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2014年12月13日

賃金統計、分かれる評価=与野党、応酬激しく【14衆院選】

12/11、時事通信の記事です(→yahooニュースから時事通信の記事)。

エネルギー政策から、集団的自衛権の閣議決定、特定秘密保護法等の評価等、今回の選挙の論点は何に焦点当てようが有権者の勝手なのですが、アベノミクスへの評価にフォーカスするようにカーペットが敷かれておりますので、一応その雇用政策の評価についての記事を貼ってみました。タイトルから、評価が分かれ応酬が激しいとのことですので…。





さて、この分野の評価の分かれについて超簡単に纏めると、

@失業率・有効求人倍率の改善  ⇔ 正社員雇用者数の減少
A名目賃金の増加        ⇔ 実質賃金の減少

と、まぁ、概ねこんな感じですか(超簡単に纏めすぎか)?

要は、

@⇒失業者は減ったが、非正規雇用者が増え正規雇用者が減った。
A⇒現金給与総額は増えたが、物価上昇により実質賃金は減った。

となり、単純な結果評価からいくと”バツ”となりそうなものですが、各報道機関の事前予想では与党圧勝とのことです。

{なんか少しデジャブーな気がするので、ちょいと調べてみると…良く似たのがありました。
1997年7月の参議院選挙で自民が事前予想に反して大敗。橋龍橋本内閣のときですね。3カ月前の1997年4月に消費税を引き上げ(3%→5%)たっていうのが管理人の頭に中で既視感を刺激していたようです。}


安部さんの言う「アベノミクスは道半ばです。来年も再来年もその翌年も賃金を上げていく」という主張意気込み中の「賃金」を「実質賃金」と勝手に読み替えれば、その期待感が選挙前事前調査の結果に表れたのでしょうか?ん〜、良く分かりません管理人には…。挙句の果てに、今回の選挙に対しての関心が低く低投票率が予想されるとも報道されております。こんなに沢山の重要法案通した政権に対しての評価機会なのに?



ところで、そうした低投票率や政治への関心の薄さ、翻って社会の構造的課題への理解不足とその学習意欲の低さに対する改善へのアプローチの一つとして、ある大学院生が試算した例の”1票=360万円”運動(それを報じるTBS動画ニュースは→こちら、biglobeニュースから)が少し話題になっておりますが、これって解り易くていいですよね。でも、この試算は選出される議員の任期期間相当の国家予算を単純に有権者数で除したものですから、あくまで1票の価値が均等との前提となります。1票の価値が均等とは程遠い我が国の場合、自分ところの選挙区ではいったい幾らになるのか各選挙区毎に算出した方が実態に合っててより良いですね(賃金も名目で議論してもあんま意味ないのと同じで・・・)。
今回の選挙に至っても、未だに選挙区によって全く額が違うわけですから…。
今度計算してみますか…。







(追記)雇用政策


本文で紹介した賃金統計に対する与野党間での評価の違いについての記事中、『賃金が相対的に低い非正規労働者を対象とした各党の政策アピールも相次ぐ。自民、公明両党は正社員への転換を進める方針を打ち出しており、野党の多くは正社員への転換に加え、雇用形態などにかかわらず同じ働きをしている労働者には同じ賃金水準を適用する「同一労働同一賃金」の実現を掲げている。』についても、???なところがあります。

何故かというと、前回の参院選選挙時の自民党公約に「同一価値労働同一賃金」が掲げられていたからですが、今回の選挙公約では何故かしら消滅しております。もちろん、主張が変遷することは健全ですから変化していくのは良いのですが、その理由を分かりやすく示して欲しいですよね。っていうか、「同一価値労働同一賃金」と「同一労働同一賃金」が混乱して使われているケースが多いですよね。全然違うのに…。

正社員への転換政策と賃金の決め方についての議論が並列で論じられている構成も解りにくいです。何故って、賃金増加の恩恵が波及しないという課題に対してのアプローチなら、同一価値労働同一賃金さえ実現されさえすれば、正社員であるか否かといった雇用属性は賃金に影響しませんから、正社員化政策議論ってサスペンダーしてるのにベルトしようかどうしようか迷うようなものであまり意味を成しません。

同一労働同一賃金は、全く同じ職務をしているのであれば同じ賃金であるという、いってみれば至極当たり前の事を言っているのに過ぎず、全く同じ職務をしているのだが、何か一つ、ひじょうに労働価値の低いものを追加するだけで賃金を何倍にしても理論上は問題ありません。だって、同一の労働では無くなりますから…。
同一価値労働同一賃金では、その追加された労働価値(責任の重さや要請される肉体的知的負荷等を指数化したもので、超簡単に言えば仕事のしんどさ)を指数評価し、それによって算出された賃金が上乗せされることになります。

何故、欧州で同一価値労働同一賃金が進んだのか?というと、労働市場におけるジェンダー問題の解消要請に対して
同一労働同一賃金原則では機能しなかったことにあります。というのは、欧米では男女間で選択される職務が明確に分かれている事が一般的で(文化的な違いから?)、同一の労働ではなく異なる職務間での賃金公正さを確保しようという要請が強かったからと聞きます。
日本の場合、この原則は、ILO条約”同一価値の労働についての男女労働者に対する同一報酬に関する条約”を1967年(ずーいぶん前じゃん!!!)に批准してはいるものの、ILOからの度重なる勧告・要請をスルリとかわして現在に至っております。

欧州というからには、米国は違うの?という声が聞こえてきそうですが、その通りで、米国の場合同一労働同一賃金原則は存在しますが、契約主義の考え方が強く、労使間の契約次第で如何様にも賃金設定されるということのようです。
おもしろい例を以下に紹介します。

マイケル・ムーア監督の「キャピタリズム マネーは踊る」です。丁度今GYAO!無料動画で配信されています。

(GTAO!キャピタリズム マネーは踊る”は→こちら

35分から40分過ぎくらいまでのところで、アメリカのパイロットの賃金の低さについて紹介してあります。どの程度低いのかはマァ見て下さい。
しかたなく、生活のためにレストランでバイトするパイロットや血漿を売る者までいるという実態を紹介しています。

これは分かりやすい例です。パイロットは様々な高度なスキルが要求され、多数の乗客の生命を預かるので当たり前ですが責任も重く職務価値も通常の平均値よりは遥かに高いと考えられますが、この職務の性格上、パイロットが好きでパイロットをしている人が多いという傾向があります。ここで需要と供給によって価格決定される単純なシステムを持ち込み、その仕事をしたいという欲求と必要人員数との間でバランスを突き詰めていった結果がこうなるということです。ある意味、価格決定の正しい資本主義の形です。少なくとも、雇用ではなく商品であれば…。

アメリカの例が出たので、ついでに、アカデミー賞ドキュメンタリー部門受賞監督であるマイケル・ムーアではなく、管理人が常識的に考えると少しヘンテコな賃金形態の例を日本バージョンで一つ。

日本の銀行ではよく、グループ内に派遣会社を設立しています。賃金統計でもわかりますが、金融業界の賃金は平均値よりも高く、一般的に恵まれたものとされていますが、あくまで正社員であるという前提があります。
銀行で働いていた女性が結婚・出産で退職し、子供の手が離れたので職場復帰しようとしたときに上述の派遣会社が機能します。実態はまるっきりそのために設立されているのかもしれませんが、そこに派遣登録されて元の職場に復帰したとします。退職前とまるっきり同じ職場にまるっきり同じ職務内容で…。仕事自体まるっきり変わっていなくても、労働者の雇用属性が変わったため賃金は激変することになります。当然、結婚や出産よりも始めの状態を維持(要するに辞めずにフルタイム正社員で働き続ける)しようとする選択が増えるのも合点がいくものですから、少子化対策、女性が働きやすい雇用環境として、復帰後に待遇が落ちない同一価値労働同一賃金原則はもっと議論されて然るべきだと思いますし、これが実現されてしまうと、不要となるような、課題の本質ではなく端っこの議論が多くていつも辛気臭く思っています。公約読んだけど、一体どうしたいねん!と。



上に挙げた銀行の例であれば、金融処理事務は特殊で、経験者を求める需要があります。労働者からすると、自分のスキルを生かしたいという需要があります。であれば、子育て環境を構築することはさほど難しいとは思えません。仮に、子供のためにフルタイムではなく半分の労働時間にしたければ、原理上、同一価値労働同一賃金原則であれば賃金が半分になるだけですからワークライフバランスも、自分の状況に合わせて3/4とか4/5とか選択肢が増えます。別に子供のためじゃなくっても、スノボで山籠りたいからでいいと思うんですが…。フルタイムの場合は単純に時間が長いだけではなく、色々な責任が追加されているというのであれば、そうした「色々な責任」という漠然とした表現で定量的な賃金を弄るのではなく、「色々な責任」の労働価値を職務分析して指数化した分を可算していくだけのことです。これに誰も文句言わないでしょう。現状考えられる中で最も客観的な評価手法なので…。「かといって職務評価をすることは難しく…」という自信なさげな小さな声をたまに聴きますが、いつの時代ですか???という感じです。欧州で確立さえているのですから真似するだけで、思い込まさせられているより実務上は遥かに簡単です。政策さえ変われば(既得権調整さえ済んで合意を得られれば)直ぐに出来ます。実は、実務技術的な問題ではなく、その既得権調整っていうのが難しいんですが…。曲がりなりにも現状では最大野党である民主党の、この分野についての歯切れの悪さや、主張における一貫性の無さも同党が企業内労組を支持母体としていることからくるものと思われます。でも一言よけいな事言わせてもらえれば、職務給制度移行に伴う政策転換について利益相反するのは、正規雇用者全員ではありません。正確に言うと、職務価値以上の賃金を得ている労働者であり、特に若年層や女性労働者についてはそうでない比率が高いと思われます。



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