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2017年04月26日

映画「ちはやふる -下の句-」の感想…広瀬すずと松岡茉優の戦い。

今日は映画「ちはやふる -下の句-」の感想です。

昨日、映画「ちはやふる -上の句-」の感想を書きましたが、「悪くない」映画でした。

特に主人公の千早の成長が他の部員に比べて目立たなかった点が気になったと書きましたが、

同時にきっとこの下の句では千早の成長が描かれるため上の句は他メンバーに重きをおいたのだろうと。

なのでトータルで観たらきっと映画「ちはやふる -上の句-」も良い映画になるのではないか、

そんな期待をもって鑑賞しました。

今回も前作に引き続きレンタルDVDでの鑑賞です…準新作料金でした。



映画「ちはやふる -下の句-」は2016年公開の映画「ちはやふる -上の句-」に引き続き小泉徳宏監督作品。

撮影・制作自体が2本同時に行なわれているのでキャストやスタッフが同じなのは当然なのですが、

続編でキャストが変わらないってのは嬉しいですよね。

小泉徳宏監督作品は今回含めて3本観ましたが、印象としては画作りはしっかりしてるけど、

細かいところは気にしないというか粗が目立つタイプなのかなあと。

この傾向に磨きがかかると大友啓史監督みたいになってしいそうで若干の危惧がある。

ただ、この映画「ちはやふる」の2作品を観る感じでは大丈夫かなあと。

もしかしたら映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」だけが異常に酷いだけなのかもしれない。


先ほども書いた様にキャストは変更ありませんが、

映画「ちはやふる -下の句-」ではライバル的存在の若宮詩暢役に松岡茉優が登場。

このブログでは映画「ストレイヤーズ・クロニクル」に出演していましたが、

やはり松岡茉優と言ったら映画「桐島、部活やめるってよ」だと思う。

しかし、あの時のナイス脇役とは違った、今回は圧倒的存在感があり、

広瀬すずの存在感に負けてない、見事でした。


物語としては、前作の「上の句」のラストからの続き。

幼馴染の綿谷新がかるたを止めると言ったため、急遽、千早と太一が新の実家に訪れた。

原因はかるたを始めるきっかけである祖父綿谷始の死であった。

何もできない千早はかるたをする姿を新に観てもらうため、

焦るように打倒若宮詩暢の目標をかかげるが、

それが原因で瑞沢競技かるた部に亀裂が入ろうとしていた…という感じかな。


前作同様に原作のコミックを読んでないのですが、

たぶん原作に忠実な流れなんだと思います。

それゆえにすっきりしない部分もあるのかなと…という事で、

映画「ちはやふる -下の句-」の感想です。


悪くないんですよ…本当に悪くない。

特に最初に書いた様に、上の句はかるた部の創設からチームの絆が出来上がる過程がメインであって、

そのため主人公である千早がそこまで目だった成長がなかったのですが、

やはりこの下の句では主人公の千早がちゃんと主人公として悩みもがいている。

2本通してみると映画「ちはやふる -上の句-」は計算されたバランスだったのだなと分かる。

ここからちょっとネタバレになるので、展開を知りたくないって人は読まないでくださいね。


たぶん原作に忠実なんでしょう、映画クライマックスのクイーンの詩暢との戦いでなんと完敗。

個人戦であってもチームの絆があって、みんなで戦っている瑞沢競技かるた部が、

一人で戦う詩暢に対して勝つのかと思いきや、

途中かるたをやっていて一番楽しかったことを思い出し善戦するも大差で負ける。

この展開で良いの?

もちろん、原作漫画では続きがあるから良いんだろうけど、

映画では2本立な訳でここで話を完結させなきゃいけないはずなのに、

負けて終わるってどうなんだろう…テレビドラマ「マジすか学園4」を思い出した。

善戦はするけどやっぱ実力があるほうが勝つよねって話ならば、前回の北央にこそ負けるべきじゃん。

歴史もあって努力も怠ってない部としての実力のある彼らに勝つのであれば、

映画のラストにこそチームの絆があるからこそ勝てたって展開じゃないと、

上の句であった展開は結局実力だよねって下の句で覆される構図になってしまってないかと。

まあそこらへんはうまくごまかす感じで作られているので、

ほとんどの人は気にならないのかもしれないが…個人的にはちょっとガッカリ。

ガッカリというか、まあ原作に忠実なんだろうなって。


あとせっかく北央の須藤から丸秘の本をもらったのに、

団体戦はオマケみたいな扱いなので活きてこない。

そもそも先輩の代から何年もかけて作ってきた本をあいつの一存で渡していいのか!?

それぐらい大切なもののはずなのに活かされんのかい!!みたいな。


スジとして、強くならなきゃと焦るように強さを求める千早が、

かるたの楽しさを思い出すことで本来の強さが発揮されるという分かりやすい展開なので、

けっしてのれない訳でもなく悪い訳でもないのだけど、

それでも勝てない、負けたけどチームの絆は深まったから良いやみたいな感じにされてもなあって。

なんというか映画の締めくくりに相応しくないというか、

連載漫画で「俺達の冒険はまだまだ続く」って言って最終回の漫画の気分。

…って思っていたら、なんと2018年に続編の映画「ちはやふる -結び-」が公開されるそうで。

続くんかい!!

きっと映画「ちはやふる -上の句-」、映画「ちはやふる -下の句-」の成功を見て続編の制作が決定したんだろうけど、

できるなら最初の2部でちゃんと完結させてほしかったなあと思う。


ただ、上の句のチームの創設から観ている訳で、

そのメンバーの活躍というか成長が見れるのは単純に嬉しい訳で。


映画としてどうなのかって問題はあるけど、上の句で成功したチームへの愛着は、

下の句でも活きているので、机君が自ら強いヤツに当ててって言うシーンとかは、

ああ…ちゃんとこいつは成長したんだなって嬉しくなる。


それにキャストのところでも書きましたが、

松岡茉優演じる若宮詩暢の存在感は凄い。

広瀬すずとの2人でも画面の支配の戦いはかるたの戦いと同じぐらい熱かった。

絶対もっと売れる女優になると思うんだけどなあ。

とりあえず、広瀬すずと松岡茉優の戦いが観れるだけで良いとした方がいいのかな。


ちはやふる-下の句-






2017年04月25日

映画「ちはやふる -上の句-」の感想…悪くはないのだが。

今日は映画「ちはやふる -上の句-」の感想です。

最近感想を書いていた映画「劇場霊」などと同じタイミングでレンタルした1本。

洋画好きなオカンが珍しく観たいと言った邦画。

感想を書く前に少し…これは定期的に書いているのですが、

映画の感想に点数をつけて書いている人が嫌いです。

特に100点満点で採点してる人を観ると感想を読む前に止める事が多い。

今回は長々と書きませんが、作品の評価が数値化できる訳がない。

とても良い・良い・普通・悪い・とても悪いの5段階ぐらいまでかなと個人的には思います。


さて、映画「ちはやふる -上の句-」の感想に戻りまして、

今回はレンタルDVDでの鑑賞です。



映画「ちはやふる -上の句-」は2016年公開の小泉徳宏監督作品。

小泉徳宏監督と言えば、このブログでは映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」の感想を書きました。

その時は、編集の粗さとかイマイチなところが目だっていて、

監督としてどうなんだろうと思いましたが…今回はどうでしょうか。

映画「ちはやふる -上の句-」に関しては、映画に結構辛口な後輩が良いと言っていたので、

たぶん良いんじゃないかとハードルが上がっていた感はある。


さて映画「ちはやふる -上の句-」は「上の句」と書いてある通り、

続きに当たる「下の句」との前後編の2部作です。

原作は同名の少女マンガで今も連載が続いています。

一応、1巻だけはKindleで無料で配信されていて読んだ気がしますが、

あまり内容を覚えていませんでした。


ストーリーですが、瑞沢高校1年生の綾瀬千早は競技かるた部を作ろうと奔走。

幼馴染の真島太一を半ば強引に協力させ西田優征、大江奏、駒野勉を勧誘し、

なんとか競技かるた部を創設。

そして団体戦で優勝をする目標を立て部の活動がはじまったのであった…みたいな導入部分かな。


キャストは主人公の綾瀬千早を演じるのは広瀬すず。

映画「海街diary」の感想の時も書きましたが、広瀬すずのかわいさは異常。

彼女のルックスがこの映画の価値を著しく上げているのは間違いない。

広瀬すずがこの世に存在した事をこの映画は感謝するべき。

幼馴染で千早に思いを寄せる真島太一を演じるのは野村周平。

映画「パズル」では夏帆の印象が強かったですが、結構野村周平の怪演も光っていました。

単純なイケメンではなく、少し不器用そうな雰囲気が今回の映画にはうまく出ていました。

千早と太一の幼馴染で千早にかるたを教えた綿谷新を演じるのは真剣佑。

千葉真一の息子でアメリカ産まれのアメリカ育ちのはずなのに、

うまく方言が話せている驚き…いや日本語は普通に話せるそうなんですが。

今回の話では直接会ってやりとりをする事はないのですが、重要な役どころ。

かるた部の部員西田優征を演じるのは矢本悠馬。

26歳だけどちゃんと高校生に思える不思議。

部のムードメーカー的存在をうまく出していて、あの表情はなにか癒されます。

同じく部員の大江奏を演じるのは上白石萌音。

そう、あの映画「君の名は。」で三葉の声をした人です。

主演以外の部員に好感が持てるのかって凄くこの映画では大事なことですが、

脇を固める彼女達がすごく好感の持てる存在だったのは大きいですよね。

同じく部員の駒野勉を演じるのは森永悠希。

先に書いた小泉徳宏監督の映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」でバンドメンバーのドラムを担当していた彼。

その時はほとんど物語には絡んでいませんでしたが、今回の映画のクライマックス前は彼の話と言っても過言ではない。

その他、國村隼や松田美由紀などベテラン俳優も出ています。


さて、ここからがやっと映画「ちはやふる -上の句-」の感想になるのですが、

結論から先に書きますが「悪くはない」と思いました。

いや、ところどころグッとくるシーンもあって良いかなあって思うのですが、

もともとのハードルが上がっていたのがあって…期待しすぎちゃいけなかったと。


ただ、同じ小泉徳宏監督の映画「カノジョは嘘を愛しすぎてる」なんかよりは全然良い。

雑で不自然なカットとかも気にならなかったし、物語もあれに比べれば良く構成できていました。


キャストのところにも少し書いたのですが、

この映画「ちはやふる -上の句-」はかるた部を作り、

そのかるた部が戦いを重ねながら部員の絆ができていくのが物語の本筋。

そこがうまく構成できていて、特に実力が一番ない机君こと勉がキーマンとなり、

彼がちゃんとかるた部の一員になる過程が、

彼にとってもそれ以外の部員にとっても精神的な成長につながっているので、

乗り越えた際のチーム感は観ていてワクワクする。

このシーンで観ている人が、やった!と高揚感があればこの映画は成功ではないかなと。

もちろん、クライマックスは太一の運命戦であり、

人の千早と、かるたのちはやふるをダブらせての展開は上手い。


という訳で、この時点で「良い映画」として言えるのだけれども、

先も書いた様にハードルが上がりまくっていた事もあり、

もうちょっと…という部分があったのも事実でした。


一番は主人公の千早の存在。

もちろん、彼女によって創設された競技たるた部の話なのですが、

物語のキーマンは机君で、クライマックスは太一の戦い。

つまり千早の成長が他の部員にかすんでいて主人公感がない印象がある。

広瀬すずのかわいさという印象は間違いなくあって、

画としての主人公としての存在は十分。

しかし、物語の展開において主人公が成長したから勝ったではないため、

結局、机君と太一の成長物語であり、かるた部の成長物語なので、

千早個人の成長という描写が薄い。

机君への「はなよりほかにしるひともなし」を飛ばす役割はあるんだけど、

映画中盤でボロ負けした須藤暁人を団体戦で倒すのは結局「もとからの実力」で倒してしまう。

この描写だと他のメンバーの事が気になってたから須藤に負けそうだったって感じになってしまう。

てか何で映画中盤の時にボロ負けしたんだって。

なんかもったいないなあ…と。


瑞沢のかるた部が絆を深めて強くなるのは物語として王道だし良いのだけど、

瑞沢よりも北央の方が歴史もあるししっかりした部であって、

基本的に部としても個人としても実力は彼らの方が強いはずなのに、

なぜその部に勝てるかというロジックに「チームの絆」と言われても納得しづらい。

まあ上映時間の問題もあるので相手側の人物描写に時間は割けないのは分かるが、

北央のチームとしての絆が特に問題なさそうなので特に。


あとはどうでも良いところではありますが、

取っ手のない屋上の扉なんかあってたまるか!って思う。

故障して空かないならまだ分かるけど、

そもそも内側からしか空かないなんて扉があってたまるか!

そして、さっきまで無かった桜が扉の下にたまってる演出がノイズにしかならない。

あと、千早が試合疲れで白目で寝ているところのバーンっていう効果音。

これは好き嫌いがあるだろうけど個人的にはノイズ…最初の一回で十分。


とかとかね。

何度も書きますが、かるた部の創設から交流を、絆を深め、チームとして成長するってスジは良い。

かるたをとるシーンの緊張感とか実際のスピード感とスロー演出の差もうまく出せている。

なんと言っても主人公千早の広瀬すずの圧倒的ビジュアルは強い。

ここまで来てるのだから良い映画と言いたいし、言っても嘘ではないのだけど、

もっと求めてしまったなあ…これはきっと下の句に千早の成長が描かれているんだろうと思う。

なので、明日に映画「ちはやふる -下の句-」を観て、

この「上の句」の評価が上がるという事はあると思う。

どんな映画に仕上がっているでしょうか、楽しみです。


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2017年04月24日

総合芸術と呼ばれエンターテイメントである映画の難しさ

映画って難しいですよね。

いきなりなんだって話ですが。


昨日感想を書いた映画「劇場霊」ですが、

ネットで検索した時にレビューというか評価って出てきちゃうじゃないですか。

人の意見を聞くとけっこう影響される方なので、

基本的には映画を観る前に他の人のレビューはみないのですが、

今回は観た後にレビューが目についたのでついつい見てしまいました。

だって「星が5点満点中の2」とかだったので。


映画「劇場霊」の話の前に、ちょっと別の話を。

自分の感覚と世の中の感覚のズレを楽しむのもまた1つ。

みんながみんな同じ事しか感じなかったら、それこそ面白くない。

映画「るろうに剣心 伝説の最期編」を劇場で観て、「酷い!」ってつい声が出た。

みんな同じ事を思ってるだろうから良いだろうって思ってたら、

ネットではわりと高評価…あの時は自分が少数派なのかと心細かった。

ただ、先にも書いているように、それぞれ感性がある。

意見が違うのは当たり前!

しかし、人間弱い生き物なのか、大勢と違う意見だと心細いものですね。


で。

話を戻しまして映画「劇場霊」ですが、まあ世間の評価は低かった。

自分はホラーとして恐がりに行った人は肩透かしな部分もあるけど、

「事件の根幹は負の感情であり、また人間の嫉妬などがさらに事態を悪くする」という事、

そして嫉妬などの感情を形にしたのが「人形」であり、言葉にしたのが「ちょうだい」。

苦しめられるぱるる演じる主人公が最後に「あげないんだから!」と、

嫉妬や僻みの化身を打ち砕く姿は、つまりそれを受け止め乗り越えるという比喩であり、

この映画は王道の主人公の成長物語。

ところどころ別の見せ方があったんじゃないかとか、人形視点はなんか冷めるとか色々ありますよ。

ただけっして悪い映画じゃない…というかスジとしては結構良いって思ったんですけどね。



それで他の人のレビューを観てみると、

基本的に「ぱるるの演技のダメ」とか「恐くない」とかまあ予想できるものが大半でしたが。

ぱるるの表情が無かったら成り立たないと思うんだけど、まあ感じ方は人それぞれ。

そして、「恐くない」って意見の多さに、

やっぱ単純に来るぞ、来るぞ、バンッ!キャー!みたいな恐さを求めてる人が多いんだろうなあと。

恐がりにいくってのは、だいたいはそういう事ですよね…そういう人が低評価なのは仕方がないかなと。


しかし中には「メッセージ性がない」とか「意味がわからない」とか…。

個人的にはメッセージ性を強くしすぎて、いわゆる恐がらせるサービスを少なくしてしまった映画だと思うのに、

伝わらない人が結構多いんだなあと。


ふとテレビのテロップ問題を思い出した。

バラエティ番組で何か芸人が面白い事をいうと丁寧にテロップがでる昨今。

「ここは笑うところですよ〜」「今面白いこと言いましたよ〜」という合図の様に。

視聴者として「笑うタイミングぐらい自分に決めさせろ」って思うのだけど、

業界人から話しを聞いたら「これぐらいしないと分からない」って言われた事がある。

優しい世の中だなって。


で、結論としては双方に問題があるんだと思う訳です。

うまく伝えられない作り手、ちゃんと受け取れない視聴者。

これは結構大きな問題だと思う。

映画は総合芸術と呼ばれ、画や音、さらに物語など様々な情報があふれている。

それぞれにおいて情報を解析し総合的に楽しめるのが一番良いのだけど、

総合芸術でありながらも思いっきりエンターテイメントであり「ビジネス」なのが映画。

なんというか視聴者とか観客ってのは「お客様」にあたる訳で、

なかなか「お客様にもう少し勉強してください」なんて言えないですよね。


ビジネス的に言うならお金払う客が満足できるものを作ってくださいなって事なんだろうけど、

作り手としては難しいですよね。

分かる人にだけ分かれば良いってのも違うし、

いちいち説明をしつづけるのも馬鹿にしてるのかって思われそうだし。


これからもこういう問題は続いていくだろうし、もっと大きくなってしまうんじゃないかと危惧。




この早稲田アカデミーのCMって何種類かあるんですが良い出来だと思うし好きです。

しかし例えば、最後の「赤面した」ってのが分からない人が世の中にいるんです。

いや、いたんです…自分のまわりに。

走れメロスぐらい知ってるだろ、常識だろって思ったらそうではない。

悲しいかな、その人には伝わらないんですよね…。


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2017年04月23日

映画「劇場霊」の感想…全てがラストのぱるるの表情のためのもの

今日は映画「劇場霊」の感想です。

ここ最近、映画の感想が続いているのはレンタルDVDで6本借りたからである。

1日1本の感想を書こうと頑張っていきたいなと。

昨日は映画「コープスパーティー Book of Shadows」の感想でしたが、

なかなか良作ホラーだったと思います。

果たして同じホラー映画「劇場霊」はどんなものでしょうか?

という事で、今回はレンタルDVDでの鑑賞。



映画「劇場霊」は2015年公開の中田秀夫監督作品。

中田秀夫監督と言ったらホラー映画、ホラー映画と言ったら中田秀夫監督。

個人的にはなんと言っても映画「リング」ですよ。

しばしば映画「リング」の話は記事にも書くのですが、

当時高校生だった自分は、映画館で映画「リング」「らせん」の同時上映を観た結果、

本当に1週間後に死んだらどうしようって恐怖を覚えました。

映画館で映画「クロユリ団地」観てきましたって記事も以前書きましたが、中田秀夫監督作品は結構観ていると思います。

個人的な印象としてはとても「信頼できる監督の1人」だと思っています。


映画「劇場霊」は中田秀夫監督作品の映画「女優霊」から20年という感じで売り出されているのですが、

勉強不足で申し訳ない…実は映画「女優霊」はまだ観ていないのです。

中田秀夫監督作品は結構観てるといったばかりなのに…。

もしかしたら映画「女優霊」を観ていたらもっと多く感じる部分があったかもしれません。



映画「劇場霊」の簡単な導入部ですが、

主人公の沙羅は芸能事務所に所属している5年も経つがなかなか芽が出ない。

そこで新たに始まる舞台「鮮血の呼び声」のオーディションを受けてみないかと誘われる。

そして、主役ではないものの見事にオーディションに合格したのであった。

しかし、スタッフの謎の死というトラブルが発生。

ざわつく関係者だが舞台監督によって稽古は強引に進められた。

ある稽古中、主演を務める葵が「人形が…」と声を出し演技を止めてしまう。

葵は舞台の小道具である人形の顔が動くのを見たのであった…みたいな感じかな。


キャストは主演の水樹沙羅役のぱるること島崎遥香。

演技とかどうなんだろうなって思っていましたが、この「ぱるるの顔」が映画の大事な要素だと思った。

彼女の顔芸と言ったら怒られるかもですが、あの表情無しにはこの映画は成り立たない。

沙羅と同じ事務所の売れっ子女優の篠原葵を演じるのは高田里穂。

「仮面ライダーオーズ」では泉比奈役の彼女ですが綺麗ですよね。

ちょっとぱるると並んだ時はぱるるが可愛そうかなって思ってしまったぐらいです。

オーディションの時に仲良くなった野村香織を演じるのは足立梨花。

マルチな活躍をする彼女ですが、さすがは「ホリプロタレントスカウトキャラバン」のグランプリ受賞者。

存在感がありますよね、今回も複雑な役を頑張っていたと思います。

ただ、主演のぱるるとの見た感じの不釣合いがあるのは確か。

同じ舞台の「主演女優のタイプ」がそんなに変わる事はないとは思うけどね。

その他、小市慢太郎や中村育二などベテランも脇を固めます。


さて、映画「劇場霊」の感想ですが「良い映画」だと思います。

ただホラー映画として「ある特定の期待」をしていると、ちょっと肩透かしな部分も確かにあります。

先ほど映画「コープスパーティー Book of Shadows」と「同じホラー映画」…と、あえて書いてみたのですが、

もちろん、ホラー映画には色んな種類があります。

それこそ映画「コープスパーティー」みたいに物理的にグロいものもあれば、

もっと精神的に追い詰められるっていう恐いホラー映画もある。

様々なホラー映画がある中で、今回の映画「劇場霊」は色々な要素の中間にあるんじゃないかなと。

人形が襲ってくるという物理的な恐さと、その人形はあくまで器であって、

その中に入る人間の嫉妬などの負の感情という精神的恐さと。

どっちの恐さもあるが故に、「中途半端」になった…、

つまり、突き抜けて「恐い」っていう感じにはならなかったかなあと。

個人的にはそんなふうに思いました。


ただ、人形の不気味さ…この人形は今にも動きそうって思わせる事が出来ていて、

まず1つ、人間の感じる「恐さ」を刺激できているのは成功していると思います。

視覚的にやっぱ人形って恐い。

人形なんだから動く訳がないって思っていても、動いたらどうしようって気持ちは大人になってもある。

この映画では、まず人形が不気味って思わせれるのが大切な要素。

視覚的って意味で、つっこみどころとしては、

間接照明だけじゃなくて部屋の電気をつけなよってのはあるのだけど…。


また、先にもふれた「ぱるるの困った顔」。

あれは一体なんでしょうね…本当に困った顔だから説得力がハンパない。

視覚的な成功は「ぱるるの顔」も大きな要素…ちなみに絶賛したいのはラストの表情ですよね。

これはまた後ほどふれることにします。


さっきまで凄い天気良さそうだったのに、急に雨になる演出は観ていてノイズ。

「びしょびしょに濡れたぱるるが舞台を止めに入る」という画は確かに欲しいけど、

だったら人形作家の家に行く時にもうちょっと曇り空とかの天候悪い画にすれば良かったのに。

まあそんな大きなノイズではありませんが、ちょっと気になってしまいます。


この映画の性質上「ネタバレ」というものはないかな、と思うのでズバリ書いてしまいますが、

今回の映画で襲ってくるのは「人形」であって、その人形は「器」なんだと。

作った人や所有者、関わる人などの色んな人の感情が器に入ることで、人形に感情が芽生える。

その人形が「嫉妬」などの感情で満たされたため、襲ってくる…わけなのだけど、

せっかく人形を「器」としたなら、香織が吸い取られる時にごめんねと「沙羅に対しての後悔」していたのだから、

それを吸い取った人形はぱるるを追い詰めた時に、

その香織の感情が少し作用するとかあっても良かったんじゃないかなと。

まあそんな1人の感情では影響しないぐらい多くの負の感情で満たされていたのだろう。

そもそも、人形作家の長女が求めているものが「若さ」とかなのだろうか?

親父もあれは娘じゃないって言ってたから違うんだろうけどね。

あれは親父や妹達が「もっと生きて欲しい」って思った感情を受け取って、

人形が「生きたい」という感情に染まったのかな?

だったら別に妹達を襲わなくても良いとは思うけど。

ちなみにちゃんと女性からしか生気を吸い取ってなくて、男性は血を出して死んでいるという演出がある。

せっかくなんだから、あの人形作家の長女を「面倒見の良い姉」にするんじゃなくて、

すっごく「美貌に執着していた意地汚い女性」ってことにした方が、

物語としてはスッキリしそうなんだけどなあ。


最後にぱるるがその人形をやっつけるという展開になります、

それがなんと物理攻撃!!

物理攻撃で倒せるなら今までなんとかならんかったのかって思わせてしまう。

ただ、この物理攻撃のシーンは凄く良いシーンで、

「ちょうだい、ちょうだいって…あげないんだから!」っていうセリフから、

「あのぱるるが成長した!」っていう姿が見れる。

あの一言は確かに説明っぽく、時としてダサく聞こえてしまうのですが、

あのシーンがあるかないかでは、全然その後の映像の捕らえ方が変わってしまう。


結局、人形は人間の「嫉妬」のメタファーなんでしょうね。

事件後に全く違う撮影をしている「乗り越えたぱるる」を密かに見ている人形。

これは色んな人がぱるるに嫉妬しているという事であり、

その視線をぱるるも感じながら、「それでも私は前に進む」という力強いラストシーン。

あの時のぱるるの顔、良い。

あんな苦しい決意みたいなものがセリフなしで表現できるって凄いですよね。


…と、こんな感じで、ホラーとして「恐がるために観るとちょっと中途半端」かなって気がしますが、

物語としては考えさせる内容となっています。


結局悲劇の原因は「人の念」なんだなあと思うと、

「本当に恐いのは人間」っていう王道ホラーなのかも知れません。

でも本当に、ラストのぱるるの顔が観れただけでも価値がある作品だと思います。


それとフィルムの質感はやっぱいいなって思いました。

今となってはフィルムで撮影ができるってだけで大きいバジェットなんだろうけど、

この質感はデジタルが圧倒的に多い世の中だけど大事にしてほしい。


あ、あんま「劇場霊」ってほど劇場は関係無かった。

確かに劇場には嫉妬などの感情は渦巻いているんだろうけど、

別に劇場に限定しなくてもよかったんじゃないだろうか。

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2017年04月22日

映画「コープスパーティー Book of Shadows」の感想…続編でも上手さが見える出来。

今日は映画「コープスパーティー Book of Shadows」の感想です。

ついにこのブログの「映画」カテゴリも100まで来ました。

記念すべき100タイトル目に何故この映画「コープスパーティー Book of Shadows」なのか。

…実は特に意味はない。

昨日、感想を書いた映画「イースターナイトメア〜死のイースターバニー〜」と同じタイミングでレンタルしたDVDが6枚あって、

今日の気分でこのタイトルを観たというだけで、たまたま、である。

まあ前作の映画「コープスパーティー」の感想は、とても良作なホラー映画。

監督や脚本、出演キャストも変わってないので期待ができます。

そう、「シリーズもので監督が変わる」って要注意事項ですからね。


今回もレンタルDVDでの鑑賞です、アンリミテッド版です。



映画「コープスパーティー Book of Shadows」は2016年公開の山田雅史監督作品。

すでに触れていますが、前作の映画「コープスパーティー」から引き続きの監督。

個人的にその前作は「構成がうまい」と思いました。

ゲームが原作なので元々あるストーリーだとは思いますが、

それを映画にするに当たって、どういう風にみせるかってのがうまくいっていた。

あと原作のイメージを大事にしてるんだなってのが伝わって、良い監督さんだなと。

その山田雅史が引き続き監督してるのでとりあえずは一安心ですし、実際良かったです。


こちらも先に書いてしまいましたが、キャスティングは前作と同じ人が出ている嬉しさ。

ハリウッド映画とかで続編で人が変わっていたりするとちょっとガッカリしますもんね。

主演は中嶋直美役の乃木坂46生駒里奈。

前作では彼女の持ってる不思議な空気が良かったのですが、

今回はもうちょっとしっかりした役になっていて、

「前作のあんな悲惨な事」を経験して成長したのかなとか勝手に都合良く解釈。

篠崎あゆみ役の前田希美ですが、こちらも前作の経験により成長した感じがあって、

続きで観るとなんかそこら辺も続編ならではの楽しみ方ですよね。

持田哲志役の池岡亮介ですが、なんとなく前回のジャパネット感がなくなった気がする。

いや、いらないんだけど…後ほど触れると文字数が多くなりそうなので先に書きますが、

彼は硫酸で反撃した後どうなったのでしょうか…まあ最終的にはああなったんですが。

今回からの新キャラクターで霧崎凍孤役に石川恋が登場。

石川恋といったら書籍の「ビリギャル」で有名になった感がありますが、

あのボディが披露される事は残念ながらこの映画内ではありませんでした。

そして新キャラクターの刻命裕也で登場の青木玄徳。

今回のキーマンでもある役ですが、彼の顔芸は評価できる。

実は「仮面ライダー鎧武/ガイム 」の戦極凌馬役の彼ですが舞台で多く活躍されています。

只者ならぬ感じは今後期待できるのではないでしょうか。

同じく新登場のキャラクターであゆみの姉の篠崎ひのえを演じるのは欅坂46の石森虹花。

全く知らなかったのですが雰囲気は凄くあって何か気になる感じはありました。

その他、やっぱ前作から出ている人にはなんか愛着があるので、同じ人が出てくれてるのは本当に嬉しい。


ストーリーは完全に前作の続きになるので、この映画から観るってのはお薦めできないし、

作りとしてもほとんど補足はないので、観るならば前作の映画「コープスパーティー」は必須。

前作の惨劇から生き延びた、中嶋直美と篠崎あゆみだが、

世の中からは事件で無くなった人の存在そのものが無かったことになっていた。

それぞれ負い目のある2人だったが、あゆみの姉ひのえが調べていた資料を偶然あゆみが発見し、

1度だけ過去に戻れることが分かる。

その力を使いあの惨劇をやりなおそうと過去に戻った2人だったが、

それは新たな惨劇の始まりだった…という感じです。


映画「コープスパーティー Book of Shadows」の感想を結論から言うと良かったです!

前作が良かったし同じキャストと制作陣なので大丈夫だろうとは思っていましたが、

続編で大失敗の映画「ハロウィンナイトメア2」とかあったし…。

今回も観てる人を飽きさせない展開の構成は素晴らしいし、

原作リスペクトのグロさというかファンサービスも忘れてないのは良い。

始まって早々に1人が殺やれるのだけど「そんなに臓器でるか〜!!」ってツッコまざるおえない。

素敵です。


前回はゲーム的に「目的」が出てきてストーリーを楽しめましたが、

今回は1度やっていることを繰り返すのだが、前回とは違いうまくいかないという展開で、

いったいどうしたら良いのかと翻弄するなかでの「人間の邪魔者」の存在、うまくいってると思います。

前作は特に篠崎あゆみの恋心が足を引っ張るというか、ラストの状況につながる上手い展開でしたが、

今回は全く違う人間の邪悪な部分が多くの人の命を奪ってしまう訳で。

なにかの映画の感想でも書いた気がしますが、ホラー映画では襲ってくる何かからの恐怖と同時に、

人間同士の足の引っ張り合いは見所の1つ。

100分弱ぐらいの尺の長さで良いバランスでこういう要素が入っていてとても良いです。


展開は何も知らずに観た方が絶対楽しめると思いますので、ストーリーにはふれません。

前回の終わり方からも分かると思いますが、ハッピーエンドにするような映画ではないとだけ言っておきます。


細かいところのツッコミとしては、一刻も早くやり直したかったと考えれば悪い訳じゃないけど、

あゆみも何か姉に相談してから実行しなさいよって思ってしまう。

そして、結構重要なアイテムなのにさちの骨が無い事に何故起きた時に気づかない!!

まあそれは良しとしても、あの骨を噛みたくはないなあ…それが使い方なら仕方が無いが。

アイツの首を切ったのがアイツだとしたら何で切ったのか?

あのナイフで切るのは結構大変だと思うんだけどなぁ。

そしてそのアイツが殺される時に確かに上に振り上げた斧だったが、

首に刺さったときには横からという…まあ別に良いんですけどね。


2作通してみて生駒里奈の主役感ってのは本物だなって思った。

独特な雰囲気の彼女ならではの存在感だと思うので、また彼女の映画は観てみたいなって思わせる。

もちろん、そうみせる映画そのものの出来の良さもあってですが。

やっぱ物語というか「スジ」って大事だよ。

ホラー映画でも主人公ってのは途中で殺されることはほぼないのだけど、

それでも全く危機に直面しない…それじゃあ恐くないよなあって。

そうみせないってのはやっぱ脚本がうまくなかったなあ…って、昨日感想を書いた映画と比べてみたりした。


まあいろんな映画があって面白いですよね。

面白くないのが面白いってこともありますし。

100タイトルとか感想を書いているみたいですが、

その映画100本に何があるのか書いた自分でも言えない訳だし。

いつかも書きましたが、その時に観た感想は面白くないとかでも、

また違ったときに観たら面白いってこともあるだろうし…映画の感想ってそんなもんですよね。

その感じ方の違いが何なのかってのを考えるのもまた面白いですし。



中嶋さんみたいになれるかな。

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2017年04月21日

映画「イースターナイトメア〜死のイースターバニー〜」の感想…ホラー映画で主人公が危機に瀕しないのはいかがなものか

今日は映画「イースターナイトメア〜死のイースターバニー〜」の感想です。

この映画は以前感想を書いた映画「ハロウィンナイトメア」などのナイトメアシリーズの第4弾の作品。

第1弾の映画「ハロウィンナイトメア」は最初ちょっと舐めてたのだけど凄い完成度が高くて良い映画だった。

そしてこれは期待のできるシリーズだと意気揚々と観た第2弾の映画「ハロウィンナイトメア2」がクソみたいな映画で、

前作の足をひっぱる続編ってなんやねん、ってとても腹立たしい思いをしました。

その次に映画「バレンタインナイトメア」というナイトメアシリーズ第3弾が出ているのですが、

自分が行くレンタルDVDショップには何故かこの第3弾が置いていない。

なのに第4弾である映画「イースターナイトメア〜死のイースターバニー〜」があったので、

ついつい借りてしまった…という感じです。

という事で、今回はレンタルDVDにて鑑賞です。



映画「イースターナイトメア〜死のイースターバニー〜」は2016年公開の平波亘監督作品。

平波亘監督の作品を他に観ていないのですが、多くの作品で助監督として活躍している方。

画の作りなどは丁寧に作っている感じはありました。

映画全体の出来は…また後ほど。


一応原案はフリーゲーム「The Rabbit House」という事で、

「ハロウィンナイトメア」や「DETHFOREST 恐怖の森」と同じ様な感じなのかな。

ただ、話は全然違う様で、映画のため「イースター」に強引に寄せている印象。

ナイトメアシリーズなので、「なんちゃらナイトメア」にしたかったのは分かるけど、

原案要素をもうちょっとうまく使えば良かったのになあと思います。


キャストですが主人公の鈴谷佳奈子を演じるのは都丸紗也華。

グラビアアイドルでもある彼女ですが、

ダンスもやっていただけあってダンスシーンは映画とは別に観ていたいなあと。

ボディラインの美しさは全く関係ないシーンでも伝わってきて、

こりゃ男どもが注目するのは仕方が無いって思ってしまいます。

佳奈子の友達めぐみ役はアイドル仮面女子のメンバー川村虹花が演じています。

まあ一応ファンのためにというか1シーンだけはしっかりアピールできたのではないでしょうか。

同じく佳奈子の友達のやよい役は春川芽生。

最初観たとき、にしし?って思ってしまったのですが…似てません?

最後の「私は絶対殺されない」って言って走り出すのって死亡フラグだなぁ…あ、ネタバレ。

謎の少女を演じるのは阿知波妃皇。

彼女が一番存在感を出していたのではないだろうか。

かわいいんだけど、何か不穏というか…まあそういう風に撮っているって訳だけど。


簡単に映画「イースターナイトメア〜死のイースターバニー〜」の話を書くと、

ダンスに打ち込む佳奈子だが、誰かに見られている感じがしていた。

どうもダンスの指導にあたっているコーチが怪しいのだが、確信はない。

そんな中、次々と謎のイースターバニーに襲われる人が出る。

いったいこのイースターバニーは何者なのか、そして佳奈子の前に現れる謎の少女は何者なのか。

…みたいな感じかなぁ…うまく書けないけど。


「ハロウィンナイトメア」シリーズと同じくだいたい1時間の尺。

観やすい時間になっているのはありがたいところ。

予算もそんなにかけられないんだろうなってのは分かりますが、

それでも「安物感」はそんなに出ていない。

それは先にも書いた様に画の作りは丁寧にしているのと、

音はしっかり違和感のないように収録している点。

当たり前と言えば当たり前なのですが、予算のない映画だとここら辺が疎かになりがち。

ストーリーやアイデアがよくても、そういう基本が出来てないと、

作品の出来が著しく落ちてしまうものです。

で、そこら辺をクリアしたこの映画「イースターナイトメア〜死のイースターバニー〜」は良い映画なのか、

というと…残念ながらそうではない…と。


まず、一番問題なのは「スジ」がよく分からない。

ネタバレになるので詳しく書きませんが、

みんなを殺していた「イースターバニー」を操っていたのはアイツでしたってのは良いんだけど、

結局どういう事?

佳奈子の不利益になる存在を消すってのは良いとして、

「別に不利益じゃなくね」って人まで殺してるんですが…イースターパーティーに来た人は流れ玉が当たったか。

映画の冒頭に「イースターバニーは裁判官」って言うんだったら、

良い人は襲わない、悪い人は襲うという審判がある設定じゃないと活きてこないような。


あと映画「ハロウィンナイトメア2」の時も書いたのだけど、

映画「ハロウィンナイトメア」の良かった点は「ハロウィンの日」というタイムリミットがあって、

その日までに事件の真相、そして「どうすれば生き残れるのか」という情報をつかむため頑張る。

映画「リング」とか、そこら辺がうまく作られてるけど、迫りくるタイムリミットにハラハラするのであって、

「ハロウィンと関係ない日」にも殺人が始まったらタイムリミット感がない。

今回もイースターナイトメアなら、毎年イースターパーティーの時に殺戮が起きるで良いのに、

関係ない時から次々と殺されていく…というか行方不明になっていくので、

あと何日とか表示されても、それってなんか関係あるんだっけって思ってしまう。

…と、なんか「イースター」という設定が活かせてないのが勿体無い。

なんかそういうところの物語というか「スジ」が微妙だったなあ。

そして結局、兄の描写がなんだったのか分からない…自分の理解力がないのだろうか。

という訳で安っぽさが出ないように丁寧に撮影している感じはするものの、

「スジ」がスッキリしないしうまい展開でもないので、映画全体としては微妙かな。

アイドル映画として観るなら都丸紗也華の綺麗さとか美しさは伝わったので成功なのかもしれないが。


さて、細かいところを書いていくと、

まず映画がはじまって兎が死んでいるのを主人公の佳奈子が発見。

そこで「かわいそう」と言うのだけど、1人の時にかわいそうとは言わないよなぁって。

そういう演出は違和感があるので控えた方が良いと思います。

そして、その後に兎を埋めるのだけど、埋めるというよりはそこら辺の葉っぱをかぶせる行為。

なんだかなあ…もうちょっとちゃんと埋めてよって。


そしてイースターパーティーまでに殺されるヤツはみんな、

森みたいなところに行くんだけど、あそこは何?

きっと意味は無いと思うんだけど、毎回殺される時にあの場所に行くと思うとちょっと笑えてしまう。

殺されてもその後騒ぎにならないので、みんな行方不明みたいな扱いに。

「連絡してもつながらないんだよね〜」ぐらいの周りのリアクション。

さすがに友達が音信不通だったらもっと心配するだろう。


で、この映画の「スジ」が微妙ってのが一番の問題なんだけど、

さらに致命的な事があって「イースターバニーが恐くない」という事。

ホラー映画の面白さって映画を「観てる人が恐いって感じる」という要素は大事だと思う。

この映画「イースターナイトメア〜死のイースターバニー〜」は、その要素がほんとうに薄い。

その理由として、「主人公の危機がない」という事。

ネタバレはしないように書きますが、映画を観ている人は基本的に主人公に感情移入をするもの。

どれだけ周りの人が危機に遭遇しても、そんなにショックは受けない。

設定の問題なんだけど、もうちょっと脚本を頑張ればそこら辺はなんとか出来そうな気がするんだけどなあ。

さらに人を殺すイースターバニーの動きが基本的に遅い。

攻撃は基本的に「噛む」の1つ。

イースターバニーから逃げる時に確かに後ろにいたはずなのに逃げた先の階段の下にいたり、

不気味な感じは演出しているけど、基本的に「遅い」ってのは恐さが半減する。

ゴキブリって早いから嫌ってあると思うんですよ。

カブトムシがめっちゃ早くて家の中をかけまわってたら多分嫌ですもん。

…っていうね。



まだ先にも書いた様に第3弾の映画「バレンタインナイトメア」は観てないのですが、

この感じだと第1弾の映画「ハロウィンナイトメア」が一番良さそうだなあ。

なんでシリーズって参考にできる良作があるのに、ダメになっていく傾向があるのだろうか。


おまけのどうても良いところとして、家の電話を「もしもし」って出るなよ!とか、

せっかく屋上で都丸紗也華に抱きついたあの男!

あれ、ちょっとセクシーな展開になるのかって思ったら、なに簡単に投げ飛ばされとるんだ!とか、

あんなに露骨につけられるって逆に凄いとかね。


と、ここまで書いておいてなんですが、

このシリーズは60分程度で毎回観られる手軽さは結構好きです。

なにより第1弾の映画「ハロウィンナイトメア」は本当に良い映画だったので、

続くシリーズも期待したいんだけどなあ。


そうそう、レンタルDVDの予告が今回もやっぱり謎の韓国ドラマ予告の連発。

1つや2つなら何も言わないけどどんなけ韓国ドラマの予告やるねん!

って、映画が始まる前にツッコまさせてくれる安定の予告が観られます。

イースターナイトメア ~死のイースターバニー~ [DVD]






2017年04月20日

アニメ「四畳半神話大系」を観た。

昨日は映画「夜は短し歩けよ乙女」の感想を書いたのですが、

同じ原作者の森見登美彦の作品である「四畳半神話大系」がアニメ化されていて、

姉がさっそく「dアニメストア」で全話観れるからと勧めてくるのでした。



このアニメ「四畳半神話大系」も映画「夜は短し歩けよ乙女」の湯浅政明監督作品。

というか「夜は短し歩けよ乙女」のパンフレットを読むとほぼ同じスタッフで作っているそうな。

ただアニメ「四畳半神話大系」は2010年に放送されていたので、

7年もの時間が空いているのですが、そこら辺は映画「夜は短し歩けよ乙女」をパンフレット読んでいただければと思います。

全11話なのですが、このアニメ「四畳半神話大系」も1冊の小説が原作。

つまり「夜は短し歩けよ乙女」も同じく全11話ぐらいで描いてもおかしくない物語だったのかなと思うと、

映画1本にまとめた構成の力は凄いなと脚本の上田誠に脱帽。


まあ映画「夜は短し歩けよ乙女」は置いておきまして、アニメ「四畳半神話大系」の話を。

全11話もあるおかげで異常なスピードでの展開という事はさすがにありませんが、

ちょっと特殊な作りのアニメであるのは間違いない。

なんとほぼ毎回、入りと終わりが同じ話が繰り返されるのだ。

大学生の主人公「私」がどの部活に入ってどんな結末になるか、

その際に別の選択肢を選んで入ればと言って時計が巻き戻るところで1話が終了。

次の話になると、部活を選んでいるところから始まって前の話とは違う部活を選ぶという構成になっています。

毎回繰り返すのだけど、少しづつ話が進んでいるというか最終的につながっていくというか、

こちらもうまい話の展開でした。


確かにこのアニメ「四畳半神話大系」を観てから映画「夜は短し歩けよ乙女」を観た方が、

登場人物に愛着があったり世界観に入り込める感じはありました。

ただ、直接的な関係はないのでどちらを先に観ても問題なく楽しめます。

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2017年04月19日

映画「夜は短し歩けよ乙女」の感想…ぱっとみは独特の世界観だけど王道の成長物語がしっかりと軸にある

今日は映画「夜は短し歩けよ乙女」の感想です。

久々に劇場で映画を観てみました、時々書いていますが映画は本来劇場で観るもの。

いや、家も良いけどやっぱり劇場でみたい!

作り手もほとんどが映画館で観ることを想定して作ってるものだし。

しかし、なかなか田舎に住んでおりますので大変なんですよね…映画館まで行くのが。

ただ109シネマズから今月映画観ないとポイントカードのポイント失効するからってメールが来たので、

何がなんでも今月中に映画館に行かねば、という状況でした。

観たい映画は色々ありましたが、以前記事でも触れた有給消化中の姉に、

良かったら映画館に行く?って声をかけたところ、この映画「夜は短し歩けよ乙女」が観たいと要望が。

正直、全く興味の無かったタイトルなのですが、

まあこういう自分では決して選ばない映画が新しい出会いな気もしたので、姉とこの映画を観る事にしました。

という事で、映画「この世界の片隅に」以来の劇場鑑賞でした。

109シネマズでは映画「何者」以来という事で、確かに6ヶ月…ポイント失効の月でした。



映画「夜は短し歩けよ乙女」はただいま劇場公開中の湯浅政明監督作品。

前作の映画「マインドゲーム」はアニメに詳しくない自分でも知っている作品ですが、

そこから13年ぶりの劇場作品になるそうな。

まさに「独特の世界観」という言葉がふさわしいとは思いますが、

まったくノーガードで観てみたら開始早々に強烈なストレートパンチをくらった気分でした。

このブログだと新海誠監督の映画「君の名は。」とか細田守監督の「時をかける少女」とかの感想で、

それぞれ画が綺麗とか動きが良いとか言っていますが、

そういった映画とは全く異なるアニメの質というか…独特の世界観、

言い換えると「これ作った人はまともな人じゃない」って思った。

最初に飲み物を飲んだ時のゴクッてなる感じ、あれが自分にはストレートパンチでした。

今時こんな映像表現があるのか!って古さを感じながら、

実はそれは全く新しい映像表現の1部だったという。

これについては言葉ではうまく説明できないので、

とりあえずそういう感覚だけでも観る価値はあります…まずは観てください。


原作は森見登美彦による同名の小説で、自分の姉が読んでいて好きな作品だったそうな。

それで「あの話を映像にしたらどんなのか観て見たい」って言っていたのですが、

自分は原作を読んでいなかったので、あんまりその言葉の意味が分からなかった。

しかし、映画を観終わった今となっては逆に「どんな文章なんだ!」って気になります。

いつでも姉は本を貸すと言っていますが、なかなか活字が苦手なもので…またいつか…。


主人公の先輩役の声優は「あの」星野源、今や人気者になりましたね。

以前、映画「地獄でなぜ悪い」でも星野源にはふれていますが、良い役者だと思います。

最近は人気が出すぎてなんだかなあと思う感じもありますが、

その星野源が声優やったらどうなんだって思ったら…全然良かった。

というか全く星野源って気にならなかったぐらい自然に思った。

もちろん、もう1人の主人公である黒髪の乙女とのバランスだと思うのですが良かった。

そして、その黒髪の乙女の声は花澤香菜。

なんとあの映画「言の葉の庭」の雪ちゃん先生の声の人。

本職の声優さんなのでさすがとしかいえませんが、この世界観を壊さないって当たり前だけど凄いです。

他にもロバートの秋山とか、観たアニメでいうと「斉木楠雄のΨ難」の斉木楠雄の声の神谷浩史など、

そうそうたる声優陣が出ていると姉のお墨付き。


今回もちゃんと劇場用パンフレットは買いました。

基本的に映画館で映画を観たものは買う様にしています。

それを読むと原作は四季を巡る1年の話らしいのですが、

映画だと1夜の出来事になっているためスピード感がハンパない。

話の展開もそうですが、画の情報量も含め処理速度が限界超えそうな感じでしたが、

物語がうまく作られているので、あ、ここにその話が活きてくるんだなってのが分かると、

とても爽快感があり観ていて気持ち良い映画でした。

まだ映画館で公開中なので話の展開を書いてしまうのは勿体無いので、

まずもって面白い映画なので観て欲しい。

面白いってのが映像表現としての面白さはもちろんなのですが、

先ほども書いたみたいに展開が早いにもかかわらずうまく絡み合った話が最後にスッキリする物語の構成。

これは「うまい!」と言わざるをえない。

ほんと映画「テラフォーマーズ」にもこんな感じの物語のうまさがあったらなって。

いや、全然違うジャンルなので単純に比べることは出来ないのですが。

結局、映像とか独特の世界観だし、ものすごく展開の速い特殊な映画ですが、

物語の大きな見方として「乙女」と「先輩」という主人公の成長物語というシンプルな話が軸。

これがブレてないししっかり作られているので観終わった時の達成感は凄く良い。


自分ひとりだったら絶対観てない映画だったので、凄く得した気分になりました。

風邪はこじらせても、孤独はこじらせてはいけないんだなって肝に銘じよう。


あと「偽電気ブラン」飲んでみたいですね〜。


そう言えば劇場で劇場来場者特典その2の「夜は短し歩けよ乙女 銀幕篇」もらえました。

どうも劇場来場者特典その1は「先輩」から「乙女」への手紙だったようで、

この「その2」は、その手紙に対しての「乙女」から「先輩」への手紙。

え〜、「その1」が気になるじゃないですか〜。



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2017年04月18日

映画「テラフォーマーズ」の感想…やらなきゃ良かったな〜って観たから言える

今日は映画「テラフォーマーズ」の感想です。

最近テレビでは映画「無限の住人」のCMを見かけます。

観てないので作品についてどうこうは言えませんが、

押し出し方が「1対300」とか言ってるんだけど、

「無限の住人」ってそういうところがウリの話じゃないんだと思うのだけど…ね。

まあ宣伝というかプロモーションについては配給が勝手にやってるものだけど。

で、以前も記事で映画「無限の住人」は映画「テラフォーマーズ」の三池監督じゃだめだ、

映画「るろうに剣心」の大友監督にしろってネット記事のコメントがあって笑った、という事を書きましたが、

そう言えばまだ映画「テラフォーマーズ」を観てなったなぁと。


映画の批判は観てからしろ!といつも書いてまして、

観てもないヤツがあれはダメ、これはダメとか言ってるのには腹がたつ。

ちゃんとレンタルDVD代金を払って鑑賞した自分だからこそ批判をする資格がある。

…って、なんか批判する気、満々みたいになってしまった。

まあ、とりあえず映画は観てから批判しろ!ってのは言い続けたい。

ちなみにレンタルDVDでの鑑賞ですが、まだ準新作だったためちょっと高かった。



映画「テラフォーマーズ」は2016年公開の三池崇史監督作品。

三池崇史監督作品は結構多く観ていますが、なんと言っても監督作品が多い。

そんなにハイペースで撮ってるだけでも凄いとは思う。

しかし、意外にこのブログでは感想を書いていなくて映画「喰女」だけだった。

その時にもチラッと書いたのだが三池崇史監督は見た目はヤクザみたいなんだけど、

根は凄く真面目というか勉強熱心な人なんだと思う。

色んな映画…特に売れてる映画はしっかりチェックしていて、

そこに使われている表現方法とかを割りと露骨に使ってみたりとか。

三池崇史監督作品の楽しみ方として、

ああこれはこの映画からインスパイアされたんだなって考えるのも1つなんじゃないかなと。

個人的には好きな監督ではあります、が、三池崇史監督作品全て良いかというとそうでもなくて。

まあ当たりハズレは激しい様な気はします。


映画「テラフォーマーズ」は原作はいわずも知れた同名のマンガ。

実は1巻から最新刊までKindleで購入しています。

そんなに熱烈なファンって訳ではないのですが、

世の中で「テラフォーマーズ」が注目を浴びた時に乗っかった感じです。

1巻を読んだら続きが気になって、その後も買い続けたと。

マンガ版は途中でだらっとした展開に読む止め時を失った…というのが本音で、

使命感で続きを買っている感じもあったが、最近またちょっと盛り返してきたかなって思います。

ただ、正直この映画「テラフォーマーズ」の感想においては、

原作を知らない方が楽しめるんじゃないだろうかと思う。

また後ほど書きたいと思いますが、原作は良かったのに…という気持ちが少なからず出てしまうから。


キャストですが主演は小町小吉役の伊藤英明。

三池崇史監督で主演が伊藤英明と言えば映画「悪の教典」でしょうか。

あの「エクセレント」はエクセレントだったなあと。

筋肉の感じは良いのだけど、原作の小町小吉のイメージを持っていると、

伊藤英明ではないんじゃないかと先入観があったし、結局それを覆すほどではなかった…。

ヒロインの秋田奈々緒を演じるのは武井咲。

ネタバレになってしまいますが、原作通り始まって早々にサクッと死ぬためほぼ活躍なし。

…と思いきや、まさかの展開が待っていた。

まあCGなので演技がどうこうはないんですけどね。

今回は原作と登場人物が変わり、オリジナルキャラクターの武藤仁を演じるのは山下智久。

原作ではティンというタイ人だったが、日本人という設定になったので、

それが山Pであってもオリジナルなんだからハードルは下がりそうなもの。

しかし日本人なはずなのに何故かちょいちょい英語(?)を話す不思議設定。

日本人で日本語が話せるならノイズにしかならない様な気がするのだけど。

他にも 麻里子様とか出てますが…まあいっか。

あ、本多博士役の小栗旬は評価したいと思います。


さて、映画「テラフォーマーズ」の感想ですが、結論から言えば「やらなきゃ良かったな〜」です。

何度も書きますが、これ、観たから言える感想ですからね。

観てもないヤツが言うのは止めてください。


まあ結論はそんな感じですが、

何が一番の問題なのかと言うと「ヴィジュアル」なんじゃないかなと。

頑張って原作に寄せてるのは分かるんですが、

パッとみの画に乗れないと、どれだけ映画向けに話を整えていても厳しいと思う。

逆に言えば最近の邦画なんてパッとみの印象だけで高評価とかもらってたりして。

まあそれだけじゃいけないって話なんですけどね、大友監督さん。

で、この「ヴィジュアル」の問題に対して乗り越えられない作品は実写化に向いてないって事だと思うんですよ。

スーツのなんか滑稽感もですが、CG全開の火星の景色もなんだかなあと。

そういう意味で「やらなきゃ良かったな〜」って感想にたどり着きました。

「ヴィジュアル」の話をするなら「ジョジョ」よりも「テラフォーマーズ」の方が難易度あったと思う。

まあ「ジョジョ」は「ジョジョ」で別の問題があるんですけどね。


という訳で乗れない「ヴィジュアル」で一気にハードルが上がってしまい、

しかし「1.スジ 2.ヌキ 3.ドウサ」という様に、スジが良ければまだ映画としていけるの可能性はある。

ここは三池崇史監督を褒めたいところですが、

結構映画向けに原作とは話を変えている部分がある。

特に原作とは違って登場人物は日本人、そにともない日本政府というか国内のプロジェクトに変えている。

あくまでも「原作とは別の話」ですよ〜って物語の設定には好感が持てます。

映画「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」もせめて登場人物をオリジナルに変えていればもう少しスムーズに受け入れれたと思う。

キャストのところでも褒めた小栗旬は名前こそ本多晃だが全くの別人。

原作のイメージを抑えればこういうキャラクターに改変してしまうのも1つの手だと思う。

ただせっかくオリジナルの悪役を作ったのだから、彼が最後にやられてしまう方が、

映画単体としてはカタルシスというかスッキリしたんだけどなぁと残念。

他にも映画向けに変えて良かったところもあるんだけど、

結局なんかスッキリしないってのは原作を知らない人も楽しめなくなってしまってる気がする。


あとは細かい点なのですが、

最初に何年ってテロップが出るのですが、なんかセンスを疑う。

以前、映画「プラチナデータ」の時にテロップのサイバーな感じがダサいと書きましたが、

それと近い…まあ今回はほとんどテロップでないけど、ちょっとビックリしますよね。

映画の始まり方として、伊藤英明と武井咲が警察らしき人達から逃げてるのだけど、

スラム街的なところだってのは分かるんだけど、

もともと狭くて人通りが多いところなんだから普通に車が通る道じゃねえよ!ってツッコミ。

セットも作って撮影も大変だったと思うけど、映画始まって早々に「あ〜」ってなりました。


さっきは褒めた小栗旬ですが「イーネ!」とかぶっこわれた感じは本当に良いんだけど、

映画中盤とかに火星でホログラム的なもので艦内を動き回るんだけど、

「これは無理じゃね」って観てる時に冷静にさせてしまうのが勿体無い。

ホログラムなのに飛んだ時に音とかするし。

ドローンとかも飛ばしてるんだけど、地球から火星のドローンが動かせるんだったら、

もっと別の方法で色々なんとかできるんじゃねえのって思ってしまう。


「アース」はちょっと笑ったけど、結局ゴキブリに効かなかったという事は商品効果的に良いのだろうか?


あとゴッド・リーが戦うシーンですが、雰囲気のための砂嵐がいるのかどうか。

その時だけ砂嵐って映像表現としてどうなんでしょうか。

火炎放射の映像にしたら微妙だった感もなあ。


ゴキブリの波ってシーンですが、

まあ別にいいんですがあの状況で外に出たら掴むところとか体を縛っておくとかしないと、

普通にゴキブリの波に持ってかれますよね…。

てか、そんなけ早い速度だったらゴキブリの波がなくても車の上に立っていられないと思うが。

篠田麻里子と太田莉菜が持ってかれない理屈が分からない。

なのに車が地面に衝突すると吹っ飛ばされる不思議。


ヤクザの演出は三池崇史監督の悪ふざけな部分ですよね。

まあブレイクとしてあっても良いかも知れないけど、面白くはないです。


映画オリジナルの展開として、ちょっとキャストのところにも書きましたが、

武井咲がちょっと活躍するシーンがあります。

ただ、これ一歩違ったら伊藤英明達もろともじゃねえか!!

結果的に「助けた」とか捉えられてますが、ほんと全滅の瞬間だから。

そもそも鱗粉って爆発するの?

まあもしかしたらそうなのかも知れない…ってことにしておこう。


という訳でね…映画「テラフォーマーズ」の感想をまとめると、

映画として成り立たせようと頑張ってる部分は確かにある。

設定を変えて登場人物を変えた、オリジナルの悪役を作ったのは良い部分だと思う。

ただ、パッとみの画に説得力が出せなかった、1つの話としてスッキリしないのはダメだと思う。

悪役が逃げ切るのどうかと思うけど、ゴキブリのアイツにはトドメ刺せよ!

アイツに仲間殺されてるじゃん!!

この映画単体でアイツにトドメを指さない理由はなに!?

みたいなね…。

まあ悪役に弾丸が届かない理由も分からないとかスッキリしないしなあ。


そんな訳で、「やらなきゃ良かったな〜」って。

何度も書きますが、ほんと観てないヤツは言う資格ないからな!!

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2017年04月17日

ビデオカメラ「HXR-NX3」を使った感想

今日は仕事でビデオカメラである「HXR-NX3」を使った。

Blackmagic Pocket Cinema Cameraとかで撮影した後だと、

やっぱ「ビデオカメラ」って使いやすいわ〜って気持ちになれる。



AVCHDという規格があまり好きじゃないのだけど、まあこれも時代の流れ。

データ容量を抑えるためにビットレートを低く目にすると、

これって業務機なのかって思うぐらいに微妙な画になってしまう。

基本的に制約がないんだったら最高画質で撮影するのがオススメ。

あとあと管理しようと思うとデータは軽い方が良いんだけどね。


使い勝手は従来のSONYのビデオカメラと基本は変わらない。

正に「ビデオカメラ」っていう機種。

記録メディアがSDカードになって便利なのは間違いないし、

AスロットとBスロットで別々に操作ができるので、

本体1つでバックアップも取れるというのは嬉しいですね。


ズームしても画質が荒れないとかまあそれなりに嬉しいかなって思う時もありますが、

一番問題だなと思うのは「フォーカスアシスト」がない事。

こういう形状のビデオカメラはファインダーで撮影するよりも、液晶を見ながら撮影する事が多い。

時間がある撮影なら毎回ピントを合わせるのだろうけど、

こういうカメラって最近ではドキュメンタリー的な撮り方の方が多いような気がする。

そうなるとどうしても「オートフォーカス」に頼る場面が出てくるのだけど、

オートフォーカスは万能ではないのは鉄則。

今までの機種であればオートフォーカスで外れたピントは、

フォーカスリングをさわってピントをもどしてあげることができたのですが、

NX3はこのフォーカスアシストの機能がないため、

オートフォーカス中はピントが自分でさわれません。

変わりに液晶をタッチしてオートフォーカスを操作する「タッチオートフォーカス機能」というクソ機能が追加。

民生機ならまだ分かるけど、業務で使ってる人が画面タッチでフォーカスを操作するとこ見た事ないんですが。

なんかSONYって分かってない気がする。

Z1Jのアイリスリングの位置の時から、こいつら分かってね〜ってのは分かってたけど。


そんな難しい事じゃないと思うんだけどな、「フォーカスアシスト」の機能って。

そもそも「タッチオートフォーカス機能」があるから「フォーカスアシスト」いらんでしょって考えた人をチームから外してほしい。

あと、1年で壊れるように設定してる人も…ね。


基本的には使いやすいビデオカメラだと思います。

この1台持ってれば便利だって気もします。

ただ、何か特別な魅力を感じる機種みたいなものではないなあって思います。

ソニー SONY ビデオカメラ NXCAMカムコーダー HXR-NX3 1/3型 フルHD 3CMOSセンサー HXR-NX3






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思いついた事を羅列。 映画「DETH FOREST 恐怖の森2」みたいなくだらない映画が凄い好き。 映画の感想は基本的にネタバレなしを心掛けています。
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