「タンポン」を正しく使えていますか?タンポンは生理の日、ナプキンの気になるムレを解消してくれたり、膣内で経血を吸収してくれるので、ナプキンから漏れてしまう心配を軽減してくれたりする、女性の強い味方です。ユニチャームの調査によれば、生理のある日本人女性の5人に1人が使用しているとのこと。
さて、便利なタンポンですが、使い方を間違えるとごくまれではありますが、非常に怖いショック症状を引き起こしてしまうことをご存知でしょうか?
■トキシショック症候群(TSS)の症状と対処法
タンポンの使用方法を誤るとごく稀に、トキシショック症候群という急性疾患を引き起こしてしまうことがあります。具体的には、不潔な手でのタンポンの挿入、長時間同じタンポンを使用した場合、タンポンの取り出し忘れなどです。症状は、突然の高熱、発疹・発赤、倦怠感、嘔吐、下痢、粘膜充血、血圧低下などが報告されています。
トキシショック症候群とは、黄色ブドウ球菌が原因となり上記のような症状を発症する急性疾患です。黄色ブドウ球菌は通常、皮膚の上などで発見されるバクテリアの一種で、多くの場合は無害です。しかし、まれに毒素を発生する黄色ブドウ球菌があり、タンポンの長時間の使用などで毒素を発生させる黄色ブドウ球菌が増殖すると、それが原因で突然の発熱やおう吐などの辛い症状を引き越します。重篤な症状を引き起こす可能性もあるので、少しでもトキシショック症候群の疑いがある場合は早めに医療機関へ受診しましょう。
■正しく使用すること・清潔を保つことが大事
トキシショック症候群はタンポンを正しく使用していれば、ほとんど心配はいりません。以下に記載する、正しくタンポンを使用するためのポイントを読み、正しく使用しましょう。
(1)使用前には手洗いをし、清潔にすること
(2)タンポンの長時間の使用は避ける
※日本衛生材料工業連合会によると、取り換えの目安は一日に3回以上。
(3)一日中タンポンだけで過ごすのではなくナプキンと交互に使用する
(4)タンポンのヒモは切らずに体の外に出しておく
※取り出し忘れなどを防ぐためにも、紐を切るのはやめましょう。
(5)使用したタンポンは必ず取り出す
(6)タンポンは生理日以外は使用しない
何よりも清潔を保つことが重要です。デリケートゾーンの正しいお手入れに関しては、関連リンクの「意外と知らない!?デリケートゾーンの正しい洗い方 (http://www.skincare-univ.com/article/000078/)」も参考にしてみてください。
生理前のイライラを落ち着ける方法
生理前の体調不良はPMS(月経前症候群)と呼ばれており、女性にとっては悩ましい問題です。この問題を少しでも解決するために、生理日の記録をつけたり、イソフラボンを摂取したり、お腹を温めるなどの効果的な対処法をご紹介します。
感情の変化が激しかったり、突然泣きたくなったり、生理前には情緒不安定になりがち。この時期は肌荒れやニキビもできやすく、いろいろと憂鬱ですよね。生理前の体調不良はPMS(月経前症候群)と呼ばれており、女性にとっては悩ましい問題です。ここでは生理前の期間を少しでも快適に過ごすためのヒントをお伝えしたいと思います。
1.生理日の記録をつける
毎月わけのわからない体調不良があり、生理がきてからやっと生理前のせいだったと気づく方もいらっしゃるのではないでしょうか。
体調や心の落ち込みは、原因がわかるだけでも、気の持ちようが違ってきます。これまで生理日を把握していなかったという方は、体調管理のためにも、記録をつけてみましょう。最近ではスマートフォンアプリでも簡単に記録ができるので、アプリを導入するのもいいかもしれません。
2.イソフラボンを摂取する
生理前はホルモンバランスが乱れやすい状態で、生理前に増加する女性ホルモン、エストロゲンが、心の落ち込みや肌荒れなどを引き起こしている可能性があります。その場合、ホルモンバランスや自律神経に働きかける食材によって、症状が緩和されます。
イソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをします。豆乳や納豆など、イソフラボンが豊富に含まれる食材を取り入れてみましょう。
ただし、ホルモンバランスが正常な場合、逆にエストロゲンの働きを強めてしまうことも。効果には個人差があるため、体調を見つつ、症状が悪化するようならすぐに取りやめましょう。
3.お腹や腰を温める
生理前に便秘になった経験はありませんか?これには諸説ありますが、エストロゲンが自律神経の働きを鈍らせているという説があります。このように、腸の働きとPMSには密接な関わりがあります。また腸はホルモンを分泌する重要な内臓でもあるため、腸内環境を改善することも大切です。
食生活の見直しも重要ですが、お手軽な方法としては、お腹や腰を温めること。腹巻きや、貼るカイロでも構いません。直接腸を温めることで血行が良くなり、腸の働きが活発になるため、ホルモンバランスや自律神経も整いやすくなります。
簡単にできる対処法については以上ですが、一番大切なのは、「今は生理前でイライラしやすい時期だ」と自覚することかもしれません。自分の体の状態を把握し、認めてあげることで、出口の見えない不安感は解消されます。
PMSは生理が始まれば症状がおさまりますので、好きなことをして気を紛らわすだけでも気分転換になると思います。体と上手に付き合って、少しでも快適に過ごしていただければと思います。