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2019年10月06日

『呪巣 −怨の章−』考察 最後の顔の正体とは



今回はご紹介ではなく、『呪巣 −怨の章−』の考察をお送りする。
もちろん本作の考察にはシリーズ続編からの情報も必要になるけれど、今回はあえて本作の情報のみから考察をする。

本作のご紹介はこちら
http://fanblogs.jp/himatubushide/archive/977/0



結局主人公はどうなったのか



最期、主人公が屋根裏で猫のぬいぐるみを完成させると、右からゾンビのような右手が出てくる。


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そして次の瞬間、視界が強制的に右を向く。瞬間、心臓の鼓動音は止まる。
心臓の音は復活するものの、それは次第に弱まり、上から血のような赤い液体が流れ。
瞼を閉じるように視界が黒くなっていく。
狭まる視界に飛び込んできたのは、この世のものとは思えないような誰かの不気味な顔だった。


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ここは素直に解釈すると、ゾンビのような手によって主人公が首を折られて死んだ、ということになりそうだ。
つまり主人公は死んでしまったわけだ。
ゾンビのような手の持ち主、おそらくはこの家の、悪霊かなにかになってしまった娘によって殺されたんだろう。


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しかし首を折られて視界が赤く染まる、というのはどうなんだろう。
あの赤い液体のようなものは、たぶん瞼の上から垂れてきた血のようではあるけれど……
首を折られて額やその上から血が流れるということはないと思うけども。


眼球の中の血管が破裂したんだろうか?
しかしその場合、赤い何かは垂れる液体ではなく斑点のように円状になる気がする。
首を折られた経験はないから知らんけど。
娘らしき何かが垂らした血かなとも思ったけれど、しかしアレはそこまで大量の血を流している風でもない。

となると、実は主人公はバールのようなもので頭を刺され、その衝撃で首が曲がった、とか?




結局、この家で何が起こったのか



この点については、確か続編でもなにか語られているはずだった。
続編もプレイしないと、この家の事件が何がなんだったのかを考えようにもピースが足りない。
無理やり答えを出そうとしてもねじ曲がった答えを生み出すだけだ。
もっとも、続編をプレイしてもまだ謎は残っていたはずだけど。

しかしながら自分はその続編で語られた内容を全く覚えていないので、ちょうどいいから本編だけで考察をしようかと思う。
そのうちに続編もまたプレイするから、考察の続きはまたそのときに、だ。


まず、玄関においてある家族者写真から、この家に住んでいたのは五人家族だったことがわかる。
家族構成は祖父・祖母・父・母そして娘。



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1988/4/11の日付の入った手紙が郵便受けに残っていたことから、家はそのくらいの時期から空き家になってしまったようだ。

父親はいつの間にか死亡。
母親のメモから、祖母は屋根からバールが降ってくるという不幸な事故で死んでしまったことがわかる。
バールが、という時点で事故でもない気がするけれど、まあとりあえずそういうことで処理されたんだろう。

母親は、祖母は娘に殺されたと断定。次には自分も殺されると判断し、やられる前にやってやるとばかりに娘を殺害。
死体は押し入れの上に隠した。
押し入れの上なんだから屋根裏だ。



カレンダーの×印、それと家族写真の×印から、その日は手紙の日付と同じく、4月11日だったのかもしれない。




その後、母親が何をしたのかはよく分からないものの、トイレに首吊りのロープらしきものが残っているので、首を吊って死んだのではないかと思われる。
子供部屋の絵の一枚も、女性が首を吊る絵になっていた。



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娘が描いた首吊りの絵が母の首吊りの模写であれば、娘は母親よりも長生きしていたわけだ。
それを裏付けるかのように、最後に出てきた何者かはちょっと女の子のようでもある。
あれが娘なのであれば娘は生きていたということになり、同時に母親は娘を殺してなどいないということにもなる。

しかし母親ははっきりと、娘を殺して屋根裏に隠したという意味のことを書き残している。
ということは、その時点で娘は悪霊かなにかになってしまっていたんだろうか。



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母親は娘が変わってしまったと感じていた。
その原因は子供部屋の絵や絵日記から察するに、どうやらペットの猫に関係がありそうだ。
確かにこの家の玄関先にはペットの墓があり、その墓からは猫の鳴き声が聞こえていた。
ぬいぐるみも猫のぬいぐるみだ。



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※子供部屋の絵 明度調整済み



子供部屋の絵では、首だけになった猫と家族の絵、猫をかばう女の子の絵、異常なほど邪悪な顔つきになった女性の絵などを見ることができる。
そこから想像できるストーリーは、母親が娘の大事なペットである猫を殺し、そのことで娘が母親を恨んでいた、というものだ。
その怒りが怨念となって、娘を悪霊に変えてしまったのだろうか?

しかしそれにしては、娘の怒りは少し度が過ぎている。
猫のことには関係なかったであろう、他の家族までもを首だけの絵にしている。
さらに母親によれば、祖母を殺したのは娘だ。
たくさんのぬいぐるみをくれた祖母すらも殺してしまうほど、娘の怒りは激しかったのだろうか。
それはちょっと尋常ではない。
確かに母親が感じていた通り、娘は悪魔なのかもしれない。


トイレのドアには「ダシテ」「ゴメンナサイ」と読めるひっかき傷が残っている。



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自分は最初、これはトイレに閉じ込められた娘が書いたものかなと思っていた。
しかしこれは実は、母親が書いたものではないだろうか。
娘ではなく母親がこのトイレに閉じ込められたのだとしたら。

母親は、自分をトイレに閉じ込めたのは娘の悪霊か何かのしわざだと思い込んだ。
なぜならもう他の家族は誰もおらず、そんなことをしそうなのはあの悪魔だった娘くらいしかいない。
娘は、確かに殺したはずの娘は死んではおらず、いや死んだはずなのに家のどこかを徘徊しているからだ。
なぜそんなことが言えるのか?
それは押し入れにお札が貼ってあることからわかる。



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娘の死体を隠したその日から、屋根裏では何者かがうごめく音が聞こえていた。
押し入れの壁にお札が貼ってあるのは、その音に耐えかねた母親がお札にすがっていたからだ。
母親は、祖母の次に娘に殺されるのは自分だと感じていた。
だからこそ娘を殺したものの、しかしその気配は鎮まることがない。

お札も効かず、娘は屋根裏から出て家の中を徘徊している。
そういう気配がある。
間違いなく娘は、いつか自分を殺しにくるに決まっている。
いや、今がまさにその時なのかもしれない。

そんな母親の目に、なぜかそこに置いてあったロープがうつる。
このままここに閉じ込められ、娘におびえ続けるくらいなら。
このまま閉じ込められたままで、飢えて死ぬくらいなら。
そう思った母親は、そのロープで輪を作り……


娘が母親を恨んでいたことは、最後に主人公の首を折った(?)シーンからもわかる。
その寸前、主人公の耳には
「おかあさん……」
というささやき声が聞こえていた。
その声とゾンビのような右手が視界に飛び込んでくるのは、ほぼ同時だ。
つまり娘は屋根裏への侵入者をお母さんだと思い、そのうえで首を折った、ということになる。


しかし、この話の流れはどちらかといえば、母親側に立っている。
母親のいうことをまるっと信じた場合の考えだ。
情報が少なすぎてはっきりとはしないけれど、この母親は少し異様な感じがする。
特に、娘に対し殺されるかもしれないから殺した、なんて言う部分がそうだ。


母親であれば娘が多少おかしかったとして、そんな短絡的に殺そう、となるものだろうか。
まずは病院に連れていくなりなんなりの方法はなかったのか。
それとも、娘の悪魔的な能力は母親に何もさせないほどの強い力になっていたんだろうか。
しかし娘は母親に殺されているんだから、仮に悪魔だったとしてもその強さはそれほどでもなかったように思える。

それ以外にも、猫のことがある。
娘がおかしくなったのはどうやらペットの猫が死んでからのようであり、娘の絵日記からすると猫を殺したのは母親っぽい。
どんな理由があったのか知らないけれども、普通の人間が自分のではない、それも娘の大事にしていたであろうペットを、そう簡単に殺せるものだろうか。

実は母親は、その頃から少しおかしかったのではないか?
おかしかったのは娘ではなく、母親の方だったのでは?
娘が祖母を殺したというのも娘が悪魔だったというのも、母親の思い込みでは?
娘は猫のことではなく、おかしくなった母親そのものに対し、あの不気味な女性の顔を描いたのかもしれない。


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おかしかったのは母親か、それとも娘か。
両方ともおかしかったという可能性もありそうだ。
そしてさらにいえば、二人とも元々は正常だったということも考えられる。
その場合の犯人は呪いそのものになるだろう。


呪いが犯人だとすれば、それは人の姿を真似できるようなものだったはずだ。
そして母親の前では娘の姿をして、娘の前では母親の姿をしていた。
二人の前に現れた呪いは、娘の前では猫を殺し、母親の前では悪魔的な行動をとる。
そうやって親子が互いに不信を募らせるよう仕向け、関係を崩壊させた。のかもしれない。


例えば、子供部屋の壁の絵。


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この絵の中の一枚は、狂っていたのが母だとしても娘だとしても、それでもおかしなことになっている。
一番上の一番大きな紙に描かれた、家族と猫の首だけの絵だ。
そこには六つの首が描かれている。

家族は五人家族、それにペットの猫がいた。
だから首は六つになる。
五人の家族と猫が死ぬということを示唆したような絵だ。


なぜ?

なぜ娘は、自分も含めた家族全員の生首の絵を描いたのか?
娘が悪魔だったとして、母が狂っていたとして。
そのどちらの場合でも、だ。
なぜ、娘は自分の生首もその絵に描いたのだろうか?

この絵はだから、この家の家族全員の命を奪おうとしていた『呪い』が描いたものだと考えるとしっくりくる。




しかしどれが本当だったにせよ、娘らしき何者かが屋根裏にいた、という事実は変わらない。
そしてその何者か主人公に攻撃をした、というのもまた事実だ。
その時、「おかあさん」とつぶやいたことも。


娘は、どのタイミングでなのか、理由がなんだったのかはハッキリわからないけれど、この家の地縛霊的な存在になってしまったんだろうか。
そして家は荒れ果て、呪われた家となってしまった。
途中で顔を出す女性や老婆は、まさにこの家の祖母と母親だったのかもしれない。
とすると、理由はどうあれそして順番がどうあれ、家族は呪われてしまい、その呪いはいまだ消えずに彼らをこの家に閉じ込めたままでいるんだろう。

そして主人公もまた、その呪いにあてられて引き込まれた、哀れな被害者だったということになりそうだ。





新説 屋根裏にいた者の正体とは



しかしここで自分は、あえて新しい説を提唱したい。
この家の、このゲームのあれこれに説明がつく新たなる説を、だ。

前回の「呪巣 −怨の章−」の紹介記事の突っ込みどころでも書いた通り、この家には誰かが住んでいる。
あるいは住んではいなくとも、管理してたまにここを訪れる者がいるはずだ。
入口が施錠され電気が通っているということは、そういうことだ。
さらに風呂桶にためられていた液体が、誰かが比較的最近、この家にいたという動かぬ証拠となる。


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いくら風通しの悪い風呂場とはいえ十数年もの間、風呂桶の液体が蒸発せずに残っているなどということは考えられない。
それからその風呂場にあった電池もそうだ。


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未使用電池の寿命は5年から10年ほど。
風呂場という湿気の多い場所、それも排水溝の中という悪条件におかれた電池が問題なく使えたのだから、あの電池はずっと最近になってそこに持ち込まれたことになる。
それは幽霊や呪いなどではなく、生きた生身の人間の仕業であるはずだ。


では、この家にいた者とは何者か?
その答え、あるいはヒントは、ゲーム内にちゃんと存在している。
我々は無意識のうちに、その人物も死んでしまったのだと思い込んでしまっているだけだ。
そう、その人物とは玄関の家族写真にも写っている男、この家の祖父だ。



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思えば、祖父はこの写真以外の情報が一切ない。
彼も確実にこの家の家族であるはずなのにだ。
父親のように遺影があるでもなし、祖母や娘のように母親のメモでその後どうなったのかをうかがい知ることもなし。
母親のように自殺したかもしれない、というような推測できるなにかすらない。



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遺影は祖母のものも無い?
その通りしかし祖母の死は母親のメモで触れられている。
父親もメモなどで何も触れられていない?
その通りしかし父親の死は遺影から明らかだ。


遺影もなく、メモにもなにも書かれていない祖父。
彼が死んでしまっていると、そう断言することが果たしてできるんだろうか?
十数年が経ったからといって、寿命で死んでいるとも限らない。
むしろ彼が生きているからこそ、この家はまるで空き家のようになっているとすら考えることもできる。




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ゲームが始まる前、主人公はこの家の中で人影を見たような気がしていた。
その人影とはまさに祖父のものだった、というだけのことだ。
主人公はまた、十数年前に家族が出ていってから一度も人は住んでいないと考えている。
しかしそれは彼の思い違いか何かだった、というだけのことだ。


五人家族のほとんどが急に姿を見せなくなった。
だから主人公や周りの人々は、その家の家族が出ていったと思い込んでいた。
この家には最後の家族である祖父が残っていたんだから、誰かが引っ越してくることもない。
誰もいなくなったと思い込んでいる主人公からすれば、それ以降誰も住んでいない、ということになる。


ゲーム開始直後の祖父を考えてみよう。
家の中にいた祖父は、急に誰か何度も乱暴にチャイムを鳴らす音を聞いた。
一体、いまさら誰がこの家を訪れるというのか。
こんな雨の降る暗い夜に。



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祖父の目



そこで郵便受けから外をのぞくと、その誰かもまた郵便受けからこちらを覗いていた。
驚く祖父は声も出せず、慌てて二階に逃げ込んだ。
息を殺し耳を澄ませると、なんとその何者かはどうやったのか中に入り込み、あたりを探り始めている。
「こんにちは」の一言もなしにだ。


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祖父はおびえ、どうするべきかと思案する。
こんな時は警察に電話だ、しかし電話は一階の、まさに奴が何かをしている玄関にある。
しかもその電話はもう、使うこともないかと解約してしまっている。
こんな時、あのケーターイーとかいうどこでも電話が使えたなら……


侵入者はなんだか、玄関で鏡を見たり電気をつけたり消したりしている。
一体なんだ?
奴は何をしたい?
物陰から様子をうかがっていた祖父は、階下に猫のぬいぐるみの首を落としてしまう。


しまった!
奴に居場所がバレた!
そう判断した祖父は慌てて、しかし慎重に音をたてぬよう、二階の部屋に隠れ潜んだ。
カギをかけておいたおかげで侵入者はこの部屋に入ることをあきらめたものの、代わりに孫の部屋に入り込んでしまったようだ。



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祖父はその隙に階下に降りる。
しかしその時、リビングで足音を立ててしまった。


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二階の何者かはその音を聞きつけたようで、ゆっくりと階段を下りてくる足音がする。
どうする……どうする!?
祖父は風呂場に隠れた。


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足音は確かに二階にまで届いていたようで、奴はリビングまでやってきた。
そして奴はリビングでも何かを物色している様子で、風呂場に隠れている祖父のことまでは気が付いていないようだ。
祖父は少しだけ、胸をなでおろした。


少し落ち着き、それから祖父は急に腹が立ってきた。
この傍若無人な侵入者に対し、だんだんと腹が立ってきた。
なぜ我が家の中で、まるで自分が悪いことでもしたかのようにこそこそ隠れなくてはならないのか。
泥棒かなにか知らないが、奴をなんとかとっちめてやらなくては腹の虫が収まらない。

しかし、一体どうすればいい?
自分はもう年であり、取っ組み合いになったとしたらまず力負けしてしまうだろう。
ではこのまま奴が満足して家を後にするのを待つか?
しかしそれでは怒りのやり場がない。

少し思案した後、祖父は防犯用のカラーボールがまだ残っているはずだと思い出した。
肝試しだか何だかで、この家への侵入を試みる馬鹿者は少なくない。
そういう馬鹿者にはこのカラーボールをお見舞いしてやらなくてはならない。


祖父はまた少し考え、風呂場でシャワーを流して音を立てた。
そうしてから素早く、玄関から家の外に出て、水道の元栓を締め、また音もなく風呂場につながる廊下を進んだ。


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こうすれば奴はきっと風呂場を見に行くだろう。
そしてきっと奴は風呂場もまた、しばらく観察するに違いない。
その隙に背後から忍びよれば……
祖父の目論見通り、奴は風呂場の中も物色しているようだ。



リビングでは、うまく奴にボールを当てることは難しい。
しかしこの狭い風呂場ならば、コントロールのよろしくない自分であっても何とかなるだろう。
水道の元栓を締めたのは、ボールの中の液体を奴に洗い流させないためだ。
そして奴が背中を向けている今がチャンス! その頭にぬぐい切れない赤い印をつけてやる!


祖父の投げたカラーボールはしかし、奴の頭には命中しなかった。
そのボールは奴の頭をかすめ壁に当たり破裂し、鏡に赤いシミを絡ませただけだった。
なぜなら奴は排水溝の電池を拾うために、ちょうどタイミングよく身をかがめてしまったからだ。



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慌てて、祖父は次のボールを投げる。
しかし動揺のせいかそのボールもまた奴の体を外れ、洗面台を赤く染めた。
それから三発目、四発目とボールを投げるも、なぜか奴の体には一度も当たらない。
そして玉切れとなった祖父は慌てて逃げだした。


二階まで逃げる祖父。
奴は祖父を追ってか玄関までやってきたものの、それ以上追いかけるつもりはないようだ。
しかし、家探しをやめるつもりもないらしい。
祖父本人が狙い、ということもなさそうだけれど……一体、何が目的なのか?


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恐怖に震える祖父に打てる手はもうなくなった。
あとはもう、どこかにじっと身を潜めて奴が消えるのを待つばかりだ。
しかし一体どこに?
家中を荒らしまわっている奴は、そのうちに二階のもう一つの部屋やトイレにまで入り込んでくるかもしれない。

そんな祖父は、二階の押し入れから屋根裏に入れることを思い出す。
それはとてもいい考えだ。
ただの物盗りか何かなら、さすがに屋根裏にまで入ってくることはないだろう。
いやそもそも、屋根裏への入り方自体、知らないに決まっている。


そうして、屋根裏に隠れる祖父。
しかし奴の気配はいまだ下の方から伝わってくる。
それどころか、また二階に上ってくるような足音すら聞こえてくる。
さらにはとうとう、押し入れまで調べ始めたのか、向こう側から押し入れの壁をガタガタと鳴らす音まで鳴らし始めたではないか。



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来る!
来る!
奴が来る!
奴がこの屋根裏にまで入ってくる!


なんたることか!
奴の狙いはこの死にぞこないの命か?
一体わしが何をしたというのだ!
も、もはや事ここに至っては致し方なし、やらなくては、やられてしまう……!

祖父の目の前をネズミが走った。
なぜそんなことをしたのか自分でもわからないまま、祖父は思わずネズミをたたき殺す。
こんな時にネズミなんかを……いや、このネズミは使えるかもしれない……!



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押し入れから屋根裏に入る道筋、その眼の前にネズミの死体を置く祖父。
これで一瞬だけでも奴の注意を引くことができるだろう。
その隙に祖父は奴の後ろに回り……



南無阿弥陀仏!


無我夢中で祖父は、しかし確かな手ごたえを感じた。
侵入者の首は曲がり、奴の動きは止まった。
祖父はおそるおそる、その顔を確認しようと近づく。



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や、やったのか……?
やってしまったのか……?
そ、そして一体……
こいつはどこの誰なんじゃ……?



恐怖と驚愕と、すべてが終わった後の祖父は、口を開けた呆けた表情で奴の顔を覗き込む。
侵入者はもの言わず、ただそこに横たわるだけであった。



終わり。



と、このように。
この家の祖父がまだ生きていると仮定し、そしてその祖父の視点に立ってみると、このゲームの不可解な点のいくつかは見事にクリアされることがお分かりかと思う。
すなわち、最後に出てきたあの人物こそが祖父だったわけだ。


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祖父がロン毛で何が悪い。
祖父の体や家中にこびりついた赤いシミはカラーボールの液体だ。
祖父がこの家で生きていたからこそ、リビングにはハエがたかるほどの生ごみがまだ残っていた。
水道を止めたってトイレのタンクには水が残っているんだから、トイレを流すこともできる。


なんと矛盾なく素晴らしい説……ん?
家の鍵は南京錠?
内側からは出られない?
ジジイの食糧がヤバイ?


ま、まあ……だから家の中にはゴミ袋が山積みだったわけで……
爺さんはほれ、ネズミでも食べて生き延びていた、とか。
裏口があったとか。
まあそんな感じで。


本作のご紹介はこちら
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