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2019年03月28日
愛すべき人達のこと2
愛すべき老人2 |
もちろんまだ両親共に元気と言えなくはないが、元気なうちに死んでくれると助かるねと言った。
ここまで言って少しだけ「しまった。」と思った。
言葉というのは便利ではあるが万能ではない。
端的に言葉尻だけを捉えられるとまるで両親の死を願っているように思われるからだ。
もちろん、補足するならば「寝たきりになり、私や兄弟、もしくは配偶者が生活や排泄の世話までして、お互いに気を使い疲れて良好な関係を保てなくなったり、認知症になって家族の顔も判別できなくなり、辛い思いをしたりするくらいなら、心の底から悲しめる今のうちに死んだ方が互いの為にいいのではないかと思っている。」という意味だ。
もちろん、これがすべての人にとって正しいことではないのは承知の上だ。
中にはどんな状況であっても1分1秒でも長く生きて欲しいと愛に溢れた人もいることだろう。
慌てて簡単に補足を入れたが友人の返事は、そうなのかも知れないな、というどちらとも読みにくい返答だった。
介護を生業として生計を立てている私としては例え親と言えども介護をするという負担は大変なものだとわかる。
いや、親だからこそ余計に大変と言えなくもない。
「仕事」ではないので、幾許かの補助金を受け取れることはあっても基本的には無償だ。
だから割り切ることもできないし投げ出すこともできない。
まして、どれだけ愛情を注いでも認知症が進めば相手はこちらを認識できない。
介護する側の生活も一変するだろう。
場合によっては住宅改修も必要になるし、仕事も何かしら影響を受ける。
安まるはずの家が安らげない場所になるかも知れない。
なまじ身体が動くと色んな危険やトラブルも起こり得る。
これが毎日心配の種となる。
子に配偶者がいれば、配偶者に与える労力も大きなものになるだろう。
そうなった時に今まで通り1秒でも長く生きていて欲しいと心の底から思えるだろうかと思うと難しい気がする。
つづく
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