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2024年04月21日

1【短編怪談】道中線路【洒落怖】




この間の夜、
田舎の方に自転車で行って来たんだが、
道中、線路があってそこで信号待ちになった。

しばらく経っても電車が来なくて、
左右を確認しねてみたら青いライトが
2本左右に建ってるのに気づいた。

自分は、左側の青いライトの方で立ってたんだけど、
右側の青いライトの下にチェックのシャツを着た男性が居た。

男性は青いライトを下から見上げて
何かブツブツ独り言を呟いてた。

俺は早く線路を渡りたくて
イライラしながら何度も左右を確認してたんだけど、
3回目くらいの確認の時に、
右のライトの下に居た男性が居なくなってた。

おかしいなと思いながら、
気にせず電車を待ってると、
やっと右側から電車が走ってきた。

電車がもう少しで前を通過するので、
前を向いてやっと線路を渡れるって思った時、
右側のライトの下に居た男性が
俺のすぐ左側に立って居るのが傍目に見えた。

そして、男性は俺を見ながら

カンカンカンカンカンカンカンカンカン・・・・

と、呟き電車が通り過ぎた瞬間すべてが消えた。

俺は一目散に線路を渡り、
渡り切ったあと後ろを見たが誰も居なかった。



posted by kowaihanashi6515 at 16:06 | TrackBack(0) | 洒落怖

2024年04月20日

【短編怪談】ヒサルキ 【洒落怖・都市伝説】




最近、保育園で保母さんをやってる友達に聞いた話。

その子が行ってる保育園ってお寺がやってるとこで、
すぐ近くにお墓があったりする。

お墓に子供が入っていたずらしないように、
周りに柵がしてあるんだけど、
柵の杭の尖った先っちょに、
虫やトカゲなんかが
串刺しになってることが良くあるらしい。

園児のイタズラかもしれないけど、
お寺も兼ねてる保育園だから、
けっこう人の出入りは多くて、
広場で小学生なんかがしょっちゅう遊んでるから、
誰がやってるのかわからない。

まぁ、鳥のせいかもしれないし〜って感じで、
誰もたいして気にはしてなかった。

ところがある日、
その柵にモグラが刺さっていた。

さすがに哺乳類はグロいんで、
すぐに園長先生(=寺のお坊さん)が片づけてくれた。

で、しばらくすると、今度はネコが突き刺さってた。

これはさすがに酷かったんで、
保母さんやお坊さんが集まって、
誰の仕業か?どうしたらいいのか?って話をした。

でも、犯人はわからないし、
再発防止の名案も出なかった。

結局、どーするんだろうね〜ってムードで
ダラダラと時が過ぎたある日、ウサギが突き刺さってた。

保育園で飼っていたウサギだった。
これは友達が見つけたらしい。
早朝にお坊さんがお墓の掃除に行った時には無かったのに。

その日はたまたま友達より早く来ていた子供がいたんで、
その子に「何か見た?」って聞いてみた。

その子は一言、「ヒサルキだよ」って言った。

「ヒサルキってなあに?」と聞いても、
上手く説明できないみたいだった。

あとで、ほかの子にヒサルキの事を聞いてみた。
みんな知っていた。

でも、誰もヒサルキがどんなモノなのか説明できなかった。

子供達はウサギが死んだのを、
あまりかわいそうだと思っていないようだった。
何となく、しょうがない、みたいな感じで醒めていた。

変だと思ったのは、
ヒサルキのことは、
園児の親も知らなかったこと。

子供がそんな言葉を使っているところも、
誰一人覚えていなかった。

テレビや本のキャラでもなかった。

すると保母さんの一人が、
「昔そんな名前の絵を見たことがある」
と言い出した。

子供が描いた絵は返してあげるので、
保育園には残っていない。

ただ、絵を描いた子がその保母さんの
近所の子だったので、名前を覚えていた。

「その子に聞いたら・・・」と友達が言うと、
その保母さんは「引っ越した」と答えた。

そして、
「その引っ越しが変だったんで、覚えてる」
とも言った。

なんでも、挨拶もなく急に引っ越していったらしい。

さらに不思議だったのは、
引っ越す時にチラッと見たらしいんだけど、
その絵を描いた子が、
両目に眼帯をして車の中に座っていたんだって。

それで、どこへ行ったのかはわからずじまい。

それからニワトリが串刺しになったのが最後で、
ヒサルキ騒動は終了。

結局、犯人もヒサルキの正体もわからずじまい。

前みたいに虫なんかは突き刺さってるみたいだけど。



posted by kowaihanashi6515 at 23:44 | TrackBack(0) | 洒落怖

【短編怪談】高野山の高僧【不思議な話】




高野山の高僧の中には
本当に見る方いらっしゃいますよ。

母の従弟が建築士で、
とある御寺の修繕をしていた時、
そこの老僧が静かに
「貴方の御親戚に殺された方がいらっしゃいますか?」
と尋ねられた。

彼の姉が実は自殺をしていたので、
「殺されてはいないが、自死している姉がおります」
と言ったら、僧侶が溜息を吐いて、
「貴方の背後にいる女性が殺されたと訴えていますよ」
と教えてくれて真っ青になったと。

下山してから親戚一同集まって、こう言われた、
ああでないこうでないの議論が始まり、
そういえば亡くなる前なのにきちんと御飯の支度してたわ、
綺麗にお化粧してたわと、
小さな子ども二人いて、
責任感の強いあの子が自殺だなんて、
と色々噴出。

数年後、再婚した姉の元亭主が後妻を殺し、
四国のある鉄橋から投身自殺というニュースがあって、
親戚一同愕然。

やはり高野山の僧侶の話は
本当だったのかということになりました。

【短編怪談】心霊スポットから近いコンビニでバイトしてた【ほんのりと怖い話】




昔、心霊スポットから近いコンビニでバイトしてた時の話。

肝試し帰りの奴等って夜なのにテンション高くて、
イタズラしたあとの子供みたいな表情してるから
結構わかりやすくて、
ちょっとからかうのが好きだった。

意味深な感じで、
「もしかしてあそこ行ってきました…?」
とか聞くと、驚き半分喜び半分な感じで
「え!なんでわかったんですか?!」
とか言われたりする。

あとは、「人数分お入れしますね〜」とか言って
客の人数より1つ多く割り箸やおしぼり入れたりすると、
なかなか反応してくれて面白かった。

ある時、肝試し帰りとおぼしき4人組に
いつものようにおしぼり割り箸を5人分入れたら、客から
「すいません、こんな要らないです」
って2人分返された。

え、と思って店内を見ると3人しかいない。

「あっすいません」
と軽く謝って会計を終わらせると、
客は車に乗って帰って行った。

帰る姿をガン見してたけど、
確かに車には3人しか乗ってなかった。

連れて来るのはいいけど
ちゃんと連れて帰ってほしいと思った。

【短編怪談】オガワさん【ほんのりと怖い話】 




中学生から高校生にかけての6年間、
「オガワさんちの息子さんですか」という質問を、
駅やスーパー、コンビニで、
見知らぬ人から年に4〜5回されることが
続いていたことがあった。

その都度、
声をかけてくる人は違ったんだが、
オジサンかオバサン。

一度は家に電話で『オガワさんのお宅ですか』
とかかってきたこともあった。

今は自分も社会人になって、
仕事も忙しくて当時のことは忘れていたんだけど、
最近職場に『オガワさんをお願いします』とか
『オガワさんいらっしゃいますか』
といった電話がかかってくるらしい。

職場の電話って
身分や所属を名乗るのが普通だと思うが、
その電話は名乗らないらしい。

電話出た人が尋ねても、
プライベートの知人とか、
知り合いの者とか言うんだそうだ。

そもそも、
ウチの職場には
オガワという人は居ないんだよね。

【短編怪談】佐々木さんですか?




おれが小学校低学年の時。
夜、自分の部屋の机で宿題をしてたんだ。

机のすぐ横に窓があるんだけど、
誰かがこつこつ叩くんだよ。

でカーテン開けて、
窓開けたら具合悪そうな見知らぬ女の人がいて、

「ここは佐々木さんのお宅ですよね?お子さんですか?」

ってかぼそい声で聞いてきたんだ。

佐々木っていうのは一応、
親父の旧姓だったんだけど
説明すんのめんどくさいかったから
「違います。」
って答えたら、
「そうですか。」
って言ってすぐ行っちゃったんだ。

でちょっとして気づいたんだけど、
おれの部屋2階だったんだよね。。。

でずっと後になってわかったんだけど、
親父が母さんとお見合いして結婚したとき
実は付き合ってた人がいて、
その人が自殺しちゃったらしいんだ。

あのとき「そうです。」って
答えていたらと思うと今でもぞっとする。

posted by kowaihanashi6515 at 16:16 | TrackBack(0) | 洒落怖

【不思議な話】のぶあき君




きょうぼくはともだちののぶあきくんと
いっしょにかわであそびました

そしたらのぶあきくんがふざけるので、
ぼくはやめろといいました

でものぶあきくんがやめないので、
いしをなげました

そしたらのぶあきくんは
しずかになってみずにながれていった


これは私の従兄弟が幼い頃に書いた絵日記の文です

先日実家の大掃除で見つけました。

ジャポニカ学習帳の「えにっき」、
表紙に従兄弟の名前が書いてあります。

開いてみると書かれているのはこの1ページのみ、
その絵は鉛筆の下書きに丁寧に
クーピーで彩色してあるのですが…

空が茶色。水(川?)は紫。

その水に「のぶあき君」が大きく口を開けて
両手を広げながら流されていく場面です…

ちなみに「のぶあき君」は緑色の肌です。
口だけやたら赤い。
そして絵の中に本人の姿は描かれていません。

従兄弟はおぼえてないって言うのですが…
ちょっとこわすぎ。

従兄弟には「のぶあき」なんて名前の友達は
今までに1人も居ないそうです

なんなのこれ…




【短編怪談】あなたの未来は真っ暗で見えません【洒落怖】




数年前の話。

街を歩いてたら、学生時代の先輩にばったり会った。

互いに再会を懐かしんだが、
先輩は黒いスーツに身を包んでた。

話を聞くと、友人の葬式からの帰りだという。

何でも交通事故で亡くなったそうなんだが、
亡くなる前日に、友人達にこんな話をしていたそうだ。

昨日、心斎橋付近で占い師を見つけたので、
わくわくしながら占ってもらった。

そしたら、占い師から

「あなたの未来は真っ暗で見えません。
占えないので返金します」

と、金を返された

先輩は、まさか出向いてきた葬式の後に
そんな故人をネタにするような
冗談を話す非常識人ではないので、
鳥肌が立ってしまった。

真偽は定かじゃないけど、
先輩はそんな冗談言う人じゃないんだわ。


posted by kowaihanashi6515 at 14:03 | TrackBack(0) | 洒落怖

【短編怪談】部屋に盛り塩【洒落怖】




私はよく金縛りにあうので、
部屋に盛り塩をしているが、
気づけば塩が皿から散らばっていることもよくあった。

何日か前、それに気づかずに布団にはいった。

すごく静かな夜で、外から車の音もしなく、
家の中からも何の音もしない。

ふと嫌な予感が走った。

その時にはもう体は動かなく、私の上には何かが乗っていた。

腹の中心部で何かが上下に動いている。見たこともない爺さんだ。

体は小さめでガリガリに細く、
体には合っていない大きい服を着ていた。

顔は暗くなっていてよく見えないが、
頭の形は大きく飯櫃(いびつ)だ。

腹の中心あたりで動いているので、
だんだん息苦しくなってきた。

そこでふっと金縛りから解放された。

息は荒く汗もかいていた。

何か音が欲しいと思い、
コンポのリモコンに手を伸ばそうをした瞬間、
目眩のような感覚に襲われた。

起き上がる力もなく、横になったままの状態になった。

同じものが私の体に乗っていた。

何度も何度も繰り返し私の上で動く。

もうこの状況には諦めるしかなくなっていた。

そのまま目を閉じると、目は開いていて、
私はリモコンを手に取り、上半身を起こしている状態だった。
そのまま歌を大きめにかけ、眠った。

次の朝、布団の感じがザラザラしていることに気がついた。

盛っていた塩を見てみると、塩は散らばっていて、
布団の中をもう1度、見ると盛り塩らしきものが光っていた。


posted by kowaihanashi6515 at 13:54 | TrackBack(0) | 洒落怖

【短編怪談】文字起こし【ほんのりと怖い話】




在宅ワークで動画編集をしているんだけど、
その中に不可解なものが混ざっている事がある。

普段は会社のプレゼン、セミナー、
解説教材、結婚式などの動画が多い。

その中に混じって、
ひたすらお経を読む映像があったりする。

それもほんのりと怖いんだけど、
私が見た中で一番怖かった映像の話をします。

その映像は何も映っていない
真っ暗な画面からスタートします。

次第にゆっくりと時間をかけて
女性のような人の顔が浮かんで来るんです。

おそらく目の錯覚を利用した映像なのでしょうけど、
依頼内容が文字起こしだったので全部見ました。

見終わってクライアントに連絡。

「音声は一つも確認できなかったので、
 文字入れはしていません。
 申し訳ないのですが、それでも料金は頂きます」

そう伝えた所、クライアントはあっさりと了承。

料金は文字起こしの場合、1分あたりが50円。

400分の映像だったので2万円いただき、
再度依頼されました。

『今度はしっかりと音を大きくして
 文字起こししてください』

そう言われてしまい、
もう一度同じファイルの映像を見る事になりました。

この時、心の中ではタダで
2万円感覚だったのですが認識を改めました。

今度は違う位置に男性の顔が現れ、
「あぁ…」「がぁ…」「しにたい」
などの音声がありました。

夜中に作業していたのでとても怖かったのですが、
きちんと文字入れして確認作業をした所…

そのコマでそんな言葉は発せられていなかったのです。

そして映像を見るとまたもや違う顔が…
これは目の錯覚なんだ!そう言い聞かせながらも
新しく聞こえた声を上書き。

クライアントは
『丁寧なお仕事ありがとうございました。
また縁があれば依頼したく思います』
と最高評価を私に付け、
それから依頼は無いけど、
個人的にすっごく怖かったお話でした。

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