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2018年01月21日

深まる分断 トランプ政権1年/中 減税恩恵「大企業だけ」 忘れられた庶民

深まる分断
トランプ政権1年/中 減税恩恵「大企業だけ」 忘れられた庶民
https://mainichi.jp/articles/20180120/ddm/007/030/150000c?inb=ys
毎日新聞2018年1月20日 東京朝刊

アメリカ
北米
紙面掲載記事
国際

厳寒の中、ブルドーザー操作の職業訓練に取り組む人々=米中西部デトロイトで17日、清水憲司撮影
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 今月14日、米中西部ミシガン州デトロイト中心街にある会議場は自動車業界関係者らの熱気で包まれていた。「10年前、デトロイト、自動車産業、我々の会社は生き残りをかけて闘っていた。そして今、奇跡の復活を果たした」。市近郊に本社を置く自動車大手フォード・モーター創業家のウィリアム・フォード会長が誇らしげに宣言した。トランプ大統領との親密さを公言するフォード氏。政権1年目の最大の成果となった大型法人減税を柱とする税制改革法を追い風に「自動車産業は好調だ」と強調した。


 デトロイトは2008年の金融危機後の大不況で自動車産業が崩壊し、一時は4人に1人が失業して「ラストベルト(さびついた工業地帯)」の象徴になった。その後の景気回復で失業率は9%台まで改善し、中心街は建設ラッシュに沸く。

 だが、復興は低所得者層が多い市郊外には及んでいない。空き家のまま朽ち果てたり、焼け落ちたりした住宅が今も点在する。

 そうした一角に民間の職業訓練所があった。「その岩を持ち上げろ」「まっすぐ走らせるんだ」。雪が積もった敷地内でブルドーザーの操作を教える教官の声が響いた。失業が長引き、仕事がしたくても採用されにくい人々が就業機会の幅を広げるための場所だ。

 訓練所を運営するパトリック・ビールさん(29)は「『トランプ減税』はデトロイトのためにはならない」という。「減税するなら底辺の人々がちゃんと稼げるようにすべきだが、そうはなっていない」と考えるからだ。

 何週間も自宅に戻れないことが多いトラック運転手からの転職を考え、重機操縦の訓練を受けるテレル・ウィリアムズさん(44)は「トランプが我々の味方だとは思えない。減税は庶民というより、大企業のためじゃないか」と吐き捨てるように言った。

 トランプ政権は、大企業や富裕層が潤えば成長率が上昇し、やがて社会全体に恩恵が及ぶと唱える。だが、金融大手JPモルガンから地域振興に取り組む地元の財団に転じたアーロン・シーバートさん(37)のように「経済が成長すればみなが潤うという、かつての経済構造は崩壊した。成長率だけ上げても恩恵は人々に届かない」と疑問視する声も多い。

 将来、子供たちが望み通りの職業に就けるようにしようと、公立学校の充実に奔走するスキルマン財団のトーニャ・アレン理事長は「減税は庶民にとっては、強い逆風になる」と危惧する。財政赤字が拡大し、穴埋めのために教育予算が削られる恐れがあるためだ。

 「『忘れられた人々』が忘れられることはもうない」。トランプ氏は1年前の就任演説で、貧困から抜け出せない人々や閉鎖された工場の惨状を取り上げながら、学校再建や郊外の治安向上、就職機会の確保を誓った。

 「米国第一主義」のもと、メキシコ国境の壁建設や北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉など公約実現に取り組んだが、多くは実現していない。さらに「忘れられた人々」が、政権最大の成果である大型減税でさらに苦しむことになるかもしれない。ちぐはぐな政策は米国の分断を一段と深める恐れがある。【デトロイト清水憲司】

米大統領選、トランプ氏への逆風が止まりません。これまでも暴言、失言はありましたが、ここに来て現実問題としてこんな人物を大統領にしていいのか? といった懐疑が生まれている。支持が白人中流層から富裕層に限られており、こうした層はそれなりに学歴も高い。盲目的に支持する、ということとも異なり、戦没者遺族への中傷がかなり心証を悪くしたことは確実です。しかもトランプ氏は17日に選対の体制を刷新し、20日にはこれまで参謀を務めてきたマナフォート氏を解任するなど、かなり右往左往している様子もうかがえる。マナフォート氏はウクライナでの疑惑が報じられるなどしましたが、元々かなり強硬的な主張を推していたともされ、事実上の方針転換による解任とみられます。

トランプ氏の間違いは、これまで米国 is No.1を標榜し、米国に流入してくる不法移民、またムスリムなどを攻撃してきました。これまではそれがウケ、彼こそ強い米国をとりもどしてくれる、との期待を集めてきました。しかし戦争遺族への攻撃は、米国そのものへの攻撃です。たとえそれが民主党攻撃の一環だったとしても米国民、とくに戦死者は米国のために戦った愛国者であり、その遺族を貶すことは米国 is No.1の態度とは大きく異なる。むしろその逆、自分 is No.1、そのために米国すら貶めている態度に見えます。
しかも、ここに来て黒人層へのすり寄りを始めましたが、逆に白人層にとってその態度は裏切りにみえる。未だに白人至上主義が根強く残り、KKKなどが存在する米国では、どうしても黒人を一段低くみる層がいます。米国 is No.1とは、白人が優越的地位を与えられていた時代、それと同一視する向きもいる。キング牧師の公民権運動の前、冷戦時代の米国がもっとも輝いていた、そう考えるからです。万人ウケする主張を始めれば、これまでの支持層を失う恐れもある。しかしトランプ氏が迷走しだしたのは、逆に大統領という地位が現実に見えてきて、守りに入ったことも影響するのでしょう。しかし守りに入った人物に、米国 is No.1の姿は重ねられない。トランプ氏も負の連鎖に陥っているのでしょう。キング牧師の言葉を借りれば「I have a dream」という演説、私には夢があるという言葉が、トランプ氏はその夢が現実になりそうになって、急に萎縮したのかもしれません。

そもそも米国は、第二次大戦中の議会教書で、ルーズベルト大統領が「4つの自由」を唱えました。言論・発想の自由、礼拝の自由、欠乏からの自由、恐怖からの自由。これが後に世界人権宣言へとつながりました。「人間は生まれながらにして自由であり、かつ宣言と権利とについて平等である」という文言につながった。つまり米国が自由と人権など、平等という概念の輸出を担ったのです。だからこそ米国は西側諸国の盟主となった。何も経済力ばかりでなく、そうした主義・主張において優れていたからこそ、世界の多くの国を従えることができたのです。
しかしトランプ氏のめざす米国像は、それとまったく逆。どちらかと言えば閉鎖主義、米一国主義とも呼べるもので、これではいくら自分がNo.1だと言い張っても、誰も認めてはくれないでしょう。しかし米国民がそこまで理解し、判断したかどうかとではなく、単にトランプ氏個人の能力不足、器量の不足で凋落してしまうことは、ある意味で米国が出直す機会を奪われた、ともみてとることができます。冷戦の終結が、ソ連の自滅という形で終わったことで、新たな秩序を構築するのに冷戦構造のまま、あらゆる制度が残ってしまった。今はその後始末に苦労しており、米国が徐々に世界でその地位を失っていくのも、新たな世界を率いて行くポリシーが感じられない点が、米国の迷走にもつながっているのです。

米国が陥っているのは「I have a dream」ならぬ、アメリカンドリームがすでに現実的でなくなっている社会において、新たな理念、人々を率いるだけの希望、それを見出せないことにあるのでしょう。新自由主義もその限界、失敗が意識され始めてきたことで、自由に因らず、新たな理念をトランプ氏に求めたのだとしたら、出てきたカードはジョーカーだった、ということなのかもしれませんね。
posted by koko at 01:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 節約
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