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倒木法と組手競技の関係

今日も首里手に関して寄り道させていただきます。

右の写真は一体何だと思われますか?

糸東会の方であれば何度もご覧になったことがあると思いますが、これはとても有名な写真です。

ちなみに右側で倒れかかっているのが、少年時代の第2代宗家・摩文仁賢榮先生

左側で支えているのが流祖・摩文仁賢和先生です。

別に親子で遊んでおられるわけではありません(笑)

例えば、一本の木が地面に倒れるとき、自然落下(重力)のエネルギーにより、スピードが加速します。

このように、一本の木が地面に倒れこむように、自然の力に逆らわず、むしろ身を委ねることによって自然落下(重力)からスピードを得る方法「倒木法」または「倒地法」といい、これは日本武道が独自に見出した原理だそうです。

糸東流では、これを「地面の力を借りる」という言い方をしますが、その原理を用いて基本の突き・蹴りを行うのが首里手の特徴といわれます。

この点が、呼吸法を用いて筋肉を締めながら技を使う那覇手と異なる部分だと思います。

右上の写真はこうした大切な理論を示しています。

ただ、これは決して首里手だけに、いや空手だけに限定されるものではありません。

最もご理解いただきやすいのは剣術だと思います。

右の写真は試し斬りの場面ですが、振りかぶって、上から下へ一気に振り下ろすことによって自然落下(重力)のエネルギーが得られ、爆発的な力が生み出されます。

まさに「倒木法」の原理そのものですよね。





ところで、この原理を空手道の組手競技にあてはめるとどうなるでしょうか?

沖縄空手道無想会・新垣清先生の理論を一部引用しながら説明させていただきます。

まず組手でお互い向かい合って構えている状態(上の写真)で、両者の間に二等辺三角形(青い線)を描くことができます。

そして、その二等辺三角形の中に「仮想の重心(赤い丸)」が存在するとします。(右側:上の写真)

選手達は互いに、この「仮想の重心」に向かって、重力を利用して自然落下しながら、そのエネルギーを、相手に対する衝撃力にかえていきます。(右側:下の写真)

つまり、両者の間にできる三角形の中に仮想重心を作り、そこに向かっていち早く自然落下させることが勝利につながる一番の近道であるという理念が日本武道には存在するということです。

勝つ確率を高めるためにまず必要なことは、相手と二人で作る三角形の中(相手と自分との間の空間)に「仮想重心」を作ることです。

このとき、重心が自分の身体の中にある選手は、勝つことが難しくなります。

なぜなら、動きが止まってしまうからです。

これを「居着く」と言い、一般に好ましくないものとされています。
(例:右上の三角形を描いた写真でいえば左側の選手)

組手競技で審判をやっていれば、誰でも恐らく、構えを見て、どちらがより速く技を極められるかというのが直感的にわかるときがあると思います。

誤解を恐れずに断言するなら、勝てる選手は、姿勢が、この仮想重心に対して「鋭角」であることが多いのです。そしてそれを決定づけるのは、後脚と床の角度です。
(例:右上の三角形を描いた写真でいえば右側の選手)


ちなみに、これはボクシングにおいても同じです。「闘うための空間」を作り出せないボクサーはやはり勝てません。

う〜ん、首里手の話から随分脱線してしまいました。

まぁ、現実の試合は「倒木法」の原理だけで勝てるほど甘くはないでしょうけれども、一つの視点としては、大切な要素を含んでいると思います。

今日は長文になってしまいましたね。すみません。また明日もお付き合い下さい(笑)
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