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分かりやすい高校数学:確率(番外4)モンティ・ホール問題3

前回 ⇒ 確率(番外3)モンティ・ホール問題2

前回は,「司会者(モンティ)が必ず,不正解のドアをあけることを,解答者が知っている」場合の話でした.さて,今回は,「司会者(モンティ)が必ず,不正解のドアをあけることを,解答者が知らない」場合を考えてみたいと思います.

前回の図をもう一度見てみましょう.



前回は,解答者がはずれであるBやCの扉を選んだあとは,一本道の未来しかありませんでした.司会者(モンティ)がはずれを必ず選ぶという事を解答者が知っているからです.

しかし今度は,司会者は誤って正解を開けてしまう可能性があります(そう,解答者は思っています).よって,一本道の未来ではなくなります.もちろん,実際には司会者は正解を開けることはありませんでした.でも,その未来はあったかもしれないわけです.この違いが,大きな違いとなります.

この状態を図に表すと,下のようになります.



司会者が正解を間違って開けてしまう未来.それは解答者がBの扉を選んだ時,Cの扉を選んだ時のそれぞれで1/6の確率で起こりえた未来でした.起こらなかったというのは結果論であり,可能性としてはあったのです.主観確率では,これを考慮する必要があります.

さて,このときの確率の状態をまとめると下のようになります.

正解を選ぶ確率 = 1/6 + 1/6 = 1/3
不正解を選ぶ確率 = 1/6 + 1/6 = 1/3
実現しなかった未来 = 1/6 + 1/6 = 1/3

ここで,確率は全ての可能性を足したら1になることを思い出してください.実現しなかった未来は可能性がなくなりましたので,確率から外す必要があります.その場合,全ての可能性は

 正解を選ぶ確率(1/3) + 不正解を選ぶ確率(1/3) = 2/3

となってしまい,1になりません.この場合は,確率の比率を壊さないように,かつ合計したら1になるように修正します.つまり,正解を選ぶ確率(1/3)不正解を選ぶ確率(1/3)という関係を壊さないように,合計を1にすればいいわけです.よって,正解を選ぶ確率は1/2不正解を選ぶ確率も1/2となります.

まとめましょう.

ケース1:「司会者(モンティ)が必ず,不正解のドアをあけることを,解答者が知っている」
最初に選んだ扉が正解である確率:1/3
もう一方の扉が正解である確率:2/3

ケース2:「司会者(モンティ)が必ず,不正解のドアをあけることを,解答者が知らない」
最初に選んだ扉が正解である確率:1/2
もう一方の扉が正解である確率:1/2

解答者の知識が確率を変えてしまう.これが主観確率というものの性質なのですね.

◆ 付け足しメモ ◆


ちなみに,「司会者(モンティ)が必ず,不正解のドアをあけることを,解答者が知らない」場合において,司会者が不正解のドアを開けると決めていたかどうかは関係ありません.この主観確率は解答者のものであるため,解答者が何を知っているかが重要なのです.司会者がどう思っているかは無関係です.



昨今では色々なベイズ確率の問題があったりします.そのあたりの問題を解くときに,この考え方を思い出してみて頂ければ幸いです.結構,Web上の情報を調べてみても,解釈が割れていたり,答えを誤っている例を見かけます.最近見た中では,「眠り姫問題」などが面白い例かなと思います.気になる方は是非,調べてみてください.ここで知った内容を当てはめて考えてみると,意外な答えが出てくるかなと思います.機会があれば,ここで触れてみたいとも思いますが.確率番外はとりあえず,ここで一旦終了としたいと思います.ありがとうございました〜


ホームページ更新を長く放置し続けた結果,もう春も近くなってしまいました.受験生の方はもうすぐ,長いトンネルの終わりが来るわけですね...是非,あともう少しなので,頑張ってください!終われば,旅行でもなんでも行き放題ですっ!





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最初 ⇒ 確率(1)問題設定

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