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2017年12月07日

クチダケ レビュー感想 B級映画風ゲームの良作(ネタバレ)

















はるか未来の物語。

主人公キャーロンは宇宙飛行中、何者かの攻撃を受けて月に墜落してしまう。
脱出する方法を模索するキャーロン。
しかし月は、謎の殺戮生物"クチダケ"によって支配されていた…
















▼地球の形見というゲームのスピンオフ。未プレイだが、面白かったです。ストーリーも理解出来ます







会話劇は漫画的だが、B級洋画風ストーリーが非常に面白い。




月に墜落した主人公





そこには同じく漂流している人間達がいた







それぞれに役割を決めて脱出を試みる





だが脱出ポットは2つしかないので、誰かが殺されることは避けられない






手を組んだ筈なのに主人公は行く先々で何者かに命を狙われて…




誰かが嘘をついている





最早信じられるのは自分だけ……




と王道SF展開にワクワクする





無題.jpg



















▼キャラクター性もいい。基本的に畜生が多い。というか主人公のキャーロンが既に畜生






こういうタイプの主人公、結構珍しいんじゃないだろうか。最後まで正義の味方には決してならない、自分中心のド畜生






逆にフードは底抜けに純粋だが、メルファーにあっさり殺されてしまう。唐突な殺人シーンが結構悲しい
















▼だが惜しい、こういうストーリーの最大の魅力は黒幕は誰か?という二転三転裏切りが続くところにあるのに、中盤でメルファーがあっさり裏切り謎解き終了。



その後も特に騙し合い的なストーリーはない






終盤は月に残されたクチダケが元人間で、人類への復讐を企み、それを阻止する、というこれまたB級SF映画展開になってしまった





まあこれはこれで結構面白いんだけど、騙し合いのワクワク感に比べるとどうにも物語が小さくなってしまった




何かどんでん返しが欲しかったな














▼ステルスアクションとしてはアカイイカア並に簡単操作で、使うのが矢印キーとシフトキーだけという単純設計なので、アクションゲームが苦手でも楽しめる。




スタンマイン(トラップアイテム)が使えるので、最悪ゴリ押しでもクリアは可能(というかバイオのナイフクリアと同じで、スタンマイン0回クリアは不可能?極力無しでプレイしたが、数回使っちゃった)






そして敵の視界がビジュアル化されており、隠れる事がとても簡単。隠れゲーにありがちな、隠れてるハズなのに見つかってイライラ、という悪循環にならないのが最大の長所







セーブポイントも多く(死ぬとかなり戻されるステージ、また、セーブポイントが隠れてて見え辛いところもある。しかも死んだらタイトル画面に戻される)、難易度もそこまで高くないので、初心者でも楽しめる。鬱陶しい謎解きもない






また、ジャンル的にはホラーゲームだが、ホラー要素がそこまで高くないので、怖がりのホラーゲー初心者でも楽しめる。ホラーテイストは初代バイオに近く、そこを歩く恐怖系。ゲームオーバーデモの画面や音楽も似ている。














クリアタイムは2:49だったが、非常に密度の濃いゲームプレイだった。





PS3時代以降の家庭用ゲームは、ムービームービーで見る時間ばかりが無駄に多く、何十時間もプレイさせられた割に充実感がないんだが、これは本当にゲームを遊んだという気にさせてくれた。昔ながらのゲームらしいゲームだった













評価B+
75点


総じてよく出来た良作。おすすめです。

















…ところでフードって女の子なのね。公式HPを見るまで確信がなかった。




こんな可愛い女の子をぶち殺したメルファーはガチ畜生。




でもフードはフードで、墜落した理由もその後のスタンスも阿呆すぎてこの世界観から浮いてた(笑)



漂流して、騙し合いをしているのに、「みんなで楽しみたい」って…




あざとすぎて最初こいつが犯人かと思ったなあ


探し屋トーコ レビュー感想 推理物ではなく「探偵物」の傑作(ネタバレ。犯人の言及もあり)












▼探し屋トーコクリアしました


もうずいぶん古いゲームだけど、例によって敬遠してました。


なぜならこれ、本当に長い。クリアまで10時間以上軽くかかったかな。


かかった期間もそれなりで、ちまちま進めてた


もともとT、U、Vとシリーズ化されていて、現在配信されているものはそれがセットになっている完全版らしい(途中までプレイしてた人は最初からやり直しなんだろうか?)






▼何せ、作中のネットネタが既に古い


使われているスラングが既に死語で

「ヒント:」
「〜〜なレベル」
「ktkr!」
「涙目」
「禿同」
「 も り あ が っ て ま い り  ま し た」


など、凄く時代を感じる


携帯電話が多機能すぎて最早電話ではなく携帯端末といったほうがいいなんて台詞もある。そしてこの数年後にその最たるものである、スマホが普及し、携帯電話はマイナーになる


レッテも当時売れてた空の軌跡のレンを、売春設定から黒いペットから何から何まで露骨にパクったパロディしたキャラクターだし、色々懐かしいね(しかしこいつもまるで探偵に向いてない見た目やな。1人だけ髪の毛もアニメカラーだし)


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▼システムは昔ながらのコマンドADVだけど、クリックモードはありません。


これは作業になりがちでちょっと面倒だった。








▼だがやはり特筆すべきは、シナリオの面白さ



「小説の探偵」に憧れる少年坂崎が探偵を通して社会の壁にブチ当たるのがメインストーリーだが、この描き方がとても上手い。


探し屋というのは探偵のことなんだろう、あくまで調査が仕事というのに拘ってて、殺人事件なども起きない


基本的にご都合主義はなしで探偵のディティールに拘っている。同じタイプの作品では小説の「俺は絶対探偵に向いてない」シリーズ(これは本当に傑作だからおすすめ)があるが、あれに比べると社会派に寄っている









▼序盤こそいい話で終わるが、中盤からのストーリーはほとんど救いのない話ばかりで、それが最終章で「推理小説で探偵が我が物顔で解いた事件の後はどうなっている、被害者遺族の悲しみは」という疑問への伏線となっており、素晴らしくよく出来たストーリー(他にも、結果としては探偵が暴いた、警察の汚職事件なども伏線になっている)








▼ただこの坂崎が曲者で、プレイヤーに嫌われるタイプの主人公だと思った



特に最終話になって遂に殺人事件が発生。坂崎は調査に乗り出し、クビにされた事務所に依頼人として自分の調査のサポートを頼む




ここでやっと「現実の探偵は小説の探偵とは違うんだ!」と気づくんだけど、いやお前、もっと早く気づけよ





というか1話の時点でそのことをある程度悟っていたはずなので、2話でまたオツムがリセットされてて、かなり違和感があった。



そもそも、坂崎が現実の探偵は小説の探偵と違うと知るのは、1話で既に終わった話なんだよね。それを延々引っ張るので、作者はこの最終話のためだけに坂崎を阿呆の子にしたいんだなあーと見え透いてたので、萎えたかな



最後にしてやっと探偵に向いてないと気付く坂崎(おせーよ)。


俺は絶対探偵に向いてない

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▼だがそんな坂崎が、そんな探偵がいないなら自分がなろうとするあたりは主人公らしくて格好よかった。このゲームは多数のキャラクターの視点で構成され、調査モードは桃子だけなんだけど、最終章にして坂崎での調査モードになるのも、なんか来るものがありましたね









▼黒幕が二ノ宮というのは、ちょっとベタ過ぎたかもしれない。このゲームのキャラクターは皆、家庭に不和を抱えているので、それが描かれない二ノ宮がもう明らかにクサイし

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ただ動機に関しては意外でした。坂崎と同じく推理小説に没頭していたキャラなので、坂崎のように、探偵ではなく、犯罪者のほうに憧れていたという流れだと思ってた。ただのサイコパスかと思えば、根っこはこいつも被害者でした








▼エンディングも事件解決とはいかず、坂崎はクビにされたまま探偵事務所には戻れないし、桃子と、実父だった半田との仲も修復されず、誰かが救われるわけでもない結末なのがまたリアル。





二ノ宮も、唯一の心のよりどころだった父親に、まるで相手にされてないことを知ったばかりか、犯罪者は死刑にすべきとまで宣告される




桃子の家庭環境なんて、最後まで触れないまま終了




多少他人と歩み寄るようになっただけで、たった一人で孤独に生きてきた桃子が、仲間に囲まれてさぁ幸せ、なんてこともない(終盤で坂崎を相棒にしたがってたのは桃子の本心で、だからこそ坂崎のルール破りに激怒したんだろうけど、レッテがその代役になったんだろうか…)




坂崎とヒカルも恋人にはならない



レッテも親とは再会しない。(他のゲームの作風ならまず再会シナリオがあるだろう)




二ノ宮が逮捕されても主人公以外が誰も触れないところもリアル。




結局それが日常だからね(銀二くらいは何か台詞があってもよさそうなもんだが)



事件があった以上解決しても不幸になった人が当然いるわけで、ハッピーエンドとはいかないのがリアルだ






▼しかしこのゲーム、キャラデザに相当癖があるんですよ。なんかそのせいでプレイしてない人もかなり多いとか、絵が一番不評みたいで




まあ絵が上手い下手はさておき、折角探偵モノとしてのディティールに拘ってるのに、肝心のキャラデザが探偵モノではないのは確か





まず女主人公の桃子…



探偵は印象を残すことがタブーなのに、この超ロングヘアはないでしょ。



一度すれ違っただけの二ノ宮にさえ覚えられてるし、なんで切らないんだろ(笑)

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クロス探偵物語の黒須剣も、「俺は探偵だから目立たない地味な格好をしている」と言ってたが、真っ赤な服に乳まで出して…




目立ちすぎぃいいいいいい!!


こんな奴が尾行してたら一瞬で気付くわ






他にもヒロインのはずのひかるが、どうにも猿っぽくって、可愛くない。



制服もなんかセパレートの水着にフリルがついてるみたいだし、線が歪んでる(笑)


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逆に一番可愛いのが、サブキャラのコノミ。こっちのほうがヒロインっぽいキャラデザ…



エロマンガでよく見る髪型ですね

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(なんであごひげ生えてんの?)





サブキャラは他にも登場するが絵のタッチがかなり違って、統一感がないのもおかしかった。



でも、そんな絵もすぐに慣れるんで、それだけでプレイしないのは、勿体ない名作







評価S+
90点




素晴らしい一作、今プレイしても余裕の面白さ



だがどうやらこの開発サークルは次回作を予告したまま、よくある失踪をしてしまったようで残念だ。






探し屋の出番なのかな





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