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2017年03月13日

【ガン×ソード】アニメ 感想&あらすじ イカしたキャラで復讐劇を気楽に観れる娯楽として痛快に描いたロボットアニメ


ガン×ソード(GUN×SWORD)
2005年7月放送
全26話
監督:谷口悟朗
原作:兵頭一歩
脚本:谷口悟朗、久城りおん、須永司、ほか
ヴァンの声:星野貴紀
ウェンディの声:桑島法子

あらすじ

それは、宇宙の底にある、お伽の国。荒野に夢、街に暴力があふれる、ボンクラ達の理想郷―――人呼んで、「エンドレス・イリュージョン」。

荒野を彷徨う流浪のタキシード男、その名はヴァン。腹を空かせて食べ物を恵んでもうらため立ち寄った教会で、荒くれどもに襲われていたウェンディという名の少女と出会った。無法者たちの襲撃を受けていた町に住むウェンディは、自分の目的を果たすため、町を救ってくれたヴァンに着いていくことを決意する。

ヴァンは恋人を殺したカギ爪の男に復讐するため、ウェンディはカギ爪の男にさらわれた兄を探すため、2人は同じ相手を追いかけるために旅立った。

そして、カギ爪の男に近づくにつれある計画を知ることになったヴァンとウェンディは、旅の中で出会った仲間たちと共に、野望を打ち砕くために組織へ立ち向かっていく。

主要登場人物

・ヴァン
主人公。黒いタキシードを纏い、デンガロハットを被る、いつも眠たそうにしている長身痩せ型の男。婚約者のエレナを結婚式当日に殺され、犯人のカギ爪の男を追いかけて復讐するため旅を続けています。刀身がしなやかに伸縮する大きな蛮刀を携え、通常の戦闘に用いるだけではなく、自身のヨロイ「ダン・オブ・サーズデイ」を呼ぶ際には刀でV字を切る動作をします。ウェンディに付けてもらった「夜明けのヴァン」の他、「地獄の泣き虫」、「縁の下の力任せ」、「いい人」など数多くの通り名を持ちます。

・ウェンディ・ギャレット
ヴァンと旅をする少女。13歳。無法者たちに襲われていた町にヴァンが訪れた際に出会いました。村を助けてもらえるかわりに自分は何が出来るかを考え、「あなたの、お嫁さんになってあげる」と宣言し、ヴァンを困らせています。さらわれた兄・ミハエルを探すためにカギ爪の男を追っています。後ろで2つに束ねたコロネのようなちょっと変わった髪形。兄が大切にしていた銃を背中に背負っています。カメオという名のペットのカメを連れています。

・カルメン99(カルメンきゅうじゅうきゅう)
本名はカルール・メンドゥーサ。23歳。ホバースクーターに乗り、各地でヴァンたちの前に現れる謎の女情報屋。武器は4枚刃が付いたヨーヨー。「99」に関しては、99cmのバストと99の謎を持ってるらしいです。お金にがめつく、金目になりそうなものはちゃっかり持ち帰っていきます。ヴァンに対して好意を抱いていたものの、その想いを表に出すことはほとんどありませんでしたが、最後にやっと素直になれ・・・。

・レイ・ラングレン
ヴァン同様愛する人(妻)・シノをカギ爪の男に殺された復讐者。腰には刀のように差した長身の銃を携えたいます。ヨロイ乗りでもあり、愛機は妻も設計に関わった「ヴォルケイン」。復讐の鬼と化しており、障害となるものはなんであろうと排除しようとします。同じ目的を持つヴァンとは協力関係にはなく、むしろどちらがカギ爪の男を倒すかで衝突を繰り返していましたが、ある女性の説得を受けて共闘を決意。

・カギ爪の男
正式名称が存在しない「組織」のリーダー。本名はクー・クライング・クルー。ヴァンの婚約者、レイの妻を殺した張本人。右腕にカギ爪の義手を付けてることから、ヴァンたちに「カギ爪の男」と呼ばれています。常に温和で誰に対しても穏やかな語り口調で会話し、怒りの感情を表すことは全くありません。考え方がサイコパスの思想家なため、そもそも会話が成立しないことも多々あります。「幸せの時」という計画を実行し、自身が思い描く夢の世界を造ろうと企てています。

・ミハエル・ギャレット
カギ爪の男に誘拐されたウェンディのお兄さん。ほぼ洗脳された状態になり、カギ爪の男に対して異常なまでの崇拝を捧げています。ネオ・オリジナル7の一員として、ヨロイ「サウダーデ・オブ・サンデイ」に搭乗。同じメンバーであるファサリナには特別な感情を抱いている模様。「幸せの時」計画の重要なキーとなる存在。


感想・見所

婚約者を殺した相手に復讐を誓った1人の男と、さらわれた兄を探すため男の旅に同行する少女が、それぞれ絶望と希望を抱きながら旅を続けるなかで、ある組織の野望を知ることになり、巡り合った仲間たちと計画を打ち破るため立ち向かう物語。
ヒーローもの、復讐譚としても楽しめる巨大ロボットアクションアニメ。「痛快娯楽復讐劇」というキャッチコピー通り、復讐であっても気楽に観れる作品ですね。
週刊少年チャンピオンでアニメ本編とは展開・設定が異なる漫画が短期集中連載され、全1巻でコミックも発売。描き下ろしの『ガンソード -another-』は外伝的な作品です。

ロボットアニメは今も昔も数々の名作を生み続けている人気ジャンル。それゆえ残念ながら外れも多いわけなんですが、本作『ガンソード』に関しては個人的に当たりでした。
初見はリアルタイムではないですけどもう5年以上は前のことで、アニメ好きの友人からほとんど押し付けられる形でDVD借りたのがきっかけ。
「痛快娯楽復讐劇」という変てこなキャッチコピーを目にして、「なんじゃそりゃ」と思いながら観始めたら確かにそのまま内容でしたね。良い意味でバカばかりの登場人物たちが繰り広げる爽快なバトル、笑いを生むやりとり、痛快な顛末を見せ、掲げた看板に偽りなしの作品だと思います。
真面目に観ようとするとバカをみるカオスでイカした(イカれた)アニメ。

最初に気になったのはデザインだったりします。このスタイリッシュなちょっと独特なキャラデザどこか見覚えあるなと思っったら、監督・谷口悟朗さん、キャラクターデザイン担当・木村貴宏さん、両名『コードギアス』でも同様の立場で制作に携わっていた人でした。
この作品はコードギアスはもちろんのこと、同監督作品『スクライド』もチラつくような、監督らしさが出ていた気もします。

悪者退治もしますけど正義だの悪だのと単純に二分化するような内容ではなく、お互いの思想というより感情のぶつけ合いをハイテンションで繰り広げる作品だったと思います。特に中盤以降。
前半は基本1話完結式ですが、それぞれのエピソードに伏線を貼られているので、後々になって全てが繋がってくるという巧みな構成。正義のヒーローとは言い辛いヴァンがウェンディを連れ、訪れた場所で終盤にも再登場する様々人たちと出会いながら、悪いことやアホなことをしてる人たちをバッサリ倒していき、カギ爪の男の影を追っていくというのが前半の展開。
中盤以降になると散らばっていた伏線を回収しながら、カギ爪の男やその一派と本格的にぶつかり合う展開に突入します。

ヴァンは正義を語ることも他人の話を聞き入れることもせず、最後まで全体を見ずに自己の目的のため復讐者として生きた主人公。動機はともあれ結果として一応ヒーローものとしての体は成しているものの、ヴァンを純粋なヒーローやダークヒーローに当てはめるには違和感があり、こういった作品では珍しい主人公でしたね。
大切な人や物を奪われ闇に落ちていく主人公が登場する作品は珍しくはなく、全てではないにしろ大抵は正義感を捨てきれずダークヒーロー的な役割を担い、愛や友情によって次第にほどされていくという展開が多いと思います。
しかし、ヴァンの場合は最後までぶれることはありませんでした。彼を想ってくれるキャラは何人かいますが、ヒロインの愛や言葉で復讐への意識まで和らげることはなく、復讐だけを思って突き進んでいきます。まあ彼の二つ名に関してはブレブレでしたけどね。
でも、あんなサイコパスの変人に罪もない愛する人をいきなり殺されたとしたら、憎しみを抱くのは普通のことで、共感とは違うかもしれませんけど、変に聖人ぶるキャラクターよりもよっぽど理解できます。復讐に生きてるのに普段は眠たそうな顔をし、バカでかなり抜けてるところもある子供っぽい男性というのも良い味出てますね。

見所は、当然ロボットアニメですから、ヨロイでの熱いバトルは必見。デザインは豊富でかっこよく、作画レベルが高いのでよく動くバトル描写は見応えあります。
ヴァンの駆るヨロイ「ダン・オブ・サーズデイ」は文句なしでかっこいいんですが、どうしても惹かれてしまう正義を叫ぶ爺達の「エルドラV」。合体ロボというのはどうしてこうも男心を引きつけていくのか・・・。結構序盤で登場した彼らが終盤でもヴァンたちのもとにかけつけてきたときは嬉しかったですね。
面白いのは、ロボットバトルであることを否定する気はありませんが、この作品の場合正しくは口喧嘩バトルと言った方が正しいと思います。ロボット同士のバトルよりも搭乗者同士の口喧嘩の方が白熱してるすごいアニメ。『ガンダム』なんかでも戦いながら思想をぶつけ合ってるシーンはよくありますが、ガンソードの場合そんな高尚なものではなく、「バカ、バカ、バ〜カ!」なんてセリフも出てくる子供レベルの口喧嘩だから笑ってしまいます。
喧嘩バトルと言えば忘れられない、『スクライド』のラスト1話丸々喧嘩してるだけの話。監督が同じだからなのか、感情をぶつけ合うバトルばかりで楽しませてもらえました。

「痛快娯楽復讐劇」と謳うだけのことはある気楽に楽しめる復讐劇。見事なストーリー展開を見せ、ラストへ向けての盛り上げ方がうまかったので、しりつぼみすることなく最後まで飽きることなく楽しませてもらえました。BGMがラテン系のノリ
でこれも良いアクセントだったと思います。
キャラクターもクレイジーな奴等ばかりで笑え、もちろん女性陣も魅力的。主人公勢だけでなく、敵勢力のキャラクターも魅力的に描く作品はやはり面白い。
ロボット、アクション、ギャグ、シリアスなど楽しめる要素は多いというより、混ざり混ざってカオスな内容になっていますが、ハイテンションなノリを楽しみたい人にはもってこいの作品だと思います。強くおすすめしていいのか分からないですけどよければ観てください。




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posted by ハネ吉 at 19:24 | Comment(1) | TrackBack(0) | アニメ

2017年02月20日

【ヤマノススメ】アニメ 感想&あらすじ 可愛い女の子たちがゆるく山の楽しさを伝えてくれる青春アウトドアストーリー


ヤマノススメ/ヤマノススメ セカンドシーズン
1期:2013年1月放送
全12話
2期:2014年7月放送
全24話
監督:山本裕介
原作:しろ
脚本:山本裕介、ふでやすかずゆき
雪村あおいの声:井口裕香
倉上ひなたの声:阿澄佳奈

あらすじ

インドア派でちょっとだけ人付き合いが苦手な雪村あおい、15歳。クラスメイトから放課後のお茶に誘われても、あたふたと適当な理由を言い繕って断る内向的な女の子。

「高校生になっても1人で楽しく遊ぶんだ」と1人遊びに興じるつもりのあおいだったが、小学生のとき仲良くしていた幼馴染の倉上ひなたと再会し、いきなり登山に誘われる。

幼い頃に山の上で朝日を見ながら「いつかまた2人で来ようね」という約束を交わしていたあおいとひなた。しかしその当時、あおはジャングルジムの上から誤って落下してしまい、そのトラウマが原因で高所恐怖症になっていた。

始めは登山に対して恐怖を感じていたあおい。しかし、強引だけど明るいひなたに手を引かれながら少しずつ高所にも慣れていき、登山を通じて友達も増えたことで、次第にあおいは山の魅力に強く惹かれだしていく。

主要登場人物

・雪村 あおい(ゆきむら あおい)
主人公。高校1年生、15歳。人付き合いが苦手なインドア少女。小学生の頃は「剣岳を片手で登ってやる」「マッキンリーで植村直己の弔いしてくる」とまで言い放つアウトドア派でしたが、ジャングルジムから落下してからは高所恐怖症になり、以来1人で屋内遊びをすることを好むようになりました。幼馴染のひなたと再会してからは強引とは言え外に出ることが増え、山の魅力にも目覚めていきます。意外と強がりで負けん気が強い一面もあります。

・倉上 ひなた(くらうえ ひなた)
あおいの幼馴染。高校1年生、15歳。山が大好きな元気娘。小学生のときに仲の良かったあおいとは中学では疎遠になり、高校でたまたま再会しました。以来、かつて交わした約束を果たすため、熱心に登山へ誘っています。少々強引で周囲を振り回し気味ですが、他人を思いやる優しさもあり、あおいとの友情も大切にしています。父親が山に詳しい登山経験者。

・斎藤 楓(さいとう かえで)
あおいたちも通う高校の先輩。高校2年生、16歳。あおい、ひなた、ここなにとってお姉さん的存在。山登りが趣味で、かなり本格的に取り組んでいます。あおいとは登山用品店で出会ったことがきっかけで親しくなり、それ以来良き相談相手として登山のアドバイスをしてくれます。山登りにしか興味を持たずファッションにも無頓着なため、その辺を友人の笹原ゆうかに心配されています。

・青羽 ここな(あおば ここな)
中学2年生の森ガール。高尾山でモモンガを探してる途中靴が壊れ、立ち往生してるときに山を下って来たあおいたちと出会い、親切にしてもらったことがきっかけで仲良くなりました。少しおっとりした不思議ちゃんにも見えますが、意外としっかり者で結構体力もあります。可愛い物や動物全般が好き。





感想・見所

インドア派で人付き合いが苦手だった少女が山好きの幼馴染と再会し、最初は嫌がりながらも登山を経験していくにつれ山の魅力に目覚め、登山を通じて出来た友達と一緒に、幼い頃に交わした約束を果たすためかつて立った山頂を目指す物語。
女の子ばかりのゆるふわ青春アウトドアストーリー。2013年の第1期『ヤマノススメ』は5分アニメとして放送され、2014年の第2期『ヤマノススメ セカンドシーズン』は15分アニメとして放送されました。
原作は人気イラストレーターでもある著者「しろ」さんが描く、「コミック アース・スター」で連載されている漫画作品。

5分アニメなどの短時間アニメは滅多に観ないのですが、流されやすい私は評判の良さに釣られて試しに視聴してみたら見事にハマりました。全体的にゆるふわ感強めの内容なので、疲れた合間に休憩がてら癒しを求めて観るのに向いてますね。
山岳作品と言えば『岳』や『神々の山嶺』、それから『孤高の人』あたりが比較的認知度の高い作品ですね。最近では山にグルメを加えた『山と食欲と私』もなかなか面白い。
ただ、上記でタイトルを挙げた作品は最高に面白いけどかなりヘビーな本格派、あるいはちょっと変化球気味の作品なので、「山」入り口として選ぶなら、今回紹介させていただく『ヤマノススメ』が良い意味で軽くて調度良いのではないかと思います。

基本的なストーリーは青春日常モノ。
インドア派で自らぼっちへまっしぐらな主人公のあおいが、幼い頃仲良く遊んでいた幼馴染のひなと久しぶりに再会するところから始まります。
大まかな流れは、1期はあおいが次第にアウトドアの魅力に目覚め、幼い頃に山の上から見た星空をまた見たいと決心するところまでを描いています。そして2期は、1期の雰囲気を引き継ぎながら、富士山挑戦、そしてかつてあおいとひなたが「いつかまた、2人でこようね」と約束を交わした思い出の山を目指すという流れ。
序盤はまだ人付き合いが苦手でアウトドアにも消極的なあおい。そんなあおいはちょっと強引だけど明るい元気娘のひなたに手を引かれ、登山に詳しい楓やモモンガ探しに山へ入ったここなたちと出会い、多くのことを知り、経験していくなかで友情を育み、成長していくという純粋な青春ストーリーですね。

全体的にはゆるふわな雰囲気でシリアスはほとんどありません。山登りだけではなく、ショッピング、4人でのキャンプ、アルバイトやお泊り会、皆でほたるを見に行ったりするなど、ほのぼのした日常の光景も多く描かれています。かわいらしいケンカをしたり、挫折しそうになることもありますが、皆で助け合って乗り越えていきます。
その雰囲気を作ってるゆるいキャラクターたちもそれぞれ個性が立っていて皆カワイイ。個人的には斎藤楓が一番好きかな。お姉さんポジションには置かれていますが、しっかり者に見えるのは山に関することのみで、実は一番ポンコツというギャップ。ほっとけないタイプにはちょっと弱いです。でも、お姉さんらしく真摯に相談に乗ってるところも好印象。

山登りに挑戦してみたいという気持ちを抱かせてくれますね。がっつり山登りをしてるわけではないけどほどよくガチなところが良い塩梅。あくまで女の子たちの趣味の範囲は超えておらず、それでいて山の知識、登山技術、登山道具などの踏まえておくべき基本はしっかり解説されているので、登山初心者には優しい入門書にもなりえるかと。とはいえ、実際挑戦するならしっかりとした本で勉強してからにするべきことには変わりありません。
登る山も剣岳などのような中級者・上級者が挑戦するような大変な山やコースではなく、高尾山や富士山などの比較的初心者向きのお山。
モデルになった街並みや山などの背景も再現されているため、いわゆる舞台探訪(聖地巡礼)好きな人もその趣向で楽しめますが、それなりに網羅するなら間違いなくどの作品よりも疲れる巡礼になるでしょうね。

肩の力抜いて気楽に楽しめる良作。人によっては物足りなさを感じるかもしれませんが、何かの作業の合間に見る分には癒し効果もあるので、とても優れモノな一作ではないかと思います。
短いなかでもしっかりあおいたちの成長も伺え、かわいいキャラクター同士のやりとりもゆるふわ感が出てるので微笑ましく、ノリとテンポ良く進むので終始退屈せずに楽しませてもらえました。
ふれたらアウトドアに目覚めるかもしれない作品、面白いのでよければ観てください。

3期製作発表来ないですかね?人気があり、ハードルも他作品より低いと思うので期待してるんですけど。是非、お願いしたいところです。





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posted by ハネ吉 at 18:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2017年02月13日

【ガンパレード・マーチ 〜新たなる行軍歌〜】アニメ 感想&あらすじ 凄惨な非日常世界で繰り広げられる青春ラブストーリー



ガンパレード・マーチ 〜新たなる行軍歌〜
2003年2月放送
全12話
監督:桜美かつし
原作:ソニー・コンピュータエンタテインメント
脚本:新宅純一、水上清資、高山文彦
速水厚志の声:石田彰
芝村舞の声:岡村明美

あらすじ

西暦1945年、人類は史上最悪の敵となる謎の生命体と遭遇した。

突如出現した「幻獣」と呼ばれる生物は容赦なく人々へ牙を向き、人類は抵抗を試みるも最強の破壊兵器さえ来訪者には効果なく、ただひたすら消耗戦を強いられ続けていた。

それから50年、西暦1999年7月。幻獣と人類との熾烈な戦いは今なお終わりは見えず、日本政府はまだ年若い少年少女まで戦場に送り出さなければいけないほど緊迫した状況にあった。

「5121部隊」に所属する速水厚志もその1人として、幻獣に対抗するため開発された人型戦車「HWT」に搭乗し、最前線に立っていた。対幻獣殲滅兵器「PBE」の攻撃に巻き込まれた速水等は、そこでHWTを駆る謎の少女・芝村舞に助けられる。

登場人物

・速水厚志(はやみ あつし)
主人公。HWT士魂号複座型パイロット。趣味はガーデニング。優しい心根の持ち主ですが、優柔不断でのんびりした性格をし、仲間からは「ぽややん」と呼ばれることもあります。一見頼りなさげに見えますが、どんな状況でも仲間は決して見捨てることはなく、勇敢な一面を見せることもあります。舞を仲間としてだけでなく異性としても慕っています。

・芝村舞(しばむら まい)
ヒロイン。HWT士魂号複座型オペレーター。日本有数の企業体である芝村グループ会長の娘。表情は険しく、生真面目でお堅い性格。HWT操縦では天才的な素質を持つ少女。複雑な家庭環境で父親に反発し、お嬢様の身でありながらパイロットに志願しました。周囲には厳しく振舞いがちですが、ののみ等幼い子供の前では優しい顔をみせます。

・善行忠孝(ぜんぎょう ただたか)
5121部隊司令官。常に冷静沈着に物事を観察し、的確な指示で部隊をまとめる司令塔。同部隊員の原素子とはかつて恋人関係にありました。戦場には友情は必要だが愛情は不必要という考え。表にはあまり出さないが、意外と仲間思い。

・原素子(はら もとこ)
5121部隊整備班長。容姿端麗で才能にも恵まれ、クールで大人の雰囲気漂わせる5121部隊のお姉さま的存在。善行の元恋人。女性隊員のまとめ役的な立場にもあり、同じ整備班の森精華には特に慕われています。

・東原ののみ(ひがしはら ののみ)
PBE起動要員。 無垢で無邪気な部隊の可愛いマスコット的存在。PBEの起動には遺伝子操作された幼児が必要なため、体・精神共に8歳で成長が止まっています。子供らしく舞たちに甘える様子も見せ、戦いに身を置く隊員たちを和ませてくれます。

感想・見所

突如世界中に現れ人類の脅威となった謎の生物に対抗するため、戦場に投入されたまだ年端もゆかぬ少年少女たちが、命がけの死闘を繰り広げるなかで、恋に、友情に、青春の日々を送る物語。
青春SFロボットアニメ。ソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたPS版シミュレーションゲーム、『高機動幻想ガンパレード・マーチ』を原作とした作品です。ゲームプレイ済みの人にはあまり高い評価を得られなかったようですが、私は未プレイなせいかとても楽しませてもらえましたね。

世界観はかなり緊迫してます。突如現れた幻獣は人類の天敵となり、各地で猛威を奮いながら着実にその支配地域を広げています。人類は当然抵抗を試みていますが、圧倒的な物量で押し寄せてくる来訪者にじわりじわりと生存圏内を縮小させられてる状態。さらに、幻獣の中でも「ブレイン」と呼ばれるとりわけ大型の指揮型幻獣が存在し、その相手には通常兵器はほとんど効果を成さず、最終手段であるはずの最強破壊兵器を用いたにも関わらず、結果は灰と霧を撒き散らせただけで幻獣の進行は一切防げなかったという絶望感。
それから半世紀の月日が流れた1999年、状況は全く好転していないどころか、人類の生存圏は日本を含めたごくわずかという敗色濃厚な状況から始まります。
政府はヒロイン・芝村舞の実家である芝村グループが開発した人型戦車「HWT」と対幻獣殲滅兵器「PBE」を用い、幻獣の進行を抑えて殲滅・撃退を図ろうとしています。ほとんど後がない状況であるため、パイロット適性のある者は年端もゆかぬ子供であっても選抜徴兵され、適性が認められれば自ら志願も可能。そんな少年少女たちだけで組まれた部隊が、主人公の速水や舞たちが所属する「5121部隊」です。

ストーリーは、人類が幻獣に対して完全に劣勢な状況で進行し、容赦なく人が命を落としていく絶望感もある「戦争モノ」・・・という一面も確かにありますが、実はかなり濃い「ラブストーリー作品」だったという意外性ある内容。しかもかなり出来の良い恋愛・青春描写を見せてくれます。
前半こそ、戦争モノ・ロボットものとしてのの要素が強いんですが、中盤から次第に内容の変化が現れ、特に終盤になってからはラブで青春な方向へと大きく舵を切るという思い切ったストーリー展開。

前半は人類にとっても5121部隊にとってもシビアでシリアスな状況を見せながら、見応えある本格的なミッションとロボット戦闘を繰り広げています。
部隊員の中からまさかの犠牲者が出てしまったときは少し衝撃でしたね。最初はメインの2人に次ぐ活躍と成長を見せてくれるのではないかと予想していただけに、あの子の脱落は非常に残念でなりませんでした。結構好きなキャラだったので個人的には数少ないマイナスポイント。
まあ、それだけ主人公たちは甘えの許されない死と隣り合わせな世界に立っているということ、それを改めて強く印象づけさせる効果はありましたけどね。そして、そんな世界観を前半で見ていたからこそ、中盤・終盤での個々の内面に踏み込んだラブコメ展開は秀逸なものになったんだと思います。

大きな変化を見せたのは雪山辺りからですかね。絶望的な状況は何も変わっていないにも関わらず、作品やキャラクターの雰囲気は途端に明るくなります。前半部分での幻獣との存亡をかけた熾烈な展開が面白かっただけに、この変化には正直戸惑ってしまったわけですが、見終わってみればとても満足してる自分がいましたね。後半のラブコメ展開こそがこの作品最大の見所だと思います。まさか最後まであの調子で突っ走るとは思いませんでした。
幻獣も一応出てはきますが、「幻獣は?」「人類存亡は?」と疑問を持ってしまうほど、あれほど猛威を奮っていた奴等の出番はおまけ程度になってしまいます。

速水と舞に焦点を当て、じっくり丁寧に2人が距離を縮める様子を見せてくれたのが吉と出ましたね。開始当初の間に壁でも立ち塞がっているのかのような距離感から、いろいろなすれ違いを経て、仲間としての絆が芽生え、次第にそれは愛情へと感情を深めていきます。
前半部での凄惨な出来事が強く印象付けられているため、初々しくなかなか素直になれない甘酸っぱい恋愛や、仲間たちとの日常の温かさが一層際立って見えたのだと思います。厳しい世界であるからこそ、速見と舞の関係を、仲間たちと、告白に少し絡んでくる駄菓子屋のおばあちゃんやTVのリポーター等と一緒に応援したくなりますね。

幻獣という人類の脅威と戦い続ける非日常の中で織り成す、緩やかな青春の日常を描いた良質なラブストーリーでした。戦闘やロボットを期待すると肩透かしくらうかもしれないので注意が必要。
ゲームプレイした人の評価が低かったので原作の設定を少し調べてみましたが、かなり複雑なうえに奥深い。これは確かにゲーム設定をそのままアニメに組み込んでいたら12話ではまとめきれないなかったでしょうね。あくまで原作を知らない立場からの意見ですが、大胆に複雑な要素を削り落として速見と舞の関係を主軸に据えたおかげで、重きを置いた2人の深く掘り下げた内面を覗くことができ、恋愛ものとして王道でわかりやすいストーリー展開を生み出せていました。12話という尺を考えたら恋愛に絞ったのは英断だったと思います。
ロボットもの・戦争ものとしてではなく、学園ラブロマンスとして良質なアニメ作品です。よければ観てください。




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posted by ハネ吉 at 18:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2017年02月06日

【スケッチブック 〜full color's〜】アニメ 感想&あらすじ 日常の中にある小さな幸福をスケッチする少女たちの物語



スケッチブック 〜full color's〜
2007年10月放送
全13話
監督:平池芳正
原作:小箱とたん
脚本:佐藤竜雄、宮崎真一、伊藤美智子、水野健太郎
梶原空の声:花澤香菜
麻生夏海の声:中世明日香

あらすじ


無口でちょっと人見知りな女子高生の梶原空は、散歩と猫とスケッチブックが好きな女の子。出かけるときはいつもスケッチブックを持参して、気になったモノを発見してはスケッチする。

ソラが高校で入部した美術部には、ちょっと変わった個性的な部員たちばかり。みんなと絵を描いて過ごすなかで、今まで見たことのなかった素敵と出会い、いろいろな経験を重ねていく。

何気ない日常、すぐそこにある風景、そのひとつひとつが大切な思い出となり、少女はスケッチブックに描き出していく。

登場人物

・梶原 空(かじわら そら)
主人公。高校1年生。腰まで届く黒髪ロングストレートが特徴の女の子。寡黙でちょっと人見知りなため、ほとんどしゃべることはありません。好きなものは散歩と猫とスケッチブック。出かけるときはいつでもスケッチできるように常にスケッチブックを持参しています。性格はマイペースで天然なところもあり、感性がとても豊か。「青」という名前の弟がいます。

・麻生 夏海(あそう なつみ)
空と同じ美術部員。高校1年生。赤毛のセミロングをサイド2つでまとめた髪型をした博多弁の女の子。マペット作りが趣味で、多くの人形を持っています。明朗快活な性格をしているため、ソラたちを世話したり引っ張っていく役回り。「クロ」という犬のペットがいます。

・鳥飼 葉月(とりかい はづき)
空と同じ美術部員。高校1年生。髪を黄色のショートヘアにしているしっかり者の女の子。愛書は「鳥ちゃん」。貧乏性のため節約上手であり、100円ショップがお気に入り。空ほどではないけど口数は多い方ではなく、特に1対1での会話は苦手。レアチーズケーキと紅茶が好物。

・空閑 木陰(くが こかげ)
空たちの先輩美術部員。高校2年生。愛称は「空閑っち」。基本的には無表情。見た目と醸し出す雰囲気に反して、心霊現象が苦手という意外な一面を持ってます。うにといくらが好物。「ユタンポ」というネコを飼っています。

・春日野 日和(かすがの ひより)
美術部顧問の先生。茶髪をショートボブにしている女性。明るく快活な性格をしていますが、たまに一人で暴走することもあります。指導に関してはたまに口を挟む程度。ニワトリの「ピーちゃん」をペットにして可愛がっていますが、好物は鶏の炭火焼。

・ミケ
近所にいる雌の三毛猫。目つきが悪い。同じ野良ネコのハーさんたちとつるんでいます。たまに梶原家でエサを恵んでもらっていますが、賞味期限切れの食材が多い。ネコ社会を描いたエピソードでは主役的立ち位置。

感想・見所

高校の美術部に入部した無口でマイペースな少女を中心に、愉快で個性的な部員たちと共に美術部で繰り広げられる日常と、ちょっっぴり感動する出来事を描いた物語。
ほんわか日常系アニメ。原作は著者:小箱とたんさんによる現在も連載中の4コマ漫画。また、4コマだけではなく通常のコマ割りを中心とした『スケッチブック出張版』も発行されています。
製作には『ARIA』を手掛けたスタッフが主に携わっており、掲載誌も同じ『月刊コミックブレイド』であることから、「陸ARIA」と呼称されることもあります。

本作は福岡を舞台にした作品です。なので、実際に存在する名所や街の風景を映像で再現しており、それらが随所で背景の中に写りこんでくるのもこのアニメの特徴。
空たちが通う高校のモデルになっている福岡県立太宰府高等学校や、四王寺山、志免鉄道記念公園、街や駅も結構忠実に再現されています。
そこまでやっていたにも関わらず、この作品が新アニメとして放送された当時は、まだ福岡のテレビでは放送されていなかったというのだから可笑しな話ですね。

話は基本的に1話完結型の構成になってます。物語自体は主人公の梶原空と美術部員たちがスケッチブックを持参して街中などを散策し、その過程で発見した興味引かれるモノをスケッチしていく・・・・だけの内容です。
ドキドキハラハラ展開があるわけでもなく、メッセージ性が強いわけでもなく、まして衝撃の展開へ向けた大きな伏線が貼られているわけでもありません。この作品に描かれているのは、あくまで美術部に所属する高校生男女の穏やかでゆったりとした日常風景です。
4コマ漫画の原作にはあまりストーリー性はない作品ではありますが、アニメでは一応高校生の成長もテーマになっているのと思います。特に最初は内気過ぎてほとんどしゃべることも出来なかった主人公・ソラの、全13話を通しての成長と変化は見所のひとつですね。原作タイトルには付いてない「〜full color's〜」もちゃんとした意味を持っていますが、その辺は伏せておきます。

上で述べているように一応ですけどストーリー性や「成長」というテーマもありますが、強く意識するほどでもなく、脚本自体それほど強烈に押し出しているようにも感じられませんでした。
本作はいわゆる「雰囲気アニメ」に分類されると思いますので、ゆったりとした日常の雰囲気と設定を堪能する作品ですね。同じスタッフさん方が制作した『ARIA』と似た雰囲気はありますが、「癒し・泣き」に特化した内容でそれを誘う演出にも凝っている『ARIA』に対し、『スケッチブック〜full color's〜』はただ淡々と穏やかな空と美術部員たちの日常を描いた「和み系」とでも言える雰囲気を感じました。『ARIA』よりも『たまゆら』に近い作品かもしれませんね。
少年少女の甘酸っぱい恋愛が絡むこともなく、ドキドキハラハラする事件が起こることも当然なく、人によってはただ退屈なだけのアニメなのかもしれませんが、力強さも深みもあるわけではないのに見入ってしまう魅力がこのアニメにはありましたね。

ただ、あまりにも淡々と進行し過ぎるとさすがに眠くなってしまいそうであることから、その分登場人物は1人1人クセの強い濃いキャラばかりが揃っています。こういう日常系アニメでは珍しくキャラ数はかなり多いんですが、しっかりキャラ分けされているので邪魔になる子はいませんでしたね。
口ではあまりしゃべらず心の声の方が多い主人公・梶原空を中心に、同級生の夏海と鳥ちゃんあたりが多く登場しますが、空閑っちと涼風コンビの印象が特に強烈だったように思えます。空閑っちの独特すぎるキャラ性、賑やかな涼風コンビのコント芸は面白かったです。
ネコ好きな私にとってはネコ回があってくれたのも嬉しいポイントですね。ミケを中心にこれまた個性強すぎな数多くのネコたちが登場し、熾烈にも珍妙にも見えるネコ社会の日常を見せてもらえます。顔や体のバランスがおかしい「クマさん」最高。

『ARIA』や『たまゆら』でも言えることですが、故郷を懐かしむ郷愁に似た感覚でたまにふと観たくなる作品ですね。よけいな深読みをしなくていいので、身構えることなく気を楽にして和やかな雰囲気に浸ることができます。
OPとEDも良いんですが、作中に流れるBGMがまた心地良い気分にさせてくれる素晴らしい曲調。一休みしたいとき、散歩やサイクリングしたいときに聞くと良いかもしれません。
強烈に訴えてくるわけではなくとも、見てると自然に何かが沁み込むように伝わってくる、そんな作品です。好き嫌いは分かれると思いますが、よければ観てください。




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posted by ハネ吉 at 18:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2017年01月30日

【モーレツ宇宙海賊】アニメ 感想&あらすじ 宇宙海賊の船長になった女子高生の成長を描いた痛快スペースオペラ


モーレツ宇宙海賊
2012年1月放送
全26話
監督:佐藤竜雄
原作:笹本祐一
脚本:佐藤竜雄、宮崎真一、伊藤美智子、水野健太郎
赤木駿介の声:伊藤健太郎
加藤 茉莉香の声:小松未可子
チアキ・クリハラの声:花澤香菜

あらすじ

宇宙のどこかにある海明星(うみのあけほし)で暮らす高校1年生の加藤茉莉香。学校では勉学や部活動に励み、友人たちと楽しく過ごし、放課後になれば喫茶店でアルバイトをするどこにでもいるごく普通の女子高生。

ある日のこと、茉莉香は自分の父親が実は弁天丸という海賊船の船長だったことを聞かされる。さらに、父の部下だと名乗る弁天丸のクルーから、海賊活動を続けるにあたって必要な私掠船(しりゃくせん)免状の継承のため、亡くなった父の跡を継いで船長として就任して欲しいと要請を受ける。

かくして、高校生活とかけもちしながら海賊船の船長を務めることになった茉莉香は、弁天丸のクルーたちと共に宇宙へ乗り出す。

「さぁ、海賊の時間だ!」

主要登場人物

・加藤 茉莉香(かとう まりか)
主人公。海明星にある白凰女学院に通う高校1年生の少女。ヨット部所属。学院では学業優秀で素行も良く、周囲からは秀才として高い評価を受けているが、それは彼女のたゆまぬ努力が成した結果です。性格は明朗快活なため友達も多く、危機に陥っても冷静に状況を判断し決断する頼もしさもあることから周囲からの信頼も厚い。その才能と性格は海賊活動でも発揮され、宇宙船の船長として着実に頭角を現しています。

・チアキ・クリハラ
海森星分校から白凰女学院高等部に転校してきた少女。学業の成績は良く、特にコンピューター関連の技能が高い。無愛想でクールに振る舞ってはいるが、実際の性格は面倒見の良い典型的なツンデレ。茉莉香からは「チアキちゃん」と呼ばれています。実は海賊船バルバルーサの船長ケンジョー・クリハラの娘であり、海賊として未熟な茉莉香に呆れながらも度々助言を与えてくれます。

・グリューエル・セレニティ
セレニティ連合王国星王家の第7正統皇女。かなり活発なお姫様。王女として英才教育を受けていることから聡明ではあるが、俗事には疎い。先代「弁天丸」船長・ゴンザエモン加藤芳郎と知り合いであり、その縁から黄金の幽霊船捜索を依頼。解決以降は留学を延長し、妹のヒルデと共にヨット部へ入部して親交を深めていきます。

・加藤梨理香
茉莉香の母。娘からは「梨理香さん」と呼ばれています。夫のゴンザレスと別れてから女手一つで茉莉香を育ててきました。現在こそ新奥浜空港の管制官を務めているが、かつては女海賊・キャプテン・リリカとして活躍した伝説の海賊。海賊業からは退いているが、今だ軍関係者との繋がりはあるようです。

・ミーサ・グランドウッド
海賊船「弁天丸」の船医。アニメ開始時点では保険医として茉莉香が通う白凰女学院高等部に潜入していました。梨理香が海賊として現役だった時から弁天丸で従事していたベテンランであることから、茉莉香にとっては良き相談相手でもあります。茉莉香不在時には船の指揮を執ります。

・遠藤マミ
茉莉香の友人で同級生。手芸部所属。喫茶店でのアルバイト仲間。ヨット部でもなければ海賊ともあまり関わりないが、茉莉香の衣装を手掛けるなど、様々な面で支えてくれる茉莉香にとって一緒に居て心安まる存在。


感想・見所

突然宇宙海賊船の船長を務めることになった女子高生が、身に纏ったミニスカートを翻しながら、仲間たちと共に政府から公認を受けた合法的な海賊行為で大暴れする物語。
SFスペースオペラ大活劇。とにかく愉快!痛快!爽快!な作品です。著者・笹本祐一のSF小説『ミニスカ宇宙海賊』を原作とし、アニメではタイトルを変更して放送されました。略称は『モーパイ』。2014年には『モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE-亜空の深淵-』というタイトルで映画化もされました。
監督は『機動戦艦ナデシコ』や『宇宙のステルヴィア』といった有名なSF作品も手がけている佐藤竜雄さんが務めています。

まず見事なのが緻密に構築されている世界観ですね。本作はスペースオペラと銘打っていることから、宇宙を舞台にしたSF的な世界観を築いています。
主人公たちが暮らすのは、広大な宇宙のどこかにある『海明星(うみのあけほし)』と呼ばれる惑星です。弁天丸やバルバローサなどの海賊宇宙船、ヨット部の練習船として使われている太陽帆船、他にも軍艦など様々な宇宙船が存在し、本作では「超高速ドライブ」と名称されているSFではお馴染みのワープ航法も確立されています。

この作品の世界観を構築するうえで最も面白く特徴的なのが「海賊」という存在。普通「海賊=パイレーツ」と言えば、船舶を脅迫して略奪行為を働く畏れ忌み嫌われる存在。『ヴィンランド・サガ』に出てくる「ヴァイキング」も、あちらは民族の名称ですけど行為自体は同じようなものですね。
本作に出てくる海賊は“政府から「私掠船免状」を発行されている公認を受けた存在”であり、行為自体も合法的。遊園地のアトラクションやイベントの1つみたいなものと考えたらいいと思います。暴力的な行為や無理やり金品を強奪することもなく、むしろ襲われることはお金持ちにとってステータスの1つとなり、自慢話にもなるという実に平和的で可笑しな海賊タイム。モーパイでの海賊行為とは、すなわち「営業」ということですね。

元々はかつて植民星だった海明星などが独立戦争の折、政府が掠船免状を海賊に発行し、敵への対抗手段のために軍に組み込まれていたようです。戦争の最中に圧倒的な武力を引っさげて現れた帝国により両勢力が併合された以降も、制度は廃止されずに残ってるとのこと。
記憶が確かならかつてのイングランドが同じことをやっていたと思います。もちろんショーとかではなく、敵船拿捕のためですけど。それをなぞった設定かと。
現在に至るまでの歴史的背景がしっかり作られているため、本作での平和的な海賊という存在も違和感なく受け入れられると思います。歴史を感じられる話があると作品に深みが増すのでより世界観が魅力的に見えますね。

全体のストーリーはいたってシンプルな少女の成長物語。
主人公の加藤茉莉香は物語冒頭ではいたって普通の女子高生でしたが、海賊行為に必要な私掠船免状が基本的には世襲制のため、亡くなった父の跡を継ぐ形でいきなり船長就任です。
序盤では船長であって見習い海賊でもある茉莉香が、悪戦苦闘しながらも海賊行為を行う姿が描かれています。父と母が海賊だったことも知らなかった茉莉香ですから、当然海賊の知識も必要な技能も持っていないので、クルーから海賊の歴史、電子戦、船の操舵、格闘技などを学びます。元々努力家だった茉莉香は能力自体は非常に高かったため、足りないのは経験ぐらいでしたね。
序盤では持ち前の努力と明るさで切磋琢磨しながらも、優秀なベテランクルーに助けられる場面が多かったと思います。ですが、中盤以降はその頼れる存在たちが長期不在となってしまい、クルーが皆ヨット部の女子高生になるという事態に突入。船長であっても導かれてる存在だった茉莉香が、クルーを牽引する頼れる船長へと成長していきます。

主人公をはじめとしたこの作品を彩る登場人物たちの多くが魅力的でしたね。元々の弁天丸のクルーたちは見た目も性格も個性的で面白く、新米船長の茉莉香をしっかり支えてくれたことからも好感を持てました。
ヨット部の面々も非常に人数は多いんですけど、とにかく皆前向きで明るく、デザインも1人1人描き分けられていてかわいい女の子ばかりでした。女の子キャラが多いわりにお色気シーンは少なく、そういったあまり媚びない作風も良かった点だと思います。
チアキちゃんのツンデレぶりも可愛かったですけど、個人的には梨理香さんがかっこ良く大人の魅力もあって好きでしたね。

ストーリー自体はシンプルであっても他にはない独特な面白さがある作品でした。シリアスとコメディのストーリーバランスは良く、キャラクターも魅力に溢れ、機能性のあるメカデザインも良かったです。
また、主題歌も印象深いですね。ももいろクローバーZが歌った『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』は、ふざけてるようにも真面目なようにも見える本作品の内容を体現しているかのようで面白い歌でした。
あまり視聴者層を選ばないと内容なので、SF好きだけでなく、そうでない人でも楽しめる作品になっていると思います。よければ観てください。






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posted by ハネ吉 at 18:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ
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とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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