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古今東西の歴史もの、経済ネタ、健康ネタ、人生訓、ビジネス書、語学学習ものなどを気ままにご紹介します。 ベストセラーや話題の新刊というよりは、いつ読んでも役に立つ本、時流に関係なく面白く読める本をマイペースで取り上げられたらいいと思います。
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2010年07月18日
武将列伝 戦国爛熟篇
登場する武将は、竹中半兵衛、大友宗麟、山中鹿之介、明智光秀、武田勝頼、徳川家康、前田利家。
 ここでは明智光秀をフォーカスしたいと思います。よく議論される、本能寺の変を起こした光秀の動機について、この本の中でも古くからある怨恨説や、かねてからの計画であったといった説を紹介した上で、海音寺氏は織田の各武将が各地で敵と対峙していることや、京都の情勢を把握した光秀が自ら決断に至ったという説明をしています。
私もこれまで上記以外に、朝廷黒幕説や秀吉の陰謀説など、さまざまな説を読んできましたが、自説としては情勢から勝機を読んだ光秀の一世一代の大勝負ではないかと思っていました。戦国に名を成した武将の一人として、信長と訣別し、天下を一気に取る一大チャンスにかけたのではないかと思うのです。
ほかの説もストーリー的には面白いのですが、時の主権者に一切バレずに事を運ぶのは当時の情勢では至難の業に思えます。それに光秀は朝廷に近しかっただけでなく、徹底した合理主義者だったようです。「恨み骨髄に」だったとしても、たんなる怨恨で実行に至るような器量では、ここまで生き残ることは難しかった筈です。
 ただ海音寺氏は、光秀の計算には甘さがあったとしていますが、また人間がなしえる予測の限界でもあったとしています、たしかに秀吉の中国大返しはそれにあたるでしょう。それでも私は彼の悩みに悩んだ末の決断の潔さを、尊いと感じます。
 敗走する光秀が野武士に討たれたとき着用していた鎧には、このような辞世の句があったそうです。

逆順二門ナク
大道心源ニ徹ス
五十五年ノ夢
覚メ来ツテ一元ニ帰ス
 
享年52歳。

海音寺潮五郎 
文春文庫 

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