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2021年03月28日
肥満傾向の人が持っているかもしれない「節約遺伝子」という可能性【進化医学】【ダーウィン医学】
節約遺伝子
例えば、遥か昔に何度も飢餓を経験した地域があるとする。その中で生き残った人は、少ない食べ物から効率的にエネルギーを吸収できる特別な遺伝子の持ち主だけ。その後も何度も飢餓を経験していく中で、その地域には特別な遺伝子「節約遺伝子」を持つ者だけが生き残り増えていった。しかし、食料が十分に確保され供給されるようになると、その吸収率の高さから逆に肥満気味になる人が増えてしまうのだという。
行動生態学・進化生物学を専門とする長谷川眞理子先生によれば、そのような遺伝子はまだ見つかってなく更にたった一つの遺伝子というわけではないだろうとの事。このような例は「ダーウィンの進化」の考え方を様々な方面へ応用する中のひとつ「進化医学」「ダーウィン医学」からの観点であるという。そもそも病気になるのは何故なのか?そのような何故?を突き詰めていくのが「進化医学」であるという。
ビタミンC
人がビタミンCを何故こんなにも気にして摂ろうとするのか?実はほとんどの哺乳類は自分でビタミンCを作れるそうで、体内で作れないのは人間を含め昼間行動する猿類と一部の哺乳類だけとの事。人間も夜行動していた大昔は体内で作ることができたが、昼間行動するようになって常に葉っぱや果物を食べるようになるとビタミンCを常に摂っている状態になる。ある時体内でビタミンCを作る酵素の一部が壊れたが、ビタミンCは常に食べている状態なので平気で、それに気づかず作れない状態のまま今に至っているのだという。
ダーウィンの視点
ダーウィンの「種の起源」が発表されて以来、様々な方面へ影響を与えているという中、ダーウィンの広くて深い物事の捉え方は一般の人にも十分勉強になり仕事にも生活にも活かせる事が沢山ありそうです。たったひとつの細胞から枝分かれして今に至る「生き物は皆んな親戚」なのだと考えると、科学が物凄いスピードで発達する中、人としての生き方に真剣に向き合う時期が今改めて来ているのではないでしょうか。
参考引用:NHK100分de名著「ダーウィン種の起源(第4回)」より
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