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「受けの五原理」について

今日は、糸東会でよく言われる「受けの五原理」について、現役部員の皆さんにお伝えしたいと思います。

「受けの五原理」とは「落花」「流水」「屈伸」「転位」「反撃」のことをいいます。

これらの意味について、第2代宗家摩文仁賢榮先生著「武道空手への招待」の文章を引用しながらご紹介します。

「落下」・・・敵の攻撃をそのままの一で、がっちり力強く受け止める方法です。大地は、落ちてくる花をかわしたり避けたりせず、落ちてくるそのままに受け止めます。





「流水」・・・流れる水のように、相手の攻撃を逆らうことなく受け流す方法です。






「屈伸」・・・敵の攻撃に対して、自分の体を屈するか、伸ばすことによって間合を仕切り、反撃に転じる方法です。






「転位」・・・自分の体(たい)を「ひらく」ことによって、相手の攻撃目標の位置を移転させ、受けの目的を達成するものです。






「ひらく」とは、転身するという意味です。転身法を用いて、前後・左右・斜めに体(たい)をひらくことにより、相手の攻撃目標をそらしてしまうわけですが、そらすと同時に、自分に有利な体勢をつくることが大切です。

転身法には、前後に二方、左右に二方、左右斜め前と左右斜め後ろにそれぞれ二方、合わせて八方あるので、「転身八方」といいます。

武道秘歌に、

「打ってくる太刀をたちにて受けずして
 体をかはしてさけならふべし」


とありますが、「たち」は、「太刀」と「立ち」につながる掛詞(かけことば)です。

特に、相手が武器を持っている場合は、転身で応じることが非常に需要になります。

以上の「落下」「流水」「屈伸」「転位」は、日本剣術でいえば、相手を存分に働かせ、生かした上で「後の先(ごのせん)」を取り、その上に乗って撃ち勝つという、柳生流の「合撃(がっしうち)」の理に立つものです。


「反撃」・・・糸東流独自の技法で、いわゆる「相突き」(「突き受け」の意?)です。

相手の攻撃に対して、体を引いて防御するのではなく、敵拳をはじきながら反撃するカウンター技術です。


「落下」「流水」「屈伸」「転位」が、退いて守る要塞戦とすれば、「反撃」は不惜身命(ふしゃくしんみょう)、相打ち覚悟の反撃戦です。

これは、一刀流の面目である「切落(きりおとし)」と同じ理合(りあい)に立っています。

いずれにせよ、受け手がそのまま撃ち手になりますので、空手の受けは、消極的であるどころか、非常に攻撃的な撃ち手なのです。

実際の受けの動作は、これら五原理の一つを単独で用いるというよりも、複数を組み合わせて行います。

さらに、受けから反撃への変化を研究していけば、技法はまさに千変万化、無限に広がっていきます。


では、剣道における「切り落とし」の妙技を動画でご覧いただきたいと思います。

この先生の解説は、武道の奥深さを十分感じさせてくれる大変興味深いお話です。

種目は異なりますが、相通じる部分がたくさんありますので、ぜひ最後までご覧いたただければと思います。

公相君大の留意点

昨日は、四方公相君の注意点について述べましたが、もう一つ、「公相君大」という形について、現役部員の皆さんに注意していただきたい点を述べたいと思います。

近年、形競技のルールが変更になり、演武しなければならない形数が非常に増えました。

それに伴い、糸東流系の選手が、試合で「公相君大」を使うケースも多くなったように思います。

おそらく、チャタンヤラクーシャンクーが大変好まれる傾向にある昨今、同系統の公相君大を選択する選手が増えてきたということであろうと思います。

ところが、我々糸東会でこの形を習った者から見ると、国内や海外のメジャーな大会で上位入賞する日本人選手の中に、???と思われる「公相君大」を演武する選手が出始めました。

どこに違和感を覚えるかと言いますと、ヒラッと跳び上がる点です(下の写真)



しかし本来、「公相君大」には跳び上がる動作はありません(下の写真)



いま流行の「チャタンヤラクーシャンクー」でも、本来、跳ぶ動作はないと言われています。

が、競技上、見栄えがいいように、誰かがアレンジしてしまい、そういう選手が優勝したりすると、他の選手たちも真似し始め、いつの間にか、アレンジした形が本来の形であるかのような誤認識が広まっていくのです。

形はこうして、本来の姿から崩れていきます。

特にこの場合、跳ぶのと跳ばないのとでは、着地の方向が全く正反対ですよね。これは非常に大きな違いです。

ただ、公相君大にしろ、チャタンヤラクーシャンクーにしろ、また、昨日ご紹介した四方公相君にしろ、全空連の「指定形」ではなく「得意形(従来の「自由形」)ですので、一般の(全空連系の)大会で、跳び上がる動作をしたからといって、即減点ということにはならないと思います。

そうすると、当然、跳び上がった方が見栄えもいいわけですから、糸東会の選手も、一般の大会では見栄えのいい方に合わせないと不利になってしまうと感じるのかも知れません。

ますます悪循環ですね。困ったものです。

ちょっと話が横道にそれてしまいましたね。

ではここで、糸東会の教範ビデオの映像をご覧いただき、糸東会として正しい、本来の公相君大の流れを確認してください。



最後に、糸東会の選手には真似してほしくない公相君大の映像もご覧ください。

くれぐれも誤解のないようにお願いしたいのは、この映像の選手は糸東会所属ではありませんので、このように得意形としての公相君大を一般の大会で演武しても問題はありません。
あくまで、糸東会の大会で、この映像のような公相君大を演武するのは禁止されているということです。

ただやはり個人的には、糸東会の選手は、どんな試合であっても糸東会本来の形を使って勝利を手中に収めてもらいたいという思いはあります。



今日は、「留意点」というよりも「個人的な思い」の方が強いかも知れませんね。

四方公相君の留意点

今日は、「四方公相君」という形について、糸東会の大会で注意すべき点を現役部員の皆さんにお伝えしたいと思います。

この形は、公相君大と公相君小の形の主技を抜粋して糸洲安恒先生が考案されたと言われています。

挙動数が少ない割に見栄えがするため、好まれやすい形です。

なぜ、見栄えがするかというと、ヒラッと宙に舞う動作があるためでしょう。

では、試合でよく見かける四方公相君の演武をまずご覧ください。



しかし、現在、糸東会の大会では、四方公相君で跳び上がる動作は禁止となっています。

確かに、かなり以前に糸東会で編集された教範ビデオの映像でも、跳び上がる動作は行っておりません。(下の写真)



では一体いつ頃から糸東会の大会でも跳ぶようになったのでしょうか?

残念ながら小生も把握しておりません。

とりあえず、糸東会として正式な四方公相君の映像をご覧いただきたいと思います。



誤解のないようにお願いしたいのは、あくまで糸東会の大会では「禁止」となっているのであって、一般の(全空連系の)大会について述べているものではないということです。

明日は、「公相君大」という形の、最近気になる傾向ついて触れてみたいと思います。

平安五段の留意点

全空連指定形(第一・第二)についてはすでに述べた通りですが、近年、糸東会でも問題になっている形の動作がいくつかありますので、この場を借りて、現役部員の皆さんにお伝えしておきたいと思います。

これは糸東会の大会においては特に気をつけておいていただきたい点です。

それらのうち、今日は、「平安五段」について書かせていただきます。

あくまで小生の主観ですが、少年部の試合を見ていて、選手たちが最もよく使う平安の形といえば「平安五段」ではないかと思います。

そこそこに動作も大きく見栄えがするからでしょうか。

まずは、大会で少年が演武する平安五段の形をご覧いただきます。

画面で向かって左側(青)の選手にご注目ください(最初の試合だけで結構です)



なかなか上手ですよね。

ただ、見栄えはいいのですが、糸東会の大会では、厳密に言うと問題となる箇所があります。

最も顕著な問題点としては、最初の挙動です(右の写真)

これは、中段突きの後、その拳を引きながら、脇に構えるという動作ですので、本来はゆっくりとした動きです。

ところが、この構えの動作を、まるで鉤突きを極めるかのように勢いよく行う選手が非常に多いように思います。
この青の選手がそうです。

一般の(全空連系の)大会では、特にどうこう言われないようですが、糸東会の大会では禁止されていますので注意してください。


次に、右の写真をご覧ください。左端写真の立ち方を「浮き足立ち」といいます。

ここから右端の写真のような「交差立ち」に移りますが、このとき、腰まで引き手をとらずに「交差受け」を行ってください。

多少拳を引くくらいなら許容範囲であると思います。

従って、上の動画の少年は、この点は大丈夫です。


ちなみに、流派によっては、このとき軽くジャンプすることもあるようですが、糸東会は跳びません。

平安五段の注意点としては大体、以上のような点です。

では最後に、平安五段の動画をご覧ください。



本学の昇級審査では、1回生はほとんど平安初段、二段で受審しているようですが、たまには平安五段も見てみたいものです。

明日は、「四方公相君」という形の、近年糸東会で問題となっている部分について、現役部員の皆さんにお伝えしたいと思います。

ニーパイポの留意点

今日は、全空連第二指定形・ニーパイポの留意点について現役部員の皆さんに説明させていただきます。

この形は、以前ご紹介したとおり、そもそも中国拳法の使い手であった「呉賢貴(ごけんき)」が摩文仁賢和先生に伝えたものといわれています。

そのため、中国拳法の影響が色濃く残っています。

競技においては、マツムラローハイよりも、ニーパイポを第二指定形として選択する人が多いようです。


まず、些細なことですが、この最初の立ち方は「平行立ち」です。

「外八字立ち」ではありませんので注意してください。









差し手から打ち技に移りますが、体側に沿って少し下げた位置で、行ってください。

水月【鳩尾(みぞおち)】の前ではありませんので注意してください。

理由は、道場へ上がったときに詳しく説明します。






四股立ちの肘固めから向きを変えて前屈立ちの上段揚げ受けを行う際、足の位置はそのまま変更せずに体の向きだけ変更してください。

上段揚げ受けに移る際、足幅が広く感じて少しやりづらいですが、我慢してください。



鷺(さぎ)足立ちからの一連の流れですが。。。

・この鷺足立ちは、上げた足を、軸足に巻き付かせてください。

「マツムラローハイ」とは異なります。

両手は交差せずにそのまま広げてください。

掛け手は斜め前で止めてください(以前のような真横ではありません




左手刀を頭上から大きく振って、中段に打ち落とす際、左足を必ず前方に出してから行ってください。

競技等では、左手と左足を同時に前方へ出そうとする選手を時々見かけますが、本学における審査ではこの点は正確に行ってください。


まだまだほかにも留意すべき点はありますが、本学の昇段級審査においては、少なくとも上記の内容は注意しておいてください。


それでは最後に、以前にもご紹介した宇佐見選手のニーパイポをあらためてご覧いただきたいと思います。



明日は、現役からの部活動報告を掲載させていただきます。

マツムラローハイの留意点

今日は全空連第二指定形の「マツムラローハイ」について、現役部員のみなさんに注意点を説明させていただきます。

尚、第二指定形としての「マツムラローハイ」と、第二指定形が定められる前の、「糸東会のマツムラローハイ」は若干動きが異なります。

まず、この形は、特徴的な動きが3回繰り返されます。

その部分だけをまとめて先に取り上げますと、注意点は「つま先の向き」です。

この片足で立つ立ち方を「鷺(さぎ)足立ち」と言います。

右の写真は、時系列的に左から右へと並べていますが。。。

左側の写真:つま先は「正面」

中央の写真:つま先は「真横」

右側の写真:つま先は「斜め45度」

となっています。

実は、このつま先の向きを忠実に守ろうとすると、技を出すとき非常に窮屈になり、極めるのが難しいです。



下の写真ですが、鷺足立ちから開手外受けの後の動作は「巻き込み」といい、非常に重要です。

掛け手ではありませんので、動作を間違えないようにしてください。

マツムラローハイは他の第二指定形と比較すると、取り組みやすいのですが、この巻き込みの動作はなかなか難しく、競技などでも適当にごまかしながらやっている人を時々見かけます。

巻き込みの後は「鉤突き」です。

鷺足立ちから鉤突きまでの一連の動きについては、分解動作を行えるようにしてください。

詳細はまた、道場へ上がった折に説明します。



基本的なことですが、諸手突きの後の立ち方は「結び立ち」です(右の写真)

バッサイダイで似たような動作がありますが、そちらは「閉足立ち」です。

間違えないようにしてください。







最後の中段蹴りからの動作(右の写真)も、正確に行おうとすると結構難しいのですが。。。

蹴りは正面で、左掌に当てる(軸脚を回転させてから当てない)

蹴りは下から上に出して左掌に当てる(真横から当てた勢いで回転しない)

。。。ということです。

競技においてはともかく、本学における審査等ではやはり見栄えよりも正確さを重視して演武した方がいいと思います。


あと、全般的なことですが、マツムラローハイという形は、開始位置よりも前方で終わってしまいやすいので、注意してください。

前進は歩幅を狭く、後退は歩幅を広めに取るのがコツですが、それでも開始線にきっちり戻るのは難しいです。

個人的には、開始線より少し前で終わるくらいなら許容範囲かと思います。

では、最後にマツムラローハイの演武を動画でご覧ください。

但しこの動画は、第二指定形として定められる以前の「糸東会のマツムラローハイ」です。

ご容赦ください。




尚、「ローハイ」は本来泊手の古伝の形と言われますが、様々な形で伝承されています。

ちなみに糸洲流には「ローハイ初段」〜「ローハイ三段」まであり、「マツムラローハイ」とは演武線も動作も全く異なります。

特に興味深いのは、「ローハイ初段」に見られる鷺足立ちです。

上げた足を、軸脚の前に置いていますが、これを「前鷺(さぎ)足立ち」と言います。

では糸洲流宗家・坂上節明先生が演武されている動画をこちらからご覧ください。

(形は後半に出てきますので、前半は早送りしてください)

明日はニーパイポについて書かせていただきます。

セイエンチンの留意点

糸東流の全空連第一指定形には、バッサイダイ以外に、セイエンチンがあります。これは那覇手の形です。

本学の昇段級審査でも演武する人が多いのですが、不正確な動作が結構多いので、現役部員の皆さんは、まずポイントを理解してください。

まず右の写真のように肘当ては体の中央で技を極めてください。

腰をひねらずにこの動作を行うために、体の中央より外側の位置で極める人をよく見かけます。








右の写真のうち左側ですが、このときの立ち方は「サンチン立ち」です。

このまま左手は引かずに相手の下段に向かって打ってください。

一度手を引いてから出す人を時々見かけます。
また中央の写真ですが、この動作は「拳槌打ち」です。

よく下段払いの動作をする人がいますが、まっすぐに拳槌打ちを行ってください。

そしてその次の動作(右端の写真)は、下段払いです。

このあたりの連続動作の意味を間違えないようにしてください。


右の写真のの一連の流れですが、手と足を必ず連動させて行ってください。

四股立ちが決まってから手を動かす人を時々見かけますがこれは悪い例です。







右の写真の動作ですが、前の肘は下から上に向かって出してください。

肘を横振りさせる人を時々見かけますが、これは正しくありませんので気をつけてください。







右の写真のように、猫足立ちで前に出る場合は、まずかかとから着地し、その直後かかとを浮かせて上足底で支えてください。

このやり方は、猫足移動の基本ですから必ずできるようにしておいてください。





ほかにもいろいろと説明したい箇所があるのですが、最低限、上記の内容を理解して、できるようにしておいてください。

では、最後に、昨日と同じ長谷川行光さんの模範演武をご覧ください。



明日はマツムラローハイについて書かせていただきます。

バッサイダイの留意点

まず、本題に入る前に、毎年この時期に行われる全国大会の開催について、主催者側から発表がありましたのでお知らせいたします。

はまなす杯第5回全国中学生空手道選抜大会、及び、第30回全国高等学校空手道選抜大会は、東北関東大震災・長野県北部地震の影響により中止となりました。

また、糸東会では、3/21(月)に開催予定の平成23年度糸東会ジュニア強化選手東日本地区選考会が、日程が延期になりました。

開催日については現在のところ、未定となっておりますが、近日中にホームページ上でお知らせいたしますとのことです。

詳細は各HPをご参照ください。

全空連HP

全国高体連HP

糸東会HP

あらためて、被災地の皆様には、心よりお見舞い申し上げます。


さて、今日の本題に移りますが。。。

全空連第一指定形・バッサイダイの留意点について、本学空手道部現役部員の皆さんに、お伝えしておきたいと思います。

内容は、糸東会師範講習会での内容に基づいたものです。

まず留意点=減点ポイントと考えると。。。

後方へ向いて中段横受けを連続して行いますが、このときの立ち方は当然、前屈立ち→基立ちですが、左右の足幅が広くなりすぎないようにしながら、左足はまっすぐ後ろに引いてくるようにしてください。

本学の審査でも、左足を内側に寄せるようにしながら引いてくる人が結構いますから注意してください。




突きから横受けに移るとき、動作を速く見せようとして、突いた後、肘をそのままたたむだけの人をよく見かけます。

必ず反対側の肩口あたりまで持ってきてから中段横受けを行ってください。





掛け手から相手の肘を押さえる動作をする際、速く見せようとして、左手を一直線に引き、右手を一直線に出す人がいます。

必ず動作の意味を理解して、円運動で行ってください。






諸手突きから閉足立ちになる際、かかとが浮いてしまう人を時々見かけます。

必ずかかとを浮かさない状態で行ってください。






右前方に掛け手を行った後、まず左前方に目付けを行ってください・・・(1)

その後、右手と右脚を、右後方に移動させてください・・・(2)

決して(1)と(2)の動作を同時に行わないようにしてください。


特に本学で行う昇段級審査においては、上記の点をしっかりとふまえて演武してください。

詳しくは、道場へ上がったときに説明します。

以前に一度ご紹介しましたが、糸東会の長谷川行光さんのバッサイダイをあらためてご覧いただきたいと思います。



明日はセイエンチンについて書かせていただきます。

「手刀受け」の疑問

今日は沖縄の泊手に残る技法をご紹介します。

技法といっても我々のよく知っている「手刀受け」なのですが、一般に手刀受けを行うとき、右の写真のような2つの挙動を連続させて行います。

つまり、左手で受ける場合は、まず左手を肩口あたりまで引いてきて、同時に右手を前に出して準備動作を行う。次に左右の手を逆方向に動かし、右手は引き手として、左手は受けの手として使います。

小生も、これまで何の疑問も持たず、自分でこのように練習し、指導もして来ました。

しかし、よく考えてみると、「果たしてこれで本当に受けられるのか?」という疑問が浮かびます。

相手に攻撃されているのに、受けるべき手をわざわざ肩口まで引いていたら、その間にやられてしまいますよね。

その後にいくら受けようとしても手遅れとなってしまうわけです。

まして、前に踏み込んで行きながら、受けの手を肩口近くまで引いていたのではもっと遅れてしまいます。

こういう受け方、疑問に思われませんか?

これに対して、拳龍同志会の新城孝弘先生が明快な説明をされています。

最初に前に出す右手が本当は「受け」なのだそうです。

そしてその後に出す左手は「攻撃」(例えば「打ち」)というこです。

よく言われることですが、沖縄の形(かた)を本土に伝える際、攻撃技を全て受け技に変更したそうです。

これは、本来の技を「隠す」ためなのか、危険な技だから変更したのか、それとも初級者には難しいから受け技にしたのかわかりませんが、恐らくそのようなことが多少なりとも影響したために、「手刀受け」が現在の解釈で伝わったのではないかと推察します。

ちなみに新城先生も、入門者には「手刀受け」、上手になってきたら「手刀打ち」として指導されているそうです。

もちろん、どちらの説が正しいということは小生には断言できませんが、これもやはり見識を広げる上では大切な視点であると思います。

最後に、今日は大変珍しい泊手の「五十四歩」をご覧いただきます。

拳龍同志会の生徒さんたちの団体形です。

普段見慣れない技がたくさん出て来ます。



これで一応「沖縄空手シリーズ」は一段落したいと思います。

隠されていた空手 〜中段横受けの疑問〜

今日も、もう一つ、「隠されていた空手」の中から拾い読みしてご紹介したいと思います。

我々が現役時代に習った受け方はいくつかありますが、実際に相手に突いてもらって、中段横受けを行おうとすると、差し込まれてうまく受けられないという経験は小生だけではないと思います。

果たしてこの受けは使えるのか?という疑問に対して明快な回答が隠されていました。



例えば右腕で横受けをする際、通常、まず左右の腕を胸の前で交差させながら曲線状に動作させてから、受けを行います(右の図)

このとき、左腕をまず右方向へ曲線状に移動させるのはなぜでしょうか?

右腕で受けるための反動として利用しているのでしょうか?




実はこの左腕の動きは、本来、「受け」なのだという説があります。

つまり、右腕一本でいきなり攻撃を横受けで防御するのは非常に難しく、失敗しやすいので、まず左腕で相手の攻撃をかわしてから、確実に右腕を使って攻撃を外側へ受けます。

こうすると、相手の攻撃が少々強くても確実に受けることができるというものです(右の写真)

これを「二度受け」と呼んでいます。

同様のことが、上段揚げ受けにおいてもあてはまります。

この「二度受け」の理論は実に合理的ですよね。




ところで最近、空手界で話題になっている、沖縄剛柔流に残された秘伝の技、「裏の分解」を紹介するDVDがシリーズで発売されています。

講師は久場良男先生といいます。

小生はこの先生のDVDは全巻揃えていつも勉強させていただいています(笑)

その「久場セミナー」の一部をご覧下さい。

(最初の宣伝の部分は早送りしてください)


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