2017年04月16日
『ピエール瀧のしょんないTV』で「今井科学思い出サミット」が放送される。伝説の模型メーカー「今井科学」を特集。
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2017年4月13日（木）に放送された静岡朝日テレビの制作するローカル番組
『ピエール瀧のしょんないTV』では、「サンダーバード」や「ロボダッチ」
など数々の名作プラモデルを残してきた伝説の模型メーカー「今井科学」を
特集した「今井科学思い出サミット」を開催。その足跡を辿るというもので
あったが、これがなかなか面白かった。
参加者は、ピエール瀧さん、広瀬真知子アナの他、「ウッディジョー」の
常木社長、「ハセガワ」の長谷川社長、「青島文化教材社」の青嶋社長、
そして今井科学マニア歴50年の松本雅彦さん。
今井科学は現在の静岡市清水区に誕生した模型メーカーで、数々のヒット商品を
発売してきたが、2002年に会社を自主解散しています。番組では時系列で
その歴史を紹介していました。簡単に紹介すると、
1957年に東京タワーの木製模型を売り出して大ヒット。1960年には日本初の
キャラクタープラモ「鉄人28号」を発売し、シリーズ合計で500万個も売れ、
メガヒット。更には1966年発売の「サンダーバード」シリーズのヒットが
追い打ちをかけ、人気を決定づけた。その後、「サンダーバード」に続いて
発売した「キャプテンスカーレット」や「マイティジャック」が予想に反して
大コケしたことが原因で3年後の1969年に一度目の倒産を迎えている。
倒産から2年後の1971年には新生「今井科学」が誕生。再建された今井科学は
当時日本のメーカーで唯一の木製帆船模型を開発し、「カティサーク」が
ヒット商品に。次に売り出した「ロボダッチ」は、テレビや漫画の
既存キャラクターをプラモ化するのではなく、プラモ発でオリジナルの
世界を作り上げた画期的なキャラクターとして子供たちに大人気となりました。
80年代になると模型業界では「ガンプラ」が大ブーム。今井科学もブームに
乗ろうと「超時空要塞マクロス」を発売しアニメと共に人気を博すも、その後の
ロボットシリーズでヒットに恵まれず大量の在庫を抱えることに。その後は、
過去製品の再販売を細々と続けるも、次第に経営を圧迫し、2002年に営業停止し、
会社を自主解散へ。
現在、今井科学の商品たちは静岡の模型会社に引き継がれ、プラモデル商品は
アオシマ、木製模型はウッディジョーが販売しているのだそうです。
番組では、当時のプラモデルの現物が登場し、とても懐かしく思いました。
また、様々なエピソードも飛び出し、おもしろい内容でした。
「サンダーバード」のプラモデルは70年代には大変人気があり、私も
長谷川社長と同様、2号だけでも複数個作った覚えがある。その頃はメーカー
などは気にせず作っていたが、あれは「今井化学」だったのですね。
「ロボダッチ」も作って遊んだ記憶があります。こちらはあまり
ハマらなかったものの、最近も、模型屋さんで見かけたことがあったので、
まだ売っているんだ、と思っていたが、イマイの紆余曲折も知らず、
青島文化教材社が引き継いでいたとは気が付かなかった。
（プラモデルの場合、イマイからアオシマに金型を移管しただけだろうから、
生産の拠点が変わっただけで、以前と同じものがアオシマから発売されている
という感じでなんでしょうね。）
しかし、静岡って模型メーカーが多いですね。「タミヤ」、「アオシマ」、
「ハセガワ」、「バンダイ」（バンダイの工場は、今井化学だったらしい）
と、静岡にあるんですよね。徳川家康が全国から腕利きの宮大工や彫刻師らを
この地に集め、職人が定住したことで、後に木製模型製造が盛んになり、それが
プラモデル製造に移行したためなんだとか。（木材が安価に入手できたという
理由からという話も聴いたことがありますが。）
現在も模型出荷額日本一なのだそうです。やっぱり模型王国・静岡ですね。
さて、そんな静岡の模型メーカーの社長ら、今回の番組の参加者が皆、
「今井化学」に感謝しているといったコメントを残しているといったところも
今回、印象的でした。
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