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2017年05月05日

漫画『でぃす×こみ』1巻の感想とあらすじ

『でぃす×こみ』1巻の感想。


でぃす×こみ
著者:ゆうき まさみ
掲載:月刊!スピリッツ
1巻発売日:2015年1月9日

漫画家を夢見る女子高生の渡瀬かおる。中学の頃から投稿し続けるも佳作にすら選ばれたことすらなかったが、そんなかおるがなんと「奨楽社新人コミック大賞」において大賞を受賞。しかし、喜べていたのは束の間、出席した受賞式で渡された冊子にかおるが目を通すと、そこには――「あたしが描いた漫画じゃないっ!!」――描いた覚えのない他人の作品が載っていた。
屈辱に怒りの炎を燃やしながらも言い出せないまま賞を受け取ってしまったかおる。帰宅してから兄・弦太郎に事の顛末を話し、誰かが自分のことを陥れるために名前を使って投稿したとまで言い放つが、冊子を開いた兄は全てを悟っていた。渡瀬かおるの名前で応募した犯人、それは他でもない目の前にいる実の兄だった・・・。
実力が伴わないままデビューすることになったかおるは、変人の兄貴に助けてもらいながら、兄妹での奇妙な漫画道を歩み始めた。

漫画家を夢見て少年誌へ作品を投稿していた女子高生と、彼女の名前を騙って投稿したBL作品で漫画賞を受賞してしまった兄の、不本意な形で始まってしまった兄妹の漫画家生活を描いた物語。
「漫画家」をテーマにしたコメディ作品。各話冒頭で短いBL漫画を掲載されていますが、これはBL作品ではなくてBL作品を描く漫画家のコメディ作品なので、私のようにその方面への免疫がなくても問題なく読めます。

作者は大ベテランの有名漫画家・「ゆうきまさみ」先生。経歴を見ると大物といっても差し支えなさそうですが、見た目はとっても親しみある漫画家先生。
言わずと知れた代表作『機動警察パトレイバー』を筆頭に、『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』や『究極超人あ〜る』などの有名作品を多数生み出しています。私はこれらの作品よりも、年代的には2008年に放送されたアニメで知ったリメイク版『鉄腕バーディ』の方が馴染み深いですけどね。
今回紹介させていただく『でぃす×こみ』は、同先生が現在連載されている初挑戦のミステリー作品『白暮のクロニクル』と同時連載中(でぃす×こみは不定期)の作品。こちらは久々のコメディな上にゆうきまさみ先生がBLにもふれているということで話題になり、新境地とも言えそうな異色作になってます。

主人公は漫画家を目指す16歳の女子高生・渡瀬かおる。奨楽社の「新人コミック大賞」の大賞に選ばれるという栄誉を掴んだにも関わらず、当の本人は大喜びするどころか表情を強張め、唇を噛み締め、怒りで震えながら授賞式へ出席。それもそのはず、「渡瀬かおる」として受賞されたその作品は、少年誌に投稿し続けていたかおるにとっては全く身に覚えのない少女漫画部門のBL作品。
知らせの電話も案内状も間違いなく「渡瀬かおる」のもとへ送られていることから余計に混乱するかおるでしたが、犯人は彼女のすぐ傍にいました。それは、現在就職活動中の実の兄・弦太郎。
構想1年、就活中の合間を縫っての執筆期間6ヶ月、締切日ギリギリで作品を描き終えた作弦太郎。しかし、読み返してみると「なんか渡瀬弦太郎って感じの漫画じゃないなー」と思った弦太郎は、ペンネームとして妹の名前を拝借したつもりでしたが、うっかり本名を書き忘れるという凡ミス。つまり、兄妹でのうっかりミスと勘違いが生んだ喜劇・・・もとい、悲劇だったというわけですね。

かおるのショックも当然と言えば当然。プロを目指してずっと描き続けていても一向に芽が出ることのなかったかおる。それに対して弦太郎は、執筆の手伝いをしながら見てきたかおるがあまりにも楽しそうに見えたという理由から、軽い気持ちでやってみたら初めての作品が大賞を受賞ですからね。
でもやっぱり面白いと思ってしまったかおるは兄に名乗り出てデビューを促し、編集者さんとの打ち合わせで真相を打ち明けようとしましたが、そんな空気ではなくなってしまったために断念。仕方ないので(?)、しばらくは弦太郎が何か描いて時間稼ぎをし、その間にかおるはプロとして相応しい実力を身に付けることになりました。
その後は、兄妹間での漫画感の相違、学校でのトラブル、人気漫画家のもとでアシスタント体験、出版社へ挨拶を兼ねた見学といったように漫画道ならではのイベントを踏まえながら、コメディタッチでストーリーは展開されていきます。
無理があるような設定ですが、それをあまり違和感なく自然に見せてるところは見事だと思います。それに、いろいろネジ曲がった設定でぶっとんではいても、要所要所では業界の内情を伺える描写も見受けられ、それがギャグを混じえながら描かれているのでスラっと読めるのは良かったですね。

各話冒頭では、主人公たちが描いているBL作品の冒頭一部が掲載されていますが、ガチではなくソフトな内容なので特に問題なく読めました。ここに面白い一工夫が施されていまして、あくまで作中のキャラが描いた作品にしたいということから、ゆうきまさみ先生との差異を図るため、カラーの塗りを他の漫画家先生方が担当されています。
『応天の門』の灰原薬、『クロサギ』の黒丸、『レイリ』の室井大資、『高校アフロ田中』ののりつけ雅春、『ACCA13区監察課』のオノ・ナツメといったそうそうたる顔ぶれ。この豪華なコラボも作品に華を添えていますね。

はっきり言って1巻は個人的評価では佳作といった感じですが、面白いことは確かで、今後にはとても期待できそうなので感想書かせていただきました。問題はその今後がひじょ〜〜に、ゆっくりテンポであることですけど・・・。
なんかもういろいろふっきれている主人公・かおるが面白い。不本意な形でのデビューあることには変わりありませんが、既に言い出せる空気ではなく、それにせっかく掴んだ夢を手放すのももったいない・・・といった感じ。逃げられないならばと、なんとか実力を身に付けるために今まで以上の努力で奮闘し、テンション高めに頑張る姿はエールを送りたくなりますね。その妹を手助けする兄の醸し出すなんとも言えない空気も好きです。
ゆうきまさみ先生の新境地を覗ける作品内容ですので、ファンなら一読の価値はあるかと。続きは気長に待つことになるのでしょうが、期待を持てる1巻だったので続きも追っていこうと思います。


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ハネ吉
とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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