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2019年02月17日

【ネタバレあり】『DEATH NOTE』を語る・ストーリー編

夜分遅くに今晩は。
今さらになって『DEATH NOTE』を読み返してみた、「暇人の独り言」管理人です。





読み返したくなった理由に深いものは何もなく、単に「久し振りに見たい」だけだったのですが…
よくよく見てみると今年こと2019年は、同作の第1巻が発売されてから丁度15年の節目でした。



そうした節目を意識したわけではないのに、このめぐり合わせ。
人生というものをやっていると、色々な場面で妙な縁を感じます。










さて、せっかく一通り読み直して楽しんだので、今回からは少しだけ『DEATH NOTE』を語る記事を投稿してみます。
本記事では、ストーリーについて。










ただし、盛大にネタバレを含みますので、ネタバレOKの方のみ、続きを御覧ください。














『DEATH NOTE』のストーリー・導入部



「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」…
そんなとんでもない力を持ったアイテムの名前は、デスノート

それは本来、死神界と呼ばれる世界に住まう死神達の持ち物であり、基本的には人間の手に渡る物ではありません。





ところが、「退屈」を嫌う死神リュークは、退屈しのぎのためにデスノートをわざと人間界へ落としてしまいます。

そしてそのデスノートは、成績優秀な高校生の夜神月(読みは『やがみ ライト』、以下基本的に『ライト』と表記)に拾われました。



偶然目にした通り魔や不良で実験してデスノートの効力を確かめたライトは、その力を使って世に溢れる犯罪者達を殺し続けることで、自分が認めた真面目で心の優しい人間だけの世界(本人曰く『新世界』)を築くべく動き出します。



そうして犯罪者殺しを重ねる中、ライトはいつしか犯罪者達に裁きを下す神「キラ」と呼ばれるようになりました。
ちなみにネーミングの由来は「殺し屋」を意味する「killer」から










そんなライトの前に現れたのが、本名や顔や居場所といった素性が知れないにも拘らず全世界の警察を動かせる程の権威を持つ、名探偵L(エル)でした。



Lはテレビ放送を通じてライトの思想を明確に「悪」と断じると、キラを死刑台へ送ると宣戦布告します。










これにライトが応じ、お互いが「相手を捜し出して始末する」と決心したことから、退屈を嫌うリュークが面白がって見物する程の戦いが始まったのです。















『DEATH NOTE』のストーリー・第1部(キラ対L)




ライトとLはお互いに相手を倒すため、様々な勝負に臨みます。


LがFBIに捜査をさせればライトはデスノートでFBIを葬ったり、Lがカメラと盗聴器による監視を行えばライトはその監視網の死角を突いて犯罪者殺しを行ったり、ライトが大学に進学すればLも同じ大学に入ってライトに揺さぶりをかけるなど、スリリングな駆け引きの数々はいずれも見物です。





高い推理力を持つ天才のLは、早くから「夜神月=キラ」には辿り着いていたものの、最も肝心な物証であるデスノートは押さえられずにいました。


一方のライトも、自身をキラと疑うLから直々に誘われてキラ事件の捜査本部に加入するなど、Lと目一杯接触してはいたものの、やはり最も肝心なLの本名は突き止められずにいました。










しかし、リュークが落とした物とは別のデスノートを持つ弥海砂(読みは『あまね ミサ』、以下『ミサ』と表記)の登場で、状況が変化します。



ミサは、顔を見た人間の名前と寿命が分かる『死神の目』の持ち主であるのに加え、両親を殺した強盗を裁いてもらった経験から、キラを心底崇拝している人物。

つまりライトにとって、うってつけの協力者でした。





そのミサにはリュークとは異なり、彼女に好意的かつ協力的な死神のレムが憑いており、ライトはレムから「ミサを殺せばお前を殺す」と牽制されます。

このため、Lを倒せばミサを始末する気満々でいたライトも、一時はミサの扱いに悩まされました。










ところが、「死神は特定の人間に好意を持ち、その人間の寿命を延ばす目的でデスノートを使用すると自分が死ぬ」存在だったことが、レムにとっての最大の不運。





ライトは故意に、ミサがキラとして捕らえられるよう捜査本部を誘導し、「ミサを生き永らえさせるにはレムがLを殺すしかない」状況を作り出します。





レムはその時になって「Lにもレムにも消えてもらうのが最高の形」というライトの思惑を理解したものの、長い間見守ってきたミサが不幸になる場面を見たくない気持ちは結局変わらず、ついに自身のデスノートにLの本名を書き込んでしまいます。





これにより、ライトは死神レムもろとも、宿敵Lを葬ったのでした。










そしてL亡き後、彼が音頭を取っていたキラ事件の捜査本部は、キラ本人であるライトが牛耳ることとなったのです。
















『DEATH NOTE』のストーリー・第2部(キラ対Lを継ぐ者)



Lが倒れてから、4年後。
ライトはLの座を奪って二代目Lとなり、「警察組織を自由に動かせる立場を得た殺人鬼キラ」となっていました。



ライトは1人2役をこなしてLとキラのいたちごっこを演出し、キラ支持派が多数となる世界を築きつつありましたが、そのキラを倒そうとする者が、なお現れます。










それが、Lの後継者と見込まれる者達の中で特に優秀であった2人、ニアメロでした。



知恵者のニアはキラ対策の特別機関(通称SPK)のリーダーとして、行動派のメロは手段を選ばない犯罪者として、それぞれ別々にキラを追います。





言うまでもなく、ライトはニアとメロを始末するべく、行動を開始。
デスノートによる殺人を重ねてすっかり真正の悪人が板についたライトは、自身に好意を向けるミサをはじめとした協力者すら、利用するだけ利用しては平気で切り捨ててしまいます。



冷徹な知性をもって冷血な行動を重ねたライトは、メロの始末に成功しました。















ところが、そんなライトにも最期の時が訪れます。










ニアが「キラ事件について見せたいものがある」として、自分達SPKとライト達捜査本部の全員で一箇所に集まるよう、呼びかけます。



これは、「二代目L=夜神月=キラ」と見破っているニアが、その証拠を挙げるためのものでした。



当然ライトはその思惑を看破し、ミサに代わる手下としたキラ信者に集まりの場面でデスノートを使わせ、ニア達を殺そうとします。










…が、その手下は失態を犯したために、デスノートを偽物(つまりただのノート)とすり替えられていたのです。










そんなこととは知らず、手下がSPKや捜査本部の者達の名前をただのノートへ書き切った際に、勝利宣言(=キラである自白)をしてしまったライト。





その場でただ一人ノートに名前を書かれなかったのと迂闊な勝利宣言により、「二代目L=夜神月=キラ」の図式が、長らく欺き振り回してきた捜査本部の面々にも知られます。










ここに来てライトは初めて、自分がキラであると、自分を追う者達に向けて明言します。


それとともに、キラの必要性と正当性について熱弁を振るうも、ニアからは「あなたはただの人殺しです」と一蹴された上、ニア以外のSPKメンバーや捜査本部の者達にも理解されることはありませんでした。










ライトは「言っても分からぬ馬鹿ばかり…」とニア達を見下すと、最も口車に乗せられないであろうニアを腕時計に仕込んだデスノートの切れ端で殺そうとしますが、捜査本部の一員から連続で銃撃され、これを阻まれました。





傷だらけになった上、手下もデスノートも失ったライトは、「ライトの味方でもLの味方でもない」と常々告げていたリュークに助けを求めます。











するとリュークは「俺にすがるようじゃお前は終わりだ」とライトを見限り、ライトの名前を自身のデスノートに書き込みました










長年にわたってデスノートを利用し、数多の人間を殺してきたライトでしたが、ついにやって来た自身の今際の際には何度も「死にたくない」と、生への執着を叫びます。










しかし、一度デスノートに名前を書かれた人間の死は、どうやっても取り消せない運命。
無論助かることはなく、「新世界の神」を目指した大量殺人犯 夜神月は、自身が幾度も使ってきたデスノートの力によって死亡したのでした。

















それから1年後。
キラが消滅した世界には、キラが現れる前と同じように、犯罪者達が蔓延るようになっていました。





そして、警察や三代目Lとなったニアがそれらへの対応に勤しむ姿と、(キラ)を想ってに祈りを捧げるキラ信者達の姿が描かれたところで、物語は幕を下ろすのです。

















『DEATH NOTE』のストーリーまとめ1・善悪論について



駆け足になりましたが、『DEATH NOTE』のストーリーの流れは、上記のようなところです。


ライトに着目して展開された物語とはいえ、紛れもない極悪人が勝つエンディングなどあるはずもなく、最後は彼の敗北と死亡で締められる形となりました。
DSのゲーム『DEATH NOTE Lを継ぐ者』ではライトがニアを負かすifストーリーがあるのはナイショ










この『DEATH NOTE』は、「犯罪者を殺すことが正義」と考えるキラ派と、「犯罪者を逮捕することが正義」と考えるL派、2つの立場の戦いを描いた作品でした。

そんな本作の中では、「キラは完全に悪なのか」との善悪論が何度も展開されています。





キラが捕まればキラは悪 キラが世界を支配すればキラが正義」(ライト)、「キラを否定できない者を歪んでいるとは思わないし ニアを正義だとはっきり言えもしない」(捜査本部の一員)などの様々な発言が出ましたが、明確な結論を打ち出すシーンはついに描かれませんでした。





解説本によると、これは原作者が「話題として盛り上がるけど思想的なものに行き着いてしまうから善悪論は描かない」と考えていたためなのだそうです。





よって上記の善悪論への判断は、読者が各々で下すものとされています。
原作者も解説本で引用していますが、結局は劇中でニアが言うように「自分が正しいと思うことを信じ 正義とする」が全てなのでしょう。















『DEATH NOTE』のストーリーまとめ2・作品の楽しみ方



一見、いかにも深いテーマを持っていそうな『DEATH NOTE』ですが…





実は解説本によれば、原作者が本作を通して伝えたかったテーマは、特になかったそうです(善悪論も上述の理由からテーマの対象外)。





強いて言えば「人間はいつか必ず死ぬし、死んだら生き返らない、だからそれまでは頑張ろう」くらいだったとか。











つまり『DEATH NOTE』は、あくまでもトリックや心理戦を楽しむべき作品なのだということです。





誰しも、キラとLのどちらかに肩入れする可能性があるかと思いますが、そうなるとLやライトの死にダメージを負いかねません。



事実、初めて本作を読んだ頃の管理人はガチガチのキラ派だったため、ライトの死に様に大きなショックを受けたものでしたが、今となっては望ましくない読み方だったなと振り返っています。










あくまでキャラクター達の駆け引きがウリの作品である以上、キラにもLにも感情移入せず、リュークと同じ傍観者の視点で面白がって観察するのがベストなのでしょう。















おまけ・『DEATH NOTE』から得た死生観



『DEATH NOTE』には「生前何をしたかに関係なく、死んだ者が行く場所は無である」との設定があります。



つまり、死後の世界としてありがちな天国や地獄といった場所は、存在していない訳です。



第1話でリュークが言った「デスノートを使った人間が天国や地獄へ行けると思うな」は、単にウソや冗談の類だったらしい…










管理人などは本作を読んで初めて、死ねば無になるかもしれないのだと考えるようになり、読了後しばらくはいつか来る最期の日をひどく恐れたものでした。



もっとも後々になって、「いつ来るかも分からない死などに怯えるほどヒマがあるなら、悔いを残さないように楽しんで生きた方が良い」と考えるようになり、立ち直りましたが。










なおあえて言いますが、現実の世界に生きる我々が死んだ後どこに行くのかは、知る由もありません。
天国や地獄が実在するか否か確かめられる瞬間は、まさに自分が命を終えた後のみです。





気になる疑問ではありますが、劇中のリュークの台詞を借りるなら、答えは「死んでからのお楽しみ」にするのが良いでしょう。





どうあがいても、生きている内は解明しようがないですからね。
















次回はキャラクターについて




これにて、『DEATH NOTE』のストーリー語りを終わりにします。
ここまで御覧下さり、ありがとうございました。





2019年現在からすると随分古い作品ではありますが、せっかく掘り起こしたネタなので、あと1回くらいは利用させてもらおうかと思っています。

そしてそれを実現させた際は、キャラクター語りでもやるつもりです。





なお、趣味でやっていることなので、需要があるかどうかは気にしない。










それでは、また。
posted by 暇人 at 00:31| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ
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