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■人間関係の悩みを抱えている人が多くいます。会社や家庭、友人との間で、自分を守るために、無意識で勘違いや誤解をしたり、妬んだり、優位に立とうとしてバカにしたり、比較して卑屈な気持ちになったり、あるいは失敗で落ち込んだりと、常に心が動いています。(P23)
多くの人は、心や体を「自分」だと思っていますが、ヒマラヤの教えでは、心と体がその人自身とは考えません。
心の奥には「個人の魂」、さらにそれに続く「宇宙の魂」があり、それが本当の自分なのです。魂から現れる純粋なエネルギーは、常に愛や生きる喜びにあふれています。魂からまず、純粋な心と体が現れます。
心というのは魂を覆うっている層なのです。心の深いところ、つまり心を超えたところにある魂の存在を常に信じることができれば、心がどんなに揺れ動いても振り回されることなく、また、心自体も大きく揺れ動かないようになっていきます。(P34)
■すべてのものは変化しているということに、ひとつひとつ気づき、そのことを自然に受け入れていきます。どのような人も、形のあるものも、出来事や状況なども、永遠のものではありません。刻々と変化していき、最終的には消えていくものです。そのことを理解して、正しく対面します。・・・
「これをずっと持っていたい」「これが怖い」「あの人は嫌いだ」。対象へのいろいろな思い、欲望、恐れ、羨望などのマインド(心)があり、それが苦しみを呼びます。それらを正しく見ることができると、そこに執着せず、上手に付き合っていくことができます。そういった対象も思いも、すべては変化して消えていくのです。
本当の気づきができれば、さまざまな悩みがら解放され、穏やかの心で過ごすことができます。
どんなに美しい人も、年を取って変化します。普通に生きていたら、誰でも体が衰えて病気になり、醜くなり、死んでしまいます。そういったこともすべて、あるがまま受け入れ、正しくみます。
ブッダは外に見るもの、さまざまな対象は、すべてはかない存在であり、変化し、やがてなくなるものと悟りました。いっさい無常であると悟ったのです。(P43)
■「愛語」を話しましょう。人と接したとき、愛と尊敬を持って話ましょう。それが正語、「正しい言葉」の勧めです。
正しい言葉というのは、人を傷つけない言葉であり、自分自身も傷つけない言葉です。
言葉での暴力は、それほど悪い影響を与えないと思われがちですが、相手を傷つけるのはもちろんのこと、自分にもそれが返ってきて、記憶として潜伏し、長い間に自分の運命を悪いものにしていきます。
そして、嘘を言わないことです。「嘘も方便」といわれていて、すべてがよくないとは言い切れないかもしれません。それでも、できるだけ嘘をつかないようにしましょう。悪いカルマを、口でも積まないことは大切な戒めです。
よい言葉の行為は、あなたのカルマを浄化していきます。自分のなかをよいエネルギーでいっぱいにしていきます。(P76)