──貴方はわたしの素敵なおうじさま。
とある街のマンションで暮らすユメイはだんなさま(主人公)が大好き!!
だんなさまに愛されて過ごす、穏やかで幸せな毎日。
今日もまたユメイの日常の幕が上がります。
この物語の観客である、あなた様にして頂きたいことはただ一つ。
どうか彼女の幸福な結末を見届けてあげて下さい。
嘘の中で真実を探し、虚構の中で愛を見つける!
夢の狭間で出会った「おうじさま」は、誰なのか……
夢から覚めないお姫様と、「彼女」だけの「おうじさま」の、幸福な物語!
……傑作!
微サスペンス風味×ヤンデルノベルと銘打った「わたしの素敵なおうじさま」は、前半・後半で内容が全く違うことが特徴だ
前半は主人公の妻であるユメイ視点で、おうじさまとのラブラブな新婚生活が描かれる
グラフィックは可愛く、キャラクターはまばたきもする
面白いのが、女性視点の乙女ゲーチックなゲームでありながら、主人公である「だんなさま」の名前を、プレイヤーが決めることだ
プレイヤーネームを入れると、感情移入できていいだろう
だが中盤以降、世界観やグラフィックは一変。
幸せそうだがどこか違和感のある……新婚生活の真相を追求する、サスペンスノベルへと変貌する
伏線回収やどんでん返し。真犯人の登場もあり、ストーリーは一気に盛り上がりを見せる
特にIFシナリオ(?)である終幕は、これまでの展開からすると余りにも甘く淡い夢のようで、とても切なくなる
「この夢が覚めてしまったらどうなるのだろう」と心配している「おうじさま」に、私は最大限の感情移入をした(ずっと、「そこ」が気になってたから)
「彼女」と「おうじさま」……そして「あなた」とは一体何者なのか……サスペンスだけに、推理しながらプレイして欲しい
尚、本作は「ラヴ・シルエットシンドローム」作者の新作である
「ラヴ・シルエットシンドローム」とはあまりにも内容が異なるが、UIの洗練された雰囲気やグラフィック使いの上手さから、同作者の新作と実感する
評価A+
80点
久しぶりに「文章に力があるゲーム」で、印象的なセリフ、好きな言葉が一杯あります
「言葉が好き」というゲームは稀なので、特に気に入ってます
選曲も良い。私はしゃろうの「morning」が大好きだが、同じくしゃろうの「10℃」と「アトリエと電脳世界」が使われている。いいタイミングで流れる。
ネタバレはあえてしません。
「貴方が」、どうか彼女の幸福な結末を見届けてあげて下さい
【フリーゲーム小話】
▼「私は犯人役になりたかった」をプレイ
……どうして推理ゲームは探偵役を操作するものばっかりなんだ?
たまには犯人視点でプレイさせてくれよ。
と思いながらゲームを探していた将棋部の青年。
しかし、どうしても欲しいゲームが見つからない。
……以上が設定だが……犯人が主人公のゲームは「金田一少年の事件簿 星見島 悲しみの復讐鬼」という名作キャラゲーがある
▼flashが終了した
このブログでレビューした良作flashゲームといえば、やはり「せいかい探し」だ
本作についてググったら、面白いものを発見した
それは作者自身による実況動画
自作ゲームを自ら実況する作者はたまにいるが、この人は非常に興味深い発言をしていた
なんと、プレイヤーの評判最悪の主人公が、作者の中では「本当に一般的な男の子をイメージして作ったんですよね」「平々凡々な、普通の主人公」だというのだ
(;´・ω・)……
(;´・ω・)………
(;´∀`)………
あの犬畜生にも劣る男が!?
作者のこれまで出会った「一般的な男の子」が、やべーやつばかりだったのだろうか……
しかしこれは、実に面白い発言といえる
何故なら、プレイヤーと作者の間で、明白な温度差があるからだ
その決定的瞬間が、畜生主人公によってもたらされたわけだ
ゲームを作っている最中、作者が一番気になるのは作画ミスでもバグでもない
「これ、面白いのかな?」じゃないだろうか?
自作ゲームを客観的に判断するのは、とても難しい
そもそも自分を客観的に評価することが、人間には難しい
私はよく全盛期の木村拓哉にそっくりと言われるが、客観的には全盛期の反町隆史にそっくりだからね
私は「フリゲは好きなものを自由に作ればいい」とよく発言するが、他人に評価を委ねる以上はここを外すとただの自慰になってしまうのもまた事実だ
ゲーム制作だけに限らず、創作では極力プレイヤーや読み手とのギャップを無くさなければならない
でなければ、「作者がいくら面白くとも、プレイヤーにとってはまるでつまらない」という事態に陥るからだ
よく、つまらない話をさも面白いかのように、なぜか本人だけがウケながら話すお寒い人間がいるが、まさにあれになってしまう
自信作がコケることも、自信がないまま配信した作品が好評だということも、時にはあるだろう
だがそれもまた創作の醍醐味だ
「ゲームの主人公としては、必要以上にそう映ってしまった」とも発言している
意識のズレもあるが、見せ方の都合も存在したのだろう
やはり創作とは難しい
「せいかい探し」は主人公の犬畜生っぷりを含めて良作なので、まだ可能なうちに、ぜひともプレイしてほしい
主人公が喋らないゲームこそよくあるが、ヒロインが(OP,ED以外)喋らないのは地味に画期的ではないか
▼ティラノゲームフェス2020入選予想に、「さりとて君影草は咲く」「胡蝶蘭のメヌエット」「ヤドカリ」を追加
この3作品……参加タグが付いてなかった気がしたが、見落としてたかな?
(´・ω・`)?
「さりとて君影草は咲く」は題材がベタながらに面白いのでその興味でクリアまで持っていける。「胡蝶蘭のメヌエット」は見た目のイメージからは予想だにしない展開でしたね
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カロンの絵はむしろ癖が少ないと思ってました。でも目の大きい少女漫画風の絵柄で中身がグロというのがギャップなので、そういう意味では表面上の絵も癖があるかも…。少女漫画の絵って癖がありますから。
フリーゲームからスタートした(のかな?)サークルがいまや大人気でセミプロ(かな?)のカロンはやはり大衆に受け入れられる要素を持っていたのでしょうね。ヤンデレゲーといえばカロンという認識です。
実は明るい話やほのぼの系がすきなんですよー。ダークなのは「暗ければいいってもんじゃないのになー」と思ってしまいます(カロンゲーみたいな、現実味がないやつなら大丈夫)あと、ギャグ要素がないと物足りなかったり。
私と同世代だったんですね!親近感湧きました
『でんじー』も『ボーボボ』も、意外とキャラが可愛いし、顔芸にインパクトあって好きなんですよねーゲベくんとか校長先生とか首領パッチとか良いなあ。
人物の背景がしっかりしていると、感情移入しやすく、物語に没入できますよね。
知人に『サイコロ』の災子編勧めたら、「気になるし面白そうだけど、絵が受け付けない……」って言われました可愛いけど癖があるからかな。あと、その人はシンプルな絵が好きみたいです。
ちはなさんのイメージとはだいぶ違う……すみません、もっとやさぐれた方だと思ってました。
(ノД`)・゜・。
まさかヤンデレゲーに精通しているばかりか、不条理ギャグ漫画も嗜むとは…。私としたことが、「ちはなさん自身ももしかしたらヤンデレ?」と間違った認識を持っていました。
・゚・(ノД`;)・゚・
キャラの背景から読み解くのは、カロンゲーとかの考察では毎回やります(ちはなさんも、コメントから察するに毎回やってるはず)。漫画家にも背景設定からキャラクターを作る人が多いようです。物語やキャラクターの言動に、説得力が出るのでしょうね。
読み手からすると、制作を逆から辿るわけです。なるほどやはりこの手法は、答えに辿り着きやすいといえますね。
トイレエンドの彼女がありのままの姿なんでしょうね。
すごく幸せな様子でほのぼの、時々うるっときました。でもトイレ……(笑)相手が人間じゃないのも良かったのかも。
!!!??初めて言われました!
普段はヤンデレやサスペンスより、ギャグの方が好きなんですけどね〜。『ボーボボ』とか『でんぢゃらすじーさん』とか。
あ、でも、乙女ゲームの『AMNESIA』では病んだお兄さんが好きだったなあ。ストーリーもサスペンスだった。
多分寂しがりやな人・様々な要因で歪んだ人が好きなんだと思います。(ヤンデレも好きですが)
そのキャラのどこが狂ってるのか、なぜそうなったのかが語られると燃えます。
『ヒプノシスマイク』って作品も、みんな狂気と寂しさを抱えてる所に惹かれてたり。
それはホラーすぎるので勘弁してください(笑)。
もしかしたらギャグエンドであるトイレエンドが、彼女が唯一見せた素なのかも?と。
広井王子もコラムに書いてましたが、トイレは権威も何もかもが吹っ飛び、人の本性が出る場ですから…。
ちはなさんはヤンデレとかサスペンスが本当に好きなんやなって思った。