2016年06月21日
応用範囲の広いアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ
今回のテーマはパスタです。
「あ〜、スパゲティね!」
と思われた方も多いと思いますが、それは少し(かなり?)違います。
本来のパスタは「小麦粉」と「水」や「卵」などを練った生地で作るものを言います。
スパゲティは長いので「ロングパスタ」と呼ばれる部類。
マカロニは短いので「ショートパスタ」の部類。
それ以外に、板状のラザーニャ、団子状のニョッキなどもパスタの仲間です。
「それならば、ピザもパスタ?」
と思われるかもしれませんが、ピザはパスタでは無いと思います。
私の理解ではパスタの条件は二つ
・ 小麦など穀物の粉をベースとした煉りもの
・ 茹でてから使用する
日本的に言うなら、「そば」「うどん」はもちろんパスタ。
同じ小麦粉を練ったものでも「すいとん」は茹でるのでパスタの仲間だが、「お好み焼き」は茹でずに焼くのでパスタでは無くピザの仲間。
そのパスタの代表的な調理方法(味付け?)に「アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ」が有ります。
・ アーリオ = ニンニク
・ オーリオ = オリーブオイル
・ ペペロンチーノ = 唐辛子
この三つで味付けしたスパゲティが、イタリア語風にカタカナで書くと
スパゲティ・アッラ・アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ
となります。
スパゲティをフィトチーネやペンネ、リガトーニなど別のパスタに変えてもOKです。
つまり、自宅に
・ パスタの類 (スパゲティ や 俗に言うマカロニなど)
・ オリーブオイル
・ ニンニク
・ 唐辛子 (無ければ一味や七味でもOK)
の四つが有れば出来てしまう手間いらずのパスタが、アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノです。
作り方
1) お湯を沸かす
2) 沸騰したら塩をガサッと多めに入れ、パスタを放り込みます。
アルデンテに仕上げるには、表記された茹で時間より 1〜2分短く茹でましょう。
3) パスタを茹でてる間にニンニクを厚さ1〜2mm程度に切ります。
みじん切りでもOK、好きなように切って下さい。
但し、みじん切りだとニンニクを避けて食べるのが難しくなります。
4) フライパンにオリーブオイルを入れ、切ったニンニクを放り込む
フライパンは暖めず、オイルを入れてすぐにニンニクを放り込むのがコツです。
レシピ本には「フライパンを熱して」と書いてる場合が有りますが、それはフライパンがテフロンで無い場合です。
テフロン加工で無いフライパンは先に熱っして油を入れないとパスタが焦げ付きます。
ところが、テフロンの場合は熱っしなくても焦げませんし、それどころか無暗に熱っするとテフロンにダメージを与える事になるので注意してください。
それともう一つ、
ニンニクはオイルが常温の状態で投入し、弱火でゆっくりと香りを引きだしましょう。
熱い油に入れると、ニンニクは焦げて真っ黒になるので要注意です。
5) ニンニクの香りを引き出すと同時に唐辛子を入れます。
私流は、フライパンの上でキッチンバサミを使い、乾燥唐辛子をチョキチョキと適度な大きさに切って落とします。
乾燥唐辛子は包丁で切ろうとすると飛び跳ねます。
水で戻せば飛び跳ねなくなりますが、まな板に唐辛子の辛さが残ります。
もちろん指にも唐辛子の辛さが残り、その指で目を擦ったり、オシッコしたりすると大変な事になります。(汗)
乾燥した状態でチョキチョキならそういう事故は起きません。
6) ニンニクの香りが出たら、ゆで上がったパスタ以外の物を全てフライパンに放り込みます。
画像クリックで拡大
今回はニンニク、唐辛子以外に「トマトのみじん切り」と「ツナ缶」を入れました。
お湯を沸かし始めてからパスタが茹で上がるまで約10分程度。
この10分の間に具材を切り、フライパンに放り込むまでを同時進行で終わらせます。
具材に火が通ったら茹で上がったパスタを入れて一緒に炒めます。
その時にパスタの茹で汁を適度に入れる事を忘れずに!
ある程度水分が飛んで 「こんなもんかな」 という状態になったら塩と好みに応じて黒コショウで味を整えます。
但し、パスタを茹でる時に塩を入れてますし、炒める時にも塩の入った茹で汁を入れているので、既にある程度の塩味は点いています。
塩は控え目で十分なハズです。
完成したのがコレ
画像クリックで拡大
「アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ じゃ無いじゃない!」
と思われた方が大部分だと思いますが、正にその通りです。
パスタを炒める前に「トマトとツナ缶」を入れなければ、正真正銘のアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノになったわけです。
ところが「トマトとツナ缶」を入れたので、「ツナトマトパスタ」になったわけです。
「アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノは応用範囲が広い」
と言うのは、別の具材をプラスすれば別のパスタになるという事です。
ツナの代わりにベーコン、スライスしたブタバラ肉、ソーセージ、前日のハンバーグの残り。
トマトの代わりにアスパラガス、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、シメジ、ナス、ピーマン。
ツナ缶とトマトに限らずとも自宅に有る食材で幾らでもバージョンを変えられます。
つまり、「アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ」は応用可能なパスタの基礎中の基礎なのです。
乾燥パスタさへ常備しておけば、あとは冷蔵庫の残り素材で色々と楽しめます。
応用範囲が広いばかりか、10分〜15分で簡単に出来てしまいます。
ここでキャベツやブロッコリーなど火の通り難い野菜を使う場合のコツを一つ。
適当な大きさに切ってパスタと一緒に下茹でてしまいましょう。
但し茹で過ぎると美味しくなくなります。
パスタが茹で上がる 1分〜1分30秒前にパスタ鍋に野菜を放り込み、そのまま茹で上がったパスタと一緒にフライパンに移すだけです。
パスタを茹でるお湯には塩も入ってますし、別に鍋を用意する必要も無いので一石二鳥です。
それともう一つ!
食べ始める前に、残った熱い茹で汁(お湯)をフライパンに注ぎ表面の油を流してしまいましょう。
後片付けでフライパンを洗うのが格段に楽になります!(笑)
意外にも応用範囲の広い「アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ」!
しかも自宅の食材で簡単に短時間で出来ます。
外に出るのが面倒な時、忙しい時、最後にもう一品欲しい時などにお試し下さい。
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