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2016年11月07日

【神無月の巫女】アニメ 感想&あらすじ 宿命に踊らされながらもそれぞれが愛を貫き通した百合作品


神無月の巫女
2004年10月から放送
監督:柳沢テツヤ
原作:介錯
脚本:植竹須美男、花田十輝
来栖川姫子の声:下屋則子
姫宮千歌音の声:川澄綾子
大神ソウマの声:間島淳司

あらすじ・概要

月には、朽ち果てた社があるの・・・。全ては、其処から始まった・・・。

まほろばの村にある私立乙橘学園に通う女子高生・来栖川姫子。いたって平凡な少女である彼女は、誰にも教えていないある秘密を持っていた。
それは、同じ学園に通う人気者・姫宮千歌音と友人関係にあること。文武両道、容姿端麗にして、生徒副会長を務めるお嬢様であり、学園では「宮様」と呼ばれ、男女共に親しまれている存在。接点なんてないように思われる2人だが、周囲の目を忍んで密かに交友を深めていた。
さらに、女子人気の高い男子生徒・大神ソウマとは幼馴染という関係にあり、2人の人気者と楽しい学園生活を送っていた姫子。しかし、16歳の誕生日を迎えたその日、遥か遠い過去に課せられた巫女としての宿命が動き出し、姫子と千歌音は過酷な戦いに巻き込まれていく。

主要登場人物

・来栖川姫子
本作の主人公兼ヒロイン。乙橘学園に通う高校生。太陽の巫女として選ばれました。少し気弱なところはあるが、素直で純粋な守ってあげたくなる女の子。両親は自己で亡くなっており、引き取られた先で受けた虐待が原因から髪に触れられることを嫌がっています。当初はソウマと良い仲にあったが、戦いの中で自分が本当は誰を愛しているのかに気づくことに。

・姫宮千歌音
もう1人の主人公。乙橘学園の生徒会副会長を務める高校生。月の巫女として選ばれました。頭脳明晰、運動神経抜群、非の打ち所がないお嬢様。宮様と呼ばれ学園一の人気者です。巫女として選ばれる以前か姫子のことを誰よりも愛しており、彼女に危害を加えようとする者には容赦しない怖さもあります。常に冷静な彼女だが、ソウマには嫉妬することも。

・大神ソウマ
姫子の幼馴染。優しく爽やかさもある熱血漢。容姿端麗の上に文武両道であるため、学園での女子からは「ジン様」と呼ばれる人気者。巫女の敵となるオロチ七の首として覚醒するが、想い人である姫子を守るためにオロチと戦うことを選びました。

・ツバサ
オロチの首領的存在。一の首。実力はオロチの中でも比肩のない強者。ソウマの実の兄でもあります。かつてはソウマの幸せを純粋に願う優しい兄だったが、ある出来事から性格は歪んでいき、覚醒してからは強行にソウマの思いを壊してでもオロチにしようと動き出します。

感想

前世から受け継いだ宿命を背負った2人の巫女と、想い人の為に定められた宿命に抗う少年が、再び脈動を始めた運命のなかで、それぞれが大切な者の世界を守るために戦う物語。
原作は全2巻からなる漫画。私は漫画の方は読んだことありませんが、内容・結末はアニメと異なるようです。

とにかくいろいろ詰め込んでみたら意外と面白くなった、みたいなアニメですね。
『学園』を舞台に、少女2人と少年1人の『百合』要素をふんだんに含んだ『三角関係の恋愛』。さらに『前世』の因果から『巫女』となった彼女たちが、覚醒したかつての敵の眷属と戦う『伝奇アクション』。そこに巨大『ロボット』や『熱血』要素まで取り入れた作品。
この全ての要素がうまいこと混じり合っていたかと問われると、はっきり言って「否」ですね。うまく作用している組み合わせもあれば、正直必要性をあまり感じられなかった要素までありました。下手するとカオスになりすぎて駄作として世に広がっていたかもしれません。

普通ならメインの見せ所になるであろうせっかく取り入れた『ロボット』要素が少々お粗末でした。非力な少女が戦うための手段として、そしてオロチとの戦いを盛り上げるためという点では多少役には立っていたんでしょうが、別にロボットでなくても全然問題なかったんですよね。それでも迫力あるロボバトルを見せてくれていたならまだ良かったんですが、どれもあっさり終わってしまい作画も微妙という残念な出来でした。

いきなり批判から入ってしまいましたが、それでも私がこのアニメを気に入っているのは、一部のキャラクターと、主軸となる姫子、千歌音、ソウマによる三角関係の愛憎劇、そして百合描写が素晴らしかったからです。

特に月の巫女である千歌音の、姫子に対して揺れ動く心情描写。これが1番の見所だと思ってます。「宮様」と呼ばれて親しまれながらも、近づきがたい高貴な雰囲気によって、孤独な日々を送っていた千歌音。
そんな彼女の前に現れたのがワンコのような姫子です。自分に対して裏表も打算もなく接してきた彼女は、褒められると素直に喜び、いじわるされるとシュンと落ち込んでしまう純粋無垢な少女。千歌音は同性でありながらそんな彼女に恋をします。
誰よりも何よりも姫子を愛しているけど、その想いを悟られないように親友として接し、彼女の笑顔を守ろうとする千歌音を見てると切なくなりますね。恋かどうか微妙なところですけどそれっぽい想いをソウマに抱いた姫子を応援しますが、そんな2人を見つめる彼女の姿は苦しくもありました。
この先の彼女の行動を書くと完全にネタバレになるので詳しくは控えますが、傍にいようと離れていようと、自分が傷ついてでも愛する姫子の笑顔を守ろうとする千歌音に、胸を締め付けられる切なさを感じながらも、その純粋な愛に心打たれました。姫子に危害を及ぼそうとする生徒を見つけたときの、殺意でも篭っていそうな鋭い眼光は怖かったですけどね。

姫子も正にお姫様という感じがして可愛かったです。ただ、もう1人の親友マコちゃんとのこと、千歌音ファンの嫌がらせ、敵のギロチというごつい変態に一目惚れされたりと、いろいろ痛い目にあいすぎて可哀そうな子でもありました。
当初はソウマと少し良い感じになりながらも、千歌音のある行動から彼女のことをより深く考えるようになります。自分の本当の気持ちを自覚してからは、気弱で流されがちの女の子だった彼女が、自分で覚悟を決めて歩みだし、苦しむ千歌音を包み込めるまでに成長していきます。この彼女の作品を通しての成長と変化も見所の1つでしょう。

ソウマはまさにヒーローアニメの主人公といった感じの少年。百合作品で煙たがれがれるどころか、むしろ好感すら覚え、さらに同情までしてしまう男キャラというのも珍しいですね。
「かっこいい」これに尽きます。姫子という想い人のため、宿命に抗って傷つきながらも戦う姿に惚れました。今思い返すと過去の酷い出来事や理不尽なお叱りを受けたりと、結構ひどい目にあってるはずなんですけど、文句言わず最期まで爽やか青年のままでしたね。故に、もう少しだけでも救いを与えてほしかった人です。

完璧なアニメとは到底言える出来ではありませんが、百合作品として見るなら私の中では最高傑作とも言える作品になってます。その百合描写でも若干引く箇所を含んでいながらも、彼女たちの深く純粋な愛を確かに感じました。
また、音楽の出来も素晴らしいです。オープニング曲:KOTOKO「Re-sublimity」、エンディング曲:KOTOKO「agony」、共に最高の曲。更に挿入歌も文句なし。曲のテンポはかっこ良く、それ以上に歌詞が素晴らしかったですね。
同性愛の作品に耐性のない人は避けるべきですが、百合好きな人にはもってこいの作品だと思います。興味ありましたら観てください。



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posted by ハネ吉 at 18:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2016年10月31日

【かみちゅ!】アニメ 感想&あらすじ 神様になった女の子の日常と恋や友情を描いた青春アニメ


かみちゅ!
2005年6月テレビ朝日系列にて放送
監督:舛成孝二
原作:ベサメムーチョ
脚本:倉田英之
一橋ゆりえの声:MAKO
四条光恵の声:峯香織
三枝 祀の声:森永理科

あらすじ・概要

瀬戸内方面にある架空の港町「日の出町」。自然豊かなこの町に暮らすいたって普通の女子中学生・一橋ゆりえは、ある日突然神様になってしまった。
なったからには自分が何の神様なのか、自分に何ができるのかを知りたいゆりえだが、何をどうしたらいいのか分からず困っていた。とりあえず幼馴染の光恵と、いきなり心の友になった祀たち友達の力を借り、自分のことを調べながら神様としてできることを探すことに。神様として人の願いを叶えるため一生懸命がんばるゆりえには、彼女自身にも叶えたい淡い想いをある男子に向けており、悩みながらも周りの助けや応援を受けながら勇気を振り絞って行動し成長していく。

主要登場人物

・一橋 ゆりえ
主人公。ある日突然神様になってしまった女子中学生。勉強は普通、スポーツも普通というどこにでもいるいたって普通な女の子。引っ込み思案だけど決めたことには一生懸命になれる素直な性格。神様として仕事や役割を果たしながら、中学生として学校に通う毎日を送っています。クラスメイトの健児に想いを寄せています。

・四条 光恵
ゆりえのクラスメイトであり幼馴染。学業優秀な秀才であり、年齢の割に落ちつきのある女の子。突っ走り気味な祀と流されるゆりえのストッパー的存在。子供っぽく危なっかしいゆりえのことを常に気にかけています。よく神様の依代にも使われています。

・三枝 祀
ゆりえのクラスメイト。ゆりえが神様になったことをきっかけに心の友になりました。来福神社の長女。ただし神通力はないため神様を視認することはできません。活発で物事に対してはっきり思ったことを言う気の強い性格。神社が貧乏なため、いつもお金儲けのことを考えています。

・三枝 みこ
祀の妹。神社では巫女をしています。姉とは真逆な大人しい性格をしており、姉や父にはない神通力を持つため神様を見ることもできます。神社で祭っている八島に対して少なからず想いを寄せています。

・二宮 健児
ゆりえのクラスメイト。書道に一筋なおっとりしたマイペースな男の子。部室がなくなってしまったため、屋上の一部を部室代わりに使っています。書道以外のことにたいしては鈍く、ゆりえの気持ちにも気づいていないが、彼女や友人達との付き合うにつれ少しずつ異性として意識していくことに。

感想

ある日突然神様になってしまった中学生の女の子と、彼女の友人達、そして出会う人や八百万の神々との交流と周囲で起こる不思議な出来事について描かれた物語。
現実の世界を舞台にした日常系ファンタジー。神様設定はあっても軸は青春物語です。ほのぼのしたゆるい空気、温かみのある人や風景、どこにでもありそうな日常と本来人が干渉することのない非日常が一体となった作品です。癒されると共に、ちょっとだけわくわくしましたね。

独特だけど懐かしさのある世界観はとても気に入りました。舞台となる瀬戸内地方にある日の出町は広島県の尾道市をモデルにしており、実際に存在する風景も描かれているので町並みなどを見たことある人なら気づく点もあるんじゃないでしょうか。確か「時をかける少女」も尾道市が舞台でしたね。作品の時代設定は80年代の昭和ということで、服装や小物、建築様式からはかつての古き良き日本を感じさせてくれます。
さらに『かみちゅ!』の世界観を構築する大きな要素として日本の神道がペースになっており、いわゆる八百万の神々というあらゆるモノには神が宿るという宗教観の下、多くの人には視認されませんけど町のいたるところに役割を持った神様がいます。
一昔前の懐かしさがあり、さらに非日常を感じさせる神秘的な光景をも描かれた世界観、いいですね。

ストーリーは1話冒頭で主人公が「わたし、神様になっちゃった。」という告白を友達に告げるんですが、特に驚くことも馬鹿にしたそぶりも見せず、「何の?」「わかんない」という本来ならとんでもないことを淡々とした会話をしながら進んでいきます。周囲の人達も普通にそのことを受け入れていたのを見ると、何かが神様になるということは、特別であってもありえないことではない世界なんだなと理解できます。

主人公の見た目どこにでもいるような女の子、引っ込み思案でドジっ娘、でも素直で真っ直ぐながんばり屋さんという性格も良かったですね。これが神様になってうかれたり調子に乗るようなキャラや、頭脳明晰な人物が神様の力なんて手に入れてたら、この作品のゆるい雰囲気は出てなかったでしょうね。ゆりえはキレ者でなければ野望の類を持っているキャラでもなく、神様になってからも人としての悩みを持ち、でもなったからには神様らしいことを何かしようと一生懸命になる子。観ていると素直に応援してあげたくなりますね。
周囲の人達もゆりえ同様嫌味や毒がなく、この作品としては良かった点だと思います。ちょっと騒がしく突っ走り気味だけど快活でゆりえを引っ張っていく祀、仲睦まじい男女のカップルを見て「潤いが欲しい」とつぶやく光恵、好きな書道にばかり没頭しすぎてその他には鈍感な健児、キャラクターにしても良いバランスで個性が立っていますね。

よく動く作画がこのキャラの魅力をより引き立てていました。しゃべるときの口や顎がよく動き、表情にしろ仕草にしろ、細やかな描写で1人1人のキャラが描かれています。作画班の人達は相当苦労しただろうなと思われます。

ゆりえが神様になったことから友人たちと話し合って相談室を設置し人の悩みを聞いたり、神通力を使って人助けをする話や、神々の世界での歓迎会といった「神様」という設定が際立つ話も多いですが、この作品はあくまでゆりえの恋と友情を描いた青春アニメです。踏み込めない恋に悩み、和気藹々と友情を育むという青春物語が本筋。
神様になったならその力を使って如何様にもできそうなものですけど、それをしないのがこのアニメのいいところですね。神様としてやるべきことは必要があれば神通力を行使しますが、人としてやるべきことは自分の力でなんとかしようと努力し勇気を振り絞って行動する姿勢が見られました。
神様として、人として、中学生として、恋をする者として、応援するものとして、立ち位置は様々でも一生懸命がんばるということは変わりありませんね。

人によっては退屈な話ではあるんでしょうが、個人的にはとても好きな作品です。「ジブリみたい」という感想をどこかで目にした通り、私も似たものを感じましたね。
神様になった経緯は結局分からずじまいでしたけど、このゆるい作風に起因しているのか、なぜかあまり気にならないという不思議。
派手さはなくても温かく馴染みやすいストーリーやキャラ、そして世界観。音楽もこのアニメにマッチしていたと思います。ほのぼのした日常系やちょっと甘酸っぱい青春物語が好きな人におすすめしたい作品。面白いですよ。

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posted by ハネ吉 at 18:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2016年10月24日

【フルメタル・パニック? ふもっふ】アニメ 感想&あらすじ シリアスなしの暴走ラブコメディ


フルメタル・パニック? ふもっふ
2003年8月フジテレビにて放送
監督:武本康弘
原作:賀東招二
脚本:賀東招二、志茂文彦
相良宗介の声:関智一
千鳥かなめの声:ゆきの さつき
テレサ・テスタロッサの声:ゆかな

あらすじ・概要

いかなる国家にも属さず、世界の平和維持を目的として、軍事によってあらゆる紛争に介入する対テロ極秘傭兵組織ミスリル。世界の先を行く武力を有する彼等の次なる作戦は、日本の女子高生・千鳥かなめを各諜報機関から護衛すること。彼女の身辺警護を命じられたミスリルに所属する最年少エージェント・相良宗介は、高校生として学校に潜入し任務に就いたのだが、戦場での生き方しか知らなかった彼はいちいちやり過ぎてしまう戦場ボケ男だった。

主要登場人物

・相良宗介
主人公。秘密傭兵組織「ミスリル」に所属する兵士。階級は軍曹。コードネーム「ウルズ7」。専門は偵察、AS(アーム・スレイヴ)の操縦。幼い頃から戦場で育ったため、一般の常識は欠如しており、高校では軍事オタク、変人として扱われています。怪しげなコネクションを持ち、各種物資のみならず、怪しげなモノまで調達しています。

・千鳥かなめ
ヒロイン。都立陣代高校に通う女子高生。すれ違った人が振り返るほどの美人。活発で率直に物事を言うストレートな性格をしています。時代劇や熱血モノ作品が好き。作中ではもっぱら暴走する宗介のツッコミ役。「ウィスパード」という能力を有していることからテロリストの標的になっています。

・テレサ・テスタロッサ
16歳のミスリル作戦部西太平洋戦隊総司令官。潜水艦「ドゥアーハー・デ・ダナン」艦長。階級は大佐。指揮能力に優れ、高い思考力・洞察力を持っています。その反面何もないところで転んだりもする運動音痴。あと、宗介に想いを寄せています。

・林水敦信
都立陣代高校生徒会長。通常の制服とは違う特注の白い制服を身に纏い、常に扇子を持っています。堂々と落ち着き払った物腰をしており、類稀な頭脳を持つ策士でもあることから、宗介からは会長閣下と呼び慕われ何かと馬があうようです。

・ボン太くん
大きなクリクリした目をした犬のようなねずみのような着ぐるみ。遊園地「ふもふもランド」のマスコットキャラクター。中に入ると音声は全て「ふもっふ」「ふもふも」といった言葉に変換されてしまいます。宗介によって戦闘用強化服に改造され、量産した愛らしいポン太くんの集団に壊滅された犯罪組織は物理的ダメージのみならず、精神的にも大きな傷を刻まれます。

感想

日本の女子高生をテロ組織から守るため護衛任務に就いた秘密傭兵組織に属する少年が、戦場で育ったことで一般常識が欠如していたため、やり過ぎな対処法によって周囲を巻き込み大暴走していく話。
一応『フルメタル・パニック』の2期にあたる作品ですが、『1期』と『TSR』を本編とするならこの『ふもっふ』は番外編的な話ですね。1期の学園ラブコメをより強調、あるいはふざけまくった作りになっています。たしか制作も1期のGONZOから京都アニメーションに変わっていたと思います。私は本編より断然こちらの方が好みです。
前回本編を紹介したときにも書いたと思いますが、2015年にアニメ4期の製作が発表されています。4期は本編の続きになるのか、あるいは『ふもっふ』の続編になるのか楽しみです。

今作は基本設定はそのまま変更せず、1期にあったシリアス展開を完全に排除し、完全にラブとコメディに特化させた作りになっています。無自覚で危険なボケをかます宗介、他登場人物たちもほぼボケ担当、そしてそれらにツッコミを入れるかなめという分かりやすい図式です。

宗介とかなめのやりとりはどつき漫才でも見てるかのようですね。1期よりも宗介の危険なボケには拍車が掛かっており、かなめのテンションも若干高くなってるように感じられ、特に彼女のツッコミはより激しくなりキレも研ぎ澄まされていたと思います。
宗介はあらゆる出来事に対して戦場での対処法を試み解決しようとする戦争ボケをかまします。下駄箱を開けられた痕跡を見つければ迷わず爆破、ラブレターを脅迫状だと深読みして呼び出された場所で完全武装し待機、購買パンを購入するため上空へ発砲し声高々と「コッペパンを要求する!!」などなど。高すぎる武力を持つ天然人間がボケをかますと、それだけでもやばすぎるほど危険な兵器になりますね。そして、そこにすからず「スパーン!」とハリセンでツッコミを入れるかなめという流れを延々繰り返します。
流れは同じでもボケまでのフリや原因・きっかけとなるシチュエーションは様々にあり、軍人ネタのバリエーションも多くてしっかり組み立てられていましたね。

本編キャラより濃いサブキャラたちによってさらに騒がしくなっています。
大人びた雰囲気を持ち、冷静で常に落ち着き払った姿勢を崩さない林水生徒会長はキャラ立ちすぎですね。宗介の軍人的暴走にも一切動じることがないどころか、彼が下駄箱を爆破した際には理由を聞いた上で納得し理解を示してしまうなど、宗介とは別の種類の変人ですね。閣下とまで呼び慕われていますし。
それから婦人警官の若菜陽子も忘れらないキャラですね。暴走キャラとしては宗介にも劣らないほどイカれてます。作業してる内にテンション上がりまくって周りが一切見えなくなるタイプの人間です。ハイテンションになった彼女を止めるのは至難。VSポン太くん(中身宗介)とのバトルは見物ですよ。

個人的には一切はずれなしのエピソードでした。特に好きなのは第7話の「やりすぎのウォークライ」と、第11話の「仁義なきファンシー」ですね。
「やりすぎのウォークライ」では、廃部危機のラグビー部に助っ人としてやってきた宗介によって、争いを好まない部員たちが軍隊式の訓練を受けさせられ少しずつおかしくなっていく様が面白すぎました。
「仁義なきファンシー」では、私のお気に入りキャラクターポン太くんの可愛くも逞しい活躍が見れたので大満足。中身はどうあれ「ふもふも」言ってる姿はかわいいですね。

ラブコメ学園モノとしての出来は良く、ギャグは笑えて非常に面白かったです。個人的にギャクアニメとしてはトップクラスの作品なので、このジャンスが好きな人でまだ観たことない人にはぜひおすすめしたい1本です。
不満ってほどでもないですが、テッサたちミスリル関係者をもっと出して欲しかったですね。あとこのギャグ作風に本編の敵役が絡んでるところも見たかったかなという希望もあります。
話はテンポよく進みノリも良く、キャラも個性的、ギャグアニメの割に良く動く作画、どの回も楽しませてもらえました。本編未視聴でも楽しめる作りではありますが、やはり予備知識はあった方が楽しめますね。バンダイチャンネルで1話無料で観れたと思いますので、よければ試しに視聴してみてください。

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posted by ハネ吉 at 18:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2016年10月17日

【フルメタル・パニック】アニメ 感想&あらすじ ミリタリーアクション、ラブコメディ、2つの特徴を持つ作品


フルメタル・パニック!
2002年1月WOWOWにて放送
監督:千明孝一
原作:賀東招二
脚本:志茂文彦ほか
相良宗介の声:関智一
千鳥かなめの声:ゆきの さつき
テレサ・テスタロッサの声:ゆかな

あらすじ・概要

いかなる国家にも属さず、世界の平和維持を目的として、軍事によってあらゆる紛争に介入する対テロ極秘傭兵組織ミスリル。各国が保持する現行兵器の遥か先を行く兵器と人材を有し、テロの殲滅、紛争阻止のため世界を駆け巡る秘密組織。そんなミスリルに所属する最年少の兵士・相良宗介は、日本の学校に通う女子高生・千鳥かなめの護衛任務を命じられ、高校生として潜入し彼女を秘密裏に護衛することになった。幼いころから戦場で生きてきた宗介にとって、学校は未知なる領域であり、一般人の常識にない行動から変人扱いされながら悪戦苦闘する日々を送る。

主要登場人物

・相良宗介
主人公。秘密傭兵組織「ミスリル」に所属する兵士。階級は軍曹。コードネーム「ウルズ7」。専門は偵察、AS(アーム・スレイヴ)の操縦。幼い頃から戦場で育ったため、一般の常識は欠如しています。そのため、高校では軍事オタク、変人として扱われています。怪しげなコネクションを持ち、そこから様々な物資を調達しています。

・千鳥かなめ
ヒロイン。都立陣代高校に通う女子高生。すれ違った人が振り返るほどの美人。活発で率直に物事を言うストレートな性格をしています。時代劇や熱血モノ作品が好き。作中ではもっぱら暴走する宗介のツッコミ役。「ウィスパード」という能力を有していることからテロリストの標的になっています。

・テレサ・テスタロッサ
16歳のミスリル作戦部西太平洋戦隊総司令官。潜水艦「ドゥアーハー・デ・ダナン」艦長。階級は大佐。彼女もウィスパードです。指揮能力に優れ、高い思考力・洞察力を持っています。その反面何もないところで転んだりもする運動音痴。あと、宗介に想いを寄せています。

・メリッサ・マオ
ミスリルの兵士。階級は曹長。コードネーム「ウルズ2」。日本における宗介とクルツ3人チームのリーダー。性格は男気ある姉御肌。テレサとはケンカもするほど打ち解けてる間柄。AS乗りであり、博士号も持っています。ビール好き。

・クルツ・ウェーバー
ミスリルの兵士。階級は軍曹。コードネーム「ウルズ6」。スナイパーとしてはAS搭乗時・生身どちらの状態でも超一流の腕前。モデル経験もある美青年だが、性格は下ネタ好きの下品な男で少々軽薄。誰よりも仲間想いな面もあり、下品であってもゲスではありません。

感想

秘密傭兵組織に属する少年が日本の女子高生の護衛を命じられ、高校生として潜入し秘密裏に彼女を狙うテロ組織から守る物語。軍事系のロボットアクションアニメという面と、コミカルに描いた学園生活の中で絆を深めていくラブコメディアニメという2つの特徴を持った作品です。私は未読ですけど長編小説が原作となっているアニメであり、マンガ化もされた人気作品です。
アニメは2002年に1期が放送され、その後2003年に一応2期とされている番外編的な「ふもっふ」、さらに2005年に1期本来の続編「The Second Raid」が放送されています。あとOVAも。それから、2015年にアニメ4期の製作が発表されてましたね。「ふもっふ」の感想は後日改めてこれとは別に書かせてもらいます。

ストーリーの特徴としては、普段は命令を受け着任した日本の高校で常識欠如からくる宗介の暴走をコミカルに描き、軍事オタク、変人、危険人物扱いされていながら、シリアスな展開になると一転、生身で銃やナイフや格闘技術を駆使し、時にはASを操りながら敵を殲滅するかっこいい戦士として描かれます。

ギャグとシリアスを良い塩梅で織り交ぜられていたと思います。いろんな要素を詰め込みすぎなきらいはありながらも、破綻はしてなかったのでそのあたりはちょっと感心。
ギャグパートに当たる学園での平和な日常は逆に宗介にとっては非日常であり、そこから生まれる数々の非常識な行動が面白く、それにつっこみを入れるかなめとの素晴らしいコンビ関係により最高のドタバタ劇になっていましたね。私はこちらの方が好きです。
シリアスパートはシリアスになりきれていないかなという若干の不満はありましたけど、ガウルンという個性立ちまくりの敵役が不足部分を補い緊迫感を生んでいたと思います。
続編の「ふもっふ」なんかはこの1期のコミカルパートをさらに加速させた形をしており、3期の「TSR」は学園を省きシリアスを全面に押し出した作りになっています。

ロボットものとも言える作品。原作にどう書かれているのかは知らないので正しくはないかもしれませんけど、原理のよく分からないオーバーテクノロジーを搭載したものなど、ロボも含め扱う兵器はリアリティを追求した類のものではないようですね。
ARX-7アーバレスト、潜水艦「ドゥアーハー・デ・ダナン」、赤いAS「ヴェノム」、巨大AS「ベヘモス」など、様々な特性を持った機体・兵器はかっこよかったです。私はASよりも潜水艦の方が好きかな。あと、べへモス出てきたときはその巨大さに圧倒されるよりも、作るのにいくらぐらい製造コストかかるんだろう、なんてどうでもいいこと考えてましたね。

面白くていざというときは頼れるカッコイ男・宗助だけじゃなく、カナメもいいキャラしてましたね。見た目は器量良しのスタイル抜群な美少女であり、生徒会副会長、クラス委員を務めるなど周りの信任も厚いようですし、さらに料理まで出来ちゃう完璧なヒロイン。でも中身はおっさんですね。笑うときも「ガハガハガハ」とか・・・。
このかなめと比べがちなのが艦長のテッサですね。彼女の方がかわいくてヒロインっぽいですけど、当て馬っぽいとも言えなくはないかと。シリアスなシーンでの鼻血出してた描写は笑っちゃいけないんでしょうけど笑ってしまいました。
女性陣でマオが一番好きな私としては、たまに見かけるかなめ派とかテッサ派とかはそれほど興味ないんですけど、どちらかと言えばかなめですかね。

いろいろなものが詰まっているけど分かりやすいストーリーで純粋に面白かったですね。学園の日常パートでは笑え、シリアスパートでの戦闘も見応えあり、味方も敵もキャラは立っていて魅力溢れており、上手くまとめてバランスよく作られていたと思います。OPも爽やかな感じが出ていて好きです。
続編の出来が個人的にはさらに素晴らしい作品になっていたこともあり、自信をもっておすすめできます。

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2016年10月10日

【創聖のアクエリオン】アニメ 感想&あらすじ 時を越えた戦い、時を越えた想いを描いたロボットアニメ


創聖のアクエリオン
2005年4月にテレビ東京系列で放送
監督:河森正治
原作: 河森正治、湯山邦彦、サテライト
脚本:河森正治、大野木寛、高橋ナツコ
アポロの声:寺島拓篤
シルヴィアの声:かかずゆみ
シリウスの声:杉田智和

あらすじ・概要

遥か昔に起こった大戦の末に封印された人類の天敵・堕天翅(だてんし)は、地球環境の大異変により1万2千年もの長き眠りから目覚め、再び人類の生体エネルギーを狙い侵攻してきた。それから11年、既に人類は世界の人口2/3を失っていたが、怯え隠れながら何もできずにただ手をこまねいていたわけではなかった。人類は「創世の書」に記されていた伝説の機械天使「アクエリオン」を蘇らせ、堕天翅に対抗する「ディーバ」という組織を設立し、アクエリオンに搭乗できる「エレメント能力者」を探し育てていた。そのディーバにもたらされた1つの予言により、かつての大戦で堕天翅を裏切り人類を勝利に導いた「太陽の翼・アポロニアス」、その生まれ変わりとされる少年・アポロを見つける。

主要登場人物

・アポロ
主人公。太陽の翼・アポロニアスの生まれ変わりと目されている少年。大異変により孤児となり、同じ境遇の子供たちと一緒に暮らしていました。ほぼ獣の野生児で、勘が鋭く、嗅覚と視力も常人離れしています。仲間を思う気持ちは強く、その熱い心で仲間を導くこともあります。

・シルヴィア・ド・アリシア
ヒロイン。14歳。シリウスの妹。ブラコン王女様。アポロニアスの恋人であった人間の女性・セリアンの過去生の持ち主。怪力と念動力を有しています。ツンデレキャラです。当初はアポロのことを毛嫌いしていたものの、彼の優しさに触れ気持ちは変化していきます。

・シリウス・ド・アリシア
シルヴィアの兄。アリシア王国の王子。非常に優秀でかつプライドが高い人物。アポロが太陽の翼だとは認めず、敵対心に近い対抗意識を抱いています。美しいものをなによりも愛しています。キザなナルシスト。

・不動GEN
年齢不詳。謎多き司令官。アクエリオンを発掘したチームのメンバーだったが、その後行方不明となっています。神速の魔術師と呼ばれ、手品のように多くのことを成し遂げています。度々名言のようなことを言ってます。茶道が趣味。

・聖天翅・頭翅(トーマ)
堕天翅族の指揮官。1万2戦年前はアポロニアスの許婚であり、封印がとけてからも太陽の翼に強い執着心を見せます。アポロニアスが堕天翅を裏切ったのは全て人間の企てだと思い込んでいたことから、人間を激しく憎み忌み嫌っています。

感想

1万2千年の封印から目覚めた堕天翅と、機械天使アクエリオンを操るエレメント能力や1万2千年前の過去生を持つ人間との、時を越えた生存をかけた戦いを描いた物語。サテライト製作のオリジナル合体ロボットアニメ。テレビ放送版だけでなく、OVA、劇場版も製作されています。2012年には「アクエリオンEVOL」、2015年には「アクエリオンロゴス」が放送されてますが、個人的にこの2作はいまいちでしたね。
「あなたと合体したい」というなんとも大胆でちょっと恥ずかしいキャッチコピーが印象的で、放送当事かなり話題になった作品です。ノリがちょっとヘンテコなので、楽しめるからそれについていけるかいけないか次第です。

なんといっても見所は「合体」ですね。これがこのアニメの核と言ってもいいと思います。ベクターマシンという3機の機体が合体することによって、ソーラーアクエリオン、アクエリオンマーズ、アクエリオンルナの3形態に変形します。搭乗者3人の「心技体」が同調することで起こせる合体なので、1人でも心ここにあらず状態になったら合体はできませんし、解除されてしまうこともあります。
最初この合体を見たときはちょっと唖然としてしまった覚えがあります。合体時は気持ちいいらしく、搭乗者3人は恍惚状態になるというアホみたいな設定をしていましたから。なかには合体中毒になって廃人になりかけた人まで出てくる始末です。アポロと組むことが多かったからか、特にシルヴィアの印象は強烈に残っています。

また、このアクエリオンから繰り出される技の名前が面白い。搭乗したエレメント能力者の特性やその時々の心情を反映させており、奇抜で中二っぽい技名はダサいけど毎回楽しみな要素でもありました。
例えば、麗花という女性が放った「不幸最底拳(不幸のどん底)」、シリウスの嫉妬心から生まれた「嫉妬変性剣(ゼーロテュピアーグラディウス)」、アポロの無限パンチからビンタしただけの「無限叱責掌(むげんビンタ)」など、奇想天外な面白技が多かったです。確か、正確に覚えてるわけではないですけど、EVOLになってからさらにおかしなことになっていたと思います。

ストーリーはギャグとシリアスのバランスがよくとれていましたね。前述で述べた合体や技だけでなく登場人物たちのおかしなノリもあり、笑えてつっこめる要素は結構多めです。悩みや葛藤といったそれぞれの持つ負の部分によって苦悩するシリアスな描写と織り交ぜ、良い塩梅で組み立てられていたと思います。どの話も登場人物同士のいざこざや心のすれちがい、個々の悩み、様々な出来事を乗り越えたことで心を1つにして合体、というように一貫した流れになっていました。

キャラは個性の強い子ばかりでわかりやすい。繊細な野生児少年、ツンデレ王女、ナルシスト王子、不幸女、ミステリアスなゴスロリ少女、あと謎のおじさん、などといったようにアクの強い子が多いのでキャラ同士のやり取りは面白いです。
個人的に一番好きなのは「不幸を呼ぶ女」と評している麗花ですね。面倒見の良いスラっとした体系をした美人さんなんですけど、超ネガティブな性格をしている少女です。普段しっかりしてる分、そういう人に弱いところを見せられるとほっとけなくなりますね。声を担当していたのが好きな声優さんだったことも好きになった一因。

強烈な印象を刻んでいった作品でした。たぶん今後も忘れることはないでしょう。アニメのストーリーだけでなく歌でも注目されてましたね。菅野よう子さんが作曲し、AKINOが歌った「創世のアクエリオン」。「一万年と二千年前から愛してる」というフレーズが印象的な壮大な歌。むしろ歌の方が先に世に広まった感すらあります。
最初から最後までストーリーは一貫して破綻することはなく、スタートダッシュの勢いそのまま最後まで通していたので飽きることなく楽しめました。おそらく合体というのは視聴者もキャラに同調し、ストーリーや世界観に入り込んで楽しんで欲しいという願いもあったんじゃないかと勝手に思ってます。

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posted by ハネ吉 at 18:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ
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