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2020年01月02日
【まち雑学vol.1】信号機の形は横型?縦型?
道路を車で走ったり、歩道を歩いていると、よく見かけれるのが交差点に設置されている信号機。
交通量の多い交差点や横断歩道などがあるところではよく見かけます。
一般的な信号機はこんな感じ。
ただ、道を歩いていると、こういった縦型の信号機を見ることもありますね。
地域によっても信号機の形が違うようです。
皆さんが住んでいる地域の信号機は横型でしょうか。それとも縦型でしょうか。
今回はなぜ信号機の形が違うものがあるのか調べてみました。
道路交通法第2条第14項によると信号機の定義は以下のとおりです。
電気により操作され、かつ、道路の交通に関し、灯火により交通整理等のための信号を表示する装置
信号機の主な目的は以下のとおりです。
@交通事故の防止
A交通の円滑化
B交通環境の改善
交通量が多い道路だと、出会い頭や交差する際に衝突事故などの発生確率が高くなります。そういった交通事故を防止するため、車などの交通を制御しています。また、道路の交通量が多いと、渋滞が発生し、円滑な交通ができなくなります。信号機により車両の走行、停止のタイミングを知らせ、交通をスムーズにします。その結果、車からの排気ガスや騒音などの交通公害が解消され、車両のみならず沿道などの交通環境が改善されます。信号機の設置は、こういった目的があります。
このように、交通整理等をするため、発信する信号(合図)を表示する装置が信号機であることがわかります。
では信号機はなぜ横型と縦型があるのでしょう?
信号機の形は青、黄、赤の灯具が水平に並んでいる横型のものが一般的です。しかし、中には青、黄、赤の灯具が垂直に並んでいる縦型のものもあります。
元々信号機は、1930年に米国から輸入されました。それまでは警察官が交差点に立ち、「ススメ」や「トマレ」が書かれた板を掲げられていたとのことです。信号機が米国から輸入された当時は、米国の製品に倣い、日本でも縦型の信号機が設置されていました。
しかし、縦型の信号機を設置する場合、ある問題が発生しました。
前述のとおり信号機は交通を整理することを目的としていることから、交通量が多い都心部に設置されることが多いです。輸入当時の縦型信号機は、交差点の四隅に柱をたて、柱に沿ってその信号機が設置されています。都心部の交差点四隅に信号機を設置すると、どうなるでしょう?
都心部だと高いビルや街路樹により、交差点四隅に設置された縦型の信号機は見えにくくなります。また、まちづくりの観点からも景観を阻害することになります。
そこで登場したのが横型の信号機です。横型であれば、ビルや街路樹があっても信号機を識別することもでき、景観にも配慮することができることから、日本では一般的に横型の信号機が使用されています。
こうして日本では、横型の信号機がよく使われるようになりました。
ただし、横型の信号機にも欠点があります。それは、雪が降る地方では信号機のレンズが見えにくくなることです。
信号機には青、黄、赤のレンズの上にフードが設置されています。しかし、横型ではそのフード部分に積雪され、信号機の灯器の色がわかりにくくなることが問題となります。また、灯器のレンズ自体に着雪するときもあり、雪が多く降る地域では好まれません。
今は信号機の厚さを薄くすることで積雪、着雪を防ぎ雪対策をしているものがありますが、まだまだ少数かと思います。
そこで登場するのが縦型の信号機になります。縦型に設置することで積雪、着雪可能な面積が減り、雪の影響を受けづらくなります。
また、縦型の信号機は横幅を取らないことから、狭隘な地区に設置される傾向があります。昔に作った道路や街は、そういった狭隘な場所が多くあることから、縦型の交通信号機を見る機会も多いのではないでしょうか。
よって、一般的には横型が使われている信号機も、雪が降る地域、狭隘な場所では縦型の信号機が多いことがわかりました。
【まとめ】
Q.なぜ信号機は横型、縦型があるの?
A.元々は海外に倣い、縦型が多かったが、安全性、景観を踏まえ、現在は横型の信号機が多い。ただし、着雪対策や狭隘な場所に設置するため、横型の信号機が設置される地域もある。
皆さんもお住まいの地域や旅先の信号機を見て、歴史やまちづくりを感じてみてください。
交通量の多い交差点や横断歩道などがあるところではよく見かけます。
一般的な信号機はこんな感じ。
ただ、道を歩いていると、こういった縦型の信号機を見ることもありますね。
地域によっても信号機の形が違うようです。
皆さんが住んでいる地域の信号機は横型でしょうか。それとも縦型でしょうか。
今回はなぜ信号機の形が違うものがあるのか調べてみました。
道路交通法第2条第14項によると信号機の定義は以下のとおりです。
電気により操作され、かつ、道路の交通に関し、灯火により交通整理等のための信号を表示する装置
信号機の主な目的は以下のとおりです。
@交通事故の防止
A交通の円滑化
B交通環境の改善
交通量が多い道路だと、出会い頭や交差する際に衝突事故などの発生確率が高くなります。そういった交通事故を防止するため、車などの交通を制御しています。また、道路の交通量が多いと、渋滞が発生し、円滑な交通ができなくなります。信号機により車両の走行、停止のタイミングを知らせ、交通をスムーズにします。その結果、車からの排気ガスや騒音などの交通公害が解消され、車両のみならず沿道などの交通環境が改善されます。信号機の設置は、こういった目的があります。
このように、交通整理等をするため、発信する信号(合図)を表示する装置が信号機であることがわかります。
では信号機はなぜ横型と縦型があるのでしょう?
信号機の形は青、黄、赤の灯具が水平に並んでいる横型のものが一般的です。しかし、中には青、黄、赤の灯具が垂直に並んでいる縦型のものもあります。
元々信号機は、1930年に米国から輸入されました。それまでは警察官が交差点に立ち、「ススメ」や「トマレ」が書かれた板を掲げられていたとのことです。信号機が米国から輸入された当時は、米国の製品に倣い、日本でも縦型の信号機が設置されていました。
しかし、縦型の信号機を設置する場合、ある問題が発生しました。
前述のとおり信号機は交通を整理することを目的としていることから、交通量が多い都心部に設置されることが多いです。輸入当時の縦型信号機は、交差点の四隅に柱をたて、柱に沿ってその信号機が設置されています。都心部の交差点四隅に信号機を設置すると、どうなるでしょう?
都心部だと高いビルや街路樹により、交差点四隅に設置された縦型の信号機は見えにくくなります。また、まちづくりの観点からも景観を阻害することになります。
そこで登場したのが横型の信号機です。横型であれば、ビルや街路樹があっても信号機を識別することもでき、景観にも配慮することができることから、日本では一般的に横型の信号機が使用されています。
こうして日本では、横型の信号機がよく使われるようになりました。
ただし、横型の信号機にも欠点があります。それは、雪が降る地方では信号機のレンズが見えにくくなることです。
信号機には青、黄、赤のレンズの上にフードが設置されています。しかし、横型ではそのフード部分に積雪され、信号機の灯器の色がわかりにくくなることが問題となります。また、灯器のレンズ自体に着雪するときもあり、雪が多く降る地域では好まれません。
今は信号機の厚さを薄くすることで積雪、着雪を防ぎ雪対策をしているものがありますが、まだまだ少数かと思います。
そこで登場するのが縦型の信号機になります。縦型に設置することで積雪、着雪可能な面積が減り、雪の影響を受けづらくなります。
また、縦型の信号機は横幅を取らないことから、狭隘な地区に設置される傾向があります。昔に作った道路や街は、そういった狭隘な場所が多くあることから、縦型の交通信号機を見る機会も多いのではないでしょうか。
よって、一般的には横型が使われている信号機も、雪が降る地域、狭隘な場所では縦型の信号機が多いことがわかりました。
【まとめ】
Q.なぜ信号機は横型、縦型があるの?
A.元々は海外に倣い、縦型が多かったが、安全性、景観を踏まえ、現在は横型の信号機が多い。ただし、着雪対策や狭隘な場所に設置するため、横型の信号機が設置される地域もある。
皆さんもお住まいの地域や旅先の信号機を見て、歴史やまちづくりを感じてみてください。