漫画のあるくらし

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主人公「史樹」は、詩を愛する高校生、まるで大人になる事を拒むように暮らしていた。ある廃工場を「隠れ基地」のように仕上げ、自分だけの時間を過ごそうとする「史樹」の前に、突然、大型犬が現れる。片耳に「２３」の数字が刻印された大型犬は、なぜか「史樹」に本を読むことをせがむが、パニックになった「史樹」は、隙をついて廃工場逃れるが、途中に猫の死体と鉢合わせ恐怖を覚えるところから物語は始まる。
自宅に帰った「史樹」はニュースで、近所で起きた殺人事件が「獣」のよるのだという見解に、大型犬を想像してしまい、二度と廃工場には近づかないと決めるが、詩を書き貯めた生徒手帳を落としたことに気づき、再度、廃工場へと向かう事に…。自分なりの完全武装で臨んだのだが、今度は大型猫に遭遇してしまう。しかし、その窮地を救ったのは、あの大型犬「２３」だった…。ここから「史樹」と「２３」の不思議な物語は急激に加速していく…。



SFっぽい作品かと思いきや、「古事記」や「日本書紀」になぞらえた「日本の神話」とリンクしつつ、「アダム」と「イブ」の話までリンクした物語。ある意味、「歴史」を見て「将来」を目指す的な設定が個人的に好きです。日本では昔から「山岳信仰」の様に「自然」を神として祀り上げており伝承も多く残っています。その使者には「狼」や「蛇」などなどの動物が設定されており、今回の物語も「狼」を選んでいるあたりは非常に興味をそそられました。
物語としては、「史樹」と「２３」のこころが通い合っていく流れや、「大人になりたくない気持ち」と「大人になりたい気持ち」が揺れ動いていく様子が、何とも言えない感情を与えてくれたように思います。ちょっと固そうなイメージがあるかもしれませんが、この物語の「最期の選択」を皆さんにも見て頂きたいです。



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主人公「マリ」は、高級で働く下級メイド。何をやっても上手くできない女の子なのですが、実は亡国の血を引く高貴な御姫様。唯一の域の頃として身分を隠して暮らしている所から物語は始まります。ある日、上級メイドから囚人のお世話を仰せつかった「マリ」。すでに他界した母を思い出しながら接していると、囚人から最期の祈りを受ける事になります。その祈り以降、「マリ」は不思議な夢を見始めますが、夢の中で得た情報がすべてリアルの世界へ反映される事に…。主人からの「なりたい自分を教えてほしい」という言葉通りに「マリ」の世界がどんどんと変わっていきます…。




とてもメルヘンチックで、童話のような展開がここちよい物語。原作は、韓国の小説という事ですが、活字でも読んでみたくなります。個人的に、作画も好きなタイプで、猶更、テンションが上がります(笑)。
物語自体は、初めから伏線だらけの様に思えて、後半での回収がどうなっていくのか？そこには、「マリ」としての幸せがあるのか？気になって仕方ありません。きっと読み始めたら皆さんもハマると思います。みんなで「マリ」の終焉を見てみませんか？


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主人公「ユキト」は、歌舞伎町No,1ホストであり、後輩からの信頼も厚い好青年。ある日、勤めているホストクラブ「コスモス」の20周年記念パーティーの場で、「引退」を宣言するのだが、その直後、何者かに刺殺されてしまう…。「ユキト」が目覚めた時、天国か？と思いきや、1999年にタイムリープしてしまっていた。
若き日の恩人に何があったのか？なぜ。タイムリープするのか？さまざまな想いが交錯するタイムリープサスペンス。

ありきたりな設定だけれど、ついつい読み行ってしまうのは、伏線の張り方が上手いからだと思います。「ユキト」のキャラだけでは弱いので、物語自体を複雑にすることで、読み手の興味を失くさせない所が魅力。ホスト漫画と言えば、「夜王」等の成り上がり物が多い様に思いますが、この物語は、どちらかと言えばヒューマンドラマ系の様に思います。強みが少ないですが、物語の設定のみでどこまで楽しませてくれるか？がこれからも楽しみです。

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主人公「剛拳児」は、やんちゃな小学生。中国武術をたしなむ風変わりな祖父「侠太郎」の影響を受け、中国武術に興味を抱く所から物語は始まる。そんなある日、「侠太郎」が昔世話になった兄弟弟子に会うため中国へ旅立ってしまう。それから５年の月日が経ち、成長した「拳児」は、ある事がきっかけで「侠太郎」を探す旅に出る。「多くの中国拳法」と「多くの人に出会い」成長していく「拳児」。果たして、「侠太郎」と再会できるのか？



「少年よ、大志を抱け」ってイメージが勝手に頭に浮かんでくる物語。「拳児」の素直すぎる性格が、子供から大人への階段を登る大きな後押しをしている所に、魅力を感じてしまいます。そして、それを支える仲間、高め合うライバル。こういった青春を夢見る人も多いのではないでしょうか？多くの人は、世代の中で個性を消して右に倣えの人生を歩みがちだと思うので、余計に「冒険」のような物語に惹かれるのかもしれませんね。物語の設定も、どちらかと言えば、「喧嘩」を題材に「青春群像」を描く物語が多い様に思いますが、「拳児」の歩む人生も「一つの青春群像」ですよね。
中国拳法には興味なくても、「拳児」の歩む物語は、お勧めです！


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親友の自殺をきっかけに、担任教師の「高尾七海」に恨みを抱いた神代高校2年A組の「神田楓」は、クラスメイトを利用して「七海」への復讐を計画するが、「自殺未遂のフリ」をするはずだった「宮田大」が、本当に首を吊って死んでしまう…。予想外の展開であったが、復讐心が勝る「楓」はそのまま計画を実行するのだが、逆に殺されてしまう。何がどうなっているのか？疑心暗鬼なまま「復讐計画」だけが進行されていく中、本当の黒幕が誰なのか？謎が謎を呼ぶサスペンス。きっとあなたは終焉に恐怖する。



サスペンスにとどまらないバイオレンスな物語は、その世界に「読み手」をグッと引き寄せる。できれば、リアルでは起こってほしくない世界観が、余計に物語へ集中させるのかもしれない。読み始めは、「楓」目線で物語が進んでいくのだが、気が付けば、全く別の視点から物語を見ている事に気づかされるのも魅力の一つ。テンポが良いので、実写化されたら、かなり怖い物語になりかも！ちょっと「ホラー」っぽくても大丈夫な人には、オススメです！


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主人公「青葉弾道（通称：ダンドー）」は、熊本市の小学校に通う野球少年。ある日、学校でプロゴルファー「新庄樹靖」の試合のビデオを観て、ゴルフというスポーツを知る事になる。その後、偶然、「新庄」本人と出会い、幼馴染の「砂田優香」や「大池弘平」と共にゴルフの指導を受ける事になる。
持ち前の運動神経も手伝って、ダンドーは様々なゴルフセンスを身に着けていく…。



何も知らない「ダンドー」が、ゴルフを通して、様々な仲間/ライバルに出会い、成長していく物語の設定は、特に目新しいものではないが、こころ惹かれてしまいます。きっと、これほど純粋の一つの事を追いかけられなかった自分の「ないものねだり」する心が、勝手に物語に寄り添ってしまうのかもしれませんね。この物語を読んでいると同じようにアスリートが原作を手掛ける「ガンバ！Fly High」を思い出します。オリンピックにちなむ気はありませんでしたが、漫画を読んでアスリートを目指す人が増えたら良いなって思える物語。
オススメです


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警視庁内に「ロクジ」と呼ばれる課があった。それは「六課」ではなく「南無阿弥陀仏」の六文字から揶揄された「死人」を意味する警察隠語。主人公「恵比寿」は「ロクジ」にいるたった一人の刑事であった。
ある日、突然の異動で「大黒天音」が上司として「ロクジ」に赴任する所から物語は始まる。ちょっと軽い感じの「恵比寿」とTHE真面目の「天音」がコンビになって事件を解決していく物語。ユーモアとシリアスを使い分け「警眼」を「キー」にして進む二人の行きつく世界とは…。



主人公「恵比寿」の「警眼」の設定が、実に面白い。ある意味、普段の行動が適当な分、ここぞといった時に物語が「ギュ」って濃縮されるから、シリアスさも抜群になっている。物語が一本調子にならないようになのか？ヒロインの「天音」が「真っすぐ、ときどき乙女」と、意外に「破天荒」な行動をとるため、自然と幅ができるし、こういったヒロインからは目が離せなくなる人は多いかも！結果として、いいコンビなんですよね。想像上では「シティーハンター」の「獠と香」のイメージかな不器用でまっすぐな二人を物語の中で応援してみませんか？


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「吸血種（ヴァンプ）」という血統が密かに人類と共存していた。5年前のある日、突然その種がオープンとされ、様々な法律の下、人類と共存するようになった世界から物語は始まる。主人公「桜井太陽」は、自らの「血が」が「吸血種（ヴァンプ）」にとって特別なものであることを知らないまま事件に巻き込まれていく…。そんな中、あこがれの人「三条真琴」の失踪、そして、死。友人の「望月天音」の葛藤と死。この世界で求められたものは何か？彼らの終焉は？


「共存」っていうテーマは、本当に難しいですね。そういった世界には必ず「数の原理」が働き、マイノリティー側が駆逐されていく…。その一方、幸せなのか？不幸なのか？わからなくなる存在が必ず生まれる。いわゆる「ハーフ（半分ずつ遺伝子を受け継ぐ者）」。そして「ミュータント（突然変異）」。太古の昔から繰り返してきた「生き残るための欲求行動」が、「未来」でも変わらない事を安易に示している物語かもしれません。出来る事なら、物語の中だけでも「未来」に幸せになってほしいと思ってしまいます。


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