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2020年10月07日

騎虎の将太田道灌

幡大介 徳間書店

江戸城を作った男、上杉氏の家宰にて享徳の乱を戦い、今川氏の家督争いに介入し、長尾景春の乱を鎮圧した太田道灌の幼少期から暗殺までの人生を小説に。

内容は至って堅実。道灌が生きた時代を道灌を中心にして上杉禅秀の乱を起こして没落した犬懸上杉家の問題や、足利学校、甲斐を追い出されて関東で活動する武田信長(織田信長と武田信玄のパチもんではない)、反乱を起こした長尾景春、当時の色々な関東の人物を巻き込んで話が進んでいく。
そして最期は北条早雲が出てきて、戦国時代へと突入していく。

2020年10月03日

黎明に立つ

伊藤潤 講談社

箱根の坂の段階ですでに伊勢新九郎盛時として伊勢氏の人間であり、つくりの鞍などのエピソードがすでにあったが、最新の研究を反映して明確に備中伊勢氏の幕府申次衆の伊勢新九郎盛時として登場している。また同時代史料に見られない北条早雲から同時代史料の伊勢宗瑞で統一している。

概ね先に書いた疾き雲のごとくで感想を書いてしまった感がある。民政化としての側面があった事から本作でもその部分を強調した書き方をしている。

先に書いた疾き雲のごとくと同じ時代を描くが、先に疾き雲のごとくで書いたように描写は大幅に違っており、例えば疾き雲のごとくでは切腹した三浦道寸が本作では伊勢宗瑞と一騎打ちをしている、茶茶丸がこっちだと割と長生き等描写はかなり違う。
 

疾き雲のごとく

伊藤潤 講談社

伊勢宗瑞(北条早雲)と関わった者たちを主人公とした短編集。早雲と馬泥棒の話(早雲が馬泥棒のお前は国を盗んだ、馬泥棒くらい何だという開き直りを聞いて許した話)を下敷きに、上杉定正の落馬までの経緯を描いた守護家の馬丁、狂った君主足利茶々丸の最期を書いた修善寺の菩薩等短編6作を収録。

あ、この作者上手いわ、と思った。架空人物の使い方が上手い、歴史小説においては架空人物の建て方が結構重要になる、歴史小説というジャンルはまず読者にいくらかの予備知識がある場合がある、こうなるとかえって架空人物はじゃまになる、予備知識にないからかえって読みにくくなる。特に作者の都合やエンタメ性のために大量に出されると知識がある身だと一周回って困ったりする事がある。
本作では三浦道寸の親戚や扇谷上杉家の馬丁などの架空人物が居るのだが、彼らは何かしらの史実や伝説を下敷きにした人物であり、歴史の虚構と史実の狭間に存在しそうな人物、歴史とは特にこの時代当たりまではわかっていない部分がとても多いのだが、そのわかっていない部分を更に伝説や後世の創作が埋めていく、そして後世の創作が史実にすら侵食していく、そんな歴史と虚構の狭間をついたような人物造形がなされている。

歴史小説の書き方として「架空人物を使う、使わない」という選択肢があり使う場合「史実寄りの架空か伝説、虚構よりの架空か」という選択肢がある、また「歴史上に登場する架空っぽい人物を使うか使わないか」みたいな境もある(太平記における児島高徳のような実在が疑問視されている人物を出すか)、「来歴の怪しい後世の編纂ものを使うか使わないか」「史料(生のままの情報)と研究(解釈)どっちを優先するか」(これは特に古代史に見られる、宮城谷昌光等はこの当たり顕著)、この当たりに自分なりの回答が明確にある用に見える。

もう一回言うと、この作者上手い。必要分な歴史知識を持った上でかつ小説力が高い。

後に同作者による伊勢宗瑞を主人公とした作品、黎明に立つが執筆されているが、この作品とはパラレルワールドとなっている。

・三浦道寸の死亡シーンが全く別で、黎明の方では伊勢宗瑞と一騎打ちをして敗北している、辞世の句を読むシチュエーションも全く違う
・茶茶丸の死が本作と比べて黎明のほうが最新研究を反映しており、本作では最初の堀越襲撃の直後で死亡しているが、黎明ではしばらく生きている
・本作では伊勢宗瑞と太田道灌との関係性を旧説を取っているが、黎明では新説寄りの設定なので絡まない

等同作者だが全く別の話になっている。

2020年09月22日

天下の旗に叛いて

南原幹雄 新潮社

結城合戦、結城氏朝という人物が幕府との対立から滅ぼされた鎌倉公方足利持氏の息子春王丸、安王丸を擁立して挙兵した事件。
この結城合戦を小説化したもの。
南北朝時代より下、でも戦国時代より上というかなり地味な時代に置いて起こった1つの争いを描いている。この結城合戦は江戸時代にはかなり有名だったようだが、戦後はすっかり忘れられていた事件。
なので直接題材にした作品も非常に少なく、私が知る限りこれくらい。

概ね通説を悲劇的に脚色したものになっている。ただ研究の進んでいる分野ではないので通説自体がよくわからないのが難点。

2020年08月27日

【SF100冊挑戦中】戦闘妖精雪風

神林長平 早川書房

謎の敵の攻撃を受けた地球が、その敵が通ってきたゲートを通り敵が存在する惑星フェアリィに空軍を作って戦う話。その情勢下で敵の調査を行い戦闘は避け情報を持ち帰る事が目的のブーメラン戦隊、それに所属する戦闘機雪風とパイロット零の話。戦っていくうちに、敵の調査を行う兵器である雪風のあり方から人間のあり方や敵の正体がわかってくるという内容。
後半になるにつれて、敵の組織が判明するにつれて、雪風のあり方や人間のあり方が問われるSF的な展開になっていき、敵の正体と今後の戦略が判明した時点でとりあえず話が終わる(後に続編が書かれている)。
人類と社会のあり方への問いかけ&ミステリー的なカタルシスというかなりSF小説らしい話。出来はかなり良いほうだと思う。

後に改題版が出ているがオリジナル版を読んだ。

叛鬼

伊藤潤 講談社

長尾景春…誰やねんって思うでしょうが、最近地味に注目されてなくもない歴史人物。関東にて上杉と古河公方の間で長々と続く享徳の乱を山内上杉家の元で戦っていたが、総社長尾家の後継者問題から反乱を起こし、長尾景春の乱を起こすも太田道灌に敗れた人物。
その長尾景春の乱を小説化したもの、総合的に言うと堅実、読みやすい、まとまっている、といったところかな?。

太田道灌が割りと有名なので、太田道灌の敵キャラとしてはそれなり程度には知名度があったことはあったのだが、八犬伝にも出演経験ありだし、肝心の太田道灌の知名度が一時期と比べて下がってるらしいのでその辺での知名度の

ダイナミックフィギュア

三島浩司 ハヤカワ

メインブログで読んだ小説をこっちでも書く。

一応ロボット系のSF小説(ラノベとは体裁が違う)。メインブログで書いた通りだが、要点要点はそれなりに面白いがその繋ぎの部分がイマイチ、設定が凝ってるのは良いが設定の垂れ流しになっている、ついでにキャラが設定だけで描写が弱いというマイナーな描き下ろし小説の弱点が明確に出てしまっていると思う。おすすめは出来ないかな?

2020年06月27日

岳飛伝(全5巻)

田中芳樹(編訳) 

岳飛を主人公とした清代の小説の編訳。内容としては前近代の中国の小説としか言いようがない感じの内容で、無理して読むものではないと思わんでもない。
ちなみに本作は岳飛死後のラストまで纏めているが、中国で出回っているものの多くが岳飛の死で終わっているそうな、よくある話。

2020年05月11日

あなたも私も

久生十蘭

有る売れないファッションモデルの女がめんどくさい相続問題に巻き込まれてしまう話。

なにか主人公の思考回路が若者っぽさと老人っぽさが複合的に合わさった感じがなんとも、多分作者の年齢そのものと、この作品が書かれた年代のせいなんでしょうか、主人公が今生きてたとしたら90越えてますし、そういうことなんでしょう、多分。

上杉謙信(吉川英治)

吉川英治

吉川英治の上杉謙信。ほぼ小説川中島の戦い。頼朝でも感じたのですが、やや情報量が過大な気がしました(情報の省略が少ない、ページ数に対して登場人物が過大、これは歴史小説全般に言える問題なのですが)。
吉川英治の小説のページ単位の情報量は、比較的情報が少ない三国志や太平記くらいがちょうど良い気がする。
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