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2017年04月24日

漫画『或るアホウの一生』1巻の感想とあらすじ

『或るアホウの一生』1巻の感想。


或るアホウの一生
著者:トウテムポール
掲載:ヒバナ
1巻発売日:2015年10月7日

プロ棋士の専門養成機関である奨励会に在籍し、アホウだけどまっすぐ将棋に打ち込む日々を送っている高以良瞬(17)。同じ一門で学んでいるイケメンの夏目颯一郎(17)や、口が悪い迫右羽介(23)と穏やかな牧野司郎(23)たちと共に、プロ一歩手前まだ辿りついていたが、今年も4人は4人とも最終関門の三段リーグでつまづきプロになれなかった負けっぱなし組。
ただまっすぐなりふりかまわずがんばっていれば、いつかプロになれると思っていた瞬だったが、負け越した成績をなじられてジダンダする始末。
将棋の勉強は当たり前。皆強いのも当たり前。毎日「勝ちたい」と思い悩んでいても、どうやったら勝てるのかは分からない。それでも勝ち抜いてプロになりたい瞬が考え抜いてとった行動とは・・・。
将棋を指すしか能がない4人のお男どもは、プロになるため今日も戦いへと赴いていく。

アホウだけど愚直に真っ直ぐプロ棋士を目指して将棋を指し続けてる高校生と、同じようにプロの一歩手前でもがき苦しむ3人の男どもの、泥臭くあがきながら将棋の世界で奮闘する毎日の戦いを描いた物語。
将棋しか脳のない男どもの成長群像劇。将棋漫画で何か面白い作品がないかと探していたところ、この作品が面白いと薦められたので1巻を読んでみました。
著者はテレビ制作会社を舞台にしたワーキングBL『東京心中』で有名なトウテムポールさん。将棋監修には「ハッシー」こと橋本崇載八段が参加されています。

実はわたくし子供の頃から将棋好きでして、腕前は泣きそうになるほど弱いのですが、これまで多くの将棋関連の作品にふれてきました。
過去には将棋を題材にした漫画『月下の棋士」や『ハチワンダイバー』がドラマ化され、最近では漫画『3月のライオン』がアニメ化・映画化されるなどして何かと話題にのぼるようになりましたね。それらの作品を通じて将棋に少なからず興味を持った人もおられるかと思います。
今回紹介させていただく『或るアホウの一生』は、将棋の戦法や棋戦の内容部分を深く掘り下げているわけではないので、将棋に詳しくない人でも楽しめる作品。ですが、棋士としての生き方を覗くことができる内容でもあるので、将棋好きにこそお勧めしたい作品でもありますね。

これは将棋のプロ棋士を目指す主人公を中心とした4人の奨励会員たちを軸に展開される作品で、4人ともプロへの最終関門である三段リーグでもがいてる男たちです。
まず簡単に説明させていただきますと、奨励会というのはプロ棋士養成機関のこと。ただ、奨励会に入れば誰でもプロになれるわけではなく、満23歳までに初段への昇段、満26歳までに四段への昇段が果たされなければ退会になります。晴れてプロと名乗れる四段への最終関門として「三段リーグ」が年2回行われ、そこで1位or2位の成績を収めることが条件になっているため、通常は1年で4名のみがプロへの道へ進むことができます。(例外はあります)

その三段リーグであがく作品のメインとして戦う男たちが、主人公・高以良 瞬(17)をはじめとした、夏目 颯一郎(17)、迫 右羽介(23)、牧野 司郎(23)、この4人の奨励会員。
主人公・高以良は愚直にまっすぐ将棋に打ち込む高校生ですが、バカなうえに若干めんどくさい性格で、行き詰るととんでもないことをしてしまう「アホウ」。幼い頃から将棋を指し続けて三段までは順調に昇段するも、三段リーグでつまづいて無残な成績を連発し、さすがの不甲斐無さに先への恐怖を抱き思い悩んでいます。
他は、クールなイケメン優等生といった感じの同じく高校生・夏目。プロになる実力は十分あるけどなかなか抜け出せずにいる意地悪な伯さん。一見穏やかで優しい人だけど実は腹黒な牧野さん。この3人は当初高以良よりは若干余裕があるように見えましたが、その実プライドや年齢制限などそれぞれが持つ事情から、内面は全く余裕なんてない崖っぷち状態。
一緒につるむことの多いそれなりに仲良しな高以良たちですが、1度のリーグで合格できるのは多くても4人の中から2人だけ。2人は確実に落ちてしまうという覆しようのない事情から、微妙な人間関係が成り立っています。そこがちょっと面白かったりしますね。

基本はコメディチックな雰囲気なんですが、なりふりかまわずプロを目指す彼等の真剣な姿と、その中で響き渡る高以良の心の声には心打たれるものがありますね。
勝つためにはどうすればいいのか悩んだ末に奇抜な行動をとった高以良でしたが、その必死さは心に訴えてくるものがあります。それを笑っていながらも、「一番なりふりかまってられないのは、年寄りのはずだよな」と言葉をこぼした伯さんも、心境の変化かあるいは覚悟を決めたのか、周囲の反応を気にせず自らのための行動を見せるようになります。
そんな中でとにかく葛藤が多い高以良の心の声が印象深い。魂の叫びとも言える彼の正直な言葉を聞くと、ときに笑ったしまうこともありますが、アホウだけど純粋で素直な彼が何かをきっかけにふと気づきに達したときの言葉、心を動かされましたね。

プロ棋士を目指すことや、その世界に身を置き続けることの厳しさをリアルに描いた作品。と言っても、基本はコメディなので肩の力を抜いて読むことができ、テンポも良いので読みやすい。難点をあげるとするなら、クセの強い絵なので好みが分かれそうな点と、刊行ペースが遅いこと。
タイトルに『一生』と書いてあるので2巻以降にも大きな動きがあるのでしょうが、どうもっていくんでしょうかね。将棋漫画でしかも『一生』とあることから、このまま三段リーグでくすぶり続けるとは思えないので、あのアホウな主人公がプロの世界に進んでどう生きていくのかはとても気になります。もちろん他の3人たちも、誰がプロへ進み、誰が落ち、もしかしたら去っていく人も出るかも・・・などなど目が離せない状況ですね。
将棋好きでも詳しくない人でも楽しめる内容でした。とても面白かったです。


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ハネ吉
とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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