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2017年05月22日

漫画『残念女幹部ブラックジェネラルさん』1巻の感想とあらすじ

『残念女幹部ブラックジェネラルさん』1巻の感想。


残念女幹部ブラックジェネラルさん
著者:jin
掲載:月刊ドラゴンエイジ
1巻発売日:2016年2月9日

あらすじ・概要

ヒーローと悪の秘密結社が戦いを繰り広げる光景が現実となった世界。平和な町にある小さな公園に現れた軍服姿の女性は、黒い全身タイツのいかにもな戦闘員たちを引き連れ、この町から世界制服を始めようとしていた。彼女の名はブラックジェネラル――世界制服を目論む秘密結社「RX団」の女幹部。
そんな彼女たちの前に、街を守る正義のヒーロー・ブレイブマンが立ち塞がったのだが、彼の情報は全てブラックジェネラルの手中にあった。それもそのはず、彼女は悪の組織の幹部でありながら、なんと敵であるブレイブマンのファン・・・否、熱烈な大ファン。
毎回ブラックジェネラルの悪事を察知して颯爽と駆けつけるブレイブマン。しかし、失敗してもめげない女幹部・ブラックジェネラルの残念で勘違いな猛烈アプローチに晒され、世界の平和は守れても、心の平穏を失っていくヒーローだった。

世界制服を企んでいながら正義のヒーローの大ファンになってしまった残念女幹部と、彼女の熱烈アプローチに翻弄されて迷惑を被っているヒーローの、平和でドタバタな日常を描いた物語。
悪の組織に属する幹部と正義のヒーローが繰り広げるドタバタコメディ漫画。作者の「jin」さんはweb漫画で活動していた方で、ドラゴンエイジに何作か読み切り作品を出したところ、この作品が好評を受けたことで晴れて商業誌デビューと相成ったそうです。

感想

昨今『ワンパンマン』や『僕らのヒーローアカデミア』を筆頭に、特撮やアメコミ的なヒーロー漫画が人気を博しています。もちろん大概の作品はヒーロー側にスポットを当てたモノばかりなんですが、敵側にいる女性幹部が妙に魅惑的に描かれていることも多く、そちらにばかり目を奪われてしまう人も少なくないと思います。
さらにこれまた流行りなのか、『手品先輩』や『じけんじゃけん』、そして『アホガール』のように「残念系女子」を主人公にした漫画も最近ちょくちょく見かけるようになりまりましたね
今回紹介させていただく漫画『残念女幹部ブラックジェネラルさん』は、上記であげた2つの要素を合わせたような作品。正義のヒーロー側ではなく悪の組織側に属する女幹部を主人公にし、その女幹部の残念ぶりと彼女に翻弄されるヒーローの姿を描いたコメディになってます。

世界制服を企み暗躍(?)している悪の秘密組織“RX団"。その組織の女幹部として仲間たちと悪事を働こうとしているのが、この作品の主人公・ブラックジェネラルです。そして、悪を決して赦さない街を守る正義のヒーロー・ブレイブマン。この2人を中心に物語は繰り広げられていくことになります。
さて、本来は相容れるこのない敵対関係にある両者のはずなんですが、悪の女幹部・ブラックジェネラルがまさかのヒーローであるブイレブマンの大ファン。それもファンの域を超えて籍まで入れたいぐらいのラブです。
そんなブラックジェネラルが仲間や部下、周囲の人たちを巻き込み、世界制服と称してあの手この手でブレイブマンにアプローチをしかけ、なんか騒動を起こすというとっても平和なドタバタコメディが描かれています。

最たる特徴はタイトルの通り、悪の組織“RX団"の圧倒的に残念な女幹部・ブラックジェネラル。軍服と眼帯を身に付けた美人でグラマーな女幹部で、一見優秀そうに見えなくもありませんが、作品全体から彼女の残念さがにじみ出ています。
ヒーローの大ファンで世界制服という悪巧みを利用してブレイブマンとお近づきになろうとする人です。自分から熱烈なアプローチを仕掛けてるのに、相手から攻められると顔を真っ赤にしてパニックに陥り、企てた作戦も毎回ドジで失敗する有様。他にも、警察官に舐められてプルプルしながら涙目になったり、隠し事をしようにも顔に出てしまうのでモロばれするなど、とにかく残念なブラックジェネラル。
でも、どんなに失敗を繰り返しても彼女はうざいほど挫けません。健気に、そして執拗に、今日もブレイブマンを求めて世界制服に励んでいきます。

そんなブラックジェネラルが幹部を務めてるぐらいですので、RX団自体がまともな悪の組織ではありません。最初はブラックジェネラル、ボス、秘書さん、そして戦闘員が3名しかいなかった小さな組織で、資金不足に喘いでボスがバイトするという目も当てられない状況でした。
そこにお馴染みのマッドなサイエンティストや改造された怪人が加わり、悪の組織としての形を成していくわけですが、どっからどう見ても喜劇団として大きくなっているようにしか見えませんね。
強いのに人が良すぎる組織のボス、プリン食べられてボスを消し炭にするクールな秘書さん、天才だけど頭のネジもぶっとんでる科学者、ポンコツ怪人など、彼らが作品をどんどん賑やかに盛り上げてくれます。
悪の秘密結社のはずなんですが、いったいいつになったら世界征服へ乗り出すのか・・・。そもそも何で世界征服しようなんて思ったの?出来る算段はあったの?なんて思ってしまいますね。彼等のコントを見てると分かる。この世界はとても平和だと。

悪の組織の女幹部・ブラックジェネラルを筆頭に、残念な面々が送るコメディ漫画『残念女幹部ブラックジェネラルさん』でした。シリアス皆無のコメディに全振りした内容になっていて、1話完結でテンポ良く展開されるので読みやすく、頭をからっぽにして気楽に読める作品です。
ブラックジェネラルが巻き起こす残念な出来事の数々は面白く、ときにドン引きさせられたりうざいと思うこともありますが、その残念からくる強烈な可愛らしさもあって憎めない魅力があるのも確か。
今後もブラックジェネラルがその残念ぶりを遺憾なく発揮してくれることを期待しています。まあ、その代わりブレイブマンの心労も同様に耐えないのでしょうけども。


【eBookJapan】 残念女幹部ブラックジェネラルさん
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2017年05月21日

【紹介した作品の新刊発売情報】ボクラノキセキ 第16巻 他2作品

2017年5月22日〜5月28日発売予定の新刊。
このブログで紹介した作品や関連作品の新刊情報と、試し読みした作品の感想。



ボクラノキセキ 第16巻 2017年5月25日発売

ボクラノキセキの過去記事はこちら



試し読みをして気になった作品もふたつ紹介します。

まどからマドカちゃん(1) (モーニング KC)

まどからマドカちゃん 第01巻
著者:福田 泰宏
掲載:モーニング/モーニング・ツー
2017年5月23日発売


その窓の向こうには、不思議な女の娘がいた――。
突然の雨に傘も持参していなかったことで、仕方なくアパートの軒先で雨宿りをしていたメガネのサラリーマン・小田君。すると、「スパーン!!」と勢いよく開いた窓から女性が歯磨きをしながら現れ、挨拶をする小田君を一目見るなり彼女は窓もカーテンも閉めて部屋の中へ引っ込んでしまった。
通報されるかもと不安になった小田君だったが、「しばらくお待ちください。マドカより」という張り紙が窓に貼られ、出てきた彼女はなぜか寿司屋の姿でキリリと現れ、戸惑う彼を尻目に本格的過ぎる寿司を握り始めてしまった。
こうしてマドカちゃんと出会った小田君は、様々な格好で現れるなんでもアリな彼女に戸惑いながらも、窓際コミュニケーションを始めるのだった。

アパートの窓から様々な格好で現れる不思議な女性と、メガネサラリーマンの「僕」とのめくるめく窓際コミュニケーション漫画。
窓越しで遊ぶ(?)シュールコメディ。第5回「モーニング・ツー×ITAN即日新人賞」の優秀賞受賞作だそうです。作者は『最強少女さゆり』の福田泰宏(ふくだ やすひろ)さん。

なんともシュールな作品ですね。
舞台はアパートの窓際。今後もアパートに限定するのかは不明ですけど窓際であることは確か。
いたって普通のアパートに住むマドカさんという女性が、様々な格好に扮して窓から現れ、そこに通りかかったメガネサラリーマンの小田君が戸惑いながら彼女とふれあう話。
1話では回転寿司のレベルを軽く超える腕前を持った「寿司屋のマドカさん」として登場したので、また風変わりなグルマ漫画が出てきたなと思いかけたところ、2話では寿司全く関係ない「博打のマドカさん」になって登場。
扮装に関しては特に一貫性はなく、彼女が何のためにこんなことをしているのかは不明。料金取ってたから仕事なのか・・・?

マドカさんは美人でスタイルも良い女性ですが、口では全くしゃべらない人。そもそもキャラクターデザインに口が描かれていません。その代わりに豊かな表情と仕草で多くを語っていて、尚且つそこから読み取った小田君が全て代弁してくれるのでわかり易いキャラとも言えるかと。
意図が意味不明でも不思議な魅力で惹きつけてきますね。もしかしたら深く考えるだけ無駄で、気にした時点で負けなのかもしれませんが、それでも気になってしまうのがマドカさんというキャラクター。

舞台は窓際という一転集中でありながら、そこから飛び出してくるのは色とりどりのマドカさん。次はどんな彼女が見られるのかは楽しみで、そこで繰り広げられる小田君とのシュールなやりとりは良い感じにクスっとできて面白い。
もちろんワンパターン過ぎると飽きられてしまうのは明白なので、今後どのような工夫をこらした演出を見せてくれるのかも楽しみなところ。
じわりじわりとハマりそうな作品でした。

試し読みはモーニングさんの公式サイトで1話と2話を配信しています。(こちら



ACCA13区監察課 P.S. 第01巻
著者:オノ・ナツメ
掲載:月刊ビッグガンガン
2017年5月25日発売


以前1巻の感想も書かせていただいた『ACCA13区監察課』の番外編が登場です。
(ACCA13区監察課の1巻感想記事はこちら)

内容は、警察、消防、医療などを傘下に置く巨大統一組織「ACCA(アッカ)」に携わる人々を描いた作品で、本編にも増して群像劇としての色合いが濃くなっています。
1話ではACCA5長官の1人、渋カッコイイ雰囲気あるスペード長官の昔日の姿を描いた内容。その他の5長官についても2話以降で語られているようで、ファンにとってはたまらない作品になるでしょう。

独特な世界観とオシャレな雰囲気も最高でしたが、強烈な個性を放つサブキャラクターもこの作品の魅力でしたので、各キャラを掘り下げてもらえるのは嬉しいですね。

番外編1巻、とても楽しみです。

試し読みはSQUARE ENIX | ビッグガンガンさんの公式サイトに期間限定で配信しています。(こちら

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2017年05月19日

漫画『RYOKO』1巻の感想とあらすじ

『RYOKO』1巻の感想。


RYOKO
著者:三ツ橋 快人
掲載:週刊少年サンデー
1巻発売日:2017年2月17日

低下する日本の食料自給率をなんとかするため、政府はある薬物をあらゆる食材へ投与して回復を計った。ところが、その目論見は思わぬ副作用を生み出したことで失敗に終わり、それによって国から人の姿はほとんど消えてしまうことに・・・。秘薬の投与によって食材は肥大化するも、同時に自我を持ったことで怪物のような姿になり、奴等は人間を襲い出した。被害を恐れた人たちは次々と国を捨て、今では僅かな人たちを残すのみ。
崩壊した国に今なお残るセーラー服を着た少女・料子は、片足を失ったパパと幼い弟との温かな食卓を守るため、日本刀を振るい怪物になった食材たちと戦って野菜や肉などの食料を得ていた。
これは、亡き母との想いを胸に、家族を守るために食材を狩り続けるひとりの少女―料子の話。

食材が薬物投与によって化物になった壊れた世界で、家族との美味しいご飯が並ぶ温かな食卓を守るため、セーラー服を着た少女が日本刀片手に襲い来る食材を狩り続ける姿を描いた物語。
終末の食卓バトルアクション漫画。コミックを読んだきっかけは以前試し読みしたときに、1話ながら面白い設定と世界観に興味を引かれたからですね。
「新世代サンデー賞(SSS賞)」史上初の大賞を受賞したルーキー漫画家・三ツ橋快人さんの連載作品。新人賞の受賞作を本誌で即連載開始されたのは、河合克敏さんの『帯をギュッとね!』、藤田和日郎さんの『うしおととら』以来の快挙だそうです。

「グルメバトル漫画」といえば、代表的なところでは『ミスター味っ子』、『中華一番!』、『食戟のソーマ』など、今も昔も高い人気を誇ってきたことから数多くの名作が生まれ続けていますね。
さらに、グルメバトルではあっても料理対決をするわけではなく、『トリコ』のようなグルメをテーマにしたモンスターとのバトルアクションを描いた作品まで生まれてきました。この作品があまりにも有名になったので、同類の作品もそれなりに存在すると私は思っていたのですが、グルメとアクションを合わせた作品は意外とないものです。
そんな中で登場したのが食卓バトルアクション漫画『RYOKO』。食材になるモンスターを狩って料理する辺りはトリコと似ていますが、違うと言えば全く違う内容で、一味違った面白さでグルメバトルを描いた作品になっています。

なによりもまず強く興味を引かれたのは、食材に滅ぼされかけている日本という『RYOKO』の特殊で独特な世界観。
日本は現実問題として低下する食料自給率の向上という課題を抱えているわけですが、この作品内では日本政府がある思い切った計画を実行に移すも・・・・あえなく失敗。自給率向上のために政府が開発した秘薬をあらゆる食材へ投与すると、肥大化したうえに自我まで芽生えた凶暴な化物と化し、人を襲い始めてしまいました。その結果、国民は次第に減っていき、化物が闊歩する街には主人公たちを残して人間は誰もいなくなってしまいました。
現実とは違って政府が積極的に問題解決に動いたものの、何かしたらしたで取り返しのつかない事態を招き、国民はおろか政府機関まで国を捨てて国外へ逃亡するハメになってしまいましたとさ。
ただ、化物と言っても“にんじん”や“もやし”といった食材であることには変わりなく、狩ることが出来さえすれば食べられます。基本自我はあっても知能は低いのですが、中には高度の知能を有する固体も存在し、とりわけ手強い。
野菜ひとつ手に入れるためにも命懸けの危険が伴い、下手すれば狩るどころか食材の餌食になってしまう恐れを孕んでいるのが、『RYOKO』の世界です。

人がいなくなったことで機能を失い、出歩くことすらままならない危険な世界で、足が不自由な父と幼い弟と一緒に故郷の街に残っているのが、この作品の主人公・料子です。
セーラー服がトレードマークの可愛い少女ですが、片手には中学生とは不釣合いな日本刀。危険だらけの街へ出掛けるのは当然学校へ行くわけではなく、本日の食卓に並べる料理の食材(化物)を“狩る”ため。「師匠」と呼ばれる料子たち家族にとっては唯一のご近所さんの男性から戦い方を学び、化物たちと渡り合っていけてるようです。
崩壊した危険な世界で料子は勇ましく戦う姿を見せますが、家族のもとへ帰れば料理上手な可愛い少女。料子が化物たちと戦ってでもこの街に家族と留まっているのは、警察官だった亡き母と交わした最期の約束を守るため。

良い意味で少年漫画らしさが強い作品なので、読んでると胸が熱くなりますね。絵はクセが若干強いですけど躍動感溢れるバトルシーンは見応えあり、戦う料子はポージングも含めてなかなかカッコイイ。
胸熱シーンは他にも多くありますが、やはりなかでも亡き母との約束を胸に抱きながら戦い、家族と過ごす「日常」の食卓を守ろうとする料子の想いですね。こんな世界になっても温かい食卓を守ろうとした母の遺志を継ぎ、料子の意を汲み取ってくれている家族を守り、食卓を守り、未来へ希望を繋げてる姿は応援したくなります。
あと、料子の戦う姿と家庭での姿の対比が、何気ない日常の有り難味を改めて教えてくれてるようにも思えました。

その日の糧を得るために戦い続ける少女の日常が描かれているバトルマンガ、いかがでしたでしょうか。王道なバトルマンガらしさの中に、サンデーらしさもしっかり組み込んだ作品になってます。
絵はデビューしたばかりなのでまだまだ未完成といった感じで、これからの成長に期待できそう。改善の余地があるとはいっても、現時点でもバトルシーンは迫力ある動きで見応えあり、なによりキャラクターの表情が見事なので、心情描写が少なくてもその表情によって感情が強く伝わってきました。
これからの展開は楽しみですね。正直1話の内容が普通なら中盤・終盤に持ってくるような展開だったので、この先どうなることかと心配だったのですが、むしろ2話以降が面白かった。そして、新たな出会いと新たな敵の襲来によって、料子たちの日常にも変化が現れ、2巻へと続いていきます。
まだ荒さは目立ちますが、今後に大きな期待を持てる作品内容と作者さんだったので、今後も追っていこうと思います。


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2017年05月17日

【猫のお寺の知恩さん】マンガ 感想&あらすじ 親戚の年上お姉さんと男子高校生の絶妙な距離感で描かれる縁側ラブコメ

週刊ビッグコミックスピリッツ。2016年24号から連載中。既刊3巻
作者:オジロマコト
他作品:富士山さんは思春期



あらすじ

この春から県外にある田舎の高校へ進学する16歳の少年・須田源(すだ げん)は、昔お世話になっていた遠い親戚のお寺に下宿することになった。

そんな源を迎えてくれたのは、祖母と一緒にお寺を管理している19歳の女性・古寺澤知恩(こてらさわ ちおん)。源がまだ幼い頃に一緒に遊んでくれた親戚のお姉さん。

なんとなく記憶の中に残る知恩ねーちゃんとは違う落ち着いた雰囲気に若干戸惑いながらも、期待に胸を膨らませて新生活を始めようとしていた源。しかし、知恩からこのお寺はいわくつきだから夜トイレに行くときは気をつけるようにと恐ろしい注意を受けることに・・・。

その夜、ビビリながらトイレに行った帰りにミシミシと足音が聞こえて慌てふためくも、そこに現れたのは・・・・・・ニタニタ笑みを浮かべて驚かしに来た知恩だった。その姿に源は思い出す――知恩ねーちゃんは意地悪だったということに。

意地悪で、ダサくて、働き者で、あっけらかんとした3つ年上のお姉さんと、彼女が管理する猫がたくさんいるお寺で、源はソワソワしっぱなりしの新生活を始めるのだった。

主要登場人物

・須田 源(すだ げん)
主人公。高校1年生、16歳。県外の高校へ進学するため、遠い親戚である知恩がいるお寺に下宿。実家にいたくない理由があるらしく、とりあえず離れたい一心で田舎の高校を受験したようです。幼い頃に家庭の事情で少しの間お寺に預けられていたことがあり、そのとき知恩と仲良くなりました。知恩さんが意外とモテてる状況に気が気でない様子で、彼女から必要とされる存在になりたいと考えています。高校で出来た友人に誘われ、昼間も所属する剣道部へ入部。勉強は苦手で、特に数学は赤点をとってしまう有様。

・古寺澤 知恩(こてらさわ ちおん)
源が下宿するお寺を管理している「はとこ」のお姉さん。3つ年上の19歳。両親は寺を継がずに海外赴任中。肉感的な体型で、自然体な色気を感じさせる綺麗な女性。あっけらかんとした働き者で、ちょっと意地悪な一面もあります。特に源の前では自分を飾ることはせず、かなり無防備でもあるため、彼をドキドキソワソワさせることもしばしば。ジーパンにTシャツというちょっとダサい格好でいることが多い。中学当時はいつも全力で立ちこぎしながら自転車通学していたことから、ついたあだ名は「ケイリン先輩」。祖父が生前開いていた習字教室を復活させました。

・昼間 陽子(ひるまようこ)
お寺の近所に住む源と同級生の少女。高校1年生。剣道部所属。源と初めて出会ったときは、テン(犬)の散歩していた彼を犬ドロボーだと怪しんでいました。口が悪く、親にも小生意気な口調ですが、あまり酷いことは言えない子。知恩のことが大好きで、普段は誰にでもムスっとしているのに、知恩の前でだけは柔らかで華やかな表情になります。中間テストで満点を取るなど、学校での成績は良好。

・おばあちゃん
知恩の祖母。知恩と一緒にお寺の管理をしています。寺の跡継ぎなどの面倒事は自分の代で終わっても良いという考え。源に「婿に来るか?」と冗談交じりに尋ねてもいます。檀家さんは多くないため、法事は近在の住職さんに頼んでいるようです。お稽古をつけたり檀家さんとの付き合いで家を空けることが多い。知恩と源の関係を温かく見守っていますが、時折意味深な行動をすることもあります。

・流石 聡美(さすが さとみ)
源と昼間のクラスを受け持つ男性教師。女子生徒からの人気が高いイケメン。実家がお寺で、その寺は彼の兄が継いでいますが、聡美も仏門に入っています。戒名は「聡元(そうげん)」。東京の大学へ進学して就職も向こうで考えていましたが、地元とお寺が好きで帰郷。知恩と源が暮らすお寺を気に入った様子。



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感想・見所

ネコがたくさんいる小寺を舞台に、県外の高校へ進学して春から下宿することになった少年と、幼い頃一緒に遊んだ寺を管理する3つ年上の親戚のお姉さんによる、四季に彩られたのどかな田舎で織り成す縁側暮らし。
高校生と3つ年上のお姉さんが送る「縁側ラブコメ」。TV Bros.(東京ニュース通信社)による漫画賞「ブロスコミックアワード(2016)」にて大賞を受賞。
作者は、中学生の初々しい恋愛模様を描いた『富士山さんは思春期』を代表作に持つ「オジロマコト」さんです。最初は「猫のお寺」部分に興味を引かれて試し読みしたのですが、読み終わってみれば知恩さんの魅力に堕ちてコミック読んでましたね。

年の差カップルの恋愛模様を描いた作品と言えば、近年はどちらかと言うと少女漫画誌でよく見るテーマのような気がします。『きょうは会社休みます』や『東京タラレバ娘』なんかが有名なところですね。
もちろん少年誌・青年誌でも年上女性やオトナ女子へ憧れを持つ年下男子との、ドキドキソワソワ満載の作品は数多くあります。真っ先に思い浮かぶのは『めぞん一刻』。言わずと知れた名作ですね。それから最近では未亡人(28)×腹ペコ高校球児(16)の『八雲さんは餌づけがしたい。』や、恋愛とは違うのかもしれませんけど『少年と私』も印象深い作品。
上記でタイトル上げた作品ほど年が離れているわけではありませんが、今回紹介する『猫のお寺の知恩さん』も年上女性と年下男子のふれあいを描き、しかも幼馴染という関係にもあることから、絶妙な距離感を演出した作品内容になっています。
ゆったりした日常の中で描かれる縁側ほんのりラブコメ

高校進学を機に実家を離れて遠い親戚のお寺へ下宿することになった須田源。そのお寺を祖母と2人で管理し、源が幼い頃に少しのあいだ一緒に過ごした3つ年上のお姉さん・古寺澤知恩。物語はこの一つ屋根の下で一緒に暮らすことになった源(16)と知恩(19)さんの2人を中心に描かれていくことになります。
都会とは異なるゆったりと流れる時間のなかで2人の日常は動き出し、寺にいるたくさんのネコたちや犬のテンとたわむれ、買い物に畑作業、ときにはハチの大群が襲って来るなんて騒動も起こるけど、ひと段落着けば縁側でまったり過ごす日々。新たに始まる学校生活や復活させた習字教室、ここでの出会いによって人間関係は広がり、友情や繋がりを育みながら恋みたいなものもしたりして、都会のように物に恵まれてるわけではなくても結構楽しく過ごしています。
こんな感じで、クスっと笑えるおふざけを挟みながら、基本はハートフルな心地よい雰囲気でストーリーは展開されていきます。作者さんのこれまでの作品同様セリフはそれほど多くはなく、表情や風景、そして間を巧みに用い、絵と雰囲気で物を語る作風。

自然体の中に色気を感じさせる魅力溢れる知恩さん

この作品の最たる魅力はなんといっても、ちょっと年上のお姉さん・古寺澤知恩というキャラクター。3歳しか変わらない19歳と言っても、この年代での3年という差はかなり大きく、源や彼の同級生たちと比べるとだいぶ大人の雰囲気。同年代でも子供っぽい男子に比べて女の子はずっと大人ですしね。しかも、知恩さんは祖母とお寺の管理をしながら1人で家事全般もこなしてますから。
美人ではあってもとっつきにくい感じはなく、笑顔が素敵なとても親しみやすい性格。服装はちょっとダサめのラフな格好でいることが多いのですが、肉感的な体型なうえにかなり無防備な人なので、飾らない自然体でいることがむしろ色気を増幅させてるような気さえします。彼女が思春期男子には強烈過ぎる爆弾であることは間違いないでしょう。
前作の「富士山さん」でもそうだったように、読者のフェティシズムに訴えかけてくるかのような質感のある描写は見事。前作で薄々感じてましたが、これでオジロマコトさんがお尻好きであることは疑いようがなくなりましたね。

友達?姉弟?それとも・・・?絶妙な距離感が生む源と知恩の関係

そんな魅力に溢れる知恩さんと思春期真っ只中にいる源との距離感が絶妙。ただの3つ年上の美人なお姉さんというわけではなく、源にとってはしばらく会えずにいたちょっといたずら好きな幼馴染のお姉さん。年の差だけでも微妙な距離感が生まれるものだと思いますが、そこに幼馴染、しかも2人は久しぶりの再会、さらに寺には後継者がいない問題などが重なり、一見単純そうに見えて中身は結構複雑。
2人がお互いに抱いている感情も微妙で、源が知恩さんに抱いているのは恋愛感情にも年上女性に抱く憧れ的なものにも見えます。それに比べ、私的にはむしろ源に向ける知恩さんの気持ちの変化の方が見て取れた気がして、一緒に過ごす中で意味深な発言や表情をすることが次第に増えてきました。源への気持ちはあるのかもしれませんが、彼を見守るお姉さんとして、そして保護者としての立場もあり、知恩さんはお寺の問題も抱えていることから、彼女の物憂げな表情の中には多くの感情が見え隠れしています。
2人だけではこのまま何の変化もなく一定の距離を保ったまま進んでいきそうですが、そこに様々な要素が加わることで、その微妙な距離感が少しずつ変化していきます。この甘酸っぱい絶妙な関係に悶絶しそうになりますね。

最後に

というわけで、年の差男女のドキドキ同居生活とゆったりした日常を描いた『猫のお寺の知恩さん』、いかがでしたでしょうか。
これからの展開は非常に気になります。恋愛は間違いなく絡んでくるでしょうが、その相手は・・・。もちろん源と知恩さん2人の関係が恋に発展してくれることを期待しますが、昼間さんや聡美先生もいますからね。どうなっていくのやら、目が離せませんね。
年上女性が好きな人なら特に気に入ってもらえるのではないかと。読者が19歳より上だとしてもその辺は全く問題はなく、自分が学生だった頃を思い出しながら読むこともでき、何より知恩さんの年上感が半端ないので、私も彼女より上の年代ですけど普通に「お姉さん」として見れました。
ドキドキする源と知恩さんの関係と日々の出来事をスローなテンポで丁寧に描いた作品、面白いのでよければ読んでみてください。自信を持って強くおすすめさせていただきます。



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posted by ハネ吉 at 19:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日常

2017年05月15日

漫画『LIFE SO HAPPY』1巻の感想とあらすじ

『LIFE SO HAPPY』1巻の感想。


LIFE SO HAPPY
著者:こうち楓
掲載:花とゆめ
1巻発売日:2016年12月20日

女子高生ベビーシッターの中村詩春と、天使(怪獣)のような茜ちゃん&葵くんの双子の姉弟、そして2人の保護者でイケメンアナウンサーの松永政二たちのふれあいを描いたハートフルストーリー『LOVE SO LIFE』。詩春ちゃんと過ごした温かな日々から数年の後……。
あの小さい天使のような双子の姉弟・松永茜(まつなが あかね)と松永葵(まつなが あおい)も、この春からついに小学5年生。今ではおじいちゃんとおばあちゃんの家で、ずっと離れ離れだった父親・耕一とも一緒に暮らせるようになり、5人で楽しい日々を送っていた。
大変なのは大人だけじゃない。子供にだっていろいろある。生まれてきてからまだ11年しか経っていないのだから、多くの出来事は始めての体験ばかりでちょっと不安なお年頃。これから知らなかったことにふれていくのは不安もあるけど、大丈夫・・・みんながそばにいてくれるから――。

『LOVE SO LIFE』で天使のような愛らしさを誇った双子の姉弟を中心に送られる、小学5年生になった2人の成長と小学校での楽しくも大変な様々な出来事を描くと共に、前作登場人物たちのその後を描いた物語。
ハートフルな双子の成長ダイアリー。以前感想書かせていただいた 『LOVE SO LIFE(ラブソラ)』 の個人的にも待望していた続編ですが、本当にその後を描いて貰えるとは正直思っていなかったのでかなり嬉しいですね。私は雑誌読むこと滅多にないのでコミック単行本出るまでこの事実に気づかなかったという不甲斐無さ・・・。

作者・こうち楓さんによる初連載にして全17巻もの長編となった人気作『LOVE SO LIFE』。一応ざっくりと解説しておきます。
母親を事故で亡くした二卵性双生児の姉弟・茜ちゃんと葵くん。妻の死にショックを受けた父親が失踪したことで、代わり叔父である人気アナウンサーの松永政二が引き取って育てていました。しかし、松永さんが多忙であった事と、双子の暴れっぷりに手を焼いていたことから、姉弟が懐いていた保育所でバイトをしている施設育ちの女子高生・中村詩春にベビーシッターを依頼。こうして、双子の姉弟と松永さん、そして詩春の温かな日常が送られることになりました。様々な騒動を経て、失踪していた父親が2人のもとに戻ってきたことで、無事結ばれた政二と詩春のもとから離れることになった茜と葵は、父と一緒に祖父母が暮らす静岡へ引っ越していきました。

前作最終巻に双子と離れてから5年後の様子が描かれていたので、この続編はあのラストから2年後になりますね。当然ですけど前作読んでおいた方が楽しめます。
あれから月日は流れ、幼かった茜ちゃんと葵くんも今では小学5年生になり、静岡のおじいちゃんとおばあちゃんの家でお父さんと一緒に仲良く暮らしています。
進級した学校では、春の別れと新たな出会い、勉強に遊び、始まったクラブ活動と友達、初めてのことは楽しみではあるけど、同時にちょっと不安でもある茜たち。世界が広がって出来ることも見えるものも増えたことで、前より色々悩むようにもなりました。初めて体験する様々な出来事に笑ったり悩んだりしながら成長する姿を、前作同様ハートフルに描かれています。

茜ちゃんは昔と変わらず天真爛漫な明るい少女で、表情もコロコロ変わる忙しないお転婆娘でもありますが、新担任のイケメン先生にはしゃいだりするちょっとおませな一面も覗かせるようになりました。そして何より、友達を思いやれるとても優しい子です。
泣き虫だった葵くんは年の割に落ち着いた雰囲気を醸し出すクールなイケメンに成長。茜とは反対に表情の変化は乏しく、言葉にもちょっと容赦ないところはありますが、しっかりした良い子に育ってます。あと、ちょっと天然なところもありますね。
姉弟の成長を目にすることが出来たのは純粋に嬉しい。そして、変わってないと言えばもうひとつ。2人とも詩春ちゃんが大好きだということ。距離があるので簡単には会えなくても連絡は頻繁にとり合ってるようで、詩春ちゃんと話せることが嬉しそうな2人。特に葵くんの反応が面白い。

やはり前作ファンなら詩春ちゃんと松永さんの関係も気になるところ。この2人のエピソードもしっかり描かれているのでご安心を。詩春ちゃんは相変わらずな感じですが、2人の関係はだいぶ進展しているようで、今ではもう完全にラブラブな恋人カップルの雰囲気。面白かったのは、イチャイチャしながら茜たちからの贈り物を見ていたときに、葵くんが習字で書いた見事な「健全」が出てきたときの松永さんの反応。笑いました。
そんな詩春ちゃんと松永さんが何やらみんなに報告したいことがあるようでで、2人に会いにくるとのこと。「もしかして、ついに?」なんて良い報告を期待してしまいますが、そうなると気になるのは詩春ちゃんLOVEな葵くんがどう出るか。このあたりも楽しみですね。
1巻では双子と詩春ちゃん以外にも、前作に登場したあるキャラのその後エピソードが描かれています。

なかには続編のせいで前作の良さまで潰してしまうような作品も多くありますが、この『LIFE SO HAPPY』の内容に関してはとても良い続編だったと言えます。前作で茜ちゃんと葵くんを親のような心境で見守っていた人も少なくないでしょうから、2人の成長を見ることが出来るだけでも嬉しい作品。
1巻では主に茜ちゃんの友達や初めての体験を通しての精神的な成長を描いていたので、2巻ではもっと葵くんのことも見たいなと期待してます。
前作に負けず劣らずほっこりさせてもらえるハートフルな雰囲気と内容にとても満足させてもらえました。今後の動向にも要注目していこうと思います。


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ハネ吉
とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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