相変わらず怠け者ブログ状態が続いていますが、世界中の株式相場が大荒れです。つい最近まで藤原紀香さんの話題などにかまけていたのがウソのようです・・・
巷では、この大荒れ相場の原因をスタンダード&プアーズの米国債格下げに求めているようですが、私はこれは直接的原因ではないと思っています。格下げ後の米国債は売られておらず、むしろ安全資産の一部として買われています。今回のパニック的株価下落は、やはり景気減速に起因すると言えるでしょう。当ブログでも、
米国・中国の景気悪化の予兆については触れましたが、これが
急激に株価に織り込まれているのでしょう。
思えば2008年9月のリーマン・ショック後、世界の経済・株価は”回復”を見ましたが、これは
各国の「政策」(米国の非常事態的金融緩和、中国の巨額財政支出)に支えられていた部分も大きく、ここに来てその
弊害(ドルの価値下落、一部商品価格の上昇→新興国でのインフレ進行、中国でのバブル形成→巨額不良債権発生)が生じ始めているように見えます。また、その陰に隠れている問題(欧州銀行の抱える不良債権、米国の恒常的高失業率etc.)も軽視できません。
世界経済の問題は山積している筈ですが、何故か(いつも通り?)
多くの市場関係者がまだ楽観的であるように見えます。流石にこの短期間でこれほどの下げを見ましたので、目先は自律反発的な(それも1日に+2%や3%といった大幅な)株価の戻しはあり得ると思いますが、そうした
株価の乱高下は何か大きなネガティブ・イベントを予見していることが多いというのが経験則です。それが、(リーマンショックのような)大手金融機関の破たんなのか、中国経済のマイナス成長なのか、米$危機であるのか、今はまだ誰にも分かりません(何も起こらないかも知れません)が、少なくとも
「これだけ下がった今が株価の底打ち、買いのチャンス!!」などと唱えて買い向かうのは非常にリスキーであるということだけは言えると思います。
昨日は、あの
ゴールドマン・サックスが、「米連邦準備理事会(FRB)は量的金融緩和第3弾(QE3)を実施する」ことを経済見通しのメイン・シナリオにすると発表しています。米国の
量的金融緩和は、先の6月に第2弾(QE2)が終了したばかりでありかつ、
米$の信用力毀損・新興国でのインフレ助長といった負の効果も指摘されていますが、多くの相場関係者が”相場の特効薬”としてこの麻薬的政策の実施を渇望しています。ゴールドマンのようなメジャー証券会社がその実施をメイン・シナリオにしたということは、
QE3実施が市場のコンセンサス化して行くことを意味します。コンセンサスは即時に株価に織り込まれますので、仮にQE3が
実施されても株価への効果は薄くなりますし、もし
実施されなかった場合は”期待はずれ”ということでむしろ株価の下落要因として作用するでしょう。
相場の格言に「政策には逆らうな」という教えがありますが、今回これだけ皆が事前に期待し過ぎているQE3の場合は格言通りの実効性を示すでしょうか?はなはだ疑問です。やはり、
水戸黄門の経済学はないと思っていた方が良いのではないでしょうか。