アスペ嫁と苦悩夫の奇妙な冒険

拗ねるって、すねるとよみます。

拗ねるなんて、大人になってからしたことない。

拗ねるってこどものすることでしょう。

そんな風に私自身も思っていました。

しかしACタイプ（スロットじゃないですよ）の人は、
無意識で拗ねると言うことをしていることが結構あるようです。

あくまで私のような、優等生を気取って生きてきたAC
の場合の参考です。ACといっても様々ありますのが、
共通しているのは、無償の愛を無意識的に自分が満足と感じるまで
受けることが出来ずに、大人になってしまったと言うことです。


パートナーや我が子に対して拗ねる行為の例でいえば、
｢もう、言うこと聞かないならあなたなんか知らない！！！｣

何て言ったことありませんか？

意思の疎通が出来ない結果、相手を表面的に全否定してしまう
ということになります。

幼稚園児ぐらいになると、こういうこと言い始めますよね。
｢○○ちゃん、おもちゃ貸してくれないなら、もう知らない｣
みたいな感じで。

これは、表面的には相手を存在自体を全否定して、
相手に罪悪感や劣等感、不安感を植え付ける行為なんです。

貸してくれる⇒好き、自分とって都合が良い
貸してくれない⇒嫌い、知らない

白黒思考の根本となる部分です。
いわゆる条件付きの愛情ってやつでしょうか。

罪悪感や劣等感、不安感を感じた人は、相手の希望に
沿うように行動をする人もいるはずです。そう言う人は
その相手の言葉や態度で、コントロールされたとも言えます。



私は小さい頃しょっちゅうこれを母親からやられました。
｢世界では食べられないで死んでいる子がいるんだよ。
ありがたがって食べなさい｣（善意の押しつけ、罪悪感の植え付け）

｢いい加減にしないと、もう知らないよ｣（全否定、不安感、劣等感の植え付け）

｢言うこと聞かないなら、外へ出てって｣（全否定、不安感、劣等感の植え付け）

｢あなた、何にも知らないのね｣（劣等感の植え付け）

｢無視｣（全否定、不安感、劣等感の植え付け）

｢次やったら、大変なことになるよ！｣（恐怖心、不安感の植え付け）

親からすれば、しつけの一環や愛情だったのだと今なら思えますが、
いわゆる条件付きの愛ですよね。
子供は本能的には満たされない愛情です。

母親の拗ねた気持ちをなだめるために、
拗ねないように先回りをすることでしか、
愛情をもらえない状態。

もの凄くコントロールさせられていたことになります。


そして、
自分が親になっても全く同じ事を子供にしてしまうのです。

自分が根掘り葉掘り、潜在的に自分の思うような理想に
ならないと、
｢もう知らない｣（全否定）
｢今度やったら、大変だぞ！｣（脅し）
｢わからないなら、出てけ｣（全否定）

しかし、私はこれをしつけだと思っていましたし、
愛情であるとも思っていた時期があります。

冷静に考えれば、こういうやり方でしか、
育てられていないんです。この方法が潜在的に
すり込まれているのだと感じました。

そして、しつけというのは親の大義名分で、
潜在的には、相手に怒って拗ねるすがたをちらつかせ、
子供をコントロールしていることになります。

｢こんなに言ってるんだからわかってよ｣

そう言う幼い心がそうさているわけです。


AC、ACっていうけど、じゃあどうすればいいのよ！
と言う気持ちが募ってくるのではないでしょうか。

でも、裏技で、瞬間的にACが無くなるような方法はおそらくありません。

今となっては大して大変と思わないようなことでも子供の時は、
デリケートに感じてしまった心の傷や、植え付けられた劣等感などを
まず、よく見つけ出し、本当に少しずつ少しずつ自分で認知していく
ことが第一歩です。

不本意ながら、親を怒らせたくなくて、力になりたくて、
愛情が欲しくて、認められたくて、コントロール下に入っていたと言うこと
はありませんか？

拗ねてコントロールしたい人と、その言うことを聞いてしまう人という
組み合わせが出来てしまった場合、そこには共依存シグナルが発動します。

上手くいっているときは均衡が保てる関係ですが、
大抵は、どちらかに不満が蓄積してエスカレートして
行くことも少なくありません。

こういう場合は、親責めよう！といっているわけでなく、
親も親に同じ事やそれ以上のことをやられているのです。
そして、自分の子供にもやってしまう。
無意識的に被害者になり、加害者にもなるという、
この負の連鎖を自分の世代で止めなくてはいけません。

親子共依存 (ポプラ新書)[本/雑誌] / 尾木直樹/著

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