こうして作れば医者はいらない 若杉ばあちゃんの台所 [ 若杉友子 ] 価格:1,430円 |
■人それぞれ、その時々の体調によって食べていいものと悪いものがある(P212)
体質が違えば、ある人にとってはいい食べ物も、ある人にとっては悪い食べ物になる。体調が違えば、1カ月前にからだによかった食べ物も、今日はよくない食べ物になることだってある。
自分のからだに耳をすませ、問いかけることもないまま、知識だけで食べてしまうのはとても危険なこと。
■「塩」が日本人の目の敵にされてしまった意外な理由(P60)
日本で減塩という発想が生まれたのは、肉食が広まってからのこと。肉も塩もどちらもナトリウムが多いため、肉を食べる場合は、塩の摂りすぎにはもちろん注意が必要。ナトリウムは血中濃度を上げる作用がとても強いため、肉を食べたからだに塩が加わると、からだがトラブルを起こしてしまう。
国や産業界は、経済が回るように肉を食べさせたい。肉を食べている人が塩も食べると体調を崩してしまう。だから、塩を控えるようにと、減塩が叫ばれている。
■朝、塩水を飲む効果(P67)
「朝起きたら、コップ一杯の水を飲むといい」といわれているが、昔は「朝いちばんに塩水を飲め」といったものだ。朝はからだとともに腸が活動する時間だ。そこへ塩気が入ると、腸が活発に動き、排便を促す働きをする。
昔の人は、こうした塩の効用を知っていたから、お通じが悪くなると、朝起き抜けに塩水を飲んだ。
■梅漬けと梅干しの違い(P74)
昼は陽性の太陽の光にさらし、夜は陰性の湿気を吸収させる、これを三日三晩繰り返すことで、梅漬けから梅干しになる。
干すのが面倒だから「梅漬けでいい」という人もいるが、それではクエン酸による殺菌効果が生まれない。しょっぱさは同じでも、梅干しと梅漬けでは天と地の差がある。
■ばあちゃんが砂糖を使わない理由(P86)
和え物や煮物を作るとき、砂糖は使わない。砂糖は極陰性で、人のからだの血を溶かす溶血性食品だから。
日本の食事が欧米化し、肉や卵を大量に食べるようになって、肉も卵も極陽性でそれらを食べるとからだが調和をとろうとして、極陰性の砂糖を食べたくなる。その結果、陽と陰の両極端のシーソーとなり、文明病の温床になってしまう。
■いりこは使わない(P102)
いりこは、大量のカタクチイワシを洗浄し、茹でて乾燥させたもの。茹でる時に多くの薬品を使っているものもある。また、内臓がそのまま残っていて、乾燥する過程で酸化していく。脂肪が酸化した過酸化脂質は、唾液と反応すると有害物質のニトロソアミンになる(?)というからお勧めできない。かつおぶしも、いりこ同様人薬品で茹でられたものや、人工的にカビを付けて燻製したかのようにごまかしたものもあるので注意。
■米はからだを温める(P136)
日本の気候や土地が米の栽培に適していたことから、日本では、米が主食となった。
日本人は米を食べることによって、36.5度という恒常温を保つことができる。小麦からできたパンばかりを食べると、体温が下がり、体調が崩れてしまう。肉や乳製品といった余分のものなどいらない。ごはんと味噌汁、そして野菜で作った惣菜からなる一汁一葉の食事を腹八分食べれば、日本人のからだは元気になれる。
■大根どきの医者いらず(P150)
大根の収穫の頃(秋から冬)に大根をたべると、健康になり、医者がいらないという意味。
■炒めるときも、和えるときも右回転(P36)
料理は陰性を陽性にする仕事だから、「混ぜる」が大事。混ぜ方ひとつで、おいしくもなりまずくもなり、からだの中に入ったと働きも違ってくる。だから、必ず右回転で混ぜる。右に回転させることで陽のエネルギーが入り、体調が整う。
陽のエネルギーは、からだの中心に向かってギューッと求心性に引き締まっていく力で、食材や調味料がもつ栄養を料理の中に、凝縮させる。
逆に、左に回転させると、拡散していく陰のエネルギーが料理に入り、味が陰性に拡散され、味も味気なく、からだにもよくない。 「おいしさ」も右回転と左回転では全然違う。
■「朝の果物は金」なんて大ウソ(P43)
朝からからだを冷やす陰性のものを食べてはよくない。
(ナチュラルハイジーンと見解が異なる。私は朝は果物を食べる。)
■野菜は「陰陽」切りで(P47)
大根、ニンジン、ゴボウは陽性で、きゅうり、小松菜、キャベツは陰性。ひとつの野菜で見た場合は、タマネギだったらひげ根が生えている下の部分が陽で、上の部分が陰。大根だったら葉っぱの部分が陰で根の部分が陽。その大根の根の部分も下にいくほど陽性がが強くなる。陰陽の調和を基本とする食養では、包丁で切る時にも調和を大切にする。大根やニンジン、ゴボウのように長い野菜を切るときは、基本的に縦や斜めに切ることで、陰陽の偏りを少なくする。
■野菜をいためる時にひとつまみの天然塩(P57)
野菜をフライパンに入れたときにほんのひとつかみの塩をふりかける。何種類かの野菜をいれる場合には新たに野菜がフライパンに入るたびにそうする。理由は、野菜の多くは陰性なので、極陽性の天然塩でバランスをとる。塩は天然塩を用い精製塩は使わない。
■味噌は2種類使う(P76)
味噌は1種類で使うより、2種、3種と複数の味噌を組み合わせることで、おいしさがます。
米味噌と麦味噌、麦味噌と豆味噌、豆味噌と米味噌というふうに使う。ただし、白味噌は例外で、麹の割合が大豆よりも多く、3ケ月とか半年で食べるので陰性がとても強く、体調が悪い人には向かない。
味噌汁を作るときは、味噌を溶き入れてから決して煮立てない。味噌に含まれる酵母菌が死んでしまう。
■煮しめと煮物は似てるが別の料理(P127)
煮物は、だし汁がしゃぶしゃぶとした中で、具材を煮込んだ陰性の料理。一方、煮しめは、煮汁が残らないように、時間をかけて煮しめた陽性の料理。煮物と煮しめでは煮汁の量で、陰性と陽性になる。
煮しめは具材にしっかり火が通り、塩気がしみ込んでいるので、日持ちがする。せっかくの陽性の根菜類を素材に使っていても、陰性の煮汁につけておいては、陽性のパワーが相殺される。
■「鴨がネギしょってくる」の深い意味(P167)
ネギは肉のタンパク質と脂肪の分解に働き、毒消し、毒出しもしてくれる。ふだんから食べていると風邪の予防や不眠症にも役立つ。
ネギの根っ子、ひげ根は動物性タンパクを分解するので、桜沢如一はその効用を教えている。
肉を食べるときはネギを食べるようする、ということ。薬味として、味噌汁の具として日常的に活用すれはよい。
■大根やニンジンのへたの部分にはエネルギーが凝縮されている。(P182)
ヘタの部分は葉と根の中間点。上に伸びようとする陰のエネルギーと下に降りようとする陽のエネルギーの中庸であり、陰陽が合体した部分。陰陽のバランスがとれた貴重な部分なので捨てない。
■バナナとトマトとホウレンソウの意外な危険性(P196)
バナナとトマトとホウレンソウには蓚酸(しゅうさん)が多く含まれている。カルシウムと結合すると、蓚酸カルシウムを作り、尿管結石の原因になる。昔はトマトを食べるときに必ず塩をかけて食べていた。蓚酸の陰性を塩の陽性で中和させるためにかけていたのでしょう。夏みかんもスイカも塩をふりかけてたべていた。イチゴは塩水で洗ってたべていた。
陰陽の調和を無視した食べ方をしていたら、健康を損ね、からだを壊す。
■ばあちゃんが料理教室で絶対に使わない野菜(P198)
ナス科の野菜を使うのは夏の7月8月だけ。 ナス科の野菜は極陰性なので、陽性にして食べないと体調を悪くしてしまう。また、ナス科の野菜は畑の上にも毒性を出して汚すので、連作ができない。「秋ナスは嫁に食わすな」ということわざは、赤ちゃんが流産するという先人たちの教えです。極陰性のナスを食べるとからだが冷えてしまい、流産する可能性があるから食べさせてはいけないという意味。
不自然な環境で作られた野菜という意味で、モヤシ、エリンギやエノキなどの人工キノコ類を使わない。
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