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2017年04月05日

漫画『竜と勇者と配達人』1巻の感想とあらすじ

『竜と勇者と配達人』1巻の感想。


竜と勇者と配達人
著者:グレゴリウス山田
掲載:となりのヤングジャンプ
1巻発売日:2017年1月19日

かつて剣と魔法によって支配されていた混沌とした世の中は、平和と秩序を望む人々の尽力によって安定期を迎えようとしていた。彼らによって築かれた都市国家の体制も整ってきたことで、独自の文化や産業も生まれ、お役所仕事も多忙を極めることに。
世界皇帝都市アイダツィヒの駅逓局(えきていきょく)に勤めているハーフエルフの新米郵便配達人・吉田。素晴らしき理念ある都市で、人々の暮らしを支えるお役所の誇り高き使い走り。普通の手紙から督促状、収入証書まで様々な郵便物をお届けするお役所仕事だが、ダンジョンのような崖の上、勇者パーディによる遠征への同行、穏やかならざる区域への配達など、手紙ひとつ届けるだけでも命がけ。
その手には、剣でも魔法でもなく、ペンと書簡を携える仕事人。戦う術など持たない吉田だが、どんな場所であろうとも、お仕事をきっちり全うするため奔走する。

剣と魔法の異世界ファンタジー世界で、ハーフエルフの新米配達人である少女が書簡を届けるため奔走する姿を中心に、華やかな勇者などではない名もなき仕事人たちの奮闘を記した物語。
緻密な設定で作り込まれた世界観で、勇者や賢者などの花形ではなく、主に裏方の様々な職業に焦点を当てたファンタジー作品。
無類の中世愛好家である新鋭漫画家・グレゴリウス山田さんの連載作。この作品と共に、『十三世紀のハローワーク』という作品が同時刊行されています。

最近、異世界ファンタジーでありながら、緻密で細やかな設定を敷いたリアリティある新感覚のファンタジー作品が増えてきましたね。
代表的なところをあげると、ダンジョンの中で採集したモンスター素材を用い、しっかりとした調理過程を記した『ダンジョン飯』がそれにあたるかと。あと、この『竜と勇者と配達人』を推薦している漫画家・速水螺旋人さんの『大砲とスタンプ』も、ファンタジー、裏方職業、リアリティある業務活動など、近い雰囲気ある作品だと思います。
この作品も、緻密な設定で構築された世界観と、厚みと深みのあるストーリーによって、リアリティを感じさせる見事なファンタジー世界を生み出していました。特に設定厨にはたまない作品だと思います。

この『竜と勇者と配達人』は、主に「職業(ジョブ)」の業務活動という部分に焦点を当てた作品になってます。タイトルにあるファンタジー作品ではお馴染みの“竜”と”勇者”はメインの存在ではなく、主人公は華やかさとは無縁の裏方職業“配達人”。
剣と魔法が支配し、街を築いて暮らす人間やエルフなどの亜人種だけではなく、ドラゴンやグリフォンなどの人に害なすモンスターが野や森に生息している世界が舞台。かつての力による混沌とした世の中は平和と秩序を求める人々によって安定期を迎え、築かれた都市では文化と産業が発達し、人々は様々な職業に就いて仕事に励みながら生活を送っています。

主人公はハーフエルフの女性・吉田。通称「短慮の吉田」。役所的な何かに憧れてわざわざ森を出て人間の世界で役所見習いを始めた変人です。世界皇帝都市アイダツィヒの駅逓局(えきていきょく)に勤める新米配達人として、一般的な手紙や督促状など様々な郵便物をお届けするお役人さん。
都市内での安全な郵便配達だけではなく、魔物討伐の遠征に同行することや、ダンジョンさながらの危険地帯へ赴いたりと、なかなか危険を伴うお仕事のようです。

随所で見られるRPGゲーム的要素に、作者独自の遊び心が加えられている設定も面白い。吉田は上述でも書いた通り危険地帯へ配達することもあるんですが、明らかに生命を脅かしかねない危険な場所には、通称“セーブポイント”と呼ばれる復活修道院が建てられています。常駐している専門のお坊さんが「復活の呪文」を記録し唱えることで、一定条件下でなら死んでも復活できるありがたい場所。だがしかし、料金の方はかなりお高め・・・。よくよく考えてみれば復活させるにも遺体を回収しなければいけないわけで、その他の作業も考慮すればそれなりの経費がかかることこのうえなく、ゲームのようにさくっと復活できるわけがありませんね。
職業に関しても、「勇者」「魔術師」「戦士」などのお馴染み勢だけではなく、主人公・吉田のような「配達人」から、石工・目利き・車力・楽士・取り立て屋・ファンファーレ係・・・・・などなどの様々な職業があり、さらにこの世界では1人1人にレベルと通り名まであるという制度付き。面白いのは、レベルがあるということは当然経験値も設定されていることから、経験地を計算する「経験値記録官」という職業まで存在してるところ。レベルアップするにも役所申請が必要なのです。
他にもゴールドラッシュさながらのドラゴンラッシュや、世知辛過ぎる魔術師界隈事情など、ゲームや漫画などのファンタジー作品では見られないけど、これが現実だったら実際ありえそうな出来事が盛沢山でした。

そんな訳で『竜と勇者と配達人』はファンタジー世界をリアル基準で描かれている作品。ファンタジーならではの派手な演出はほとんどありませんが、想像を掻き立てられる細やかで緻密な世界観と深みのあるストーリーは素晴らしい。実際自分がこの世界にいたらどんな職業に就いているのかを考えるだけでも楽しくなりますね。
若干地味なので人を選びそうですが、ファンタジー作品やRPGゲーム好きの中でも、説明書や解説書を読むのが好きな人は特に楽しめる内容だと思います。個人的にはどストライクの作品だったので、今後も期待大。


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ハネ吉
とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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