの根が有るわけだろうから,この根が乾燥して傷まないように,1鉢ごとに鉢上げしたら水かけして丁寧に鉢上げ作業を行った

ダシリリオンの育て方(種まき方法) (17).jpg


10.ダシリリオンの種まきや鉢上げの時期について
 種まきの時期は適切だったと思うが,鉢上げの時期はもっと早いほうがいいと感じた,セルの容積がそこそこ有るし,植物体はまだ小さいし,と油断していたが,先に書いたように長く伸びた根が切れないように注意が必要だったし,この根が切れるとその後の成長はかなり鈍化するのではと思われる

 種まき後37日(6月16日)以降は,新しく発芽するものもなかったわけで,この時点で鉢上げした方がよかったのではないかと思う,その程度の日数なら今回使用したセルトレイは大きすぎである,もっと小さなセルトレイに種まきして40日程度で鉢上げするのがベストな気がする


11.おわりに
 初めてのダシリリオン栽培であるが,現在ひょろひょろの細い葉が2〜3本立ってるような状況である,生育が遅いのは覚悟の上だが,そこそこ見れるような株になるのは10年後だろうか,20年後だろうか,クサントロエアは13年目には花が咲いたが,さてダシリリオンはどうなりますことやら 


2018年06月22日

アガベ・アテナータ「ボーチンブルー」の見分け方

ボーチンブルーの見分け方BB (3).jpg

1.はじめに
 アガベのアテナータは,アガベにしては珍しく幹立ちすることや,トゲのない柔らかな葉が優しい雰囲気を醸しだすため,インテリア植物としても人気のある観葉植物だが,斑入りや色変わりなどの種類も非常に多い,なかでも「ボーチンブルー」は,ブルー系ではよく知られたアテナータだろう


2. ボーチンブルーの見分け方は意外と難しい
 上に掲載した写真は,私が育てているアテナータだが,左がボーチンブルーで,右が一般的にアテナータと言えばこちらをさす場合が多い初緑である,これくらい葉色の違いがはっきりしていれば,だれの目にも違いがはっきりわかるのだろうが,実際は葉の色で見分けるのは意外と難しい


3.ボーチンブルーを葉の色で見分けるのは難しい
 下の写真は左がボーチンブルー,右が初緑なのだが,この程度の葉色の違いでは,ほとんど区別がつかない,並んだ両者を比較すれば,どちらかと言えば左のボーチンブルーの方がやや青みが強いかな,という程度で,単体で右の初緑をボーチンブルーだよと言われても解らないかもしれない

ボーチンブルーの見分け方BB (1).jpg

 さらに下の写真は,左がちょっと肥料不足気味のボーチンブルーで,右は初緑である,これを比べると,初緑の方が色が濃くて,両者は逆に見えてしまう,ことほどさように葉色は用土や肥料の状況などで簡単に変化してしまうので,ボーチンブルーを見分ける指標としては曖昧さがある

ボーチンブルーの見分け方BB (2).jpg


4.ボーチンブルーを葉の厚みで見分けるのは難しい
 ボーチンブルーは初緑に比べると,葉が厚くてしっかりしてるとかの記載も見かけるが,確かにその傾向はあるが,小さい株ではどちらも葉はペラペラで区別が付きにくい,下の写真のようにある程度大きな株になると,確かに葉に厚みがでてくるが,単独で見た場合は判断が難しいかもしれない

ボーチンブルーの見分け方BB(4).jpg


5.ボーチンブルーを新葉の展開する様子で見分ける
 ということで,ボーチンブルーを葉の色や厚さなどで見分けることは難しいのだが,それ以外の見分ける方法を紹介したい,その方法は新しく展開する葉の様子を観察するという方法なのだが,以下に日を追った写真を掲載するので,両者の違いを比べてほしい,左がボーチンブルー,右が初緑である

◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(1日目)

ボーチンブルーの見分け方 (1).jpg

◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(2日目)

ボーチンブルーの見分け方 (2).jpg

◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(3日目)

ボーチンブルーの見分け方 (3).jpg

◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(4日目)

ボーチンブルーの見分け方 (4).jpg

◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(5日目)

ボーチンブルーの見分け方 (5).jpg

◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(6日目)

ボーチンブルーの見分け方 (6).jpg

◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(7日目)

ボーチンブルーの見分け方 (7).jpg

◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(8日目)

ボーチンブルーの見分け方 (8).jpg

◆ボーチンブルーと初緑の新葉の比較(9日目)

ボーチンブルーの見分け方 (9).jpg


6.9日目の状態を反対から見た様子
 下の写真は9日目の様子を反対側から撮影したものである,これでも違いがわかると思う,なおこのボーチンブルーを見分ける方法は,多少の慣れが必要だが,毎日新しく展開してくる葉の様子を観察していると,おのずと解るようになる,またそこそこ小さな株でも有効な判断方法である

ボーチンブルーの見分け方 (11).jpg


7.ボーチンブルーの見分け方の要点
 下の写真の矢印部分に注目してほしい,矢印Aの部分だが,ボーチンブルーは次の葉を抱きかかえてるように見えるが,初緑は開放的な状態である,矢印Bの部分は次に展開してくる葉なのだが,ボーチンブルーは,先がほどけたような風情を呈しているが,初緑は単純なとがった三角錐である

ボーチンブルーの見分け方-12.jpg


8.おわりに
 アガベ・アテナータは,種から育てられているものもあるので,まったく同じ環境で育てても,葉の幅や葉色がわずかに違ったりとか,性質がちょっと異なる個体が存在する,このため,この見分け方では区別できないようなボーチンブルーが存在する可能性もある,この点はご容赦願いたい