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2019年07月14日

サイコパスな王とやる気のない主人公 レビュー感想 鬼畜王

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キャラクターの台詞が出る際に、心の声としてボイスが再生されるという、神の視点で繰り広げられるRPG





王道であるけちな王様や、やけに戦争やる気満々の兵士、戦争中に嬉々として商売をしている道具屋などの心の声が聞けてしまう、そんなフルボイスRPG






ヒロインも勿論腹黒い







王道RPGをバカゲーっぽく皮肉ってみようという試みが、なかなかに面白い(笑えるという意味で)







台詞が無くても音声が出るシーンもあり、芸が細かい


道具屋で何も買わないまま終了すると、店員の心の声が聞けたりね








戦闘の難易度も武器を強化しておけば難しくないので、さくっとクリアできると思う




終わってみれば…主人公が案外一番まともかもしれない…



王は建て前も既に畜生なんだよなあ…









評価C
60点




こういうアイディアありきのゲームは、いかにも自由制作のフリゲらしくて良いですねぇ


ボイスが聞き取り辛いので、ヘッドフォン推奨です














【閑話】

ノベルゲームコレクションR18が、早くも閉鎖…


投稿サイトとしては恐らくもっとも短命、投稿されたゲームも最少じゃないでしょうか…

PVも限りなく少なかったものと思われます


こういうサイトをオープンしたからには、ある程度の需要があると見込んだのでしょうが、現実には体験版が稀に投稿される程度で、オリジナルゲームの公開はほぼなかったですね…


まあ、やはり、難しい界隈です


2019年07月10日

あなたは、404です レビュー感想 200

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ワンマップ考察系、脱出ホラーゲーム





主人公はゲームスタートと同時に、謎の空間に閉じ込められている




プレイヤーの目的はここから脱出し、物語の背景に何が起きたのかを考察すること











考察といっても、終盤に謎が明かされるので、難しい話はありません。



いじめがテーマなので、穿って読むプレイヤーは、オチにも多分気づくでしょう








そしてホラーゲームの一番重要なポイントとして、怖いの?という点ですが……





1度だけびびって声が出たんですよ






絹を裂くような男の悲鳴を挙げちゃったよ










ワンマップながらに、ホラー、謎解き、脱出ADVの要素が詰まった良作でした


OCN光



評価C
60点


ちなみに本作のシンボル的クリーチャーは、作者の顔をコラージュしたもの、らしい


「血怨」とか、案外多いですよね、作者がモデルのクリーチャーって


2019年07月08日

女の子が夏休みに山で短期バイトする乙女ゲーム(仮) レビュー感想 せっかくだから、俺はこの扉を選ぶぜ

ちょっと変わったタイトルに乙女ゲーになるはずだったものです。とのコメントがあるように、ゲームも乙女ゲーというには変わっているが、大幅にスチルを加えた完成版につき、(仮)は取れた感じ







ひょんなことから山奥にある秘宝館でアルバイトすることになった女子大生が、館長のおじさんに恋をする乙女ゲーム…






…ひとことでいえばそんなストーリーだが、そう一筋縄ではいかず、館長には普通の女性ならば到底受け入れられないであろう、秘密がある









主人公と館長の歪んだ価値観は、思春期の痛みと苦悶が抜けきらない




本来ならこのような価値観をとっくに卒業しているはずの中年男性と、まさにその悩みの最中にいる女子大生の、恋愛とも似つかない不思議な関係が、ゲームに、コメディでありながら退廃的な空気を漂わせているんだよな



テーマがであり、BGMがクラシックの名曲なのも、不思議な雰囲気を演出している




「青い欠如」「肘が微笑む日」に、キャラクターの思想や雰囲気が、少し似ているかもしれない


ただし、あくまで雰囲気だけ。これらの作品のような、キャッチボールにならない、投げっぱなしな不明瞭さはなく(それがこの2作の売り)、ストーリーは明確化されている











主人公は、友人はいるが人付き合いが面倒くさい。ひとりのほうが好きで、ネットに小説を書くことが趣味



館長もまた山奥に住む酔狂な小説家だったり、現代は、このような本来ならいそうにない一風変わった人物像をリアルに感じる時代だよね
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そんな奇妙な交流の中、館長にシンパシーを覚え急激に惹かれていくのだが、彼の部屋に恋人と思われる女性の姿を見つける…
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ここからストーリーは一気に動き出し、乙女ゲー(?)としての恋愛描写(!?)も色を帯びるのだが、展開もエンディングも、テーマがテーマだけに、通常の乙女ゲームではまずありえないものとなっている




このようなパターンはフリゲでは珍しいので、怖いもの見たさで是非プレイしてみてはいかがでしょうか








ネタバレ感想












まあ舞台が舞台だけに、それがいわゆる空気嫁であることは、あっ…(察し)と分かるのだが、演劇のような台詞回しが秀逸で、ぐいぐいと読み進めてしまった



狂気に塗れたエンディングまではとても良かった…






それだけに、館長目線の2つのエピローグは、蛇足じゃないかなぁ…






館長が実際にはただのヘタレであることは察するのだが、本作はあくまで男を知らない女性の目線なので、ちゃんとミステリアスで風変わりな年上男性のまま終わった方がよかったんじゃないかと




カジュアルな変態趣味じゃなくて、深い闇を感じさせたまま終わればよかったのだが、どうも最後の最後で陳腐になってしまった感が、拭えなかった




未練たらたらじゃねーか!とつっこまれた彼は、余りにもダサい、ただのおじさんだった…




それでいて主人公も本性を知らず美化したまま終わってしまったので、消化不良な感じ。


この流れなら、大人になった主人公が、館長を陳腐な男だと見抜いて捨てる、あっさり忘れる…



そのほうが館長の「初めての男」に関する台詞への皮肉になってて、面白かったと思う












評価C+
65点



エピローグはともかく、絵も好みだし、面白かったです。オリジナリティも高い。







…ところで館長と幕田って、何歳だろうね…


幕田は学生時代の自分を知ってると言ってるが、どう見ても15は年齢差がある…


館長はおじさんに見えて、実はまだ若いんだろうか?




プロポデンタルEXの実力を検証する

歯周病・口臭予防の専用薬用ハミガキ、プロポデンタルEXを使ってみました



恐らく初めて使う、いわゆる「高い歯磨き粉」です








普段はドラッグストアでテレビCMしているようなメジャーな歯磨きを買ってて、偶に1000円くらいのやや高い歯磨き粉を買う程度ですが、これはいわゆる効能に特化したタイプの歯磨き粉です
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まず開封して驚くのは、よくあるプラスチックのチューブではなく、軟膏のような容器に入っていることですね






軟膏と同様に、キャップの先端に、穴を開ける尖った部分があります
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歯磨きの具体的なレクチャーが載っており、歯磨き粉はたっぷりつけるなど、一般論とは真逆のことが書かれてて、勉強になる
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そしていざ、使用




80グラム1500円の実力は、いかに!?








まず中身を出してびっくり、物凄い緑色なんですよ





薬草のようなイメージです





そして口に入れて2度びっくり






本当に薬草のような味がします(薬草を食べたことはないので、あくまでイメージです(笑))








泡立ちはほとんどなく、仕上がりはすっきりでした




ペーパーによるとうがいは少なくていいとのことだが、口の中にしばらく清涼感が残るので、泡立たなくても歯磨きをした感はかなり残ります






1本使い切った感想としては、ブラッシングというか、歯を磨くことの本質的な要素が詰まっている歯磨き粉だな、という感じです





これまで無駄に泡立ててがしがし磨いてましたが、それらは無くても綺麗になりますね






おすすめです








歯周病専門薬用プロポリスハミガキ【プロポデンタル】お試しセット

2019年07月03日

死月妖花〜四月八日〜 完全攻略 その2 規格外の彼女

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完全攻略といっても敵を倒すとかパズルを解くみたいな要素はもうないので、ゲーム内情報をコンプリートするまで遊び倒そう……というだけなんだが、まだまだやってます



一見単純に見えるが、このゲームはクリアに必須ではない雑談すらも本編の章を超える大ボリュームがあるので(しかも地の文のない会話のみで)、まだまだ底知れない



クリア後につき、ネタバレ注意













好感度最高で選べる選択肢は面白いね。




なんと、全部セクハラ




これは幾度となく衝突や裏切りを重ね、本当の意味で心を許したって事なのかしらん…






特に春花が水泳の後、ノーブラノーパンで過ごした話が面白い。



下着を持ってくるのを忘れたというありがちな話だが、ブラジャーまで忘れる子は私の学校にもいなかった。(パンツを忘れる子はいた)
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……









ウヒョヒョヒョヒョヒョ!!!


春花ちゃんはエッチ…!!



春花ちゃんはエッチな子だねぇ…!!


ウヒョッ…!ウヒョッ…!ウヒョッ…!ウヒョッ…!


……ヒョヒョ!!


エッチな子だねぇっ…!!













ゲーム内時間で本当に久しぶりに、ミカと会話できるのもよかった。


内容はもう本当にメタもメタで、開発裏話と、プレイヤーは全てを知ってて、春花はミカのコスプレをしている…という設定っぽい





当初と同じ選択肢が出て来るので、全く同じ選択肢でも、返答が違う事が面白かったな。




セクハラもあるが、ミカはジャージで寝る子に興奮する男がいる事を知らない。


結局は私サイドの天下である。







数十時間ぶりの「ミカ」との会話を経て、挨拶。
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……?






…おやあ?何か変だぞ…




なんだろうこの違和感は…





こんな時、五島なら一瞬で気づくんだろうけど…








私は違和感の正体を確かめるべく、春花バージョンも注視した
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なんだこの違和感…



何か引っかかる…





ああ、そうか…わかった組んでいる手が逆なんだね。



ミカはなつみを殺して血塗られた利き手を、グローブと左手に隠してる




でも春花はその真逆で、全てを見せてるんだねえ…






胸にばかり目がいって、気づかなかった









春花の心理状態を演出してるなら、凄いねえ、芸が細かいよ



私は、こういう小ネタのあるゲームが大好きである











…えっ?


ただの作画ミス?






……






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2019年07月02日

死月妖花〜四月八日〜 完全攻略 その1 世界一幸せな罠

「ほんなら「死月妖花」のプレイタイムはどんくらい伸びるかわかる?」




「しゃァない…よう分かるようにキミらの長さで教えたげるわ」













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「ピンとけぇへんやろ数で聞いても」















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遂に達成率100%を超えたが、この時点で80時間オーバー…




達成率はあくまでエクストラシナリオを含めたメインシナリオのみ



まだ見てないリファレンスなどもあるので、今後はそちらも攻略していくかな(もう殆ど見るだけ、だろうけど)







ゲームを立ち上げたら、何故かタイトル画面から雑談などが選べない



どうやらこれはエクストラシナリオの条件フラグをONにしたようだ




条件はゲーム開始時にすることを5回やる





…というようなことらしいので、えっ?5人分も!?と思ったが、特に関係ないようだ








エクストラシナリオが出る際、久しぶりに春花の挨拶がある




ボツシナリオとか、キャラの設定が違うとか、色々と露骨な説明に驚く





このゲームはメタフィクションの要素がかなり強いのだが、「死月妖花」自体がゲームである、と取れる表現は初めてだね。




普段なら「隠されていたシナリオが見つかったようです」と言いそうだし









というわけで、エクストラシナリオである〜真呪殺編 Birthday Trap!〜のネタバレ感想…














ボツの一番の理由は世界観、ジャンルが本編と違い過ぎるから、かなあ…





余りにも想定外だったが、このシナリオは恋愛ものなんだよね




恋愛要素は若い頃の栄一郎と美冬だけだが、それよりも非常に恋愛要素が強い話なんで、まあ自分が作者でも外伝にするかもしれない










まずそんな恋愛をする主人公が、伊勢と夏菜のコンビである事に驚愕






私は率直に言って、あ、伊勢が捕まるんやな…って思った





まーた警察の不祥事か





…とね








伊勢は本編だと序盤にしか出番らしい出番がないが、もし夏菜と出会ったらどうなるだろう…?


という疑問はプレイヤーなら誰しもが思っただろうから、この組み合わせはただただ驚きだが、期待の顕在化で、嬉しくもある







だが少し残念な事に本編の数年後で、夏菜は15歳になっている(本編の時系列だと、伊勢は警察を辞める事になっちゃうからね)







伊勢的にはストライクゾーンを外れるから大丈夫かな?と思ったが、大丈夫じゃなかった






伊勢、夏菜にご執心。



だが時折、敏腕刑事としての鋭さも見せる







前半はそんな美少女愛好家の敏腕デカ伊勢と、家出少女夏菜のコメディタッチなストーリーが続き、大食いシナリオ同様本編ともほとんど関係ないが、五島の登場から一変



…一気にシリアスな様相を見せるんだよねえ…






ほかのシナリオでは夏菜は五島と姉妹同然で、命がけで助けようとしてたくらいだけど、このシナリオでは抹殺を企むからねえ…


「どんな出会い方をしても、絶対に仲良くなれないタイプだ」なんて言ったりして




だからボツというわけではないだろうけど、夏菜が極端な世間知らずだったり、設定は確かに違うよね




恋する伊勢の事まで抹殺しようとする考えが横切ったのも、怖いシーンだね











翠眼呪殺にふたりの恋愛が絡んで、夏菜が故郷や家族を大事に想ってることが伝わってくるし、伊勢への淡い恋愛感情も少女特有のもので、なかなか甘酸っぱいストーリーだったな





ギャグ中心で進むものだから、シリアスになるまでは、また伊勢がフラグをぼきぼきに折る話だと思ったんだよねえ…






でも伊勢がガチの人だと知っても恋をした夏菜は偉い(…?)ね。純愛だ



そこが一瞬で冷めた春花との違いだ








とにかく伊勢が格好良く描かれてるので(夏菜の恋する乙女目線もあるから余計に)、いいキャラクターなのに出番の少ない彼を救ってあげた事が、本当に良かった
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(このシーンの音楽がまた良い)







失踪した夏菜の名前を呼ぶシーンは、男から見ても格好良かった






その後、付き合ってるんだか付き合ってないんだか、ずるずるの関係を続けつつも、他の女性キャラにも甘いのもなんか憎めないんだよな





「16歳になりたての美少女からプロポーズだなんて、世界一幸せなロリコンじゃないですか!」


「せっかく世界一のロリコンになるチャンスですよ!?」







は名言過ぎた








でも、幾ら恋愛ものとはいえ、後半は美冬の死刑確定の話があるのに、春花が全く登場しなかったな…(まあそれは他のルートでやってる為でもあるが)





同じくガチ姉も一切登場しなかったが、キエーーーーーーーーーーーーーーー!!!!と叫ぶことは間違いない、純愛ストーリーだった



実は伊勢目線のタイトル回収も上手い








ボツシナリオ扱いだが、多種多様なストーリー展開と世界観を併せ持つ本作として、「あり」じゃないかと。




五島なんてフードファイトしてるしね。





これこそ「死月妖花」が、ありがちなループ系、パラレルワールド系とは一線を画すところでしょう












レストルームの会話では、春花はまだ伊勢に好意がありそうだ






このクソビッチ…




私と伊勢で二股かけてたんでしょうか










そして達成率100%後、談話室新が登場。音楽が一新されているが、妙に癒される



ストーリーとは無関係で、雑談のみが出来るゲームシステム的扱いだが、ミカ、まさかの復活…







この会話の最初にある辞典にめっちゃ怖い奴がいたが何のことか未だに分からないのだが、バグだろうか?辞典には何も変化がない



恐らくランダムで、プレイヤーを驚かせるホラートラップが仕込まれてるんだろうけど、見てなくてもこの選択肢が出ちゃうんだよね



談話室新の会話で、ミイラが突如出てくる演出があるんだなーって、初めて知ったよ






まあそんな感じで、真の100%攻略を目指し、まだまだプレイします




2019年06月30日

2019年上半期 おすすめの名作フリーゲームランキングベスト5と、まとめ

半年に一度恒例



良作ベスト5と、次点の良作まとめです



まずはこれまでの良作たちを、振り返りましょう




2017年上半期
第1位、籠の街
第2位、あの夏
第3位、メンヘラフレシア
第4位、アカイイカア
第5位、女子トイレの殺人





2017年下半期
第1位、夏ゆめ彼方
第2位、夕焼け空の下
第3位、クチダケ
第4位、ぼくの帰る町
第5位、安楽木(やすらぎ)さんは席についた ―消えた一億円の謎―





2018年上半期
第1位、ほろびのゆりかご
第2位、reversal
第3位、ダアトの神
第4位、ぼくらはあの時、あの島で
第5位、せいかい探し





2018年下半期
第1位、夜底奇劇・星空物語
第2位、しらない星のあるきかた
第3位、よながさま
第4位、虚ろ町ののばら
第5位、真昼の暗黒
















「夜底奇劇」は名作だと、今でも思ってます。
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DLサイトの個性派部門銀賞だったので、やはり他人が見ても個性派なのだなと確信しました


今時このような、主流を逆行するゲームはないんじゃないでしょうか


金賞じゃない事や、RPG部門では受賞すらない事が、おかしなくらいの出来栄えです
















今回も原則として、未完結作品は、ベスト5から除外しています



また、〇〇賞という部門は、一切設けません。



これは、プレイヤーによって、ゲームの方向性の解釈に大きなギャップがある為です。



例として、私がシナリオ重視だと思っていたゲームは、何故かよそでは、萌えゲー扱いされていました。萌え要素など全くないのにも関わらず、です。



そのゲームの制作のポイント(作者が見て欲しいポイント)も明らかにシナリオだと解釈していたので、その扱いは非常に疑問でした



こういう事って、ゲームじゃなくても、結構あります



あのバンドのボーカルがイケメンとか、見た目だけしか見てない人間に対し、音楽性に注目しろと音楽ファンが物申す感覚に似ているかもしれません





レクイエムである筈の米津玄師の「Lemon」が、何故か一部では失恋ソングとして通っているのも、その一端です










このような事柄から、ゲームの方向性を全プレイヤーが同一認識している事はありえないので、通例通り、ただ純粋に面白いゲームのみを発表します
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前置きはここまでに、始めます














第5位




幼き日…


自分の落ち度で兄を亡くしてしまった主人公が、過去にタイムスリップ



そこで待っていたものと、その先の未来とは


彼女は兄を救えるか。



感動の結末!








未来に舞う蝶の色は
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シンプルな泣きゲーだが、泣きゲーというジャンルはギャルゲーかエロゲーについて回るものなので、兄妹愛、家族愛がテーマというのが実によかった

絵も美麗です














第4位




彼女は一体何者なのか



画面の中にしかいない筈の、存在しない人間




だが感じるのは、強烈な怨嗟










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対話型AIアプリをモチーフにしたホラーゲーム



心臓に悪い演出は、お見事













第3位




軽い気持ちで降りた階段、だがそれは地獄への片道切符



主人公は赤い怪物に追われ、命を懸けた逃走劇が始まった











赤異怪段 -アカイカイダン-
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「アカイ」シリーズ3作目。丁寧に練られたホラーゲーム



ホラーゲームの醍醐味、「怪物から逃げる緊張感」……

「追われる恐怖」を存分に味わえる!














第2位



舞台は主人公が作った電脳世界


だが、とある「バグ」が入り込み、乗っ取られてしまう



果たして「バグ」の正体は?そして生き残るのは誰か?犯人は誰か?



自分の子供のようなAIたちを相手に、命を懸けたデスゲームが始まる!











フィギュアディテクト(推理デスゲーム)
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名作、「ダンガンロンパ」をオマージュした推理ゲーム



SF世界を完全に活かしたトリックが、プレイヤーを翻弄する


余りにも「ダンガンロンパ」をオマージュし過ぎで、トリックまで全く同じものを使っているのは、ご愛敬














第1位





地方都市で起った、猟奇殺人事件。女子高生の主人公たちは、興味半分で首を突っ込む



だがそれは全て、余りにも強大な悪意に操られていた



やがて明らかになる、事件の裏に隠された、驚愕の真相




過去現在未来が密接に絡み合う、壮大なスケール観





やがて少女たちは、信じられない真実を知る











死月妖花〜四月八日〜
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フリゲ史上、間違いなくベストに入る名作



このご時世、これ以上の超大作を作ることはもう、難しいのでは













次点の良作






ひとでなく、ひとでなし
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人間と仲良くなりたいモンスター娘が主人公の乙女ゲー。ファンタジー要素が高く、シビアなストーリーは、男性でも楽しめる



ファンタジーでありながら、ヒューマニズム溢れる展開!













記憶の欠片
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事故の所為で記憶喪失になった主人公。目覚めた時、見知らぬ女性が自分の恋人だと名乗る。


仲睦まじい関係になるも、彼女との生活に違和感を覚えはじめ…




親子の絆は世界を超える!













はざまたそがれ
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自分が知る世界とは、同じに見えても、決定的に異なる世界に迷い込んだ主人公


そこは、ある一点が余りにも奇妙だった…













再会はエレベーターの中で
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高校時代、電車で見かける少女にずっと片思いするも、とうとう卒業まで声をかけられなかった主人公



だがバレンタインのエレベーターで見かけた鋭い目つきの少女は、あの時の彼女だった



そんな時、予期せぬトラブルが起こる












ゲーム実況者 kano❦*
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人気実況者のkanoと付き合っている主人公に、ある日kanoのファンを自称する男から連絡が来る




男の正体とは。そして主人公の正体とは














写真部の幽霊部員
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入学式の日、ひとめ惚れをした女生徒がいた



学校中どこを探してもいない彼女を、今はもう死んでしまった生徒が映る、写真の中に見つける…














ゆめみメランコリイ

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目を覚ませばそこにいたのは、自分の婚約者を自称する、頭のおかしい女


逃げられないように拘束されている主人公は、意を決し、ある行動に出る…












はらぺこまーちゃん
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何故か座敷牢に幽閉されている妹に、今日も食事を運ぶ


だが妹が食べたいという食事が、徐々に狂気を帯びる














あなたの命の価値リメイク

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なんと、1票すらも入っていないキャラのほうが多い



投票総数5票というフリゲ人気投票界のレジェンドのリメイク



幼少期、妹とともに虐待された主人公の、波乱の人生が描かれる



児童養護施設で出会った心と体に傷を残す少女と恋をして、傷を癒しあい、やがて大人になったかつての少女は、子を宿す…



家族となった彼らの、その後の運命とは…!




記録より記憶に残る良作!





5票はある意味記録に残ったけど












神さまの人生ゲーム
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何もかもが順風満帆だった男。だが神さまを自称するひとりの男と出会ってしまい、全ての歯車が狂い出す…




人生の悲壮感を面白おかしく描いた良作












少年と夜空
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少年と少年、それとはまた別の少年と少年による会話劇


子供ながらに、なかなか格好いい主人公が見られる



少しだけホモ











Etekusat
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セーブやロードなどのシステムが、一切使えないホラーゲーム


その理由は、勿論ストーリーに密接している…


あなたの目で結末を見届けて欲しい。そんな一作












untruth -アントゥルース-

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偶然迷い込んだ洋館で見つけたのは、未来の自分が撮影された写真



主人公とヒロインの正体が、思わず泣けてしまうホラーゲーム











斧鬼〜魍魎の棲む家〜

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シンプルイズベストなホラーゲーム



ただシンプルなだけではなく、クリーチャーデザインのセンスが光る











えんかうんと
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決して交わる事のなかった、鬱屈した闇を抱える青年と、暗い目をした少女は、ある夜、遭遇する


ふたりの隠された関係とは












St.ChocolateDay
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バレンタインデーとチョコレートを題材にした恋愛ADV


可愛い絵だが、その先入観でプレイすると驚くべき展開が…
















だいすき
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新人フリーゲームクリエイターと、カロンのコラボゲーム


シナリオはカロンではないが、カロンイズム溢れる一作













荒野の復讐者 Grit in wasteland
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洋画を意識した、稀有な西部劇フリーゲーム


SF要素などもあり、西部劇に興味がないプレイヤーでも楽しめる












#こっち向いて_めごちーv
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ドット絵で描かれた可愛い女の子を、スマホで撮影するゲーム…


こういうゲームはグラフィックで力尽きる事が多々あるが、ストーリーも面白かった











沈める日
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徐々に物が消え人が消え、やがて崩壊していく世界…ここは一体何なのだろうか…



「主人公」は反射した自分の素顔を垣間見て、その正体に愕然とする












Butterfly Affection ~蠱惑の幼虫~
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謎の生命体を拾った主人公は、興味から「それ」を育てる事にした



生命体は徐々に女性の姿になっていく。そして女性のような形をした何かとの、奇妙な共同生活が始まる









その恋、保留につき、
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主人公の秘めたる想い…


保留をテーマにしたギャルゲー



モブ以外フルボイス、オリジナル主題歌つきOPムービーなど、作り込みは近年でも屈指


だが残念ながら、本作だけでは未完(続編の予定あり)










女神召喚士美神の事件簿 銀行強盗編
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女神を召喚できるという、不思議な能力を持つ主人公が、女神の力で銀行強盗を撃退する



カオスな一作だが、意外に中毒性が高い












ハロウィンぶらっくないと
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ハロウィンをテーマにしたホラーゲーム。主人公は謎の異世界に閉じ込められてしまい、不思議な顔をした少年と出会う


難易度はなかなか高いが、親切な攻略メモがクリアまで導いてくれる


エンディングは想定外の展開












DieALoG
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時間制限がある、やや珍しいホラーゲーム



この設定にも、ちゃんと意味がある



ストーリーはベタだが、上手く設定に落とし込んでいた












キミガシネ ー多数決デスゲームー 2章後編
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大人気デスゲームシリーズ、第4弾


歴代最高の出来。未体験の人も、今から遊んでも遅くない良作

















Rot im Wald
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誰もが知る童話、赤ずきんを題材にした、考察型ホラーゲーム


前半は台詞なしで、ストーリーを断片的に見せられる。後半で語られた真相とは…




想像を超える胸糞!















新約・帽子世界
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「サガ」系RPGの名作リメイク


細部まで拘り抜いた一作











記憶の欠片は始まりの赤
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呪いにより色を失った少女が、色を取り戻す物語



少女に色が戻るシーンの演出は、必見












アルネの事件簿 Case.2 問題編 Teil5
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人気推理ゲームシリーズ、最新作



今度の相手は、人外の力を持つ怪盗!



続編配信まで時間があるので、今からでもプレイしてみては











ただいま! 明日から夏休み
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夏休みに、女の子が廃墟を探索するホラーゲーム




テーマが肝試し(?)のようで、余りストーリー性がないので、気軽に遊べる















まとめ




西部劇フリーゲームである「荒野の復讐者 Grit in wasteland」や、児童虐待をテーマに、児童養護施設を舞台にした「あなたの命の価値リメイク」など、他に取って代わるものが無い、オリジナリティ溢れるゲームが多かったです




「Butterfly Affection ~蠱惑の幼虫~」も、一目で作者が分かるほどの強烈な個性を放っていました




2017年の「女子トイレの殺人」などは、女子トイレが舞台という異色作でしたが、これぞ好きな物を作れる、意義がある「フリゲ」




反面、「斧鬼」や「異怪段 -アカイカイダン-」は、昔ながらのトラッドなホラーゲームで、誰がプレイしても楽しめる、王道的な面白さ








1位「死月妖花」と2位「フィギュアディテクト」の出来栄えは突出しており、特に「死月妖花」は、久しぶりにゲームで深い感慨と感動を覚えました



ホラーゲームでありながら、泣けるゲームでもあります






「フィギュアディテクト」は、熱いストーリーと、二転三転するハイスピード推理バトルが楽しめます


しかも推理ゲームが苦手でも楽しめる配慮がされており、親切








皆さん、お疲れさまでした



下半期に出るであろう、まだ見ぬ良作たちとの出会いも楽しみです





2019年06月29日

死月妖花〜四月八日〜 レビュー感想 守りたい、この世界

やっと終わったかぁ…




そういきなりため息をつきたい気持ちが、まずある





本作は一般配信日である4/2からプレイしているが、配信日組としては私が一番遅いクリアじゃないか





凄いでしょ?あれから数カ月…





まだやってたんですよ










途轍もなく、長いゲームだった





一般的に、フリーゲームでは10時間もあれば「長編」だが、本作のクリアタイムを何時間とお思いだろうか?



20時間?30時間?




そんな生半可な短編ではない






77時間である







だが貴重な時間を費やすだけの価値がある…





そんな傑作だった







私は短編〜中編を好むが、このゲームほどの大長編ともなれば、出来る表現にもストーリーにも…




そしてプレイヤーに訴えかけるエネルギーにも、共感力にも、感情移入度にも、遥かに厚みが出るのだなと、改めてゲームボリューム論について気づかされた(もっとも、ここまで極端な大長編は、滅多にないのだが…)











間違いなく、フリーゲームじゃなくとも通用するクオリティ



特にストーリーと演出は、CSでもこれ以上のゲームは、そうはないだろう



圧倒的な拘りと作り込みで魅せる、他作品の追随を許さない









大まかな部分はファーストインプレッションで触れたので割愛するが、やはり本作の優れているポイントとして特筆したいのは、フリゲ離れした、ディティールの細かさ、演出だ



普通のゲームだったら同じ絵で使い回して手抜きをするようなシーンでも、全部専用のグラフィックや、細かな演出がある。




更にリファレンスなどで、細部までの作り込みをしているフリーゲームは、滅多にない



初めて呪殺編で黄昏れたなつみが背景になった時も驚いたのだが、シナリオ開始時の演出が違ったり、挙げれば切りがないほど芸が細かい












1話あたり数千文字。長い話なら1万文字。



プレイタイムにして、数分から10数分という区切りがあり、更に案内人であるミカとの雑談やリファレンスなどで、小休止を挟めるのが良い




テンポは頗る良い。ここまでプレイヤーに配慮されたゲームはなかなかない





特に雑談は面白い。プレイヤーはあなた自身という手法だが、まあ20代〜30代くらいの男性が想定されている


ミカへのセクハラや疑似恋愛っぽい会話から言っても、女性ではないでしょう






これもう半分ギャルゲーだろ
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(どこがだよ)









そのような圧倒的な作り込みから感じるのは…






……これは滅多にないフリーゲームのプレイ感覚なのだが…




今、自分がプレイしているのがフリーゲームである事を忘れてしまう





Livemakerの性能を限界まで引き出したとあるが、エンジンも使いこなせば、これほどのゲームが作れるのだなと感心した





よく耳にする素材BGMや、微妙な絵が出た時だけ、これがフリーゲームであると思い出してしまう






……



内容的にも、ジャンル的にも、私は本作が、絵と音楽を修正すれば商業でも上位のレベルであると確信している




商業化するなら修正の必要があるというだけで、絵と音楽も気に入っているだったら微妙とかいうなよ


差分も多く、魅せ方がとても上手い










そして…




……この類の発言はこのブログで初めてするのだが、ゲーム業界の人間の目が節穴でない限り、「死月妖花」に、目をつけるメーカーがあると思っている




ADVはとうに売れ線ではないが、スマホゲームとの相性がいい



無論、漫画、小説、映像など、他の商業化の可能性もある












勿論、悪い部分が無いわけではない。



フリーズバグが非常に多く(フリーズ回避しても固まるので、PCを何度も再起動する破目になった)、誤字脱字や、変な表現も見られた




例えば、「すくっと立ち上がる」なんていう言葉が何度も出てくるが、間違いではないかもしれないが、小説ゲームなのだから「すっくと立ちあがる」のほうが良かった





ポーズが変わると別人になるシルエットがあったり、本文と絵の齟齬もある






だがこれだけ膨大なボリュームのゲームなので、チェックは大変だろう、仕方ない。


瑣末な問題である。折を見て、アップデートして欲しい














クリアまでの、シナリオごとの感想を書き記す……




ほぼプレイ日記で、長文、かつ、クリアしたプレイヤーじゃないとまるで解らないネタバレのため、評価採点を読みたい方は、ネタバレ無しのまとめを読んでもらいたい






このゲームの評価自体は、最高以上のものです




















〜呪殺編〜



なつみと春花が、後輩の五島と協力し、殺人事件の犯人に迫る





長身でイケメン、有能なのにロリコン変態刑事の伊勢が良いキャラ






「伊勢さんって…所謂イケメン?」「伊勢さんってかっこいいな!」のように最初こそ主人公たちにモテてた伊勢が、本性を知られて完全にドン引きされたりね…








本作がCS化の後、実写化した際には、岡田将生に演じてもらいたい







ショッキングなシーンやホラーもあるのだが、やはり最大の見せ場は父と娘というテーマだろう



悪夢に登場したゾンビの正体が娘を案じる父で、死して尚娘を想っているのは、正直半泣きだった。


父の出番は殆どない、いわばプレイヤー目線ではポっと出のキャラクターなのだが、それでも泣けてしまった





私はどうにも親子の愛を感じられるストーリーを好むと自己分析しているが、父と娘と言うテーマでは、思い出せる限り初めて泣けた(本当に泣いているわけではないが)




息子と母というテーマはよくあるが、父と娘というテーマは実は、珍しいのではないか。少なくとも、フリゲでは









死神の正体とは?というミステリ、推理、謎については、ここでは分からず仕舞い。



犯人も美冬と思われるが、細部は全て謎。どうやって消えたのかも謎。




そもそも本作の世界観が、主人公たちも考察しているように、リアルなのかファンタジーなのかが、この時点では謎






だが、100メートル先から死神が一瞬でなつみの首を跳ね殺害したのを見て、私は、いや無理だろと冷静になった。




このゲームは間違いなくファンタジー、SFだろう




いくら何でもこれに…リアルなトリックでの説明は不可能だろうと






死神だけに瞬歩が使えんの?って感じだ(縮地でも剃でもいいが)




人体の首なんて、一瞬で跳ねられるものでもないしね。ましてや鉈なんかで









五島がなつみと同じ能力に目覚めたようだが、他のシナリオ(他の世界)の未来を見ている…?


なつみとは、似ているが違う能力に見える
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ラストシーンで呪殺の本当の意味を知っているであろう、私強いからとバトル漫画のような台詞を言う新キャラクターが出てきたのは、テンション最高潮だった。


ドローガのことも、詳しく知っているようだ



しかも強キャラオーラのある、ロリキャラだ。





凄い悪人顔だ
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失踪した春花の無事が気になる。一刻も早く助けに行きたい











〜明徴編〜



が、ストーリーは先へとは進まず…


早く次に行かせろよと思ってしまった








呪殺編を春花視点で追体験するストーリー



ここでは春花が変態刑事に恋することはない




結末はハッピーエンドとはいえず、また、とても悲しいものだった。







ラストシーンで画面上部が赤く点滅し、パーセンテージが振り切れるシーンの緊張感は凄い



上手い演出だ









春花には秘密があるようだが、本人が「私は…誰なの?」といきなり勘づいてしまうことが、突飛な展開に見えた。


この時点の春花なら、まだその発想には至らないと思う





つまりこれはプレイヤーへの露骨なフラグだが、正直この時点では春花の正体は分からなかったので、この後とても驚くことになった












〜詫言編〜


若き日の両親が主人公。


2020年では真面目なお父さんというイメージだったが、この頃はまだちょっと阿呆の子







ザッハでの会話劇には、笑ってしまった



「皮を剥がされたように、全身がひりひりする」なんて台詞は、実に皮肉が利いている肉と皮だけに









ホラーの定番である、壊れていく日常の描写が怖い



茜と美冬は家族同然に育った親友だったのに、最悪な形で崩壊してしまう



しかもその何が怖いかって、この場では終わらず、2020年まで引きずってることだね。


これまでのストーリー(呪殺編)での彼女たちの姿が、全て演技での友情、茶番だと思うと寒気がするよ




でも茜だけはきっと、美冬に最後まで戻って欲しかったんだろうね。だから殺さず、峰打ちに留めた…




娘がまさに殺されるって時でもね…












父が皮を剥がされるシーンのグロテスクさは、凄い臨場感だった。


グロ小説といえば「殺戮にいたる病」などがあるが、耐性がない人はきついだろうと思うほどだ





彼もまた必死で家族を守ろうとしたが、どのルートに進んでも、この後いともあっさり娘と妻を殺されてしまうことが、またやるせない…





本作の殺人犯は、相手が子供だろうと女だろうと容赦しない




この後に呪殺編をプレイし直すと、娘を想う父の気持ちが、痛いほどよくわかる







そんな殺人や犯行の謎に関しては、トリックもなく、全てご都合主義のSFドラッグで解決してしまった。そこが少し残念だが、予測済ではあったな









どうもこのゲームは、体験版のころから「ひぐらし」に似ていると言われてきたが、シナリオ構造も似ている




正史ではないバッドエンドからの派生シナリオが存在し、親友たちの悲しい殺し合いも、プレイヤーがキャラクターを導くという流れも、同じだ





尤も、作者がプレイしているかは不明だし、パクリといっているのではない。同じストーリーの広げ方をしている、というだけ



なので、「ひぐらし」が好きな人は、本作も気に入るのではないかな











話を戻すが、このシナリオ最大の見せ場は、茜と美冬の雪解け、そして春花と美冬が真に心を通じ合わせるシーンだろう。義理の親子が、本当の親子になったわけだ





唐突に美冬が出るので、えっ?お前こんな顔だったの?なんて思ってしまった
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(帽子に見える)








BGMがボーカル曲で……露骨に泣かせにくる











〜死月編〜



やっと春花救出ルートか…と思いきやまさか詫言編からの続きだとは




春花の従姉妹であるチガ姉と夏菜、祖母であるエリカのキャラクターが、濃い濃い





特にチガ姉は一番面白い。下手糞な字で自信満々に書かれた履歴書は、インパクト絶大。(後のシナリオでは字が下手な事を自覚しているようだが、違う世界だからかな)




五島に対するアプローチのやばさに震えたので、敢えてガチ姉と呼びたい





そんなガチ姉たちだが、キャラクターが呪殺編で見せたものとは、まるで違うんだよな



邪悪な感じが、まるでない。口調も違う





私はこの、感じのいい人たちが豹変し猟奇殺人事件へ発展してしまう事を恐れたが、なんと彼女たちは最初の被害者でもあった





そして呪殺編ラストで見せた夏菜のめっちゃ悪そうな顔とは裏腹に、ほぼ全面的に味方でもあった





夏菜の最期には泣けてきちゃったよ
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凶悪犯みたいな顔とかいってごめんね
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夏菜の死を乗り越えた五島が人間的に少し成長して、完…






とはいかず、何故か姿を現したサクラと、謎の人物たちに取り囲まれて終了。






感動的な流れから、まさかの絶望エンドとは…




しかもそれが、夏菜が今際の際に言っていた、ママの手によるものとは…





何度目かの限界突破といい、あ、そういえばこれホラーゲームだったな…と思い起こさせるほどには、怖い結末だった







3つ目の結末では全員が生存し荒田集落から脱出できたが、春花が従姉妹たちと同じオッドアイになってしまうという、謎めいた終わり方に意外性がある




この目は一体なんだろうか?





ここで初めてスタッフロールとエンディングが流れるが、この目によって、何かが終わったのだろうか?









しかしガチ姉…




介護するつもりだった老人たちを自らの手でぶちのめした訳だが、どうするのだろうか…




荒田集落の老人たちは、間違いなく死ぬまでムショ暮らしだし…





ハヤクニゲロの後、名前すら俎上に上がらなかった新城も、どうなったのだろう













〜最後の声編〜




多くの謎を残しながらも事件は一応の解決を見せ、ホラー以外の問題を解決するシナリオ



テーマは言うまでもなく、家族や姉妹だろう





姉妹@から成る、姉妹をテーマにしたストーリーは、3人のメイン主人公に共通するものだ



ここに来て、設定を生かしてきたな






パパが全裸で風呂に入ってきたのは、腹の底から笑った。まだ若いしイケメンっぽいので、なつみがファザコンになるのもわかるが、まさか風呂まで一緒だとは




いくらなつみの身体つきが残念とはいえ、もう下の毛も生え揃ってるわけでしょ?





それ、いいの?














そんなホラー要素0のコメディだったが、エリカの訃報が入り、急展開



滅びてしまう荒川集落を守るため、高校を中退し引っ越しを決行しようとする、春花



だが枯れた桜から今は亡きエリカと父親の言葉が聴こえ、すべては丸く収まる…






…ん?

…結局オカルト?







うーん…



まあエンディングとしては、一応の結末を見せたかなぁ…


という感じ






ミカは冒頭から本作の目的を彼女たちの幸せを見届ける事だという主張を一貫し、ストーリーの謎は解くべきではないと、普段雑談で見せる姿とは打って変わってプレイヤーを威圧してきたが、本当に謎のまま、終わってしまったな




まあリファレンスやストーリーの行間を読み、プレイヤーがストーリーを考察するゲームなのかな





まずはクリアを目的としたのでリファレンスは未読だらけなのだが、今後完全攻略を目指し、まだまだプレイするだろう


















さて、本作の達成率はこれにて100%。


凄い傑作だったね。密度が違うよ。












最後はミカとお別れの挨拶をし、ゲームが強制シャットダウン





私もここまで約33時間にも及ぶ長時間プレイを頑張ったが、ミカもよく案内してくれたよ


好感度は、262だった


MAXは幾つなのだろうか




ゲームキャラながらに、お疲れさまといいたいね



じゃあね、ミカ












で終わらせる訳がないだろ、この能面







ミカ…


謎ばかりが残ったんだよ、このストーリーは



それも、明らかに意図的に、重要な部分が隠されている





彼女は何か、途轍もない事実を隠している。いつも真相に近づくと、威圧してくる。そんな時の彼女は少し怖い





今こそ、その正体を暴く時だ



私は容赦しない
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そしてプレイヤーたる私はゲームを何度も再起動し、ミカと対峙した
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何よりも真実を知りたい
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(小ネタだが、キャンセルを押すと画面が割れる演出がある)







真相を知られることを極端に恐れているミカ…





私は既にミカの正体を掴んでいた…





そう立木三日の正体、それこそは…







主人公のひとりである、新村春花、その人

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(胸で分かった)









すべてはなつみを殺害してしまった春花が、逃げ込んで出来た世界。


様々な可能性により分岐した世界を、プレイヤーに見せていた









そしてプレイヤーの真相を知りたいという強い気持ちに影響され、世界は広がる…







全体達成率100%だった世界は、44.800%まで激減…







は、半分以下…





これまでの突拍子もない長さのストーリーが、半分以下だと…?









新シナリオである新呪殺編では、これまでのエンディングの後日談が、新たな世界として描かれる模様



私が知りたかった失踪後の春花の末路も最後にある。これは期待だ









この世界の本性、凄いインパクトだ…





だが一体どれだけ緊迫した世界観になったのだろうと思いきや、前よりゆるい



胸までゆるい




いきなりオッパイの話とかしてる
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数分前までなつみを殺してブルってたのに!?













新たなるレストルームで「肩ひじ張らず、リラックスして進めて頂ければ」と言われ驚く







…まあすべてを曝け出した所為もあるんだろうけど、好感度ゲージまで見えてたり、ぶっちゃけギャルゲーっぽい










ついさっきまで画面がゴゴゴゴゴ!!!


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨!!!
と揺れ、世界が広がっていた時のテンションが最高潮だったことや、緊張感は既に忘れ、私の顔も春花の胸と同じくらい緩んでいたのだった…










では、長い長い最終章を始めよう




伸びるラインや、裏ルート、分岐も無いようだ



つまり結末は本当にただひとつのみ…






ストーリーこそ長いが、ちゃんと記録をつけてくれる春花は、流石有能な案内人













〜真呪殺編 キオク×復讐×腫瘍〜





バッドエンドからの続きというのがまた、「ひぐらしのなく頃に」っぽい



復讐心に駆られた桃子が主人公だが、意外にもあっさりと復讐心を捨て、住人と仲を深める



だが不幸な事故で結局、荒田集落を皆殺しにしてしまう…






深い仲になりそうだった春花と夏菜をああもあっさり殺した事が衝撃だ



しかも春花に至っては修行でパワーアップし、まさにヒーローが遅れて登場するパターンで出てきたので、殺されるとは思わなかった。


しかも和解したばかりの、他ならぬ桃子に…






最後はそんな桃子も自殺。残された両親が可哀そうだ




ここまで救いのない復讐ストーリーも珍しいだろう。だが、それでもこれがTRUE ENDだ






レストルームは、クリアまで雑談が増えなかった。


春花がミカだった頃は本当に無駄話という他ないくらいの雑談を重ねていたので、少し寂しい。ゆるいなら、無駄話もしたい



プレイヤーは、春花の事をまだ「ミカ」と呼ぶ。「ミカ」とは無駄話出来ても、「春花」とは出来ないのだろうか











〜真呪殺編 サード・ジェネレーション〜




呪殺編で何かに覚醒し、ニカッっとなった五島のその後
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あの不気味なニカッの謎が遂に解けるので、ワクワクした




新能力に目覚めた五島だったが、人間的感情を無くしてしまう






だが荒田での夏菜との出会いが、五島を五島に戻す…



ルートによって荒田キャラとの出会い方は変わるが、ふたりの関係だけはいつも良好で、微笑ましい






明るいムードと不穏を繰り返すが、五島が元通りになってからは、どうやってバッドエンドに持っていくんだ?という疑問が常にあった



キオク×復讐×腫瘍が余りにも悲惨なストーリーだったので、今回もまた、そうなるのだろうと



真呪殺編は、真エンド以外は全部破滅なんだろうと









そんな中、余りにもいい空気のまま終盤に差し掛かったので、血のついた桜の花びらと一緒に裏五島が登場し、思わず飛び退いてしまった。



これまでのホラーシーンで、一番怖い






裏五島の正体はまさかのなつみで、サード・ジェネレーションは五島が見ていた壮大な直感…



つまり夢オチという、まさかの展開






だが夢が現実になり、死亡者は0人。なつみも勿論生きている。姉との関係は修復され、夏菜との絆も薄っすら残っている…




謎は残りつつもそんなハッピーエンドになったので、想定外だ(攻略順により印象が変わるだろう)





ミカが何度も言っていたように本作の目的はプレイヤーが彼女たちの幸せな姿を見届ける事であり、真エンド以外は全てバッドエンドだと思っていたので、意外にもあっさりと目的が叶った





だがまだ、本当の幸せではない感じだ


謎を残したままだし、美冬も死刑になるので、真のハッピーエンドでは無い















〜真呪殺編 肉付きの面〜





車に轢かれて重症を負った春花が昏睡状態になり、我が身を犠牲にして献身的介護をするなつみ…


ストーリーが2年後に飛び、高校も辞めてしまっている。なかなかショッキングだ




春花が意外にも早々に目を覚ますが、実は全てなつみの幻覚…




パターンがサード・ジェネレーションと被っているが、肉付きの面自体が、本作の様々な要素の、まさに肉付けといった感じだ





春花が翠の目になり、まさかここでサード・ジェネレーションになるとはね…




反射とはいえ、強烈な殺人衝動で目を覚ますとは、なんたる皮肉だろう。


しかもその原因を作ったのは、春花を大事に想う、なつみ自身だ








五島はここでもふたりの親友として、そして天才少女として活躍するが、年齢的にもう「少女」はきつい




ロリコンデカも食指が動かないのでは






これまでのストーリーと違い、最早マジックアイテム化したファルシフィカソが登場せず、現代医療を用いて春花を治す事に



薬品1つないだけで、こうも大ごとになるとは…







ハードなシーンが多かったが、非常にきれいなハッピーエンドで、3人全員生存。


他のルートのエンディングである、車椅子の春花が能面を被っていた伏線も回収








3人ともまだ若いんだし、青春も学歴も取り戻せるだろう


なつみが店長の打診を受けたかは謎だが、バイトは昼勤に変えて、まずは高卒認定を目指した方がいいと、ゲームキャラに妙にリアルなアドバイスをしたい







シルエット演出も凝ったシナリオだったが、手がリアルなのは気持ち悪かった(笑)。何故かここだけ実写風だ
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(こんなCMあったよね)










どうも新呪殺編は春花が業務的で無感情な台詞しか喋らないから、物足りない。ミカはもっと言及していたのに


一応は幸せな結末を見届けたので、もうちょっと何か言って欲しい













〜乙女の聖戦 〜本能〜 〜




全員が生存したルートと打って変わり、五島以外は死亡。絶望に打ちひしがれた五島は、19歳になっていた…



しかも事件のショックで言葉を失っている




当時の面影もなく、引きこもり同然になった五島を見るのは、ショックだった




これはさぞや鬱シナリオになるのだろう…





と思いきや、まさかの熱いフードファイトストーリー






予想外すぎるだろ







乙女の聖戦というギャグシナリオのタイトルがついているし、冒頭の砂嵐演出で丼ぶりのような物が見えてはいたが、物凄い超展開だ




フードファイトを描いたフリーゲームとは極めて稀有だが、臨場感に溢れる描写は高潮したし、フードファイトを通じて五島が再生していく物語は、とても感動的だった




五島が本来の自分を取り戻すシーンでは、「五島が帰ってきた…」と感動を覚えた…





メシ食ってるのに









ロリコンデカも久しぶりの登場。成人前の五島を見ても大興奮で、お前もうロリコンじゃないじゃんと心底失望した







ガチ姉も登場し、「ここで繋げるか…!」と感心するも、事件については、ほぼ掘り起こさず






私はてっきり、春花の従姉妹であるガチ姉を通じ、ガチ姉や夏菜と仲良くなる…



はっきりいってしまえば、ふたりの親友を失った五島に、新たなふたりの親友が出来る…そんなストーリーを想像していた




そして五島の再生には桃子が必須だと思ったのだが、夏菜と桃子に至っては、登場すらしなかった





エンディングでは更に10年の月日が流れ、五島は29〜30歳、ガチ姉は34〜35歳になっていた。ここまでのストーリーで、一番の高齢だ




流石のロリコンデカも、30歳の五島には欲情しないだろう







大食いというテーマを慈善活動に繋げるのは、見事な美談だ







だが、慈善活動はただの贖罪。今もふたりを救えなかった事に苦しんでいる結末は、とてもハッピーエンドとはいえず、切ない…



五島は死ぬまで苦しむのだろうか






あんなに必死にメシ食ってたのに














ここでふたたび、例の地鳴り。


ルートが更に伸びる演出で、真明徴編が登場





2度目ではあるが、やはりテンションが上がる演出だ











〜真明徴編 永遠の塔〜




舞台は唐突に2100年、街はかつての震災により、滅んでいた…



元木町を覆いつくすのは、大量の巨大な桜の木…




唐突なファンタジー展開。




謎の女性は、「ひぐらしのなく頃に」の羽生みたいなもんかな





明徴編バッドエンドからもストーリーが続くのかと思いきや、この小編だけで終了。FINである




なるほど災害というのは、重要な要素のようだ…





…ひょっとしてルート画面の地鳴りも、地震という演出だったのか












〜真呪殺編 パラサイト・プリズン〜




咽び泣く少女の声が怖い。スタートすると笑う演出も、また怖い。このゲームのスタート演出は本当によく出来ている



収監された茜が主人公で、乙女の聖戦よりも更に先の未来(2100年ほどじゃないが)、2035年にストーリーが飛んだことに、驚く



女子高生だったなつみも五島も30代


ロリコンデカも流石におばさんになった五島には反応しないだろう







このシナリオは、久しぶりに心理的恐怖を煽られた。中でも怖いのはやはり、インターホンが鳴る演出だ



これまで西野カナくらい会いたくて震えた春花と待望の再会を果たすも、そんな春花が脅威になっているとはね



悲しいなあ






まさか、2度も春花がなつみを殺すとは思わなかった




春花を敵と疑っていた五島までもが殺された(このゲームは友情がテーマの割に、3人は呪殺編からずっとお互いを疑っている。このドライさ、作者は女性ではないか)






案内人としての春花は、これを見てもショックを受けてないようだが、また自分がなつみを殺すところを見せられるのは、きつそう…







また翠眼に覚醒したのかと思ったが、目は至って普通であった。恐らく洗脳状態なんだろう








「チビのオバハン」「空気読めよ」と言い合う3人の空気感は親友だった女子高生の時のままだが、春花の余りにも純粋悪な裏切りにより、3人は殺され、狂った幸せを噛み締めさせられるエンディング



主人公が無機物になるのも怖かった…






このシナリオで遂にタイトル回収をし、死月妖花というのが女神の名前であることが分かる






タイトル回収までに数十時間かけた、壮大なストーリーだ






シナリオスタートの少女が春花だったのは、驚きだった。あの啜り泣きと笑顔の意味は、なんだったのだろう











このあたりから、レストルームの春花が、もう殆ど「春花」になっている



ミカっぽさは殆どない。少し雑談らしさも戻ってきた




春花は五島にチビのオバハンと言ったことを自分ではないと言っていたが、あれはまさに春花だった。


操られていたが、素でもあった








桔梗のシナリオも読み進める。まさか彼女も主人公のひとりだとは…



本作の奥深さ、ストーリーの広がり方には驚かされる
















〜真呪殺編 メガミゴロシミナゴロシ〜




ここまで来るのに数十時間かかった春花失踪エンド、待望の続編





最初のストーリーである呪殺編の春花失踪と、つい今しがた彼女がおかしくなった事を結びつけるストーリー構成には、ここで繋げてくるか!と思わず舌を巻いた



白装束の正体が美冬だと、プレイヤーには分かるのもいい








女の友情が顕著な話で、秘密基地で3人抱き合って寝るシーンは、思わずほっこりしてしまった
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せや!これは確実に生存フラグや!







ところが雲行きは怪しくなり、結局、春花以外の全員が、無残にも惨殺されてしまう…






春花も「もう危険はない」と言ったし、1度は明らかに助かる空気だっただけに、この落差による絶望感たるや…



死体すらも辱められるし、極めて残虐性の高いストーリーだ







だがラストは妙に陽気



何故なら、春花はおかしくなってしまったから。そこがまた怖い










無理矢理なのは、夏菜が実は自分だけ正常で、洗脳された振りをしていたことかな




春花とふたりの時ばかりか、ひとりの時でさえ、ものごっつ凶悪そうな顔をしていたし、人格も別人だった気がするが…
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ここで久しぶりの次回予告。次で本当に最終章だという。


だが50話以上ある大長編。ルートも伸び、ゲーム内時間でも最大長編だという予感がある



凄い大作感だ






プレイ時間も、メガミゴロシミナゴロシ開始前で47:30……


終わってみれば51:30である




最早とっくに、過去最高のフリゲプレイタイムを更新し、配信から数カ月が経過していた(余談だが、これまでの1位は「かたわ少女」)
















〜エデンの桜編〜





第一部




ストーリーは大きく過去に遡る。


「久遠の絆」や「AIR」のように物語のルーツを辿るストーリーだが、歴史上の出来事に本作ならではの解釈やアレンジを加えており、実に興味深かった。



ディティールがおかしな部分もあるが、本作は別に歴史小説ではないので、スルーする



歴史の陰に荒田あり、戦の裏に、ドローガあり。興味深く読んだ










編の途中で春花が挨拶。いつものようにオッパイを凝視していると、突然の変貌に、心臓が止まりそうになる





いやぁ…



マジで怖いよ…






完全に油断してた…





そういえばこれ、ホラーゲームだったね





春花のオッパイを凝視してる場合じゃなかった







サクラのデータ同様、文字化けは解読可能なのだろうか?












第二部



本格的なライアーゲームと、事件の真相に切り込む



高度な心理戦、情報戦、騙し合いには興奮した






リファレンスの、旧日本軍の人体実験データなどが、遂に明るみに出る




これも滅多にないゲームプレイ感覚なのだが、「プレイヤー」たる私が事前に調べた情報が、数十時間後の最終章、「ゲームキャラクター」たちの前に現れる展開が、実に秀逸であった




ミカもリファレンスを見る事を推奨していたが、この衝撃の為だったんだね




あの時点では、まだストーリーに絡んでないから頭の片隅に留めておく程度だったが、ここでプレイヤーの調べた情報と、キャラクターの調べた情報が、1本につながる…



本作特有の、独特の高揚感があった










そして「また来る」と分かっていながら、再度変貌する春花には、吃驚した…
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第三部




再度変化した画面と音楽のインパクトが強い、クライマックス




遂には姿を現した、黒幕である糸姫との対決
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ラスボスとしては翠眼を持つ糸姫が黒幕なのは予定調和だが、悪ではなく本当にただ利用されただけという、悲しい存在に、私はなつみ同様、憐憫の情が湧いた(なつみは、同情じゃなくて優しさだろうけど)





全ては不幸な事故の連鎖である







そして現代人として転生した糸姫と友達になり、アップテンポな曲が流れ、何度目かのエンディング。どうやら、今度こそ本当に最後のようだ







悲しいゲームだったが、明るい終わり方なのはとてもよかった






サクラたちとの別れは、感動的でありながらも、本当に切なかったからね
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(溢れ出るコロンビア感)






このテンションのまま終わったら悲しいイメージのゲームになっちゃうんで、この方向転換はよかった。最後は笑って閉めたいからね






でも新村家の家族写真…





エリカちゃんだけいなくね?
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「キエーーーーーーーーーーーーーーーー!!」と叫ぶヤバイ母親代わりではなく、本当の意味での母親代わりだったのに…
















そして全てのストーリーをクリアし、彼女たちの幸せを見守り、彼女たちを幸せに導いた




遂には私が望みながらも、同時に恐れていた春花との別れのときが来てしまった




ふたりだけの世界に、突如として現れた来訪者、なつみと五島。
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本作はメタフィクションもテーマのひとつだが、なかなか粋な演出である





そして本当の素顔と笑顔を取り戻した春花と別れ、今度こそ本当にエンディング…
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いやぁ…





ちょっとうるっと来ちゃったよ。





なんだろうねこの達成感。大長編だけに満足感もひとしおだ







春花という女性キャラクターの事も私は本当に好きになってしまった。




あ、これはひと夏の恋ならぬ、ひと春の恋というゲーム体験だったんやな……って




私は彼女たちの笑顔を見る事が出来、久々の感動に浸っていた…













…筈だったが、悲劇は唐突に訪れる












〜永劫回帰編〜





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……えっ…?







なん…だと…?







何という事だ私も春花も、とんでもない勘違いをしていた。もしくは春花は故意犯であった、私は騙されたのかもしれない




本作は私と春花のいる世界から、多くの派生世界を見る物語である




つまり厳密にいえば、それはIFではない



全てが真実である





新呪殺編のように、悲劇は、無かった事にはならない





つまり、あの世界で死んだなつみは生き返らないし、春花も他の世界に行ったら死んでしまう…







まあ意図的じゃないんだろうけど、なつみと五島は死神かよ











さっきまでの感動的な別れはどこへやら、めっちゃしれっと戻ってきた案内人春花と、レストルームで作戦会議





お前、俺や皆をさりげなく裏切ったぞと伝えると、旧日本軍のデータを調べようと、妙にゲーム的アドバイスをしてくる春花






これまで散々ポイントをため込んだが、無制限になったので、がんがん使う











だが旧日本軍のレポートは、なぜかパズルゲームである。これには骨が折れた




「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」ほどではないにせよ、なかなかに歯ごたえがある、いやらしいパズルが続く




パズルしてパズルしてパズルしてパズルしてパズルしてパズルして…
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(国語のテストっぽい)







アレッ!?「死月妖花」ってなんのゲームだっけっ!?









パズルゲーム地獄を無事脱獄し、桔梗シナリオを全て見る






ハジメの末路が、エリカのストーリーにリンクすることが秀逸











条件は満たした。今度こそ春花を救いたい



だがここでも好感度が足りず(どんなプレイでも足りないと思われる)、自分の世界に戻った春花は最悪な結末を選んでしまう





これまで別の世界で死月妖花を見てきた春花が、その知恵で死んだなつみを生き返らせるのが、恐ろしくも悍ましい展開だ




これは本作で最高の皮肉だ










流石に激おこした私は、春花に詰め寄る





お前また俺の事裏切っとんぞと








そして改めて、裏切りにより深めた絆により、避けられない冷酷な運命へと立ち向かう




好感度はMAXではないが、大丈夫だろうか?





最終的に、折れた心(バー)を立て直し、好感度はMAXに。最高にニクイ演出だ












感動的ななつみとの別れ…



真明徴編のラストで泣いていたなつみが、このシーンでも泣く…


まるで違う涙の対比が素晴らしい










そして、全てを受け入れて、自分の世界で生きて行く春花…





五島は春花を女性らしくなったと評したが、なつみのようになったのだろう




死んでも尚そばにいるというのは、そんな意味もあったんだろうね
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(毛の量すごいな)







もう、鈴の音が鳴り、案内人春花がお疲れさまでしたとオッパイを見せる事もない…


そこに寂しさを覚える




今度こそ本当に、全編終了だ




本作のプレイヤーの目的は一貫して彼女たちを幸せにすることだが、ここまでぶれないテーマ性もないだろう



見てるだけの傍観者ではなく、見守ってくれた…改心した春花はそう言っていたが、実際にはプレイヤーは導き手である。終盤はプレイヤーの物語でもある



なつみは死んでしまったが、それでも幸せにした。なかなか命題的だ











さて、他にも多くの事を語りたいが、長くなってしまうので、ひと先ずはここまでにしたい


今後はリファレンスや裏ルートをコンプリートし、達成率100%まで完全攻略を目指す



色々と、あれはどういう事だったのかな〜?と考察したい要素も多い





因みに、クリアまでやると「ひぐらし」とは全く違う性質のゲームでした


















困った事になった








このブログでは最高得点をS+ 100点としているが、本作の完成度は劇的なまでに高く、本来のS評価に持たせている意味では足りなくなってしまった




つまり、これまでS評価をしたゲームよりも、遥かに完成度が高い



こんな名作が出てくることは、完全に想定外であった







Sランクの基準を私は極めて特別な評価。過去や現在の良作と比較した上で抜きん出ており、かつ、余程別格のゲームとしているが、もうこれ以上のフリーゲームは無理ではないか?



…と、フリゲの未来まで危惧してしまった






10年後に遊んでも面白いゲームどころか、10年以内に本作と同等か、これ以上のゲームを作る事は難しいのではないか?



…と思わされてしまった。




ボリュームも文字通りの桁違いだ






以前、フリゲ版「風雲相討学園フラット2」を「PS4のギャルゲーだとしてもトップ3に入る」と称したのと、同じ事が言える



「街〜運命の交差点〜」などの名作に次ぐ面白さと、芸の細かさだった





以上の事から、本作で超常現象が起きた際に既読率が100%をオーバーするように、本作の評価も100%を超えると判断した


















評価
SS++
200点








……



超えたかもしれん…







全てのフリーゲームを……






2019年06月23日

ただいま! 明日から夏休み レビュー感想 わたしのなつやすみ

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時は平成10年夏休み


9歳の少女、彩は、親戚の家を周る一人旅に出発




道中、余りにも危険な道草として、廃病院などのホラースポットを巡っていく












「井戸」作者の新作。「井戸」ほどではないが、なかなか怖い





だがアイテムであるラジオを使うと、妙に陽気なBGMが流れ、雰囲気を緩く出来る


怖いのが苦手な人は、使う事をおすすめ









ホラーゲームとしては、難易度は高めかなぁ…


アイテムが光るようなヒントもなく、唐突にダンジョンに放り込まれるので、基本ノーヒント



謎解きはないが、探索はなかなか難しい











ストーリーは、寄り道した恐怖スポットで、怪奇現象の謎を解く事がメイン






中には人為的な物もあり、私は廃病院のおじさんが一番怖かった






「カイジ」のハンチョウにめっちゃ似てる彼には、ある秘密がある
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是非皆さんの目で確認して欲しい














彩の衣装にはバリエーションがあり、グラフィックも勿論変わる



かなり変わった子で、白骨死体を見つけても冷静なのに変質者相手に驚いたり、いくら相手が犯罪者とはいえ人をナイフで平然と刺したり、掴みどころがない主人公だったね





プロローグで危ないところに行くなと忠告されたことを平然と無視するし、危険な目に遭っても、まだ廃墟巡りを止めないし…




恐らくこのあたりのキャラ設定は、真エンドで解けるのではないか



エンディングは1種類だが変化や分岐が多いようなので、クリア後もプレイを続けます










評価C
60点


面白かったです。



害虫や汚いトイレなどの表現が多いので、心霊よりもむしろ、汚い物、気持ち悪い物で嫌悪感を煽るタイプのホラーゲームかもしれませんね。





携帯電話も出てこないし、平成元年くらいの時代イメージでプレイしてました



平成10年といえば、セガ最高の名機、ドリームキャスト発売の年…



SMAPやGLAYのCDが、飛ぶように売れていた時代…




このゲームの雰囲気は、もっと昔のような気がしますね…

2019年06月20日

トマプラス −tomaplus− レビュー感想 君が意識のある時に会うのは初めてだけど……ね

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「ロマニー教授とクリームシチュー」作者の新作にして、同作品の続編



前作を知っていなくても楽しめるが、知っていると、前作とのギャップに驚ける







中盤までは「ロマニー教授とクリームシチュー」同様、パロディを連発したギャグ中心のゲームだが(そもそも本作の元ネタが「ラブプラス」)、謎めいた世界観で、何か秘密があると思わせる






終盤はこの世界の謎が解け、真相に迫るストーリーだが、意外や意外、茶番や令和最初のクソシナリオなんて台詞もあるが、真っ当な青春劇である




本作は一応これでも乙女ゲームなのだが、攻略対象(!?)であるトマソンを通じ、少女が成長する物語でもあった



特にラストシーンで、主人公があるアイテムを発見するシーンは、王道ながらに胸熱だ




スタッフロール後のラストシーンも、このシリーズらしいおふざけで面白かった








評価C
65点


数分に1回ペースで連発されるパロディといい、丁寧なスチルといい、バカゲーに見えて、実のところクオリティは高いです。


選択肢を失敗してもすぐやり直せるのも、親切でしたね。

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