2020年09月01日
「100万円貸して!」友人からの突然のLINE、その真相とは…
お金の貸し借りは、たとえどんなに仲のいい友人でも家族でも、一度で信頼を失うことになりかねない。そんなお金の貸し借りを巡って、あるトラブルに巻き込まれそうになった男性のエピソードをご紹介します。
大学まで一緒の優しすぎる友達
新田誠吾さん(仮名・24歳)には、小学生時代からの友人にHさんという友人がいました。Hさんとは今でも付き合いがあり、別の会社に勤めながらも週に1回は会っているような関係でした。
「昔から本当に優しくて……。他人が困っていたら必ず助けようとしてくれますし、なんなら自分の生活が苦しくなってでも、お金がないと泣きついてくる相手にお金を貸してしまうような、そんなやつなんですよ」
そんなHさんとは大学まで一緒だったという新田さん。
優しくておっとりしている彼を利用しようとする人も多く、そのたびに新田さんが注意して防いでいました。だから、いつかHさんが悪い人にだまされてしまうのではと不安を感じていたのです。
「お金を貸してほしい」と怪しい話
ある日、そんなHさんから突然LINEが送られてきました。いつもの飲みの誘いかなと思い、そのLINEを開いてみると、そこに書かれていたのは「お金を貸してほしい」という驚きの内容だったのです。
「あいつは他人にお金を貸すことはあっても、『貸してほしい』と言うタイプではないので、絶対に何か裏があると一瞬で思いました。だから事情を聞いてみたんです。当初は、濁していたんですけど、やっぱり思ったとおりでした」
なんでもHさんの元同僚のSさんという男性が、Hさんに「今よりもいい仕事を紹介したい」と言っているそう。そして、その紹介料に100万円必要だとされ、そこまでの貯金がないHさんは困って新田さんに連絡をしてきたのです。
明らかに怪しい話ですが、Hさんは信じきっている様子。今は何を言っても通じないと直感した新田さんは、Sさんを交えて3人で話すことを提案しました。
3人での話し合いは最悪な結果に
実際にSさんと会った新田さんは、とてもにこやかでハキハキと話します。その姿は、Hさんが信頼してしまうのも納得できるほど。
しかし、Sさんに話を聞くと、そこには矛盾ばかり。仕事の内容も、利益が発生する理由も曖昧で、矛盾があるたびに新田さんは指摘を続けました。
しつこく矛盾を指摘してくる新田さんに、とうとうSさんは怒りをあらわに。それに対し、「大切な友達をだまそうとした人に怒る資格はない」と新田さんが怒ると、最終的にSさんは「だまされるほうが悪い」と逆ギレして、その場を去っていきました。
「Hは終始泣きそうな顔でその様子を見ていましたが、Sさんが逆ギレして帰っていった後に、ごめんと謝ってきました。Sさんのことも同僚時代から信頼していたようなので、ショックを受けているようにも見えましたね」
今でも心配な友人。だけど…
その話し合いから少しして、Hさんから新田さんへLINEが届きました。冷静になりよく考えたHさんは、Sさんがおかしかったことに気付き、一部始終を同僚に話したとのこと。
すると、会社ではSさんが詐欺を働いていることが噂になり、少額ながらだまし取られてしまった人もいると聞いたということでした。
「だまされる前に気づかせてくれてありがとうと感謝されました。さすがに今回ばかりは、人を疑うことを覚えろと少し叱りました。これまでこういうことは何度もあったので、これで少しは警戒してくれるといいなと思います」
それからしばらく経った今でも、Hさんは新田さんにお礼を言ってきます。そして、少しでも怪しいと感じた話を、新田さんに確認するようになりました。新田さんは「だまされるよりも慎重になりすぎなほうがマシ」と、Hさんに付き合っているそうです。
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