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2017年09月12日

1話 だったのに・・・順風満帆

おれ龍之介は、鏡の前で一つため息をついた。


しわも五重に重なり、多少のくすみもみられるが、


相変わらずのいい男 シャキーーーン


自分の顔を好きになれなければ、毎日、毎日鏡の前には立てまい。


しかし、そのため息はいつもと違っていた。


過去を振り返り、反省を繰り返し、理想と違う現状を嘆いていたのだ。


もしも、やり直すことができたなら

 「 リバーーース 」

  



今できることは、、、


  ひとりぼっちで立つ、その鏡の前で、、、

  
     白くなった髪の毛をビゲンで黒く染めることだ。


嘆いても、順風満帆だったあのころには戻れないから、

せめて、今の自分で、できる限り前向きに闘おう。


もしも疲れ果てたなら、、、

  幸せだった過去を想い出しながら、、、

    力を抜き、独り、ただ野垂れ死ぬだけ。


        平成29年9月12日  龍之介
  

2017年01月01日

585話 新年、明けましておめでとうございます

2017年 新年を迎えた龍之介たちのあっとホームは

今日もまた仕事の嫁ちゃんを置いて、お婆ちゃんのいる

姉の家に新年の挨拶に出かけた。



「新年 明けましておめでとうございます。

お父さん、日本酒一杯飲んでね。」 チ−−−ン!!



仏壇に線香を上げた龍之介だが、初詣にはまだ行っていない。


子供たちは、数人からお年玉をもらって、中身が気になって仕方が

ない様子。



「じゃあ、そろそろ行きますか。」わーい(嬉しい顔)



3人は、早々にデパートへ向かったが、初詣には行かない。


何故なら、龍太郎が現在交際中の彼女と、ペアルックの服を購入し、

それで初詣をする計画をすでに立てていたからである。



「今日も行こうか。」


デパートでショッピングなど、柄に合わない親父に気を使ってか、

龍太郎が親父を誘った。


「あずきはそれでもいい。」


特に目的もなく、昨日楽しめたあずきも賛成。


こりずに、お弁当などを買い、ドライブすることにした。



前半、なかなか当てることができない龍太郎だったが、

終盤、自信に満ちた顔をした。


投票券に印をつけたあづきが、龍之介にこそこそと耳打ちをする。

「この1番の馬が絶対くるらしいよ。

 お兄ちゃんが自信満々にいってた。」


あずきはその馬から複勝を、龍之介は軸馬からその馬にも流すことにした。

新聞で、その1番の馬は無印。人気は無い。


その結果は1番の馬が2着で、高配当も、龍之介は軸馬がはずれて

残念な結果に。


あずきからしてみれば、お兄ちゃんは信頼を勝ち取り、

お父さんの信頼はがた落ちである。


懐も温まり楽しんだ子供たちは、帰路の車内で爆睡。

龍之介だけが、またしても車内で孤独を味わうなんとも

嫌な出だしの新年を過ごしたのであった。



                _| ̄|○



 





 

2016年12月31日

584話 大晦日は家族そろって、、、

「おれ、高知競馬場に行きたい。」わーい(嬉しい顔)


高校受験を来年に控えている龍太郎が、父の趣向に気を使ってなのか、

龍之介を誘った。


「いいねぇ、じゃああずきも一緒にお馬さんを見に行こう。」わーい(嬉しい顔)


仕事の嫁ちゃんには気の毒だが、久しぶりに3人で

長時間のドライブを楽しむことにした。車(セダン)車(セダン)


龍之介が後部座席を振り向くと、龍太郎は爆睡している。

助手席のあずきも、もちろん爆睡中。



(T-T )( T-T) ウルウル 淋しい



到着した、龍之介たちは眺めの良い競馬場に心も踊る。

小さな子供たちもたくさん来場していて、遊具で遊んだり、広い敷地を走ったりしている。


「なつかしいなぁ」わーい(嬉しい顔)わーい(嬉しい顔)



あれは、龍太郎がまだよちよち歩きの頃、ここでころんで、

低い鼻を、さらに低くなるくらい擦り剥いた想い出のある場所。


「あの龍太郎が、もう、こんなに大きくなって。」



単身赴任している龍之介は、見るたびに大きくなる龍太郎と

身長がほぼ変わらなくなってきている。

反抗期ピークに比べると、心の成長もみられ、龍之介にとっては

喜びでしかない。


そして、ふと振り返ったあずきは、まだまだ小さく幼い。


「可愛い、あずきハートたち(複数ハート)わーい(嬉しい顔)わーい(嬉しい顔)









2016年12月30日

583話 あずきとデートだよ

龍之介はあずきとデート

二人きりで、映画鑑賞だ。


「ねえ、俺たちも近くまで連れてってくれる?」


「俺たち?!」


龍太郎はどうやら、映画館近辺でデートをしたいらしい。



車の前には龍之介とあずき。

後部座席には龍太郎と彼女。


なんとも会話がはずまない。

それもそのはず、龍之介は照れ屋で初対面の人とはなかなか話ができない

どころか、まだ、相手は中学3年生である。


また、あずきも無口に。あずきが口を挟むと、兄の機嫌が悪くなるから

であろう。


「気をつかうなぁ」と、龍之介は思っていた。


映画館付近のデパートに付き、二人を下した龍之介は

映画館に到着した。


あずきのためのポテトとポップコーン、そしてドリンクを購入。


「ドリンクのサイズはどうする?」


「Lで!」


「L?!」あせあせ(飛び散る汗)


サイズもでかいが、出て行くお金も出かい。

Lサイズ450円のジンジャエールは大人ぶってみえる。


映画はローグ・ワン スターウォーズ 3D


近視で眼鏡をかけている小顔のあずきは、3D眼鏡がずり落ちる

らしく、上映中にふとあずきを見ると、3D眼鏡をはずして観ている

ことが多くて、なんだかそれが可愛かった。


また、Lサイズのドリンクも途中、トイレに行くことを余儀なくさせた。


終盤、そのタイミングでお兄ちゃんから連絡があり、

もう、帰りたいと車で待っているらしい。


エンディングのテーマソングを聴くことを諦め、映画館をあとにした

龍之介たちだが、あずきとのデートは忘れないものになりそうである。



「可愛かったな、あずきハートたち(複数ハート)わーい(嬉しい顔)





582話 あっという間の2日間

29日と30日、龍之介は深夜業務のつけから、時差ボケが治らない。


少し、お酒を飲むと昼間でも爆睡してしまう。


そして、誰もいない深夜のリビングで、また独りグラスを傾ける。


そして、気が付けば大晦日を迎えていたのである。



「なんもしてねぇ〜〜〜」( ̄_ ̄|||)どよ〜ん
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