人間関係の心理学

☆笑っていると楽しくなるのか？

「笑っていると楽しくなる」と言われていますが、果たしてそんなことで楽しくなるのでしょうか？

これに関して、ある心理学者は、以下のような実験を行っています。

まず、被験者にいろんな表情をさせます。
次に、その表情をしたときの感情について報告させました。



実験した結果

、作った表情と感情が一致したのです。

どういうことかと言うと、怒った表情をしたときには、
実際に怒りを感じたと報告され、興奮した表情をしたときには本当に興奮し、
得意気な表情をしたときには、実際に得意気になったんです。

「楽しいから笑う」「怒っているから怖い顔をする」のが常識的だと思いますが、
この実験では、逆のことが示されました。

この現象はフェイシャルフィードバックと言います。

心理学者ジェームズは「悲しいからなくのではない、泣くから悲しいのだ」
と明言を残しています。
この説は、学者の名前をとって「ジェームス＝ランゲ説」として広く知られています。


表情を作ると感情が一致するという実験でしたが、今度は姿勢で感情が変わることを示した実験を紹介します。

☆姿勢で自信がつく？

さらに姿勢でも同じような実験が行われています。
１、その実験では、被験者にある労働をさせます。
２、そして、胸を張った姿勢と背中を丸めた姿勢の両方をしてもらいます。
３、最後に、仕事の出来栄えにかかわらず、仕事の結果が良いものだったと伝えます。

すると、同じ結果を伝えているにも関わらず、胸を張って仕事を行った人は、
自分に自信を持っていたことがわかりました。

この姿勢の実験が示しているのは、表情の実験と同じように、
姿勢によって自分に自信が持てるようになる可能性があるということです。



「もうダメだ」と思ったら、表情を明るくし、姿勢を正しくまっすぐにしてみてください。
「こんなことで元気になったら苦労しないよ」と何もしないでいても何も変わりません。
ただでできることなのでやっても損はないのでやってみる価値はあるでしょう。