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先週の部活動報告

現役のマネージャーさんから、先週の部活動報告が届きましたのでお知らせいたします。

(以下引用)

練習内容は、準備体操10分、基本10分、移動基本20分、ミット20分、打ち込み15分、チューブ練習20分、筋力トレーニングとスタビライゼーションが25分の合計2時間で行いました。

24日には梶山先輩が練習に参加されました。

25日は前期試験のため、練習は休みでした。

テスト休みが終わり、基礎を中心とした練習で徐々に調子を取り戻してきているようです。

筋力トレーニングやスタビライゼーションの時間も多めに取り、体力面での強化も行っています。

(以上)

海外指導員バンク設立

今日は、糸東会の最新情報をお知らせします。

先日届いた文書によりますと、このたび、糸東会として「海外指導員バンク」を設立することになったとのことです。

海外からの指導員派遣要請が増加の一途をたどったため、それに応えるべく、正統糸東流空手道を正しく普及させることをねらいとして設立に至ったそうです。

海外に駐在して指導を希望する方、海外を訪問巡回して指導を希望する方、いつかは海外に出て指導をしてみたいと思う方々を広く募集しています。

そしてそのための指導者を養成する講座が年間5回にわたって計画されています。

予定としては。。。

★第1回・・・3/26(土),27(日)
・基本動作の確認と実線
・転身八方・転歩五足・受けの五原則など
・平安の形と分解徹底研修(平安初段〜五段)
・第一指定形と分解の徹底研修(バッサイダイとセイエンチン)

★第2回・・・5/28(土),29(日)
・日本空手道の歴史←講師は摩文仁宗家
・黎明期の人物伝と名人列伝
・空手道に活きる殺法(投げ、崩し、倒し、逆技)
・十六、青柳 形と分解

★第3回・・・7/23(土),24(日)
・基本形の研修(東恩納)
・三戦、転掌 形と技法
・基本形の研修(糸洲)
・ナイハンチン初段・二段・三段の研究
・第二指定形の分解と研究
・ナイハンチン三段の研究

★第4回・・・10/22(土),23(日)
・組手の研究
・自由組手実技と指導法
・競技組手と審判ルール
・自由形の研究
・五十四歩、スーパーリンペイ 形と分解

★第5回・・・11/26(土),27(日)
・自由形の研究
・十手、慈恩、クルルンファ 形と分解
・指導理論演習
・自由討論
・講師訓話 指導者の心得


ということです。

すごいですよね。糸東会もついにここまで来たかという感じです。
この講習だけでも受ける価値は十分にありそうです。

一応、海外指導員バンクに登録するには、以下のような条件がいくつかあります。

★糸東会5段以上で指導者資格(助教、準師範、師範)を保持していること。

★第1・第2指定形と自由形3つ以上の形及び分解組手、自由組手ができる者。

★原則として、全日程参加可能な者。


必要な資格のうち、例えば助教を取得するのは比較的早いと思いますが、問題は段位かも知れませんね。

五段を取得するには少し時間がかかりそうです。

しかし、こうした将来の目標があれば、高いモチベーションで努力することが可能です。

いつかこういう国際舞台で活躍して下さるOB諸先輩方を一人でも多く輩出できればと思います。

詳細が必要な方は管理人までお願いします。押忍

空手競技のF1 プレミアリーグが始まった!

お知らせが遅くなってしまいましたが、先日、JKFanが届きました。

表紙は、昨日の記事でチャタンヤラクーシャンクーの写真を掲載した宇佐見選手です。

最近、彼女が雑誌の表紙を飾ることが多くなりました。

さて、今月号の中で、個人的に最も関心があったのは、世界の流れが今後どう変わるのかという点でした。

今年は、空手競技のF1ともいえる「KARATE1 プレミアリーグ」元年です。

今年1月15〜16日、フランス・パリのクーベルタンスタジアムで幕は切って落とされました。

このリーグの特徴は、年に数回行われる世界規模の大会でランキング制が導入され、優勝者から順に振り分けられるポイントを総合し、通年でグランドチャンピオンを決定するというものです。

注目すべきは、ランキング制以外に、賞金が出ること、さらにオープン参加であるという点です。

2011年は、今回のパリ大会以外に、トルコ、オーストラリアなどでも開催されるそうです。

今後、この大会がどのように発展していくのか、そして、この大きな変革の波が日本国内にどのような影響を与えるのか、小生としては興味津々です。

ちなみに、日本でも昨年から、「褒賞制度」が導入され、世界大会、アジア大会、アジア競技大会の3大会について上位入賞を果たした選手には、褒賞金が出るようになったそうです。

一体いくらもらえるんでしょうね(笑)

さて、今回のプレミアリーグで試験的に導入されたルールですが、ちょっと驚きです。JKFanの記事から引用します。


1.指定形の廃止

従来、予選は第1指定形、第2指定形というケースが普通でしたが、今大会は、1回戦からスーパーリンペーやチャタンヤラクーシャンクーなどの決勝で使うような形を演武できます。

以前と違い、現在は点数制ではなく、組手と同様、赤VS青のフラッグ方式で勝敗が決まりますので、対戦相手によって自由に形を選択できるという面白みが出て来ます。

ただ、指定形を演武しない選手が今後出てくるとなれば、正しい形の伝承について問題視する向きもあります。


2.レフリー(主審)1名とジャッジ(副審)4名で審判構成

従来は副審は3名でほかに監査が1名いましたが、監査を廃止し、副審が4名になったということです。

そして驚くのは、レフリー(主審)に技のポイントを取る権限がなく、反則しか取れないということです。じゃ技のポイントは誰が取るのでしょうか?それはジャッジ(副審)の権限です。

ジャッジの旗が2本上がればポイントをレフリーが加点する方式です。

えぇ〜?と思われるかも知れませんが、よく考えれば、ボクシングも似たような感じですよね。レフリーは優劣を決められず、ペナルティしか与えることができません。悲しい

ちなみに、今回採用された方式は、ジャッジ(副審)の赤・青旗にコードが付いていて(右の写真上側)、有効打が入ったと判断したジャッジが、その色の方のボタンを押すということです。

二人以上のジャッジがボタンを押すとコート脇のブザー(右の写真下側)が鳴り、レフリー(主審)が試合を止め、ポイントを与えるそうです。

もし2対2であれば両方にポイントが入るというのも驚きです。


3.反則で相手への加点なし

若手OB諸先輩方はご理解いただけると思いますが、現在、国内で適用しているルールは、ペナルティ2ポイント目から相手に技のポイントが追加されるシステムになっています。

ところが、今回のプレミアリーグでのルールは、反則による相手への加点を廃止しています。それでもペナルティ4ポイント目で自動的に負けとなる点は全空連ルールと同じのようです。

ですから、掲示板では7−0でリードしていても反則が4ポイントに達するとその時点で負けとなりますから、観客にしてみれば違和感はあるかも知れません。


4.ボディプロテクターの着用義務

これは中段に対してより強い攻撃が求められるようになったことから採用されたのでしょうか。


以上が主な部分ですが、あくまで試験導入ということですので、今後もずっとこのままとは限りません。

ただ、近年、世界の空手界はヨーロッパ主導でほとんど全て決定されている傾向にあるようで、本家本元の日本の主体性が今後求められるところです。


では最後に、そのパリで行われた試合のうち、決勝戦のみピックアップしたダイジェストの動画をご覧下さい。(この大会は従来、オープン・ド・パリと呼ばれていたものです)


「平安」=「チャンナン」?

首里手の話題がずっと続きましたが、とりあえず今日で一区切りとします。

右の写真は、現役諸君もよくご存じの通り、昇級審査で使っている「平安(へいあん)」の形です。

今さら申し上げるまでもありませんが、右側が平安初段、左側が平安二段です。



この形を創作されたのは、以前ご紹介した首里手の大家・糸洲安恒(いとすあんこう)先生です。

右下は、昭和初期、首里城で平安の形を集団演武している有名な写真です。

このように、糸洲先生は、唐手を体育的に普及させようと努力されました。





ところで、周知の通り、平安は初段〜五段までありますが、実はこれらの形の原型「チャンナン」と呼ばれたそうです。

「チャンナン」と「平安」???

日本語読みと中国語読みの違いでしょうか?

いいえ、そうではありません。

ではなぜこんなにも呼び方が違うのでしょうか?

幕末の頃、沖縄の泊地方に漂流した一人の清国人がいました。

その人の名前を「チャンナン」といいます。

実は、洞窟で暮らすこの謎の漂流民「チャンナン」がものすごい拳法の達人であるという噂が広まり、多くの人たちが弟子入りしました。

その弟子の一人に、糸洲安恒先生がおられたわけです。

糸洲先生は、このときチャンナンから教わった形を、後に形名「チャンナン」として門下生に指導しておられましたが、その後「クーサンクー」その他の形の技法を採り入れ、改正し、「平安」初段〜五段までを完成されたそうです。


ところで、なぜこの形名を「平安」と名付けたのでしょう?

それは糸洲先生の唐手(空手道)に対する思想が如実に反映されていると言われます。

決して好戦的に利用してはならず、暴を禁じ、やむをえざる時に悪を制して平和の実現を樹立することの教示が込められているそうです。

それはまさに「空手に先手なし」・「君子の拳」の教育思想に合致するものでした。

先の記事にも書きましたが、「君子の拳」という言葉を最初に用いたのは糸洲安恒先生です。

ちなみに形名の読み方も日本語音ではなく、中国音で「ピンアン」と呼ばせることで、源流国・中国への敬意を示そうという意図があったようです。


現役部員の皆さんへ。

これで1本の線がつながったでしょうか?

「空手に先手なし」・「君子の拳」・「平安」、これら全てが首里手の大家・「糸洲安恒」先生というキーワードで括られます。

その教えが、弟子の摩文仁賢和先生、さらには第2代宗家・摩文仁賢榮先生や辻川元老へと受け継がれました。

そしてその延長上に神戸大学空手道部があります。

小生が何を言いたいかわかりますか?

この糸洲先生の根本思想が、本学空手道部の伝統である「五誓」の5番目の文言に通じるということです。

一、至誠に悖る事なし

一、言行に恥ずる事なし

一、気力に欠くる事なし

一、努力を惜しむ事なし

一、血気の勇に逸(はや)る事なし


「五誓」は糸東流空手道の根本精神を受け継いでいます。

ぜひ復活させて下さい!


最後に糸東流の平安初段を動画でご覧いただきたいと思います。

演武されているのは、全国糸東会理事長の岩田源三先生です。

周囲の方々は、親しみを込めて「源三さん」とか「源三先生」と呼んでおられます。

現役部員の皆さんは、最初の方の挙動で、後方に向きながら中段横受けと蹴りを同時に行っている点に注目して下さい。

本学の昇級審査ではほとんどの人ができていませんが、我々審査員はこういう点を見ていますよ。
しっかり稽古して下さいね!笑顔



明日は、那覇手の話に移る前に、ちょっとしたカレントトピックスをお伝えします。

形の解釈と時代背景

「えっ?まだ首里手の話?」と言われそうですが。。。

まぁまぁそうおっしゃらずにもう少しお付き合い下さい(笑)

正確な表現かどうかは別として、「首里手」のことを「糸洲」や「糸洲の系統」という言い回しで表すことがあります。

そして「糸洲最高の形」といえば、通常「五十四歩(ゴジュウシホ)」のことを言います。

ご存じの方も多いと思いますが、これは演武時間の長い形です。

実は、この形の挙動の中に、両拳を腰に置いて、左右に腰を回転する「肘受け」という動作があります。(右の写真)

これ、何やってる動作だと思われますか?

ちょっと想像しにくいですよね。

例えば道を歩いていて突然暴漢に襲われたとき、この技で相手の攻撃を受けると言われます。

ではなぜ、わざわざ拳を腰に置く必要があるのでしょうか?

それは、昔の時代背景を考慮しなければ理解できません。

かつて、首里の武士たちは、着物の中に手を入れて歩く習慣がありました。(右の写真)

これを「懐手」といいます。

こういう格好で道を歩いているときに、突然襲われたら、いちいち構え直している暇はありません。

懐手のまま受けるしかないのです。

五十四歩のこの動作は、こうした状況を想定していると言われます。

このように、形の解釈には、昔の時代背景を考慮しなければ理解できない部分があり、これもまた空手の面白いところです。

ちなみにこの懐手の写真の前列中央が流祖・摩文仁賢和先生、右隣が2代目宗家・摩文仁賢榮先生です。

下の動画は平成21年度の新潟国体少年男子個人形競技決勝のシーンで、何と珍しい「五十四歩対決」でした。

最近は、糸東流の五十四歩が試合で使われることは極めて少なくなりましたが、この試合は、赤の選手が糸東流の「五十四歩」、青の選手が松濤館流の「五十四歩小」です。

ほとんど同じ形名ですが、流派が異なると趣がかなり異なります。

「懐手」の動作は終盤に出て来ます。流派が異なれば、肘受けのときの体の向きも異なりますね。(右の写真は松濤館流・五十四歩小の肘受けの場面)

どうぞご覧下さい。





もう一つだけ例をご紹介します。これは首里手のジャンルから逸脱しますが。。。

最近、競技で非常によく使われる形の一つに「チャタンヤラクーシャンクー」というのがあります。

ご年配のOB諸先輩方には何やら読みにくい名前ですよね(笑)

簡単に言えば沖縄の北谷(チャタン)村に住む屋良(ヤラ)先生が作ったクーシャンクーという形であるためこのように呼ばれます。

この形の中で、右の写真(上側)のように、左手を頭の後ろに置く箇所があります。

ちなみに「公相君大」や「四方公相君」でも似たような動作がありますが、左手はおでこの前部に置いており、これは、普通に相手の突きを受けている場面です。(右の写真下側)

では、なぜチャタンヤラクーシャンクーでは、わざわざ後頭部の方に手を置いているのでしょうか?

この部分は「髷(まげ)隠しの構え」といって、後方からの敵に髷をつかまれないようにするための動作です。

もちろん今の時代、お相撲さんと遠山の金さん(?)以外、髷を結う人なんていませんから、これも当時の時代背景を反映したものということです。

下の動画は、元全日本チャンピオンで空手界のアイドル(?)・諸岡奈央さんが演武するチャタンヤラクーシャンクーです。



ちなみに諸岡さんはユニクロのCMにも出演されました(笑)下のような写真、ご記憶にありませんか?
元糸東会の選手でもあります。ファンが多いですよ。


女性の話題になると文章が長い。。。
しかも記事がだんだん派手になってくるし。。。(笑)

バッサイダイの構え=反清復明?

今日も、まだ首里手の世界でうろちょろします(笑)

空手道の形は、いろいろな構えから演武が始まります。

諸先輩方よくご存じの首里手の全空連第一指定形「バッサイダイ」を例に挙げてみます。

この形の演武を開始する時の構えはこんな感じですよね?

このときの構え(手)は一体何を意味しているのでしょうか?

普段、こんな意味なんて考えることないですよね?


これには、いくつかの説があるようですが、代表的なものをご紹介すると。。。

一つの解釈は「包拳(ほうけん)」といって、「礼式(礼法)」の一種と言われます。

文字通り、「拳」を「包む」ことによって、「私は武器を持っていません。あなたの味方ですよ」という意思を表すそうです。


メジャーリーグのシアトル・マリナーズに所属するイチロー選手が、たまに(?)ホームランを打ったとき、右の写真のようなポーズを取りながらホームインする場面が何度かテレビで放映されたことがあります。
これも基本的には同じ意味です。

ところが、真偽の程はよくわかりませんが、左右の手が逆になると意味も反対になるそうです。つまり、挨拶のときには右拳左掌で、相手に敵対するときは左拳右掌だそうです。間違えると恐ろしいですね(笑)



この構えのもう一つの解釈は、右拳が「日」、左開掌が「月」、両手を合わせて「明」という文字を表すということです。

この意味するところは、満州異民族の清を打倒し、漢民族の明国を再建しようという信念が込められているとのことです。




確かに清王朝時代、満州異民族の風習である「弁髪」を強制されて、漢民族は屈辱的な思いをさせられたという話は有名です。

さらに、中国拳法などでは、最初の構えを見て、自分たちと同じ「派」か別の「派」かを認識するそうです。

(糸東会師範資格等の取得を目指される方は、口頭試問対策としてバッサイダイの最初の構えの意味は覚えておかれた方がよいかも知れません)



ご参考までに、中国拳法の中でも、わが国の空手道と非常に関係が深いとされている「永春白鶴拳」の演武を動画でご覧いただき、最初の構えが「包拳」になっている点をご確認いただければと思います。
(1つ目の演武だけで十分?かと思いますが。。。)

尚、中国拳法では「形(かた)」とは言わず、「套路(とうろ)」と言います。




最後に、せっかくですので、糸東会の誇る長谷川行光さんの模範的なバッサイダイを動画でご覧下さい。
霜友会諸先輩方が現役の頃に習われたバッサイダイとは少し感じが違う部分があるかも知れませんが、現在はこういう流れが標準となっています。



やれやれ、今日も脱線しまくらちよこでした(笑)

倒木法と組手競技の関係

今日も首里手に関して寄り道させていただきます。

右の写真は一体何だと思われますか?

糸東会の方であれば何度もご覧になったことがあると思いますが、これはとても有名な写真です。

ちなみに右側で倒れかかっているのが、少年時代の第2代宗家・摩文仁賢榮先生

左側で支えているのが流祖・摩文仁賢和先生です。

別に親子で遊んでおられるわけではありません(笑)

例えば、一本の木が地面に倒れるとき、自然落下(重力)のエネルギーにより、スピードが加速します。

このように、一本の木が地面に倒れこむように、自然の力に逆らわず、むしろ身を委ねることによって自然落下(重力)からスピードを得る方法「倒木法」または「倒地法」といい、これは日本武道が独自に見出した原理だそうです。

糸東流では、これを「地面の力を借りる」という言い方をしますが、その原理を用いて基本の突き・蹴りを行うのが首里手の特徴といわれます。

この点が、呼吸法を用いて筋肉を締めながら技を使う那覇手と異なる部分だと思います。

右上の写真はこうした大切な理論を示しています。

ただ、これは決して首里手だけに、いや空手だけに限定されるものではありません。

最もご理解いただきやすいのは剣術だと思います。

右の写真は試し斬りの場面ですが、振りかぶって、上から下へ一気に振り下ろすことによって自然落下(重力)のエネルギーが得られ、爆発的な力が生み出されます。

まさに「倒木法」の原理そのものですよね。





ところで、この原理を空手道の組手競技にあてはめるとどうなるでしょうか?

沖縄空手道無想会・新垣清先生の理論を一部引用しながら説明させていただきます。

まず組手でお互い向かい合って構えている状態(上の写真)で、両者の間に二等辺三角形(青い線)を描くことができます。

そして、その二等辺三角形の中に「仮想の重心(赤い丸)」が存在するとします。(右側:上の写真)

選手達は互いに、この「仮想の重心」に向かって、重力を利用して自然落下しながら、そのエネルギーを、相手に対する衝撃力にかえていきます。(右側:下の写真)

つまり、両者の間にできる三角形の中に仮想重心を作り、そこに向かっていち早く自然落下させることが勝利につながる一番の近道であるという理念が日本武道には存在するということです。

勝つ確率を高めるためにまず必要なことは、相手と二人で作る三角形の中(相手と自分との間の空間)に「仮想重心」を作ることです。

このとき、重心が自分の身体の中にある選手は、勝つことが難しくなります。

なぜなら、動きが止まってしまうからです。

これを「居着く」と言い、一般に好ましくないものとされています。
(例:右上の三角形を描いた写真でいえば左側の選手)

組手競技で審判をやっていれば、誰でも恐らく、構えを見て、どちらがより速く技を極められるかというのが直感的にわかるときがあると思います。

誤解を恐れずに断言するなら、勝てる選手は、姿勢が、この仮想重心に対して「鋭角」であることが多いのです。そしてそれを決定づけるのは、後脚と床の角度です。
(例:右上の三角形を描いた写真でいえば右側の選手)


ちなみに、これはボクシングにおいても同じです。「闘うための空間」を作り出せないボクサーはやはり勝てません。

う〜ん、首里手の話から随分脱線してしまいました。

まぁ、現実の試合は「倒木法」の原理だけで勝てるほど甘くはないでしょうけれども、一つの視点としては、大切な要素を含んでいると思います。

今日は長文になってしまいましたね。すみません。また明日もお付き合い下さい(笑)

示現流剣術と巻き藁突きの関係

今日は、首里手についてちょっと寄り道したいと思います(笑)

昨日の首里手の説明の中でご紹介した松村宗棍(まつむらそうこん)先生は、示現流(じげんりゅう)剣術も極められました。

実は、薩摩藩を中心に伝わった古流剣術であるこの示現流剣術と空手には、あるつながりがあります。





空手に「一撃必殺」という言葉がありますが、この思想は松村先生によって形成され、それに大きな影響を与えたのが示現流剣術と言われています。

示現流の極意は、常に機先を制するにあり、一の太刀、つまり「初太刀」がすべてであるという教えを基本にしているそうで、西南戦争でも、薩摩武士の斬り下ろす初太刀の威力と速度は群を抜いていたそうです。

もう1つ、示現流剣術が空手に影響を与えたことがあります。

示現流の達人は、軒の雨だれが地に落ちるまでに、三回抜き打ちができたそうですが、驚異的なスピードと初太刀にかける気魄を練るために、示現流では独特の「立木打ち」というものを行っているそうです。

これは木を適当な長さに切って木刀代わりとし、直立した丸太を袈裟がけに左右からすさまじい気合とともに打ち込みます。(右の写真)



この稽古方法がヒントとなって、松村先生が考案されたのが、空手の伝統的な稽古法である「巻き藁突き」なのだそうです。(右の写真)








では示現流の「立木打ち」とは一体どのようなものなのでしょうか。
ここをクリックしていただければ映像をご覧いただけます。

※ものすごい気合い(奇声?)が音声として流れますので、周囲に誰かおられるときはできるだけボリュームを下げて動画再生して下さい(笑)
「一体何事か!?」とビックリされるかも知れませんので。。。
何人か登場しますが、一人分ご覧いただければ十分(?)かと思います。


このように、首里手の大成者・松村先生が示現流の免許皆伝であったことが、空手道が発達する上での決定的な要因となりました。

ところで我らが六甲台道場の巻き藁はというと。。。あれ?ない。。。(涙)

沖縄古来の「手(ティ)」 〜首里手〜

以前の投稿記事の中で、「首里手」「那覇手」「泊手」という言葉を紹介させていただきました。

なぜ「首里空手」と呼ばず「首里手」なのでしょうか?

現在の「四大流派」の区分とこれらの「手」の区分は無関係なのでしょうか?

まず、名称からお察しいただけるかと思いますが、「首里」も「那覇」も「泊」も地名です。
(右の写真は首里城跡の守礼門

そしてそれぞれの地で特色ある拳法が発達し、研究も盛んに行われました。

この、中国拳法を取り入れながら沖縄で発達した拳法のことを「手(ティ)」と呼び、中国伝来の拳法を「唐手(トゥディ)」と呼んで区別していたそうです。

そしてそれぞれの地名を冠して「首里手」「那覇手」「泊手」と呼ぶようになったということです。

では、これらはどういう特徴を持っているのでしょうか?

3つの「手」のうち、最も古いのは首里手で、沖縄本来の「手」が中国拳法を取り込んで独自に発達したと言われ、首里士族の間で極秘裡に伝えられたそうです。

不世出の拳聖・松村宗棍(まつむらそうこん)先生とその後継者・糸洲安恒(いとすあんこう)先生によって首里手は大成されました。

(左の写真 左:松村先生 右:糸洲先生)






そして松村先生が師事されたのが、佐久川寛賀先生(左の写真)で、中国から唐手(トゥディ)を学んで首里士族に教示したため「唐手(トゥディ)佐久川」という異名を持っておられます。

さらに、佐久川先生が学ばれたのは、北京の北派拳法で、これが首里手の原型になったと言われています。
また、首里手は、剣を相手にする遠距離戦を想定しています。



そして、この首里手からは後に船腰義珍(ふなこしぎちん/松涛館流創始者)先生、さらにその弟子に大塚博紀(和道流創始者)先生が出たため、後の四大流派のうちの二流派が、この首里手から発生したということになります。

(左の写真 左:船腰先生 右:大塚先生)




現役部員の皆さんへ。

ここまでの「首里手」のキーワードとして、「佐久川寛賀(唐手佐久川)」・「松村宗棍」・「糸洲安恒」の流れと「北派」・「遠距離戦」という言葉は、ぜひ教養として覚えておいて下さい。

簡単に言ってしまえば、形競技を見ていて、「ビシッ、バシッ」と素速い動きで軽快に技を極めていく形は北派の系統と思っていただいてよいのではないでしょうか。

今日はちょっとカラフルにいってみました。

ナンバ歩きと空手道

ここ数日、歴史に関する話題が続きましたので、今日は少し視点を変えて、「技法」について一つご紹介します。

今さら言うまでもありませんが、我々は普段歩くとき、出した手と逆の足を出します。

が、団体形競技などで、コートに入場してくるとき、たまに同じ側の手足を前に出して歩く選手がいます。

明らかに緊張しているんですよね(本人は不自然なことに気づいていないでしょうけれども。。。)

しかし、昔はこの不自然な歩き方が普通だったと言われます。下の絵は、江戸時代の飛脚と大名行列ですが、ともに同じ側の手足が前に出ています。


現代の我々の歩き方は、明治維新後に日本に導入されたドイツ軍隊式の歩き方だそうで、それ以前の歩き方、つまり、同じ側の手足を前に出す歩行法は、民俗学上「ナンバ歩き」と言われます。

そもそも日本人にとっては、古来から、同じ側の手足を前に出す方が合っているのだそうです。

例えば農民が鍬を持つときの姿勢は、同じ側の手足が前に出ています。これを逆にして農作業する人はいないと思います。


この姿勢は日本人に特有だそうで、中国や韓国、朝鮮では見られないと言われます。

また、和服を着ていても、欧米式の歩き方よりもナンバ歩きの方が着崩れしにくいそうです。

さらに、昔々、飛脚は一日に200〜300kmもの道のりを移動できたと言われるなど、大変理にかなった歩き方だったようです。

実はこのナンバ歩きが武術と深いつながりがあるのです。

ナンバ歩きの姿勢は、常に半身の姿勢をとります。

従ってどんな場合でも即戦闘態勢に入ることができますし、刀を抜くときも非常にスムーズと言われます。


ちなみに、空手道の入門者に組手の突き技を教えていると感じるのですが、逆突きは体得するのも比較的容易なのですが、順突きは意外と飲み込みの遅い選手が多いようです。

というのは、順突きの出し方は、突きを出す手と飛び込みのために出す前足が同じ側、つまりナンバ歩きと同じ原理で技を出すため、習慣的にこのような姿勢・動作に慣れていない我々にとっては非常に違和感を覚えることが大きな原因という見方もあります。

そこで、道場によっては、順突きを教える前に、ナンバ歩きを練習させるところもあるようです。


恐るべしナンバ歩き。。。でも毎日、こんな歩き方で通勤してたら、すれ違う小学生達に後ろ指さされるでしょうけどね。

「あのオッサン、アホちゃう!?」って感じで。。。(笑)

下の動画は、ナンバ歩きを武道(剣術)に採り入れた様子です。

特に動きの部分をご覧いただければと思います。
(この方は、他の動画を観ても何かスゴイ先生みたいです)

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