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2020年01月02日

トライアル現場主義!―売れる翻訳者へのショートカット

トライアル現場主義!―売れる翻訳者へのショートカット



★★★☆☆
本の概要

翻訳者の登竜門とも言える「トライアル」。これを実際に出題・採点する側としての考えが、オープンな雰囲気で分かりやすく掲載されている。
5つの英日トライアル問題文とその添削・解説を軸に、トライアルに関する概要、採点・評価方法、著者の意見・アドバイス、翻訳者が持つべきマインド的なこと、コラム、FAQなどが掲載されている。
他にはあまりない、翻訳の「トライアル」採点・評価のリアルについて書かれた、トライアル受験者向けの本。
感想など

翻訳のトライアルに合格したかったので、読んでみた。
翻訳トライアル採点現場の実態のようなものを、初めて垣間見れたと思う。

一番ありがたかったのは、評価方法の内訳について書かれた項かも。グラフ付きで分かりやすかった。
翻訳にまつわる所ではよく言われていることだろうが、やはり正確さありきだということが改めて分かった。

掲載されているトライアル問題については、実際に翻訳してみてから、添削・解説の部分を読んでみた。この本に書いてあったとおり、やはり自分で一度訳してから添削・解説を読んだほうが、身になりやすい思う。

ただし思うに、この著者が良しとしている翻訳は、正確でありながらも、日本語として読む際のフィーリング的なものもわりと重視していそう。意訳っぽい文や、原文に無い付け足しへの許容の度合いが、私が思う平均的なものよりも、やや高いように感じた。
(注)翻訳のプロでもなくトライアル採点者でもない私が思う平均というのは、あくまで他の教本や他の講師の方々から聞いたことを合わせた内容から推測する平均のことだけど・・・。

とにかくそういう内容を読んだ上でさらに思ったのは、やはり採点者も人間であり、ベストな翻訳とは何かということや採点結果は、翻訳会社や採点者によって変わってくることは確かだろう、ということ。これが所謂、採点者側と受験者側との間に「相性」が生じる所以なのかもしれない。
そしてそれは、翻訳が「職人技」とたまに呼ばれることとも関係しているんだろう。
結果、「正確さ」と「読みやすさ」という相反するものの両立の難しさと挑戦しがいみたいなものを、読みながら改めて感じることができた。

しかし留意すべきこととして、この本が書かれたのは2005年なので、それから15年が経っているということ。(2020年時点)
機械翻訳や翻訳ツールなどの高度化に伴い、もしかしたらこのようなトライアルの現場も少しずつ変わってきているのかもしれない。世の中の、言語や翻訳に対する考え方や手法にも、この間に多少変化があったかもしれず、そのことからトライアル採点現場が影響を受けている可能性もあるのではないか。
そのことを踏まえた上で、トライアルにおける基本的な考えの一つとして読んでみるといいのかも
タグ:トライアル

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