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2017年07月25日

暮らしのなかのニセ科学

著者は雑誌、理科の探求(Rika Tan)の編集長です。
理科の探求は駅前の書店でも販売されるようになりました。

 書名を見たときに、一般的なニセ科学について書いてあるのだろうと思いました。
前半は、一般的なことが書かれています。
有名人(アップル創業者のスティーブ・ジョブズ、元NHKアナウンサーの絵門ゆう子)のがん発症後、西洋医学に頼らず、民間療法に頼り亡くなった話をもとに、だまされやすさについて警鐘を鳴らしています。
全編通し、科学的な追試で検証されていない結果はインチキであるという、理系の人であれば至極まっとうな信念を貫いています。
病気に対しては主に薬を使い治療しますが、まず動物で実験し、効果と副作用を見ます。
その後効果があり副作用が限りなく小さければ人間で実験します。
この時に薬は本当の薬と、何も効果がない薬(例えば小麦粉)を使用します。薬を飲む人は本物かどうかはわかりません。また投薬する医師も本物の薬かどうかはわかりません。このような試験を二重盲検法といいます。
薬は二重盲検法を使い効果があるかどうかを初めて評価できるのですが、ニセ科学の薬、サプリなどはもちろんこのようなことを行いません。
 テレビや広告に載っているサプリはいかにも何かに効きそうですが、これこれの病に効能があるとは書けません(薬ではないので法律違反です)。
私は週末の地方TV局でよくサプリやダイエット器具のTVショッピングを見ていますが、いかにも効能がありそうですが、必ず小さく「個人の感想です」とテロップが入っています。

 この本の前半はそのような体験談(個人の感想)がいかに当てにならないか、さらに害にもなっている(スティーブ・ジョブスの例など)ことを書いています。
特にがんについてニセ科学が危険であるかを述べています。藁にもすがりたい患者やその家族を食い物にするニセ科学者(会社)について憤りを持って書いています。
 中盤になるとサプリメント、クロレラ、ウコン、DHA、コエンザイムQ10、青汁、ブルーベリー、黒酢、等について効果がないことを書いています。
なぜ、効果がないと言い切れるかをもう少し論文等で示してほしかったのですが結論だけ書かれています。
 後半は、マイナスイオン、プラズマクラスター等よくテレビや広告で見る抗菌作用について効果がないと述べています。実際に製造している会社名を出して批判しているところは勇気があるなあと読み進めました。

 10章あるうちの最終章はニセ科学に引っかからないまとめです。
びっくりするのは9章のEM(万能薬のようです)についてです。命名者の比嘉名誉教授について個人名を出してニセ科学と批判していることです。
比嘉名誉教授についてネットで調べるほど、著者の書いていることが本当であると思われます。何にびっくりしたかというと、直球で批判していることです。まだ存命中なので真実でも名誉棄損で訴えられないかと心配になるほどです。
EMについての危険性を知ることができます。
著者が間違っているのか、比嘉名誉教授の主張がおかしいのかは、CiNii(学術論文を見ることができます)を検索してみて私は著者が正しいように思いました。
 
 テレビや、広告に踊らされることがないように、また病を抱えている人は読むべき本だと思います。


【データ】
書名:暮らしの中のニセ科学
著者:左巻健男
発行所:平凡社
発行:2017年6月15日


暮らしのなかのニセ科学 (平凡社新書) [ 左巻 健男 ]

価格:864円
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posted by みくし at 21:48| Comment(0) | TrackBack(0) |
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