2013年05月05日
最も過酷な一日
観光タクシーのドライバー当時には色々なエピソードが有りました。また、シーズンオフには一般のタクシーに乗務して流しの運転手もしていたのでその当時エピソードを話します。中には暴力団とのやり取りで命を狙われそうな話もあるので少しずつ期を見てお話します。
私が観光タクシーの仕事をしていた中で最も過酷な勤務だった1日の話をしましょう。これはもう20年以上前で私がまだ30代の馬力の有る頃の話で事項なので打ち明けます。たとえこのブログを陸運局関係者が見ていても、行政処分の対象となる私が勤務していたタクシー会社は一昨年倒産してしまったので堂々とお話します。
そのタクシー会社は当時北海道では最も観光に力を注いでおり、観光専門のジャンボタクシー(ワゴンタイプ)を5台所有していました。しかし、バブルの絶頂期には全て稼働して車が足りなくなることもしばしばありました。その日も遣り繰りがつかずに無理を承知でとんでもない配車を予定されていました。我々ドライバーは売り上げに繋がり、給料に反映されるので文句は言えずむしろ喜んで引き受けるしかないのです。そんな状態で受けた仕事は函館から釧路まで回送して次のお客さんを迎えるという仕事でした。
前々日から継続していた道南観光のお客さんの最終行程で函館に向かうため札幌市内のホテルを出発したのが午前8時、予定通りすべての行程を終えてお客さんを函館空港に送り届けたのが午後3時でした。
さあこれからが大変です。函館から釧路までは最短距離でも約1000km、羽田・千歳間の飛行距離と同じくらいです。普段なら回送の途中でのんびり日帰り温泉に入浴するのですが、とにかく翌朝9時までには釧路空港に次のお客さんを迎えに行かなければなりません。とにかく1分でも早く釧路に着いて空港の駐車場で少しでも仮眠を取りたいのでトイレも極力我慢してひたすら走り続けました。
途中どこで食事をしたのか何処で休憩をしたのかも全く覚えていませんが、釧路空港に着いたのは深夜2時でした。途中のコンビニで買った柿の種と缶ビールで地味に無事の到着を祝いました。これで5時間くらいは寝られます。
仮眠をして外を眺めると真っ白で何も見えません。釧路名物の霧です。夏の間は釧路沖に低気圧が発生し、しばしば霧に悩まされます。それが50km程離れた内陸部の摩周湖まで影響を与え「霧の摩周湖」の原因になります。当然飛行機の運航にも影響を与え時々欠航になることもあります。慌てて旅行会社に連絡を取ると釧路は着陸できないため帯広空港に降りることになったそうです。急きょ私も帯広に向かうことになりました。釧路から帯広までは飛行機なら15分位ですが、車だと2時間も掛かります。しかも霧に包まれているのであまり飛ばすことも出来ません。疲れたとか眠いだとか言ってられませんもうとにかく帯広に戻るしかありません。途中客を乗せた帯広のタクシー数台とすれ違ったので無事飛行機が帯広空港に着陸したことを確信しました。
2時間後、帯広空港に到着し無事にお客さんを出迎えることが出来ました。突然のハプニングにお客さんは怒ることなく笑顔で待ってくれていました。
本来の行程は釧路空港から釧路市内観光・釧路湿原・阿寒湖・弟子屈町・摩周湖・硫黄山・屈斜路湖を見て川湯温泉宿泊の予定ですが、帯広市内で昼食をしてまっすぐ阿寒湖に向かいました。お客さんは思いがけず帯広名物の豚丼を味わうことが出来たので、むしろ喜んでいました。予定にはないオンネトーにも案内することが出来ました。釧路湿原など見られなかった所も有りましたが、とにかく無事に川湯温泉の宿に送り届けることが出来ました。私も宿に入り洗車して運転日報に勤務時間32時間、走行距離約1600kmと記載しました。
GWも後半となりそろそろUターンで道路が混雑する頃になりましたが、くれぐれも無理な長距離運転は避けて、十分な休憩を取りながら安全運転でお帰りください。
★ これなら旅費の心配無用! ★
私が観光タクシーの仕事をしていた中で最も過酷な勤務だった1日の話をしましょう。これはもう20年以上前で私がまだ30代の馬力の有る頃の話で事項なので打ち明けます。たとえこのブログを陸運局関係者が見ていても、行政処分の対象となる私が勤務していたタクシー会社は一昨年倒産してしまったので堂々とお話します。
そのタクシー会社は当時北海道では最も観光に力を注いでおり、観光専門のジャンボタクシー(ワゴンタイプ)を5台所有していました。しかし、バブルの絶頂期には全て稼働して車が足りなくなることもしばしばありました。その日も遣り繰りがつかずに無理を承知でとんでもない配車を予定されていました。我々ドライバーは売り上げに繋がり、給料に反映されるので文句は言えずむしろ喜んで引き受けるしかないのです。そんな状態で受けた仕事は函館から釧路まで回送して次のお客さんを迎えるという仕事でした。
前々日から継続していた道南観光のお客さんの最終行程で函館に向かうため札幌市内のホテルを出発したのが午前8時、予定通りすべての行程を終えてお客さんを函館空港に送り届けたのが午後3時でした。
さあこれからが大変です。函館から釧路までは最短距離でも約1000km、羽田・千歳間の飛行距離と同じくらいです。普段なら回送の途中でのんびり日帰り温泉に入浴するのですが、とにかく翌朝9時までには釧路空港に次のお客さんを迎えに行かなければなりません。とにかく1分でも早く釧路に着いて空港の駐車場で少しでも仮眠を取りたいのでトイレも極力我慢してひたすら走り続けました。
途中どこで食事をしたのか何処で休憩をしたのかも全く覚えていませんが、釧路空港に着いたのは深夜2時でした。途中のコンビニで買った柿の種と缶ビールで地味に無事の到着を祝いました。これで5時間くらいは寝られます。
仮眠をして外を眺めると真っ白で何も見えません。釧路名物の霧です。夏の間は釧路沖に低気圧が発生し、しばしば霧に悩まされます。それが50km程離れた内陸部の摩周湖まで影響を与え「霧の摩周湖」の原因になります。当然飛行機の運航にも影響を与え時々欠航になることもあります。慌てて旅行会社に連絡を取ると釧路は着陸できないため帯広空港に降りることになったそうです。急きょ私も帯広に向かうことになりました。釧路から帯広までは飛行機なら15分位ですが、車だと2時間も掛かります。しかも霧に包まれているのであまり飛ばすことも出来ません。疲れたとか眠いだとか言ってられませんもうとにかく帯広に戻るしかありません。途中客を乗せた帯広のタクシー数台とすれ違ったので無事飛行機が帯広空港に着陸したことを確信しました。
2時間後、帯広空港に到着し無事にお客さんを出迎えることが出来ました。突然のハプニングにお客さんは怒ることなく笑顔で待ってくれていました。
本来の行程は釧路空港から釧路市内観光・釧路湿原・阿寒湖・弟子屈町・摩周湖・硫黄山・屈斜路湖を見て川湯温泉宿泊の予定ですが、帯広市内で昼食をしてまっすぐ阿寒湖に向かいました。お客さんは思いがけず帯広名物の豚丼を味わうことが出来たので、むしろ喜んでいました。予定にはないオンネトーにも案内することが出来ました。釧路湿原など見られなかった所も有りましたが、とにかく無事に川湯温泉の宿に送り届けることが出来ました。私も宿に入り洗車して運転日報に勤務時間32時間、走行距離約1600kmと記載しました。
GWも後半となりそろそろUターンで道路が混雑する頃になりましたが、くれぐれも無理な長距離運転は避けて、十分な休憩を取りながら安全運転でお帰りください。
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