2018年01月09日

冬の砂浜の家

 すっかり冬になって、毎日、冷たい北風が砂浜の上をヒューヒューと吹いていました。貝殻たちは寒そうに砂の中にもぐり込んでいました。
 砂浜のすぐ後ろに家がありました。窓は閉じられていてとても静かです。
「夏はよかった。早く冬が去ってくれないかな」
 家は退屈そうにぼんやり海を見ていました。
 ときどきどこからか野良犬がやってきて、壁によりかかって風を避けていました。
 ある日猛烈な風が吹きました。波は山くらいに盛り上がり、家のすぐそばまで流れてきました。
「これじゃ、今夜は心配で眠れない」
 海の水はそのあとも流れてきて、家のまわりを取り囲んだりしました。
「ああ、冷たい。体が震えっぱなしだ」
 夜になって砂浜の向こうから誰か歩いてきました。背中にマンドリンをしょってとても寒そうです。家を見つけると近寄ってきました。
「よかった。あの家で風を避けよう」
 やってくると嬉しそうに壁に寄りかかりました。
「今日はひどい天気だった。稼ぎもぜんぜんなかった。ああ、寒い。暖をとろう」
 砂の上に散らばっている枯れ木を集めてくると、火を起こしました。
 火は風を避けながら赤々と燃えました。
「ああ、暖かい。今夜はなんとか眠れそうだ」
 火でお湯を沸かすとお茶を入れて飲みました。身体が温まると、マンドリンを手に持ってポロンポロンと弾きはじめました。
 焚火の火で暖かくなった家も、しずかに耳を傾けていました。
「いい曲だ。イタリアの曲だな。むこうは暖かくて、オリーブやオレンジがたくさんとれる国だ」
 聴きながら、去年の冬にもここへやってきたひとりの三味線弾きを思い出しました。
「あの演奏家の腕もよかった。津軽三味線をガンガン鳴らして一晩中弾いていた。やっぱり乞食みたいな人だった。いま何処にいるのかな」
 三味線の音を懐かしく思い出しながら、冬がもっと厳しい東北の海のことを考えたりしました。そのあいだにもときどき強い風が吹いて、家をガタガタと揺らしました。でも、その夜はマンドリンの明るい音色を聴いて楽しく過ごせました。
 朝になると風はおさまりました。海は昨日と打って変わったように静かでした。
 昨夜のマンドリン弾きは知らないうちにどこかへ立ち去って行きました。砂の上には昨夜の焚火の跡が寂しく残っていました。


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(未発表童話です)

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2017年12月27日

岬のオルゴール館

 いつのことだったか、今ではよく覚えていない。ずいぶん昔のことだ。夢だったのか現実の出来事だったのかさえわからない。
 その頃、ひとりで日本海に面した淋しい海岸を歩いていた。季節は初夏で、風も弱い穏やかな日だった。仕事もしてなかった頃で、なんとなく海の絵が描きたくなって、スケッチブックとパステルを入れたバックを持って電車に乗り、この海岸へやってきた。
 近くに砂浜があり、後ろの松林のところに錆びついたベンチがあったので、そこに座って絵を描きはじめた。二、三時間も描いているうちに、疲れて眠くなってきた。ベンチに寝ころんでウトウトしていたときだった。どこからか風に流されて花のいい匂いがした。
「近くに花畑があるのだろうか」
 起き上がって周りを見渡した。前方は海だし、後ろには広い松林があるだけである。その匂いは松林の中から流れてくるみたいだった。細い小道を見つけたので歩いて行った。道は曲がりくねってどこまでも続いていた。松の木の間から海がときどき見えた。
 しばらく歩いて行くと、小道の向こうが明るくなってきた。松林を出ると、一面に黄色いスイセンの花が咲いていた。まるで花畑だ。すぐ傍は岬だった。 
「あれっ、岬の先端に建物が建っている。洋館だ」
 その建物は岩場の上にぽつんと建っていた。周りに柵があり、中を覗くと小さな庭があった。その庭にも花が咲いていた。門が開いていたので中へ入ってみた。洋館の一階のひとつの窓が開いている。ガラスは割れていた。
「空き家だろうか」
 窓の所へ行って中を覗き込むと、昔のオルゴールがたくさん置いてあった。古いテーブルやソファーなどもあり、みんな古ぼけて埃をかぶっていた。
「どうせ誰も住んでいないのだろう。入ってみるか」
 玄関の扉を押してみた。ギーイという音がして扉が動いた。鍵は掛かっていなかった。中へ入るとずいぶん暗かった。そのときどこからかオルゴールの音が聴こえてきた。
「誰かいるのかな」
 あとで分かったのだが、扉を開けると自動でオルゴールが鳴る仕掛けだった。
 部屋のまわりにはオルゴールがぎっしり置かれている。ドイツ製の2メートルもある大きなものやイタリア製、フランス製、アメリカ製、ロシア製などのオルゴールもあった。
 ドイツ製のオルゴールの蓋をあけて聴いてみることにした。ハンドルを回すと流れてきたのはドイツの民謡だった。
 曲名は知らなかった。どうしたわけか聴いているうちに何度も睡魔に襲われた。それでソファーに腰かけて聴くことにした。やがて眠ってしまった。しばらくしてから目を開けてみると、いままで薄暗くガランとしていた部屋の中がとても明るい。埃をかぶっていたオルゴールがつやつや光って音を鳴らしている。窓の外を見ると驚いた。
 見えるのは海ではない。古いドイツの町並みだった。町の後ろに高い山が見える。岩山で頂上は雪をかぶっている。
「あ、ここは昔のドイツの町だ。時代は18世紀頃かな。レンガ造りの家が立ち並び、道には馬車が走っていたり、地味なドレスを着た婦人たちが歩いている。珈琲店や酒場もある。
 広場では、グリムの「ハーメルンの笛吹き男」の衣装を身に着けた人物が通行人の前で笛を吹いている。そばでアコーディオン弾きが伴奏をしている。ロマンチック街道の中世都市がそこにあるみたいだった。
「ちょっと町を歩いてみるか」
 部屋を出ると、石畳の道を歩いて行った。
 商店街らしくいろんな店があった。家具屋、衣服屋、帽子屋、靴屋、パン屋、酒屋、時計屋、オルゴールの店もあったので覗いてみた。大小さまざまなオルゴールが並んでいた。そのとなりにヴァイオリン工房があり、職人たちが働いていた。ちょうど出来たばかりのヴァイオリンにニスを塗っている職人がいた。ニスの匂いもなんだか心地よい。声を掛けたが、何も答えてくれない。私の姿が見えないのだろうか。
 見ているうちに、町並みをスケッチしたくなった。スケッチブックとパステルを取り出して描いてみた。12色しか持って来なかったのを後悔した。もっとたくさんの色でこの町を描いてみたかった。
 もうすぐ仕上がると思ったとき、周囲がぼんやりした。気がつくと、薄暗いオルゴール館のソファーの上で眠っていた。窓の外は前のように海だった。オルゴールはゼンマイが緩んで音楽は終わっていた。
「不思議な夢だった」
 ドイツ製のオルゴールのとなりにはイタリア製のオルゴールがあった。こちらは箱型の小型のものだった。ネジを巻き蓋を開けてみると、古いイタリアのカンツォーネが流れてきた。聴いているうちにまた眠気をもようして、ウトウトしながらソファーの上で眠ってしまった。
 気がつくと、窓の外はとても明るかった。太陽の光が眩しく照りつけていた。ぼんやりしながら部屋の中を観ると、昔のフィレンツェの町の下宿屋の中だった。窓の外は運河だった。ゴンドラが行き来していた。下宿屋の窓から洗濯物が見えたり、歌を歌っている人もいた。どこからかマンドリンの音色が聴こえてきた。
「二階からだ」
 ドアを開けて階段を登って行った。廊下の突き当りの部屋から聴こえてくる。ドアは開いていた。その部屋の中に人がいた。
 その人はあごヒゲを生やした音楽家らしい男だった。マンドリンを弾きながら五線紙に曲を書いていた。出来た箇所を何度もためしに弾いていた。部屋の床には、書き損じた五線紙があちこちに散らばっていた。
 声をかけてみたが、男は返事をしなかった。やはり私の姿が見えないらしい。
 となりの部屋にオルゴールがあり、奥さんらしい女性が子供にオルゴールを聴かせていた。オルゴールが止まると同時に、周囲がぼんやりした。
 目が覚めてそれも夢だと分かった。部屋の中はもとのように薄暗いオルゴール館の中だった。
 イタリアのオルゴールのとなりには、フランス製の豪華なオルゴールが置かれていた。
デザインがいいので驚いた。さっそくネジを巻いて聴いてみた。フランスの古い民謡だった。そのうち再び睡魔に襲われて、すぐにウトウト眠ってしまった。
 目を覚ましてみると、フランスの金持ちの屋敷だった。ルイ16世の複製画が壁に飾ってある。部屋の中に人がいる。若い女性が椅子に腰かけている。モデルなのだ。その向こうで若い画家が大きな板のキャンバスに絵を描いている。周りからオルゴールの音が聴こえてくる。モデルも暇なもんだから流れてくる音楽を聴いているのだ。絵はクラシックな画風だが、なかなか上手いものだ。
 窓の外は庭園だった。日が照っていて暖かい日だ。庭師が木の剪定(せんてい)をしている。東屋には羽帽子をかぶった二人の女性が腰かけて紅茶を飲んでいる。
 絵の制作はもうすぐ終わるらしい。画家は最後の仕上げをしている。
 眺めながら、私もそんなアトリエの様子をパステルでスケッチした。やがてオルゴールの音が止まった。同時に周囲がぼんやりした。気がつくと薄暗いオルゴール館のソファーで眠っていた。
 次に聴いたのはアメリカ製のオルゴールだった。ラベルに「レジーナ社1890年」と記載されている。
 ディスク・オルゴールで、十枚の大きな金属板で出来た円盤が入っており、好みの円盤を選んでセットすると音楽が聴ける。当時はジューク・ボックスとして使われたオルゴールである。
 ネジを巻いてボタンを押した。軽快なアメリカ民謡が流れた。
周囲がぼんやりした。また音楽を聴いてるうちにウトウト眠ってしまった。
 目が覚めると、そこはアメリカ西部の酒場だった。賑やかでカウボーイたちが酒を飲んでいた。テーブルのあちこちでトランプをやっている男たちがいる。酒場の隅にオルゴールが置かれ、ときどき主人が音楽を流した。
 客席の奥にステージがあった。厚化粧した金髪の女性歌手が現れて、カントリーミュージックを歌っている。カウボーイの帽子をかぶり、ワインレッドのミニドレスはずいぶん派手である。
 誰が入れてくれたのかテーブルの上にお酒が置いてあった。喉が渇いていたのでグイーッと飲んでしまったが、ずいぶん強い酒だったので、すぐに酔っぱらってその場で寝込んでしまった。
 目が覚めると、やはりオルゴール館のソファーで眠っていた。
「やれやれ、どれも不思議な夢ばかりだ」
 アメリカ製のオルゴールのとなりには、ロシア製のオルゴールがあった。こちらは珍しいペーパー式のオルゴールだった。紙に細かい穴が開いており、それを木箱の中に入れて、ハンドルを回すと音楽が流れる仕組みだ。手回し式の小型のものから人間の背丈くらいあるゼンマイで動く大型のものまであった。大型のものを聴いてみた。ネジを巻きボタンを押すとペーパーが動き出して、音が鳴り始めた。音色もいい。
 音楽が流れると周囲がぼんやりしてまた眠ってしまった。
 目が覚めると、そこは 冬のロシアのある屋敷だった。暖炉に火が着いている。ロシア正教会の鐘の音が家の中まで聴こえてくる。
 窓の外を見ると、一台のトロイカが走ってきた。駅馬車だった。私もその駅馬車に乗りたくなった。部屋を出ると、玄関の戸を開けてみたが、あまりの寒さに部屋へ引き返した。
「オーバーはないかな」
 洋服ダンスがそばにあり、中に毛皮のオーバーと毛皮の帽子が入っていた。
「ちょっと借りよう」
 それを着て駅馬車の方へ走っていった。駅馬車はまだ止まっていた。私を乗せると動き出した。駅馬車は走って行った。
 町を抜けると広大な雪の原野を走って行く。空は灰色の雲に覆われて、雪道は硬く凍りついていた。やがて雪が降り始めた。そして見る間に猛吹雪になった。
 あまりの寒さに途中で馬は凍死した。御者も意識がない。馬車はすっかり雪に埋もれてしまった。私も寒さのために死んだようになっていた。
 ふと目が覚めた。そこはロシアの農家だった。私はベッドの中で眠っていた。助けられたのだ。
 となりの部屋からオルゴールの音色が聴こえてきた。そっとベッドを出てドアを開けてみると、この家の住人たちが夕食を済ませて、居間でお茶を飲みながら聴いていた。
オルゴールの曲は、ロシア民謡だった。
「なんて曲だったかな。ああ、黒い瞳だ」
 ロシアの民謡は哀愁があるのでいいなと思った。音楽が終わると周囲がぼんやりした。
 目が覚めると、オルゴール館のソファーに寝ていた。古ぼけたロシアのオルゴールは鳴りやんでいた。なんにも変わらない部屋の中だった。窓の外は海が広がっていた。
「今日はこの洋館の中で不思議な体験をいくつもした。さあ、そろそろ帰ろう。夕日が海の向こうへ沈んでいく」
 その洋館をあとにするとき、パステルで簡単にその洋館をスケッチした。

 長い年月が経った。あの洋館のことが気になって、その年の秋にもう一度その岬へ出かけて行ったが、岬にはどこにでもあるような淋しい灯台がぽつんと建っているだけだった。
 あの洋館はどこかへ消えたのだろうか。やっぱりあれは夢だったのか。でもスケッチブックには、あの洋館のオルゴールを聴きながら観た夢の記録がしっかりとスケッチされていた。あんな不思議な夢をもう一度見たいものだ。


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2017年12月12日

スズメになった人

 朝、寝ぼけまなこでアパートの窓から外の景色を眺めていたら、電線の上にスズメが一羽止まっていた。別に不思議なことではない。でもよーく観て驚いた。顔が人間なのだ。それにどうしたわけか二日酔いみたいな顔をしている。
 嘴がなくて、人間の口だし、目もそうだ。顔だけ羽毛も生えていない。でもきょろきょろと顔がよく動く。見た目はスズメに違いない。
「夢でも観てるのかな」
洗面所へ行き顔を洗った。戻ってきてからまた外を観た。スズメはいなかった。どこかへ飛んで行ったのだ。
 それからしばらくして異変に気づいた。鼻がずいぶん高くなっている。ちょっと手で触ってみた。ものすごく硬い。それに先が尖っている。もう一度洗面所へ行き、顔を観た。「スズメの顔だ!」
 その日一日、どこへも出かけずにじっと家の中にいた。外に出られるはずがない。
「困ったな。どうしよう。この顔じゃ買い物にも行けないし、散歩にも行けない」
 昼になっても同じことを考えていた。これはすべて夢なのだ。悪夢だ。もう一度寝たら夢から覚めるかもしれない。そう思って昼寝をはじめたがぜんぜん寝つかれない。いろんな心配事が浮かんできた。
「もし夢でなく現実だったら。もしいまだれかやってきたらどうしよう」
 あいにく友だちも少ないのでその心配はない。でも郵便配達員が書留や小包を持って来たらどうしよう。
 考えながらやがて夜になった。お腹なんかぜんぜん空かないので、じっとベットの上で寝ころんでいた。
「あのスズメを観たせいで、とんだことになった。でも、あのスズメの顔はどこかで見たことがある。ーあ、そうだ、俺の顔だ。でもどこへ飛んで行ったのかな」
いろいろ考えているうちに、だんだん眠くなってきた。
「奇跡を待つしかない。朝になったら結果が分かるだろう」
 でもそれから一週間の間、おれの顔はそのままだった。どこへも行けないので部屋の中に閉じこもっているしかなかった。
「ああ、いつまでこんな悪夢がつづくのだろう」
 一週間が経ったある朝のことだった。 
 ずいぶん寝たせいか気分が良い。そのときだった。すぐに気づいた。高くなってた鼻が視界から消えている。もしかしてー。と思って洗面所へ行った。
「あっ、もとどおりの顔になっている」
 その朝は、人生の中で一番嬉しい日だった。すぐにアパートを出ると近所を歩き回った。通行人に出会ってもだれも変な目で俺を見る人はいない。公園へ行ったり、ついでにコンビニで買い物したりして帰ってきた。
 その夜は久しぶりにぐっすりと眠れそうに思った。だけど、そうはいかなかった。何回も変な夢で起こされたからだ。
 最初の日に観た夢はこんなだった。俺はスズメになってどこかの町の空の上を飛んでいた。仲間のスズメも一緒になってそばを飛んでいる。でも、みんな知らん顔してあちこちを飛んでいる。空を飛ぶスピードには驚いた。時速は100キロくらい。羽もよく動くし、少しも疲れを感じない。
 俺は池のある公園の方へ飛んで行った。周りは松林で、日曜日なのかたくさんの人が散歩していた。池のほとりで釣りをしている人や親子連れがベンチに座ってアイスクリームやアイスキャンデーを食べていた。
 池の向こう岸にアイスクリームの屋台が出ていたので、そちらの方へ飛んで行くと、屋台の屋根のうえに止まった。暑い日だったのでアイスクリームが食べたくなった。
 観ると屋台のテーブルの上にアイスクリームの汁がこぼれていた。おじさんがアイスクリームを作っている隙を狙って、さ−っとテーブルに降りてチュッチュとすすった。
「ああ、冷たくてうまい」
食べ終わってからまた空へ舞い上がった。
 公園の松林の中へ入ると、とても涼しくて松の木の枝に止まって休んだ。木の幹にカブト虫が一匹いて樹液を吸っていた。松林の小道を人が歩いていたりみんな楽しそうだった。松林の中を飛びながら、やがて公園を出て、国道の上を飛んで行った。国道にはたくさん車が走っていた。太陽がギラギラ照って暑いので、ときどきアパートやマンシュンのベランダに降りて日陰で休んだ。
 国道のそばにお米屋があった。お米屋の店の中にお米が落ちている。
「あれも食べちゃうか」
 お腹も空いていたので、さっそくそちらへ飛んで行った。
お店の中で、主人がお米を積んでいた。その隙に床に落ちてるお米をつんつん食べて行った。ときどきお米を担いでいる主人に踏まれそうになったけど、全部食べてお店から出て行った。
 二日目に観た夢はこんなだった。その日も太陽がギラギラ照りつける暑い日だった。
 俺は、踏切の信号機の上に暇そうに止まっていた。しばらくしてから信号機が鳴り、電車が向こうから走ってきた。四両編成の電車だった。お客はずいぶん少なかった。ひとり若い女性が本を読んでいた。横顔が魅力的な女性だったので、俺は電車のあとを追いかけて行った。
 すぐに追いついて、ガラス越しに女性の顔を覗き込んだ。テレビドラマによく出ている女優とそっくりな女性だった。でも名前が思い出せなかった。読んでいた本は「鏡の国のアリス」だった。活字の間に、よく知られた挿絵が載っていたから分かった。
 電車はスピードをさらに上げて行く。だんだん疲れて来た。でも、女性のことが気になって、猛烈に羽を動かして飛び続けた。そのときだった。向こうから折り返しの電車が走って来た。でも女性のことばかりに夢中になっていたのでぜんぜん気がつかなかった。
「あーっ!」
 そのあとはどうなったのか知らない。でも、こうして生きているのでうまく電車をさけたのだ。そのあとの記憶はない。
 三日目に観たのはこんな夢だった。俺は陸橋の階段の手すりの上に止まっていた。天気は曇りだった。その日はずいぶん蒸し暑い日だった。
 陸橋の下にテントやダンボールの小屋があちこちに建っていた。向こうから奇妙な男がやってきた。服はぼろぼろで、髪の毛はボサボサだった。
「乞食だ」
 その男の両肩にはカラスが止まっていた。ずいぶん慣れているらしくぜんぜん人間を恐れていない。男は歩きながらゴミ箱を探していた。男がそばまでやって来たとき、その匂いで気分が悪くなってきた。何か月も風呂に入っていないのですごい悪臭だった。
「おれは清潔だった。川でいつも羽と体を洗っているから」
 ゴミ箱を見つけると、中から賞味期限の切れた弁当を見つけて、大喜びしながら向こうの方へ歩いて行った。
 あとをつけて行くと、公園の屋根付きのベンチに座って、カラスに分け前をやりながら食事をしていた。食べ終わると、どこで拾ったのか、しけもくをスパスパ吸っていた。こんな近くで乞食を観たのははじめてだった。
 その公園の離れたベンチにも失業中の30才くらいの男が座っていて、スマホで仮想通貨のチャートを羨ましそうに観ていた。
「ああ、俺もお金があれば、ビットコイン買うのになあ。現在、1ビットコインが200万円だ。今年のはじめ10万円だったから、20倍の値上がりだ。あのとき1ビットコイン買っとけば、安いアパートが借りれたな。たぶん5年後くらいには1000万円まで価格が上がるな。0.01ビットコインいまからでも買っておこうかな。そうしないと人口知能のおかげで、これからますます人間の仕事になくなって、無収入で暮らさなければならなくなるから」
 四日目に観たのはこんな夢だった。
 この日も暑かった。俺は町の川の上を飛んでいた。ときどき手漕ぎボートが下の方に見えた。川幅がだんだん広くなり、やがて行く手に海が見えて来た。近くに広い砂浜があって、海水浴客がたくさんいた。浜茶屋のところでみんなアイスクリームを食べたり、ジュースを飲んでいた。砂浜ではビキニ姿の若い女性が肌を焼いていたり、ビーチバレーをやっていた。子供たちは楽しそうにスイカ割りをしていた。
 海の向こうにテトラポットが見えたので、そちらへ飛んで行った。海は穏やかだった。海の上にくらげが浮かんでいた。すぐ向こうの方に小島が見えた。
「行ってみるか」
 小島に向かって飛んで行った。太陽が眩しくて目を開けていられなかった。汗もたらたら出てくる。小島までの距離はわずかだと思ったけどかなり遠い。だんだんくたびれてきた。
 ようやく小島の砂浜に辿り着いた。林の中から小鳥の声が聴こえてきた。観ると林の中に小さな家が建っている。窓が開いているので人が住んでいるのだ。
 家には小さな庭があって、きれいな花が咲いていた。そのとき家の中から楽器の音が聴こえてきた。弦を上手にはじいて、きれいな音色だった。
「マンドリンか」
 町の公園でも何度か聴いたことある。秋になると、町で路上コンサートがあるので、よく電線に止まって聴いていた。
 林の中を飛んでいる小鳥たちも毎日マンドリンの演奏を聴いているので、みんなの鳴き声がとても美しい。夕方までその島で遊んで、日が沈まないうちに、また海を渡って帰って行った。
 五日目はこんな夢を観た。
 俺は町はずれにある精神病院の中庭の松の木の枝に止まっていた。
木の上から病院の窓を眺めていると、昨日、強制入院させられたひとりの元気そうなお婆さんが、窓の外を眺めていた。
 とても機嫌がいいのか、部屋の中をいったり来たり、にこにこと落ち着きなく歩いていた。俺は窓のところへ飛んで行ってそのお婆さんの様子を眺めていると、丁度昼ごはんになり、お婆さんは俺を見つけると、パンをひとかけら手に持って、窓を開けてくれた。そしておれのすぐそばにパンのかけらを置いてくれた。少しジャムがついていたので、食べるととてもうまかった。
「明日もくれるかな」
 そう思いながら、その日は帰っていった。
 翌日の昼に、俺はまた病院へ行った。窓のところにお婆さんの姿があった。でもなんだか様子が変だ。落ち着きがないのは昨日と同じだけど、凄い目つきで大声を張り上げて機嫌が悪いらしい。同室の患者たちにケンカをふっかけているみたいだった。
「昨日とはずいぶん違うな。これじゃ、パンはくれないかも」
 そう思ったけど、窓のところへとりあえず行ってみた。
でも当たっていた。お婆さんは俺を見つけると、内側からガラスをばんばん叩いて、俺を地面に突き落とそうとしているみたいだった。
「こりゃ、ほんとの病気だ」
あとで分かったけど、そのお婆さんは躁病患者だった。
 六日目に観たのはこんな夢だった。
 となり町の市立図書館の近くに、大きな池のある公園があった。夕方になって、みんな家に帰って行った。夜になってから、白髪頭のおじさんが、カップ酒を買ってきてベンチに座ってひとりで飲んでいた。家でもずいぶん飲んでいたのか、しまいにベンチに寝ころんで眠ってしまった。
 カップ酒にはまだお酒が残っていたので、自分も飲みたくなった。枝からそっと降りて来て、眠っているおじさんに気づかれないように、容器の上に止まった。ぷんぷんお酒のいい匂いがするので、首を伸ばして飲むことにした。お酒は半分も残っているので、首を伸ばしたら届きそうだった。ところが不運にも足を踏み外してカップの中にぼちゃんと落ちてしまった。お酒で身体はびしょびしょに濡れるし、凄いアルコールの匂いで、すっかり酔っぱらってしまった。瓶の口は狭くて容易に飛び立てない。
「困ったどうしよう」
 一時間もお酒に浸かっていると、おじさんが目を覚ました。
 目覚めにカップのお酒を飲もうとしたとき、スズメが入っているので、びっくりして瓶を地面に落した。お酒と一緒に外へ出ることができたので、フラフラしながら空へ舞い上がった。でも気分がすごく悪かった。
 七日目の夢は昨夜の夢の続きだった。 
 明け方、二日酔いで町へ戻ると、三階建てのアパートの前の電線にどうにか止まった。まだフラフラしていたので、電線から落ちないように頑張った。
 朝になって、仲間のスズメたちの声で目が覚めた。
「やれ、今日も暑くなりそうだ」
 考えてると、二階のアパートの窓からひとりの男がこっちを観ている。起きたばかりで寝ぼけまなこだ。
「アパートの中はクーラーがよく効いて涼しいだろうな。俺も一度でいいから人間の生活がしてみたいなあ」
 ぼんやり考えていたら、電線から足をすべられせてしまった。きっと地面に落ちたのだ。そのあとの記憶はまったくない。ー
 俺がそんな奇妙なスズメになった夢を観たのは一週間だったけど、自分の知らない人間のいろんな生活が見みれて、なんだかためになったような気がする。でもあのスズメはいったいどこへ行ってしまったのだろうか。


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2017年11月30日

生き返った男

 その男は世の中でさんざん悪いことをしたあげく、とうとう殺人を犯し、裁判で死刑の判決を受け、あすの朝、刑が執行されるのをひとり淋しく拘置所の中で待っていた。
「これでおれもこの世から永久におさらばか」
 男は、開き直った顔をしながら心の中でつぶやいた。だが時間がたつうちに、この世から去っていくのがだんだん惜しくなってきた。
 男はまだ若いのであった。できるならもう少しこの世にいて、人の役立つことをしたいと思いはじめた。
 振り返れば、この男の人生はまったくひどいものだった。子供の頃から、盗み、ひったくり、万引き、喧嘩を繰り返し、大人になってからも博打、詐欺、恐喝、傷害で五回も刑務所に入れられた。そして昨年、やくざ同志の抗争の際、相手の組員をふたり刺し殺し、とうとう殺人を犯してしまったのだ。
 男は自分の人生を振り返りながら、その荒れた自分の過去について、最後の拘置所生活の中で深く反省する機会を得た。そして今度生まれてくるときは、まともな人間になって生まれてきたいと願ったのである。
 翌朝になった。拘置所のドアが開かれ、看守に連れられて男は処刑場のある裏庭へ歩いて行った。待機室に入ると、死刑執行官のほかにひとりの神父が待っていた。神父は男のそばへやってくると、
「何か言い残すことはありませんか」
と尋ねた。
 男は囁くような声で、
「もしも生まれ変わることが出来るなら、人の役に立つような人間になりたいです」
と答えた。男の最後の言葉だった。
 やがて男は、死刑執行官に連れられて、裏庭の真ん中に設置された絞首台へ歩いて行った。そして十三段ある絞首台の階段をゆっくりと登って行った。
 絞首台の上に辿り着くと、顔に白いずきんが被せられ、太めのロープが首に巻きつけられた。男は目を固く閉じて、自分の心臓の音だけをじっと聞いていた。
 数秒後、数人の死刑執行官によってボタンが押されると、すぐに足元の板がはずれ、男は一瞬宙に浮いたようになったが、すぐさま地面に向かって落下していった。
 男はロープに吊るされたまま、しばらくもがき苦しんでいたが、やがて意識が混濁し、絶命するまでのわずかな時間、幻覚が何度か現れはじめた。その幻覚は夢に似たようなもので、断片的なものばかりであったが、やがてその幻覚も消滅し意識が無くなった。
 だが数分後、不思議なことが起こった。途絶えていた意識がしだいにはっきりしてきたのである。男が意識を取り戻したとき、何者かによって、きつく巻かれたロープが徐々に緩みはじめた。男はまったく理解できないことに驚いていたが、これまでの極度の緊張感と疲労のせいで、いつの間にかまた意識をなくしてしまった。
 男が、その不思議な出来事によって意識を取り戻し、やがて完全に目覚めたのは、それから数日後のことであった。
 男は太陽の光がさんさんと降り注ぐ、ある町の公園の近くにあるこじんまりした一軒の家の庭の芝生の上で眠っていた。庭には、バラやツツジやチューリップの花が美しく咲いていた。
 男は不思議な光景に、しばらく馬鹿のように口を開けて眺めていたが、そのとき垣根の向こうから誰かが忍び足でこの家に入って来る足音に気づいた。
 男はすぐに身がまえた。長年養われた感で、その相手が悪い人間であることを見抜いたのである。すぐに侵入者を睨みつけると、ドスのきいた鋭い声で吠え叫んだ。
「うううー、わん、わん、わん、わん、わん、わん、わん、わん!」
 侵入者は、その番犬の目つきの鋭さに恐れをなし、まったく手出しも出来ずにすぐに退散しなければならなかった。
 その吠え声を聞きつけて、家の中から老人夫婦がやって来た。この老人夫婦は、若い頃にひとり息子を交通事故で亡くし、これまで少ない年金だけでなんとか暮らしていた。それにこの地区は、空き巣がよく入るので、近所の人たちはみんな番犬を飼っていた。けれども、番犬を飼うお金の余裕のない老人夫婦は、買い物や散歩で家を空けるとき、いつも空き巣の被害におびえていた。
 ところが、数日前、一匹のやせ衰えた野良犬が、お腹をすかせて庭の芝生の上に体を横たえていたのを見つけてかわいそうに思い、家で飼うことにしたのである。顔つきは見るからに獰猛そうで、近寄りにくい感じがしたが、反面、素直で気がやさしそうに思えた。
 老人夫婦は、これは天からの授かりものだと信じ、貧しい暮らしの中でこの犬と一緒に暮らした。
 介護のかいもあって、野良犬は体力を取り戻し、番犬としてこの家で働くことになった。そして、この家にやってくる人たちの誰もが、この番犬の忠実さと頑強さに驚いたのである。
 野良犬も、自分の仕事に生きがいを感じながら、毎日この年老いた夫婦を空き巣の被害から守るために働き続けたのである。



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2017年11月21日

楽器が好きなこども

 楽器が大好きなこどもがいました。
ハーモニカやリコーダーはもちろんのこと、キーボードやギターもじょうずに演奏することができました。
 ある日、町にマーチングバンドがやってきました。
楽員たちは、真っ赤な制服と帽子をかぶり、ピカピカの楽器を持っていました。
 バトンを持った楽長を先頭に、ジョン・フィリップ・スーザの「ワシントン・ポスト・マーチ」や「キング・コットン・マーチ」を演奏しながら歩いていました。
 男の子もランドセルの中からリコーダーを取り出してあとからをついて行きました。
大通りを歩いてから、次は繁華街を通り、大きな公園のそばまでやってきました。
「みんなどこまで行くのかな」
男の子はぼんやり考えながら歩いていました。
 やがて大きな鉄橋が見えてきました。そのうちに空からぽつり、ぽつりと雨が降ってきました。
「みんな、鉄橋の下で休憩だ」
 楽長の指示で、みんな鉄橋の下へ大急ぎで走って行きました。
雨はまたたくまに、どしゃぶりになりました。
 鉄橋の下で雨宿りをしながら、男の子は楽員たちに話しかけました。
「おじさんたちは、どこまで行くの」
「知らないなあ。行先は楽長だけが知っているよ。世界一周するかも知れないな」
「じゃあ、どこまでも一緒について行くから」
「ああ、いいよ。ついてきなよ」
話をしていると、やがて雨は上がりました。
「では、出発ー!」
 楽長の合図で、マーチングバンドはまた演奏しながら歩きだしました。
 川沿いの道を歩いていると、陽が射している雲の切れ間から、きれいな虹が見えました。
 不思議なことに、虹の橋の先っぽが、川のそばまでたれていました。
「今度はあの虹の橋を渡って行こう。それから雲の上を歩いて行くんだ」
 バトンを振っている楽長のあとを追って、マーチングバンドはついて行きました。男の子も一緒について行きました。
 やがてマーチングバンドは虹の橋を渡りはじめました。
しばらくのあいだ、空からは楽しい演奏が聴こえてきましたが、やがてみんな雲に隠れて見えなくなってしまいました。



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(自費出版童話集「本屋をはじめた森のくまさん」所収)
 
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2017年11月11日

雲の上の魔法使いのお城

 退職して暇をもてあましていた男の人が、自分の家の庭に塔を建てました。
「高い所からの眺めはきっとすばらしいだろう」
 レンガを買ってきて毎日積んでいきました。
 ひと月で、塔の高さは十メートルになりました。てっぺんに登って町を眺めました。
「よく見える。でも海がまだ見えない」
 さらにレンガを積みたして三か月後に、三十メートルの高さになりました。
「まだ、まだ、よく見えない」
 毎日レンガを積みながら、数年が経ちました。
塔の高さは、数百メートルになり、曇りの日には雲の底に付くくらいになりました。
 あるとき驚きました。海の沖の離島に巨大な塔が建っていました。その塔も毎日高くなっていました。
「誰が建てているのかな」
望遠鏡で眺めてみました。
「あれえ、あいつだ」
塔を建てていたのは、昔、同じ会社で働いていた同僚でした。海が好きで、退職したら島で暮らしたいといつも言っていました。
 島の木を切って丸太を組んで積あげていました。
 ある低い雲が垂れ下がる日でした。雲がすっかり塔を包んで見えるのは雲ばかりでした。
「いやあ、何も見えない」
 思っていると、雲の向こうから声が聞えてきました。
「おーい、いまからそっちへ行くからな」
「えーっ、ひょっとしてお前か」
「そうだ。おれだ」
 雲の上を歩いてきたのは、島に住んでいる昔の同僚でした。向こうも望遠鏡で毎日こちらを観ていたのです。
「久しぶりだな。元気そうじゃないか」
「いやあ、何年ぶりかな」
 二人は、雲のベンチに腰かけて昔話に花を咲かせました。
 しばらくして、雲の隙間に大きな建物が見えました。
「お城だ」
「誰が住んでいるのかな」
「行ってみるか」
「行ってみよう」
 雲の上をテクテク歩いてお城の門までやってきました。
 門をくぐり、玄関のところへきました。
 扉を叩くと、中から鍵を開ける音がしました。
 ギィーーーーーーーーーーー。
 扉が開いて出てきたのは、80歳くらいのお婆さんでした。
「あんたら、どこからやって来なさった。なにか用かね」
「りっぱなお城なんで、ちょっと中を拝見させていただきたい」
「見も知らぬ人を中へ入れるのは気に入らんが、まあ、少しだけならいいじゃろ」
 男たちは、お城の中へ入れてもらいました。
 広い居間に通されて、ソファーに腰かけていると、お婆さんがワインを持ってきてくれました。
「年代物のいいワインですがな。どうぞ召し上がれ」
 ちょっと生臭い味でしたが、全部飲んでしまいました。
 ところがワインを飲んだあと、男たちは眠ってしまったのです。
 気がつくと、お城の暗い倉庫の中の鳥籠にいました。
「たいへんだ、カラスに姿が変わっている」
「これからどうしよう」
 考えていると、すぐ隣に置かれた鳥籠の中から、
「どうか助けて下さい」 
 覗いてみると、中に小鳥がいました。
「私は、魔法使いのお婆さんの魔法で小鳥にされました。魔法をとくにはお城の中庭に植えてあるオリーブの実を食べなければいけません」
「それじゃ、もってきてあげよう」
 男たちは、なんとか隙をねらってここから抜け出そうと思いました。
 夕方になり、黒マントと黒い帽子を被ったお婆さんが餌を持って入ってきました。
「さあ、お食べ。たっぷり栄養を取るんだ。お前たちの血でおいしいワインを作るから」
 鳥籠の扉が開いたとたんに、カラスはさっと逃げました。お婆さんは慌てて追いかけてきましたが、見失ってしまいました。
「ちくしょう、あとでかならず捕まえてやるから」
 お城の中庭へ飛んで行くと、オリーブの木がありました。実を食べてみると、不思議です。身体がずんずん大きくなって人間の姿に戻りました。
「よかった、魔法がとけたんだ」
「じゃあ、あの小鳥にも食べさせてあげよう」
  朝になり、お婆さんが小鳥に餌をやりに倉庫へやってきました。餌をやっている隙に男たちは中へ忍び込みました。
 お婆さんが出て行くと、オリーブの実を小鳥にやりました。
するとどうでしょう。小さな小鳥が、みるみる大きくなって、美しい女性に変わりました。
「ありがとうございます。私はとなりの国の王女です。旅の途中、このお城に泊まったとき、お婆さんに閉じ込められました」
「そうでしたか、じゃあ、一緒にここから逃げましょう」
 王女から、もう一口オリーブの実を食べるように言われました。
 食べてみると、不思議なことに、顔の皺はなくなり、髪の毛もふさふさ生えて、20代の若者になりました。
「いやあ、驚いた。こんなに若返ったら、あんなお婆さんなんかすぐに退治できるな」
「じゃあ、夕食を持って来たらやっつけよう」
 夕方になり、お婆さんが倉庫へやってくると、二人がかりで飛びかかりました。お婆さんは慌てて倉庫の中を逃げ回りましたが、すぐに捕まって縄でぐるぐる巻きにされました。
「頼むよ。どうか見逃してくれえ。何でもやるから」
 魔法使いのお婆さんはずいぶん資産家でしたから、あちこちから盗んできた金、銀、プラチナ、宝石のほかにも、最近はじめた株式やFX、ビット・コイン(仮想通貨)の取引きで儲けた大量のお金を持っていました。
「じゃあ、資産の半分をいただくよ」
そういって、金庫室から宝物を貰ってきました。
宝物を入れた袋を担いで、三人はお城から出て行きました。
 しばらくすると、魔法の箒に乗ったお婆さんが、物凄い剣幕で追いかけてきました。
「まてえー!、いまいましい奴らだ。絶対に捕まえて、もう一度閉じ込めてやるから」
 雲の向こうに男たちが登ってきた塔が見えました。塔のところまでやってくると、三人は梯子を降りました。降りるときに、塔のてっぺんに蓋をして、しっかり鍵を掛けました。
 あとからお婆さんがやってきましたが、蓋がしめてあるので梯子で降りることが出来ませんでした。お婆さんは諦めてお城へ帰って行きました。
 家に戻ってきた三人は、貰ってきた宝物を山分けしました。
「おれは、この宝物を売ったお金で大型のクルーザーを買うよ」
「私は、マンションを買うわ」
「おれは世界旅行をするよ」
 そういってみんな別れました。

 

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(未発表童話です)

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2017年10月31日

たいくつな仏像

 山のお寺に、古い大きくてりっぱな仏像が置かれていました。あまり奥深い山だったので、いつしか忘れられて、誰も拝みに来る人はいませんでした。
「ああ、たいくつだ。だれかやってこないかなあ」
 あるとき猿がやってきました。
「仏像さま。高い所からの眺めはどうですか」
「山ばかりで何も見えやせん」
 仏像は、身体を前後左右に動かしました。
「ああ、身体が凝ってしかたがない。いつも同じ姿勢でいるからなあ」
「それじゃあ、身体をほぐしてあげましょう」
 猿に肩や腕や足や腰をほぐしてもらいながら、仏像は満足そうです。
「ああ、気持ちがいい。まるで極楽じゃ」
 それがやみつきになって、週に一度は猿に身体をほぐしてもらっていました。
 ある日のことです。山道を誰か登ってきました。お寺へやってきたのは、村のお百姓さんたちでした。
 仏像は、いつものように寝そべって、猿に身体をほぐしてもらっていましたが、足音が聞えてきたので急いで身体を起こしました。あまり慌てていたので背筋を思いっきり伸ばして正座をしました。 
「ああ、これが三百年も昔に作られた仏像さまか。なんて礼儀正しい仏像さまだ」
「町へ持って行ったらみんな驚くな」
「そんじゃあ、近いうちに町へ移すことにしよう」
 お百姓さんたちが帰ったあと仏像は、
「嬉しいことじゃ、町のお寺へ行けるとなれば参拝者も多いだろう。もうたいくつすることもない」
 その年のうちに仏像は、町の大きなお寺に移されることになりました。
お寺の広いお堂に置かれた仏像は、満足そうな様子でいつも正座をして座っていました。
 このお寺には、山と違って毎日たくさんの人がやって来るので仏像はいつもニコニコ顔です。
「よかった。仏像に生まれた甲斐がある」
 だけど、いつも正座をしてるので足がだんだん痛くなってきました。
「ああ、このまま何百年、何千年もこうやって正座をしてるのもたいへんだ」
 夜になると仏像は、だれもいない静まり返ったお堂の中で、思いっきり足を伸ばしました。
「ああ、あちこちピリピリしてる。きょうも疲れた。猿がいてくれたらほぐしてくれるのになあ」
 仏像は、山のお寺のことを懐かしそうに考えていました。 


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(自費出版童話集「本屋をはじめた森のくまさん」所収)

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2017年10月19日

気の弱い殺し屋

 江戸の町に殺しを業務とする店があった。表向きの商売は研ぎ屋であった。
 ある日、殺しの仕事が入り、だれが引き受けるか親方の家にみんな集まった。
「明日の晩、越後屋のバカ息子を斬る。太郎兵衛、おぬしに任せる」
「あっしがですかい。きのうこちらへ来たばかりです」
「初仕事だ。がんばってみい」
「刀が研いでありません」
「今夜のうちに研げる」
「まだ人を斬ったことがありません」
「だから、お前にまかすのだ」
「場所がよく分かりません」
「いまから確認してこい」
「向かってきたらどうしましょう」
「そのときは頭を使って対処しろ」
 問答が続いたあと、とうとう行くことになった。
 翌日の晩、親方が太郎兵衛の帰りをじっと待っていると、越後屋の主人が尋ねてきた。
「ごめん。尋ねるが。息子に斬れない刀を売りつけたのはお前とこの店員か」
「え、売りつけた?」
「そうだ。研ぎ方が下手くそで、ぜんぜん斬れんといっている」
 主人が帰ってから太郎兵衛が戻ってきた。
「親方、すいません。越後屋の息子が2メートルもある大男だなんて聞いてなかったもので、頭を使って逃げてきました」



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(未発表童話です)

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2017年10月09日

カニの床屋さんの失敗

 竜宮城の竜王さまが、ある日、家来のタコにいいました。
「明日の夜、竜宮にお客がみえるから、床屋を呼んできてくれんか。何年も切っとらん頭をさっぱりさせたい」
「はい、竜王さまかしこまりました」
 タコは、さっそく浜へ行きました。
浜につくと、(カニの床屋)と書かれたたくさんのお店がありました。
 タコは一軒、一軒お店をまわって、用件をいいました。
「はい、承知しました。ではさっそくまいります」
 タコに案内されて、カニの床屋さんたちは、みんな竜宮城へ行きました。
「いやあ、来てくれたか。ごくろう、ごくろう。ではさっそくチョッキン、チョッキンをたのむよ」
 竜王さまは鏡の前にふかぶかと腰かけました。
「では、さっそくとはじめます」
 カニの床屋さんたちは、頭の上によじ登ると、チョッキン、チョッキンと軽快な音をたてて散髪をはじめました。
 だけど、竜王さまの頭はカニたちの何十倍もありますから、髪を切るのもずいぶん時間がかかります。
 夕方になって、その日は半分だけ仕事が終わりました。
「みんなごくろうだったな。残りの分は明日にまわすことにして、今夜は竜宮でゆっくりくつろいでくれ」
 日が沈んでから、カニの床屋さんたちは竜宮城の夕食会に招待されました。
深海のめずらしい魚料理を食べたり、きれいな女中さんにお酌をしてもらって、ずいぶんお酒も飲みました。その夜はみんなぐでんぐでんに酔っぱらって、口からプクプク泡を吐きながら、すぐに眠ってしまいました。
 朝になって、みんな仕事の続きをはじめました。
 ところが、昨夜のお酒がまだ残っているようで、チョッキン、チョッキンの音も軽快ではありません。中にはウトウトと居眠りしているカニもいて、なかなか仕事もはかどりません。
 そんなことなど知らない竜王さまは、昼寝をしながら楽しそうに待っていました。
 夕方になって、家来のタコがやってきました。
「竜王さま、お客さまがお見えになりました」
 目を覚ました竜王さまは、
「そうか、お通ししてくれ」
といって、鏡に写った自分の顔を観ました。
「なんじゃあ!この頭はー!」 
 竜王さまは本当に驚いてしまいました。
頭髪のところどころがまだら模様になっていて、長さも滅茶苦茶で、まるでトラの毛皮のようです。
 竜王さまは、タコを呼び寄せると、すぐにカツラを持ってくるように命じました。こんな頭ではとてもお客さんに会うわけにはいきません。
 翌朝、カニの床屋さんたちは、しょんぼりした顔で浜へ帰ってきました。みんな床屋の看板を取り外すと店を閉めました。竜王さまから床屋の営業許可を永久に取り消されてしまったからです。
 カニたちは別の仕事を探しましたが、床屋さんほどぴったりの仕事はなかったので、どんな仕事についても長続きせず、今でも浜をぶらぶらしているのです。



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(自費出版童話集「本屋をはじめた森のくまさん」所収)

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2017年09月27日

猫になった男

 いつも昼までねむっていた男の人が、ある日、家の屋根の上で目が覚めました。
「ニャーオ、よくねむった、あれ?」
へんな声がでたので、びっくりして立ち上がりました。
「猫だ。猫に変身してる」
 それからは猫の生活がはじまったのです。すごく身軽になって、高い所までジャンプが出来るので、普段いけないような場所にも行けました。家々の屋根を歩き回って、お腹が減けば、家に忍び込んで夕飯のサンマや刺身なんかをごちそうになりました。また、トラックの荷台に乗って、この町の動物園に行って、飼育係から魚をもらったりしました。
 食べ物はゴミ箱の中にもたくさんあるので、人間のように働かなくてもいいので安心でした。でも、ライバルはたくさんいました。近所で一番ケンカの強いボス猫にばったり出会って何度か絡まれたことがありました。 
 ある日、物置の屋根の上で昼寝をしていると、カラスが飛んできて、こんなことを教えてくれました。
「となり町にサーカスが来てるから観に行ったらどうだい」
「サーカスか、じゃあ、いってみようかな」
 走ってきた軽トラックの荷台に飛び乗って、となり町に行くと、公園のすぐ近くの原っぱに大きなテントが立っていました。テントの中は賑やかで団員たちがいろんな演技を観客たちに披露していました。
 空中ブランコを観たり、動物の曲芸を観たり、その日は楽しい時間を過ごしました。
 サーカスが終わって、檻のそばを歩いていたときクマに話しかけられました。
「お前もサーカスに入らないか」
「なんにも芸ができないからだめさ」
 断ったけど、興味があったので、翌朝、動物たちの練習を観に行きました。
動物たちは玉乗りをしたり、輪潜りをしたり、綱渡りなどをしていました。綱渡りが面白そうだったので、一緒に渡ってみました。
 観ていた団長さんが、
「猫の綱渡りは受けそうだ。訓練させよう」
 すぐに決まって毎日訓練をやらされました。
練習が終わると、夕飯もたっぷりくれました。
 そんなわけで、このサーカスで働くことになったのです。
日本中のあちこちの町へ行って、たくさん興行をやりました。
「来週はどこへ行くのかな」
動物たちはみんな楽しそうです。
 ある港町で興行をやっていたとき、港の方から船の汽笛が聞えてきました。行ってみると、世界を周っている客船が入港していました。
 船着き場に行って、客船のデッキの上を眺めていると、青い目をしたペルシャ猫が「こっちへこいよ」と呼んでいます。
 梯子を登ってデッキへ上がって行くと、ペルシャ猫がにこにこしながら、
「どうだい、君も一緒に世界を周ってみないかい」
「面白そうだな、じゃあ、行ってみようかな」
 サーカスのみんなには迷惑をかけますが、猫は翌朝、客船に乗って港から出て行きました。人間ではないので、船賃もパスポートもいらないので大助かりです。
 船は西周りの航海を続けました。フィリピンや東南アジアの国々を周って、インドにも行きました。出港して二、三日は船酔いで気分が悪くなり、部屋でじっと寝ていましたが、それが過ぎると船室から出て、デッキの上を歩き回りました。海の景色はきれいでしたが、ものすごく暑いので、いつも日陰で寝そべっていました。
 長い航海が終わって、入港したのはペルシャ(イラン)の国でした。ペルシャ猫とご主人に連れられて向かったのは広大な砂漠がまじかに見える大邸宅でした。まるで宮殿のような建物でした。
「いやあ、きっとご主人は大金持ちだな」
 猫が思ってたとおり石油王でしたから、想像できないくらいの資産を持っていました。
 屋敷は広くて、部屋の数は50ほどもあり、召使も15人くらいいました。部屋の中はクーラーがよく冷えてとても快適です。部屋には金製の置き物、りっぱな絵画、彫刻などあり、美しい刺繍を施した見事な絨毯がひかれた長い廊下をいつもペルシャ猫と散歩しました。夕食も豪華で、人間が食べる料理よりも贅沢でとても美味しいのです。
 ご主人は、毎晩のように宴会を開きました。町から芸人を呼び寄せて、手品や綱渡り、火の棒を飲み込む芸や踊りなど観て楽しんでいました。猫になった男も、床に寝ころんで楽しそうに観ていました。
  ある日、屋敷のベランダで寝そべっていると、砂漠の向こうから旅芸人の一座がトラックに乗ってやってきました。
 ご主人は、さっそく旅芸人たちを屋敷へ呼びました。
「見てのとおりの小さな旅一座ですが、素晴らしい見世物はたくさんありますよ。今夜、お屋敷でお見せいたしましょう」
 その日の夕方のことでした。猫が夕食を済ませて廊下を歩いてると、廊下の向こうから座長とアブドーラ・ザ・ブッチャ−みたいな二人の大男がひそひそ話をしながら歩いてきました。
「いいな、この屋敷の宝もいただきだ」
「手筈は整ってますよ」
 この旅芸人たちは、砂漠のいろんな所で盗みをしている泥棒芸人でした。
今夜大広間で見世物をやっている最中に、座員の中の数人が金庫室に入ってお金を盗むのです。
 夜になりました。この一座の一番の見世物は、美しいダンサーたちの踊りでした。キラキラと輝く色とりどりの見事な衣装を身に着けたダンサーたちが妖艶なベリーダンスを披露するのです。大広間に集まった屋敷の人たちはみんなその踊りに釘づけになって観ていました。
 その様子を確認すると、座長が目で二人の男に合図をしました。
男たちは、屋敷のあちこちの部屋に忍び込んで、お金や高価な品物を盗んでいきました。
 猫は男たちの様子が変なので、あとをついて行き、じっとその様子を見ていました。
「みんなに知らせよう」
 猫は大声で、ニャーオ、ニャーオと鳴きはじめたのです。男たちは驚いて、猫を捕まえようと追いかけてきました。
 猫は屋敷を出て、砂漠の中を逃げて行きました。でもしばらく大男のひとりがいつまでもあとを追いかけてきました。
 やがて追っ手をくらまして帰ろうとしましたが、遠くまで逃げて来たので、帰り道が分からなくなりました。それにずいぶん走ったので喉もカラカラでした。
「いつまでもこんなところにいたら、朝になって日が昇ったら焼け死んでしまう」
 夜遅くになってから、丘の上にオアシスを見つけました。ヤシの木のそばに井戸がありました。
「よかった、あの井戸の水を飲もう」
 井戸の中を覗き込むと、水が上の方まで溢れていました。水をたくさん飲んでしまうと、ようやく元気が出てきました。でも頭はぼんやりしていました。
 ふと、水の中に宝石が沈んでいるのに気づきました。それから猫の顔が人間の顔に変わっていることにも気づいたのです。
「不思議な井戸だ。人間に戻れてる」
 あまり宝石が美しかったので、両腕を水の中へ入れて取り出そうとしたとき、足がぐらついて井戸の中へ落ちてしまいました。
 水は勢いよく下の方へ引いていき、そのまま身体も沈んでいきました。
あとから考えると、単なる星だったのですが、疲労でそんな風に見えたのです。
 気がつくと、人間の姿に戻った男の人は、自分の家のお風呂の湯船の中でウトウトしていました。
 お風呂の窓ガラスの外には、砂漠で見ていたようなきれいな星がキラキラと空に輝いていました。



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(未発表童話です)

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